NHK『カムカムエブリバディ』第1回

本作の脚本は藤本有紀さんなんだけれど、彼女が2007年に担当した朝ドラ『ちりとてちん』を今でも大好きな当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カムカムエブリバディ』の第1回の放送を見ましたよ。

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第1週『1925-1939』

1925年(大正14年)、日本でラジオ放送が開始された。
まさにその日、橘安子(網本唯舞葵)が生まれた。

安子の生家は和菓子屋だった。
祖父・杵太郎(大和田伸也)が創業し、父・金太(甲本雅裕)も共に働いている。杵太郎は厳しい人物で、金太をはじめ、住み込みで働く職人たちも彼にはまったく頭が上がらなかった。
安子の兄・算太(濱田岳)も職人見習いとして働いていたが、彼は仕事に身が入らず、父・金太の頭痛の種だった。

尋常小学校の3年生になった頃、安子は家中の者からかわいがられていた。
母・小しず(西田尚美)や祖母・ひさ(鷲尾真知子)は登校する安子に毎日おいしい弁当を作ってくれた。兄・金太は仕事をサボってブラブラしていても、安子の遊びには嫌な顔をせず付き合ってくれた。

中でも特に安子をかわいがっていたのは祖父・杵太郎だった。
菓子工房を神聖な場と考え、そこでふざけたり怠けたりすることを一切許さない杵太郎であるが、安子がつまみ食いに来ても咎めなかった。むしろ、自分の仕事の手を止めて安子に菓子を食わせてやることもしばしばだった。

その頃、ラジオは人々の憧れの的だったが、庶民にはまだ高嶺の花だった。
職人たちは、おそるおそる杵太郎にラジオ購入を願い出た。ラジオがあれば仕事の能率も上がるし、家族の余暇も充実すると言うのだ。安子もラジオが買ってもらえると期待した。
けれども、もちろん杵太郎は即座に却下した。

ところが、ある朝目を覚ますと、安子の枕元にラジオが置いてあった。そこには、杵太郎からの贈り物だという手紙も添えてあった。家中の者に知らせると、みなも大喜びした。
しかし、杵太郎本人はそんなことをしていないという。手紙を確かめると、それは杵太郎のものではない拙い文字であった。

すぐに兄・算太(濱田岳)の仕業だと露見した。商店街で唯一人ラジオを所有していたのは荒物屋・赤螺吉兵衛(堀部圭亮)であるが、彼の家から算太が盗んできたのだ。彼の妻・清子(宮嶋麻衣)が産気づき、吉兵衛はラジオを店先に置いたまま慌てて産婆を呼びに行った。そのすきに盗んだのだと言う。

算太は父・金太に連れられて、謝罪と返還に出向いた。もちろん吉兵衛は怒り心頭でなかなか許さない。
そこへ、祖父・杵太郎がまんじゅうを持って後から現れた。清子に無事に子どもが生まれた祝いだという。清子も子どもが生まれてめでたい時に怒るのはやめてほしいと取りなした。
それで、吉兵衛は今回ばかりは許してやることにした。

こんな騒動はあったが、一時でもラジオが家にあった時、家族も職人もいい顔をしていた。それは良い光景だったと思った杵太郎はラジオを買うことに決めた。
こうして安子の家にラジオがやって来た。

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NHK『おかえりモネ』第120回[終]

第1部が終わる時「最終回は50年後、百音は登米に戻る」と予想していた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第120回め(最終回)の放送を見ましたよ。

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第24週(最終週)『あなたが思う未来へ』

未知(蒔田彩珠)の大学合格祝いで幼なじみたちが百音(清原果耶)の家に集まった。みんなが笑っているのを見て、百音はとても嬉しくなった。

百音は、中学生の時以来一度も開けていなかったサックスケースをみんなの前で開けることにした。その中には、東日本大震災の翌日に行うはずだった卒業コンサートのチラシが入っていた。
百音はそのチラシの入っていることを知っていた。それを見るのが怖くて開けられなくなったのだ。地震の時にみんなと離れていて痛みを分かち合うことができなかったという事実と向き合うのが怖かったのだ。
加えて、そのチラシやサックスは、自分の無力さの象徴のようにも思われた。サックスケースを開けてしまうと、当時の無力な自分に戻ってしまうのではないかという恐ろしさもあった。だから開けられなかったのだという。

しかし、実際に開けてみたらそのような恐怖はなかった。むしろ、弱い自分に戻ってたまるものか、今の自分は何もできないわけではない、と思うことができたと話した。
こうしてやっと百音は過去と決別し、故郷に帰ってきたと思うことができた。

2020年2月になった。
ついに漁船を手に入れた亮(永瀬廉)が初めて漁に出る。地元の人々が集まり船出を祝福した。
新次(浅野忠信)はとても喜んだ。彼は亮にハッピを贈った。亡くなった美波(坂井真紀)は派手好きだったと言って、とびきり派手なハッピを用意した。亮も喜んで袖を通した。

