NHK『おかえりモネ』第14回

つい最近、ジョン・フィリップ・スーザという100年くらい前のアメリカの作曲家のことを知り、『星条旗よ永遠なれ』(米海兵隊楽団の説明と演奏)とか『ワシントン・ポスト(マーチ)」()とか聞き覚えはあったけれど同じ人が作ったとは知らなくて驚いた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第14回めの放送を見ましたよ。

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第3週『故郷の海へ』

幼馴染たちは百音(清原果耶)の家に泊まった。男女別室で、女性の部屋には百音と明日美(恒松祐里)、そして妹・未知(蒔田彩珠)がいた。他のみんなが寝静まった中、百音と明日美だけが起きていて、ぽつりぽつりと小さな声で話を始めた。彼らが家に泊まるのは中学生の時以来であり、百音は嬉しかった。
ふたりの話し声で未知は目を覚ましたが、寝たふりをしながら耳を傾けていた。

明日美は、仙台の大学を卒業しても、島に帰って来ないつもりだ。それで及川亮(永瀬廉)のことも忘れようとしていたが、久しぶりに亮に会ったらその気持が揺らいでしまったと話した。だからといって、もう告白するつもりはないと言う。
明日美は、百音にも仙台に来てほしかったと話した。しかし、百音は大学は全部落ちたので叶わなかったと答えた。今は、登米で新しいことに挑戦し始めているとも話した。

明日美は、百音が音楽をやめてしまった理由を尋ねた。けれども、百音はその問いを無視した。眠ったふりをして答えなかった。

百音は、明日美の質問をきっかけに、自分の来し方を思い出した。

百音は幼児のころから音楽が好きな子だった。生まれたばかりの未知が泣いていたら鼻歌であやしてやったり、父・耕治(内野聖陽)の吹くトランペットを見て自分もやりたがった。耕治を中心に、家族も百音の音楽好きと才能に期待を持った。
小学生になるとサックスを始め、父に付き添われて夜遅くまで本土のレッスンに通った。

中学校に進学すると、廃部同然の吹奏楽部を百音が復活させた。当初の部員は百音ひとりきりであったが、自分でみんなに声をかけて部員を増やした。
すでにバレー部に入部していた及川亮であったが、百音に頼まれると二つ返事で応じてくれた。彼に思いを寄せている明日美もそれをきっかけに入部した。他の幼馴染である後藤三生(前田航基)と早坂悠人(高田彪我)も協力してくれた。こうして5人で活動が始まった。

初めて5人で人前で演奏した時はヒドい有様だった。落ち込む5人だったが、父・耕治は応援してくれた。彼が自ら指導役に就任し、百音は親が出てくることを恥ずかしがったが、彼の指導で部員たちは腕を上げていった。学校での練習はもちろん、百音の家にも集まって楽しい時間だった。
未知が中学校に進学すると、クラリネットが足りないという理由で未知を誘った。嫌がる未知であったが、亮におだてられると入部を決めた。その頃には他の部員も増え、総勢20人ほどになっていた。

中学3年生になった百音は、もっと音楽を続けたいと思った。それで、音楽コースのある仙台の高校への進学を考え始めた。しかし、百音は音楽受験の特別なトレーニングを受けているわけではないし、仙台の寮生活で実家を離れることにも迷いがあった。しかし、父・耕治の強い後押しもあり、受験することとした。

合格発表の日、百音は耕治と一緒に仙台まで見に行くことにした。その日の午後2時半ころからは中学校の吹奏楽部の最後の練習予定となっていたが、朝から出かければじゅうぶんに間に合うスケジュールである。
しかし、張り出された受験番号の中に百音の番号はなかった。不合格だったことに百音は落ち込んだ。

指導者として百音と一緒に午後の練習に参加しなければならない耕治であったが、百音を励ますために仙台で少し羽根を伸ばすことにした。耕治が学生時代に通っていたジャズバーで、名物のピザを食べさせてやることにした。確かに美味しいピザで、百音も少し元気が出てきた。

食事を終えて帰ろうとした時、店内演奏の準備が始まった。予定では14時半から演奏が始まるという。後ろ髪を引かれる百音であったが、遅刻してでも吹奏楽部の練習に出るべきだと思い去ろうとした。
けれども、女性サックスプレイヤーが登場すると見とれてしまい、そのままライブ演奏を聞いていくことにした。