ただし、耕治(内野聖陽)は見送りに行かなかった。耕治は亮と新次(浅野忠信)のことをずっと気にかけてきた。彼らの再スタートの象徴的な場面に立ち会うと気が抜けるに違いない。ふたりのことを応援し続けるために、今はまだ見届けたくないというのが耕治の考えだった。
耕治は自宅で出港の汽笛だけを聞き、龍己(藤竜也)とともにカキ養殖場へ出かけていった。
それからしばらくして、未知は東京へ行った。家で塾をはじめた亜哉子(鈴木京香)は子どもたちに囲まれていきいきとしていた。

2022年夏になった。
百音は気仙沼の漁船の8割に観測機器を搭載してもらい、海上の気象データを集めていた。漁船は世界中で操業しており、広範囲のデータを集めることができた。これまで海上の気象観測はあまり行われておらず、海上の気象予測にも役立つ貴重なデータである。本社の朝岡(西島秀俊)らにも褒められ、ゆくゆくは全国に展開することを勧められた。百音は未だ利益の出ていないことを心配したが、朝岡は信じて続けるよう助言した。

ある日、菅波(坂口健太郎)が島にやって来た。ふたりが会うのは2年半ぶりのことだった。
久しぶりに遠出し、海辺の太陽の光を浴びた菅波はバテてしまった。対する百音は元気いっぱいで笑顔だった。菅波は、自分と百音は違う時空で生きているのではないかと冗談を言った。
百音の答えは、自分たちの関係には距離も時間も関係ないというものだった。

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NHK『おかえりモネ』第119回

いよいよリーチな当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第119回めの放送を見ましたよ。

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第24週(最終週)『あなたが思う未来へ』

未知(蒔田彩珠)は津波が迫ってきた時、家から動こうとしない祖母・雅代(竹下景子)を置き去りにして逃げた。未知はその後悔に苦しめられており、地元に残って人々の役に立つことが罪滅ぼしだと考えている。
未知の告白を聞いた百音(清原果耶)は、未知を救いたいと思った。

過去の百音も東日本大震災での経験に苦しめられていた。地震や津波の当日に家にいなかったことに負い目を感じていたのだ。それで、高校を卒業すると逃げるように登米で働くようになった。そこで百音はサヤカ(夏木マリ)と出会った。百音は、サヤカの優しい包容力と前向きな励ましに触れたことによって立ち直れたと考えている。
今度は、自分が未知にとってのサヤカのような存在になろうと決めた。

百音は未知を浜に連れ出した。
百音は、未知は何も悪くないと繰り返し述べた。今後も未知が当時のことを思い出して自分を責める度に百音は同じことを言うと約束した。
そして、これからは百音が地元に留まってみんなを助けるとも約束した。だから未知は好きなところへ行って、自由に生きてよいと励ました。もちろん、帰ってきたくなったらいつでも歓迎すると述べた。
こうして未知は救われた。

しばらくして、未知は東京の大学に行くことを決め、無事に合格した。
百音の家に幼なじみたちが集まり、未知の合格祝いを行った。明日美(恒松祐里)も久しぶりに東京から帰ってきた。亮(永瀬廉)、三生(前田航基)、悠人(高田彪我)ら全員が揃った。親しい人々に囲まれて、未知は満面の笑みを浮かべた。

その様子を見て百音は嬉しかった。みんなが笑っていて、とても幸せそうにしているからだ。

百音は自室からサックスのケースを持ってきた。中学を卒業してから一度も触れていなかったが、今日ここで開けてみようというのだ。

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NHK『おかえりモネ』第117回

山瀬まみに帰依する直前まで南野陽子ファンだったこともあり、いまだにこの季節になると『秋からも、そばにいて』を口ずさんでしまう当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第117回めの放送を見ましたよ。

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第24週(最終週)『あなたが思う未来へ』

菅波(坂口健太郎)が百音(清原果耶)の家へ挨拶に来たものの、耕治(内野聖陽)は逃げ出して留守だった。

そのため、百音は菅波をカキ養殖の作業小屋に案内した。そこは未知(蒔田彩珠)が研究室に改装しており、最近は百音も気象の観点から養殖業の発展に貢献する研究をはじめていると説明した。菅波は、百音の試みを無謀な挑戦だと評した。
しかし、百音は簡単ではないからこそ挑戦するのだと話した。それは、耕治が銀行を辞めてカキ養殖を継ぐと決めた時に発した言葉である。百音はその言葉を心に留めていた。

しばしふたりは互いの仕事の展望について真剣に話し合っていた。するとそこへ、泥酔した耕治が帰ってきた。
耕治は呂律の回らない口で、仕事の話ばかりで色気がない、別居結婚はいかがなものか、などとふたりに絡んだ。