ライブ1曲めの演奏が終わったのは14時46分だった。

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NHK『おかえりモネ』第13回

今日の『あさイチ』に永作さんがご出演していることに気づかず、最後の10分くらいしか拝観できなかった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第13回めの放送を見ましたよ。

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第3週『故郷の海へ』

幼馴染の後藤三生(前田航基)が百音(清原果耶)に匿ってほしいと頼ってきた。法事で読経した僧侶・秀水(千葉哲也)の息子であるが、父とは顔を合わせたくない事情があるようだった。
法事客がまだ居残ってる中、百音は彼らの目を盗んで三生を自室に連れ込んだ。そして、スマホのメッセンジャーで他の幼馴染たちに連絡し、みんなが百音の部屋に集まった。

三生は耳にピアスを付け、金髪頭になっていた。実家は創建1120年になる由緒ある寺であり、跡を継ぐために仙台の仏教系大学に進学したものの、自分で自分の道を決められないことが不満なのだと言う。音楽をやりたい、僧侶にはなりたくないと打ち明けた。
幼馴染たちは三生に考え直すよう迫るが、百音だけは三生の気持ちがわかると同意した。今すぐ進路を決める必要はないのではないか、自分も同じだと話した。

三生はまだまだ駆け出しだが、大学にはほとんど行かず、ギターの練習をしているという。バンドも結成したわけではないが、仙台にはたくさんのライブハウスがあるので出演したいと夢を語った。
音楽の話を発端に、話題は自分たちの中学時代の思い出に移った。彼らは中学時代にブラスバンドで一緒に演奏していた。初公演はボロボロだったが、それを見ていた百音の父・耕治(内野聖陽)が指導役を買って出て、彼らは腕を上げていった。自分の父親と一緒にやるなど、百音にとっては恥ずかしいことであったが、今ではいい思い出である。

そうやって盛り上がっていると、耕治が部屋に顔を出した。それで三生がいることがバレてしまった。
話を聞くと、耕治には三生の気持ちがわかるという。自分も仙台の大学に行ったのをきっかけに、家業の漁師を継ぐのをやめた経験があるからだ。耕治は、三生が父に思いを打ち明けることを応援すると約束した。ふたりは意気投合した。

耕治にバレたことから、百音の家族全員に知られることとなった。
母・亜哉子(鈴木京香)は急遽みんなを家に泊めてやることに決めた。三生のことについても何も言わなかった。
幼馴染みたちは大はしゃぎで喜んだ。中学生のブラスバンド時代、よくみんなで百音の家で合宿をしていたのだ。当時のビデオを見たりして、楽しい夜になった。

世辞に抜かりのない亜哉子は、それぞれの家に電話で宿泊の連絡をした(三生の実家を除く)。もちろん幼馴染の親たちも喜んだ。

亜哉子が最後に電話をかけたのは、及川亮(永瀬廉)の父・新次(浅野忠信)だった。亜哉子にとって彼に電話をかけることはどこか気が重かった。
電話に出た新次は素っ気なく、それでいて無礼にならない程度の受け答えをした。亜哉子が最近の様子を尋ねても、やはり素っ気なく簡単な答えが返ってくるだけだった。

電話のみだったので亜哉子から姿は見えなかったが、新次は仮設住宅で酒を飲み、覇気のない様子だった。

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NHK『おかえりモネ』第12回

『「おかえりモネ」ヒロイン妹役は?凜とした存在感の美少女・蒔田彩珠に注目』(シネマトゥデイ)をじっと読んでいる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第12回めの放送を見ましたよ。

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第3週『故郷の海へ』

百音は祖母・雅代(竹下景子)の初盆のために気仙沼の亀島に帰省した。朝のうちに到着し、休む間もなく法事の準備を手伝った。祖母の法事には、地元の人々が大勢集まる予定だった。
昔、百音の家は祖母・雅代が中心となって民宿を営んでいた。母・亜哉子(鈴木京香)はその時のことを思い出しながら料理の準備をし、にぎやかになれば雅代も喜ぶだろうと話した。百音が登米から持ち帰った山の幸を中心とした惣菜も振る舞うことにした。味見をした亜哉子はその美味しさとともに、百音がみんなに大事にされているとわかり感激した。
祖父・龍己(藤竜也)は物置から盆棚の部品を持ち出して組み立てようとしていた。盆棚とはこの島独自の風習で、先祖を迎え入れる祭壇である。しかし、龍己はうっかりと部品を壊してしまった。困った龍己であったが、百音が登米から持ち帰ってきた木材で新調することができた。派手好きだった祖母のことを思い出しながら、百音は盆棚を派手に飾り付けた。

その夜、雅代に縁のある人々が集まった。
地元の人々が集まると、百音の生まれた日についてからかわれるのが常だった。その日は、台風が接近していて、本土への船を出すのは危険だった。そんな中、漁師・及川新次(浅野忠信)が無茶を承知で船を出し、無事に百音が生まれた。その話が出るたびに、百音が地元の人々に深く頭を下げて感謝するのが決まりごととなっていた。

ただし、今日、当の及川は出席していなかった。
その代わり、及川の息子・亮(永瀬廉)は参加していた。彼は父の様子を聞かれると、元気にしていると一言答えるだけだった。

その亮は百音と同い年の幼馴染である。その他にも、同い年の野村明日美(恒松祐里)と早坂悠人(高田彪我)が来てくれた。百音は再会をとても喜んだ。

野村明日美は仙台の大学に通っており、とても都会風に垢抜けていた。百音は彼女の変化を嬉しく思い、憧れも抱いた。
明日美は、保育園に通っていた頃から亮に思いを寄せていた。以来、毎年必ず亮に告白しては振られていたというのは周知のことだった。ただし、今でも幼馴染としてふたりは仲良くしている。高校2年生の夏、ごく短い間だけふたりは正式に交際したという。けれども、疎い百音はそのことに全く気づいていなかった。

早坂悠人は仙台ではない大学に通っており、最近彼女ができたという。スマホで自慢気に写真を見せた。幼なじみたちは大いに盛り上がった。

百音の幼馴染には、もうひとり、後藤三生(前田航基)がいた。しかし、彼は顔を出さなかった。
彼は寺の跡取り息子で、今は仙台の大学に通っている。彼の父親・秀水(千葉哲也)は、まさに今日の法事で読経した僧侶である。本当は、今日の法事を三生に任せる予定だったが、大学の夏休みは他所の寺で修行することになったので来れなくなったのだという。
明日美は三生と同じく仙台に住んでいるが、片道2時間ほど離れているという。そのため、明日美は三生とメールで連絡を取り合うだけで、直接会うことはないという。詳しい事情は知らないようだった。

法事の後の宴会も一段落し、僧侶・秀水は帰路についた。
彼を見送った後、百音はひとりで空を見上げ月の写真を撮った。そして明日は雨が降るかもしれないと予想した。

するとそこへ、金髪頭の三生が現れた。彼は、匿ってほしいと頼むのだった。

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NHK『おかえりモネ』第11回

気仙沼で渡し船に乗りながらカモメに餌をやると言えば勝手に観光協会の『哀愁っちゃナイト』だなと思う当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第11回めの放送を見ましたよ。

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第3週『故郷の海へ』

百音(清原果耶)は気象の独学をはじめた。
気象予報士・朝岡(西島秀俊)から海と山と空は水を介して繋がっていると教えてもらったこと、そして気象を知ることは命を守ることに繋がると経験から思い知ったからである。

早速、テキストを購入して眺めてみたが、難しい数式がたくさん出てきたことに百音は怖気づいた。
しかし、できることから始めようと思い、様々な雲の名称を覚えることにした。ちょっとした時間には必ず空を見上げ、スマホで雲の写真を撮影した。それらをテキストと見合わせ、プリントアウトして名称を記入して壁に貼り出した。2ヶ月の間にたくさんの写真が集まった。

そうしているうちに、盆休みの時期になった。
祖母・雅代(竹下景子)の初盆であり、サヤカ(夏木マリ)ら周囲の人々の後押しもあって、百音は実家に帰省することにした。

百音が帰省するという噂を聞きつけた医師・菅波(坂口健太郎)は、いつものように皮肉交じりで百音に話しかけてきた。一般的に言えば、里帰りは嬉しいことだが、中には地元では居心地が悪い思いをする人がいるかもしれないというのだ。
それに対して、百音は明確に否定も肯定もしなかった。家族に会うことは楽しみであるとだけ言って、それ以上は口ごもった。