亜哉子(鈴木京香)が取りなして、耕治は少し落ち着いた。しかし、今度はふたりのことをそっちのけで、春から自分が始めるカキ養殖のことについて話し始めた。自作の企画書を持ち出し、緻密な計画を説明した。銀行員である耕治にとって収支計画など資金面には心配がなかった。しかし、漁業についてはまったくの素人である。自分ひとりで全てやるのではなく、百音の気象予報はもちろん、周囲の様々な人々の力を借りることが耕治の計画のキモだった。

菅波は、業種の垣根を超えた協力体制を高く評価した。医療も同様で、多様な専門家が協力することで新たなアプローチが生まれ、医療技術も発展するのだという。菅波に褒められたことで、耕治は一気に機嫌が良くなった。

菅波はそのチャンスを逃さなかった。菅波と百音の関係もそれと同じだと説明した。それぞれが違う場所で違う仕事をしながらも、同じ目標に向かっている。それは簡単なことではないが、耕治の言葉を引用すれば「簡単じゃないからこそやる」のである。これまで、菅波と百音は様々な問題に二人で乗り越えてきたし、これからもそうするつもりである。だから、二人のことを認め、見守ってほしいと頼んだ。
百音も、自分は菅波以外に同じ目標に向かうことのできる人物はいないと話した。

それでついに耕治も折れ、二人のことを認めた。初めにふたりを見たときからうまくいくと思っていたなどと調子のいいことを言った。

翌日、菅波は病院から呼び出され、予定を一日早めて東京に帰ることになった。呼吸器に関わる感染症が増加の兆しを見せており、急遽人手が必要になったというのだ。
別れ際、百音は菅波が自分の故郷にいることに不思議な感覚を覚えると話した。菅波は外部の人間だけれども、それがかえって良いことだなどと話した。

菅波は、春になったら再訪するという。その時はたっぷりと時間をとって、二人で登米の人々にも挨拶に行こうと約束をした。

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NHK『おかえりモネ』第116回

アニメ映画『空の青さを知る人よ』の主人公のベース演奏シーンは僕の大好きなバンドであるところのDrop’sのベーシスト・小田満美子さんがモデルになっているとのことで、それだけを目当てに冷やかし半分で見たのだけれど、思いの外お話も面白くてついつい熱中してしまった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第116回めの放送を見ましたよ。

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第24週(最終週)『あなたが思う未来へ』

菅波(坂口健太郎)と亮(永瀬廉)は、百音(清原果耶)がラジオ放送する姿を眺めながら二人で話をした。

菅波は、「19対5」とつぶやいた意味を説明した。百音が亮たち幼なじみと過ごした時間が19年で、菅波と過ごしたのは5年だけである。共有した時間が多い分、亮たちのことを羨ましく思うと述べた。
それを聞いた亮は、人を大事に思うことは怖いことではないかと訪ねた。大事な人が自分の目の前から消えてしまうことを想像すると恐ろしくてたまらないと言うのだ。菅波は、確かに恐ろしいことだと同意した。しかし、だからこそ、今目の前にいる人を最大限大事にすることで、その恐怖に立ち向かうしかないのだと説いた。

放送を終える前に、亮は約束通り未知(蒔田彩珠)に会いに行った。遅れてきた亮に対して、未知は「相手が漁師なら、待つのが仕事」と軽口を言った。それは地元ではよく言われている冗談であった。

亮は真剣な表情になって話はじめた。
未知は、自分たちの過去のことを何も知らない別の人と交際したほうがよいのではないかと言う。未知は、亮のことや自分自身のことでひどく苦しそうな表情をすることがある。いっそ、何も知らない人と一緒になったほうが楽に笑えるだろうというのだ。
未知は、楽に笑いたくて亮と一緒にいるのではないと反論した。その言葉で亮は覚悟を決めた。
亮は、未知を取り巻くしがらみや苦しみをわかってやれるのは自分しかいないと豪語した。今は苦しそうにしている未知であるが、心の底から笑えるようにしてやれるのは自分しかいないのだと言い切った。そして、先日の嵐で転覆しそうな船の中で考えていたことは未知に会いたいということだけだったと話した。
その言葉に未知は泣き出した。そしてふたりは抱き合った。

その頃、百音は菅波とともに家に帰ろうとしていた。
菅波はひどく緊張していた。気仙沼と東京で離れて暮らしている二人のことを百音の家族にどう説明すればよいのかわからないという。
百音は、菅波が過去に述べた「一緒にいるということは二人の未来をともに考えることだ」という言葉を引用した。百音はその言葉を気に入っており、ふたりの関係を表すのに最適だと話した。自分たちの関係を聞かれたら、そっくりそのまま返せば良いと助言した。百音はそういう関係を良いものだと思っているし、その相手は菅波しかいないのだと話した。