そして、いよいよ百音の帰省の日になった。朝早く、登米の野菜や木材など、両手いっぱいの土産を持って気仙沼行きのバスに乗り込んだ。
沿岸部の鉄道は3年前の大震災で被害を受け普通になっていた。そのため、代替交通として沿岸部にはバスが走っているのだ。約1時間半の道中、百音は複雑な思いをしながら海を眺めていた。

気仙沼に着き、実家の亀島に向かう船着き場に行くと、ちょうど父・耕治(内野聖陽)と妹・未知(蒔田彩珠)が船から降りてきた。父は職場へ、妹は夏休み中のインターンで水産試験場へ向かうところだった。しばしの再会を喜びつつ、入れ違いに百音は船に乗り込んだ。
懐かしい潮のにおいを嗅ぐと、百音の心は落ち着いた。

実家に到着すると、母・亜哉子(鈴木京香)が出迎えてくれた。百音はなによりも先に仏壇の前に座り、手を合わせるのだった。

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NHK『おかえりモネ』第9回

最近体質が変化したのか酒を飲むと翌日腹がくだり気味になるようになってしまい、昨夜缶ビール2本飲んだせいか今朝も腹の調子が悪くトイレにこもりがちになり、そんな日なのにトイレの電球が切れてしまったし、雨だから外に出るのも億劫だし、頑張って近所のショッピングモールに電球を買いに行っても緊急事態宣言の自粛で売り場が閉まってるかもしれないと思うとますます出かける気がなくなって、暗いトイレでどうすればいいんだと気分まで暗くなっている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第9回めの放送を見ましたよ。

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第2週『いのちを守る仕事です』

小学生たちの林間学校の引率中、雷雨に見舞われた。急いで下山する際、小学生の圭輔(阿久津慶人)が列から離れてしまった。彼を保護するために百音(清原果耶)も列を離れた。
運悪く圭輔が足をくじき、雷雨も激しくなり、ふたりは身動きがとれなくなった。
百音はスマホで森林組合の関係者と連絡をとるが、荒れた天候のせいですぐに救援を送ることができないという。

百音は、藁にもすがる思いで天気キャスター・朝岡(西島秀俊)に電話をかけた。先日、彼から名刺をもらっていて電話番号を知っていたのだ。
朝岡は、百音に山中での雷雨の避難方法を的確に指示した。その上で現地の気象状況を分析した。
分析の結果、しばらく後に一時的に雷雨がやむと予測した。その間に最寄りの避難小屋へ逃げ込むべきだと指示した。そのチャンスを逃すと再び激しい雷雨に鳴り、日が暮れるまでやむことがないと言う。猶予は10分程度で、それを逃すと危険だという。

朝岡によれば、雷雨の収まるタイミングは風向きの変化によってわかるので逃さないよう注意した。風音に変化があるので、耳の良い百音ならば必ず聞き分けられるはずだと応援した。さらに、一時的に空も明るくなるので間違うことはないだろうと話した。

百音は集中して耳を澄ました。すると、風音の変化がわかった気がした。そして、朝岡の言う通り空が明るくなった。
百音は、足をくじいて動けない圭輔を背負い、避難小屋を目指した。はたして、無事に小屋に到着し、雨をしのぐことができるようになった。

一安心している百音のもとへ、診療所の菅波医師(坂口健太郎)から電話がかかってきた。彼は圭輔のことを心配していた。子どもは雨に濡れることで低体温症になりやすく、ひどい場合には意識混濁を経て死に至ることがあるという。
百音が見ると、圭輔はじっと動かずに眠るような状態になっていた。菅波は、乾いたもので包み、ストーブを付けて圭輔の体温を上げるよう指示した。

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NHK『おかえりモネ』第8回

清原果耶さんはダンスが上手いと知った当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第8回めの放送を見ましたよ。

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第2週『いのちを守る仕事です』

百音(清原果耶)を実家に連れ戻そうとしていた父・耕治(内野聖陽)であったが、百音が楽しそうに仕事をしている姿を見て考え直した。百音の好きにさせることにして、耕治は家へ帰った。

その翌日、引き続き百音は小学生たちの林間学校の対応をした。前日は森林組合の事務所での木工細工体験であったが、今日は山に出かけて実際の森の様子を見学したり植樹体験を行う。

課長・佐々木(浜野謙太)は、木材として利用される以外にも木にはそれぞれの役割があると説明した。一部の木だけを残し、それ以外は小さいうちに切り倒されてしまう。そうすることによって、日光がよく届くようになって残された木が大きく育つ。もちろん、間引かれた木も様々な用途に利用される。広葉樹は材木としてはあまり利用されないが、山に雨水を溜め込んだり、落葉が土の栄養となるのだと説明した。

百音は、幼い頃に祖父・龍己(藤竜也)から聞かされた話を思い出していた。山の葉の栄養が雨で川に運ばれた後、海に流れ込む。その栄養によって、龍己の育てるカキやホタテが美味しくなるのだという。百音は、あらためていろいろなものが互いに役になっていると思うのだった。

その日、雨の予報ではなかったが、空は雲で覆われていた。元々、昼までには下山する予定であったが、課長・佐々木は念のため少し早めに帰ることに決めた。実際、その直後に雷が鳴り始めた。

歩みを早めようとしていたとき、参加児の圭輔(阿久津慶人)が竹とんぼで遊びはじめた。それは前日の木工細工体験で作成し、よく飛ぶことから彼のお気に入りだった。その竹とんぼが思いの外遠くまで飛び、道をそれて落ちてしまった。圭輔はそれを取りに行こうと列を離れた。
子どもたちの引率は佐々木に任せ、百音が彼を追いかけた。

圭輔は無事に見つかったが、百音は彼を叱った。山で道を外れると、命に関わることがあるのだ。
ふたりは無事に正規の山道まで戻ることができ、百音は無事を知らせる電話をかけた。電話で一瞬目を離したすきに、圭輔は足を滑らせた。山道から外れ、斜面の途中に留まっているのが百音から見えた。

その時、突如激しい雨が降り出した。

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NHK『おかえりモネ』第7回

今夜は『大豆田とわ子と三人の元夫」を見る予定の当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第7回めの放送を見ましたよ。

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第2週『いのちを守る仕事です』

父・耕治(内野聖陽)は週末を利用して、百音(清原果耶)を実家に連れ戻すつもりだった。サヤカ(夏木マリ)の家に宿泊し、日曜日になった。1日かけて百音を説得する気でいた。
しかし、百音は耕治を無視して朝から職場に出かけてしまった。子どもたちの林間学校の対応をするのだという。

耕治はサヤカに連れられ、物陰から百音の姿を覗き見た。すると百音は、実家にいた頃とは打って変わって、明るく楽しそうな表情を見せていた。
つい2ヶ月前は、明確な理由も言わず思いつめた表情で実家を離れたいとしか言わなかった百音であるが、登米では見るからに活き活きとしていた。
耕治は、百音の悩みに向き合い、もっと彼女に寄り添うべきだと考えていた。家を出たいと言う百音の言葉は本心ではなく、何か救いを求める遠回しな表現なのだと思っていた。けれども、それは勇み足だったのではないかと、耕治は考えを改めた。

子どもたちに木工細工を教える百音を見ていると、耕治は自分も何かを作ってみたくなった。隠れることをやめ、百音に見つかることも厭わず、木切れで笛をこしらえた。それは驚くほど大きな音の出る笛となった。
耕治は百音にその笛を贈り、時々は自分のことを思い出してほしいと告げた。電話やメールを無視せず、連絡をしてほしいと願った。耕治は百音のことが心配でたまらないのだと本音を打ち明けた。

一方の百音は、父が実家を出て自分で人生を切り拓いたのと同じように、自分も自分で生き方を決めたいと話した。今はそれが何なのかまだわかっていないが、それを見つけるところからやりたいと言うのだ。
耕治もそれを受け入れた。そうして、耕治は百音を残して帰っていった。

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NHK『おかえりモネ』第6回

今夜は当然『イチケイのカラス』を見る当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第6回めの放送を見ましたよ。

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第2週『いのちを守る仕事です』

百音(清原果耶)の森林組合での試用期間が終わった。最終試験として林業や地域の知識に関する基礎知識が試されてが、それらに全て正解することができた。職員たちは百音の正式採用を歓迎し、大いに賑わった。

その騒ぎの最中、百音の父・耕治(内野聖陽)がなんの前触れもなく現れた。事前に知らせると百音に避けられると思ったのだ。
耕治は、百音を正式採用されると困ると述べた。彼女を実家に連れ戻したいというのだ。

職場での話し合いも差し障りがあるので、百音と耕治、およびサヤカ(夏木マリ)の3人は家に戻った。
耕治は、百音は本心では地元に残りたがっているものと思い込んでいた。自分からは言い出せない気持ちを汲んで、しっかりと引き止めてやるべきだったと謝った。
しかし百音もサヤカも、耕治が大きな勘違いをしていると指摘した。

サヤカがはずすと、父娘はポツリポツリと話をはじめた。百音は、耕治が仙台の大学に進学し、家業の漁師を継がなかった理由を尋ねた。
耕治によれば、彼が就職した頃はバブル経済の末期ではあったが、日本中の景気が活況でだった時代である。どんな仕事についても明るい未来が約束されているように思えた。ただし、水産業は衰退していた。それで銀行員になったという。

漁師は自然を相手にしたキツい仕事であり、便利で都会的な生活とは程遠い。、死とも隣合わせである。実際、地元の友人の父が漁に出て死んだ例も知っている。仕事で命を落とすことは納得し難い。
耕治は漁業を嫌っているわけではないが、自分には別に向いている道があると思ったのだという。経済で世の中全体を良くしたいと志し、銀行員になったのだという。あくまで、より自分に向いている道を選んだ結果だと説明した。

次に質問をしたのは耕治だった。
百音は中学生の頃はサックスに打ち込んでいた。しかし、高校に進学してからは一度も触れていない。そのことについて尋ねた。
百音は、高校の音楽コースの受験に失敗して目が覚めたのだと答えた。それで他のことをやってみたくなったのだという。ただし、音楽のことは今でも好きだと付け足した。
耕治も音楽が好きなことを知っている。しかし、耕治にとって音楽は趣味であり、仕事は銀行員である。それと同じように、自分にとって音楽は趣味であって、生涯の仕事ではないと説明した。

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NHK『おかえりモネ』第5回

無事に初週を乗り切る根性があって安心している当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第5回めの放送を見ましたよ。

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第1週『天気予報って未来がわかる?』

無事に雨も上がり、登米能は成功裏に終わった。

舞台で笛を担当したサヤカ(夏木マリ)も感無量だった。
そして終演後、サヤカは山で最も古いアスナロの大木を切ることを決意した。自分の命はもう短いが、あの世から登米の将来を見守るつもりである。それと同じように、あのアスナロも枯れて使い物にならなくなる前に能舞台の床材にして、末永く登米の将来を見守らせようというのだ。

能の打ち上げが行われた。
観客だった天気キャスター・朝岡(西島秀俊)や百音(清原果耶)も参加し、輪の中心として盛り上がった。特に、それまでどちらかというと物静かでおとなしかった百音も大声を出しておおいに騒いだ。

打ち上げ会場の隅では、サヤカが百音の祖父・龍己(藤竜也)と電話で話していた。
電話の向こうの祖父にも百音の楽しそうな笑い声が聞こえた。彼によれば、昔から百音はどちらかと言えば物静かなタイプだが、素直で良い子であったという。それが、高校進学の頃からふさぎ込みがちで扱いにくくなったという。思春期特有の問題かと思っていたし、島から離れたいと突然言い出したのも本人からであるなどと話すのだった。

翌日、朝岡は東京に帰ることになっていた。しかし、朝早くどうしても見たいものがあると言って、百音やサヤカたちと北上川に出かけた。
そこでは、移流霧という気象現象を観察することができる。夜明け前にあたり一面が霧に包まれ、そこから太陽が登る様子はとても幻想的な風景だった。

百音は、ぽつりと話しはじめた。
これと似たような気仙沼でも見たことがあるという。気嵐と言って、港一面に霧が立ち込めるのだという。百音は小さい頃からその風景が気に入っていて、特に海から太陽の昇る様子がとりわけ好きだったという。

しかし、百音の心は乱れていた。
気仙沼の港を思い出すと、そこから「あの日」のことが連想されてしまうのだ。「あの日」に何もできず、ただ呆然と見ているだけだった自分のことを思い出す。百音の顔はみるみる暗くなっていった。
何かを感じ取った朝岡は、「霧はいつか晴れる」と声をかけることしかできなかった。

いよいよ、朝岡が東京へ向けて帰る時刻となった。
最後に百音は、先日スマホで撮影した彩雲の写真を朝岡に見せた。そして、この雲を見ると良いことがあるというのは本当かと尋ねた。
しかし、朝岡はあっさりと迷信であると切り捨てた。ただし、雲をきれいだと思えたということは気持ちが前向きになっているということであり、それは良いことが起きる前兆に違いないと励ました。

去り際、朝岡は10分後に風車の方向を見ろと告げた。もし何もなかったら謝るから電話しろと言って、名刺を渡した。

10分後、言われたとおりに空を見上げると、そこには彩雲が浮かんでいた。百音は朝岡の言ったとおりになったことに感激し、まるで魔法のようだと驚いた。
そして、登米での生活には何か良いことがあると前向きになれた。

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NHK『おかえりモネ』第4回

僕の観測範囲だけかもしれないが、一昨日は田村正和の訃報で暗い世相だったのに、昨日の新垣結衣星野源の結婚発表で一気に世間が明るくなったようで、なんかスゲェなって思っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第4回めの放送を見ましたよ。

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第1週『天気予報って未来がわかる?』

百音(清原果耶)は森林組合課長の佐々木(浜野謙太)と共に、天気キャスター・朝岡(西島秀俊)を森に案内した。森林浴をしながら大きな声を出したり笑ったりするとストレスが解消されるとされている。
初めは躊躇していた朝岡であったが、ふたりに促されて仕事の愚痴を叫んだ。テレビの気象コーナーは2分30秒しかなくて短すぎるという恨み言だ。確かに、少し気分がよくなった。

その時、百音は森林組合併設のカフェの客たちの笑い声が聞こえた。こちらの声が向こうに聞こえたらしく、それを笑う人々の声だった。課長・佐々木には聞こえず、若くて耳がいいのだろうと笑い飛ばした。500mほど離れているので普通は聞こえるはずがないと言うのだ。
しかし、朝岡によれば、気象条件に酔ってはあり得ると説明した。音は、温度の高い方から低い方へ曲がる性質がある。現在、低気圧が接近しており、上空に暖かい空気、地表に冷たい空気がある。そのため、音が地表付近に留まり、音が聞こえやすくなっているというのだ。

そして朝岡は、この気象条件では雨が振りやすいと付け加えた。空の様子を観察し、おそらく10分後には雨が降り出すと予想した。3人が急いで森林組合の事務所に戻ると、予言通り雨が降り出した。

百音は朝岡の能力にいたく感心した。しかし、朝岡は科学に基づけばわかることだから、特別すごいことではないと冷静に説明した。そして、気象と人体の関わりについても話した。低気圧が近づくと喘息が悪化したり偏頭痛が起きる例、露になると関節が痛みだす例などを紹介した。それらは、気温差や気圧の変化による血管の収縮によって引き起こされるのだという。

さらに朝岡は、佐々木が咳き込んでいることが気になっていた。それは花粉症ではないかと言うのだ。佐々木本人はそれを否定した。くしゃみや鼻水は出ないし、ましてや森で仕事をしている人間が花粉症だとは信じたくないのだ。これまで検査を受けたこともない。
しかし、併設の診療所で医師・菅波(坂口健太郎)に診察してもらったところ、実際に花粉症であった。

その日の夜は、森の中の屋外舞台で能が披露されることになっていた。しかし、この雨では中止せざるを得ないと思われた。人々は能を楽しみにしていたので、重苦しい雰囲気になった。

百音は、朝岡にこの雨がいつまで降るか聞くことにした。夜までにあがれば、能は実行できるのだ。朝岡は、電話やネットで詳細な気象情報を集めた。その結果、午後4時には雨がやむだろうと予想した。その時刻になると、実際に雨がやんだ。百音はますます天気予報の凄さを知った。
さらに朝岡は、室内から予言を行った。外に出て山の方角を見ろというのだ。百音が言われたとおりにすると、そこには大きな虹が出ていた。

こうして、その夜、能が上演された。

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