そうしてふたりは百音の実家に到着した。
亜哉子(鈴木京香)と龍己(藤竜也)は暖かく歓迎したが、耕治(内野聖陽)の姿がなかった。耕治は逃げ出すようにどこかへでかけてしまったという。

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NHK『おかえりモネ』第115回

この修業もあと1週間で終わると思うと感慨深い当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第115回めの放送を見ましたよ。

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第23週『大人たちの決着』

2020年1月13日(月、成人の日)、菅波(坂口健太郎)が百音(清原果耶)の実家を訪ねてくることになっていた。
それでも、百音はいつも通りに朝昼晩のコミュニティFMで気象情報を伝えなければならなかった。

夕方、亮(永瀬廉)にコミュニティセンターに来てもらった。先日の低気圧による漁船の遭難危機を検証するために航行記録や聞き取り調査を行うためだった。その日の夜は、未知(蒔田彩珠)が亮と会う約束をしていた。百音はふたりに迷惑をかけないためにもテキパキと話を聞いた。

聞き取りが終わると、亮は百音に過去の失言を謝った。百音が人々の役に立ちたいと故郷に帰ってきたことについて、亮が「きれいごと」であるとなじったことについてである。
その謝罪に対して、百音はそう言われて当然のことであると答えた。加えて、亮に言われたことが嬉しかったと話した。なぜなら、いつも当たり障りのないことしか言わない亮が心を開いて本音を言ってくれたと思ったからだ。亮は自嘲した。

そして亮は、あの時を境に百音にも変化があったと言いかけた。しかし、全てを言う前に会話が打ち切られてしまった。
コミュニティセンターに突如として菅波が現れたのだ。本来は19時ころに到着する予定だったが、少しでも早く来たいと思って17時前の到着となったのだ。

祝日のコミュニティセンターには、百音と亮以外の人影はなかった。
彼らがふたりきりだったのを見て、菅波は「19対5では分が悪い」と独り言を言った。

その真意を確かめる前に、百音は放送ブースへ向かった。もうすぐ17時になるので、百音は気象情報の生放送をしなければならないのだ、
菅波と亮は百音の放送をブースのガラス越しに見守った。百音はどこかやりにくそうだった。

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NHK『おかえりモネ』第114回

YouTube Music を調教した結果、Drop’sReiが交互にかかる(ただし、時々GLIM SPANKYThe Birthdayがくる)ようになった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第114回めの放送を見ましたよ。

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第23週『大人たちの決着』

新次(浅野忠信)は過去と決別し、妻・美波(坂井真紀)の死を受け入れた。その姿は、永浦家の人々にも先に進む希望を与えた。

その夜、耕治(内野聖陽)はあらためて家族の前で、銀行を辞め、カキ養殖に携わりたいと話した。

もちろん龍己(藤竜也)は首を縦に振らなかった。高校を卒業すると仙台の大学に進学し、漁師には一切興味を示さず、経験も皆無である耕治に務まるはずがないというのだ。
加えて、漁業は自然を相手にした職業である。自然の驚異に対して無力である。龍己自身、東日本大震災で設備が破壊され、大変な苦労をした。そこからやっと立ち直ったと安心していたところ、気仙沼を襲った強風で再び設備の多くを失った。まったく報われることのない仕事だというのだ。

耕治は居住まいを正して語りだした。
東日本大震災の復興において、耕治は銀行員として多くの被災者に出会ったという。ほとんどの人は希望を失い、事業をやめようと愚痴る。
ただし、そんな人々の中にも希望を捨てない者もいた。彼らは必ず龍己の話をするという。彼らによれば、龍己はどんなに大変な目に遭ってもくじけないのだ。そんな龍己を見ていると自分も事業や生活を再建させようと勇気づけられるのだと話していたという。耕治は、龍己以外にもそのような人物がおり、そんな人々の影響力で大いに復興が進んだと信じていた。
耕治は、次は自分がそのような人物になる番だと訴えた。その拠り所として、カキ養殖を継ぎたいと言うのだ。

耕治はあらためて深々と頭を下げた。その様子に、ついに龍己が折れた。耕治は3月で銀行を辞め、カキ養殖を行うことになった。

家族会議後、夕食の後片付けをしながら亜哉子(鈴木京香)は、百音(清原果耶)と未知(蒔田彩珠)に耕治の名前の由来を話して聞かせた。生前の雅代(竹下景子)から聞き、口止めされていたので今まで言わずにいたという。

耕治の名前は「畑を耕し、水を治める」に由来し、龍己が決めたのだという。漁師の長男らしくない名前である。つまり、龍己は初めから耕治が漁師になることを意図していなかったのだという。漁師のように自然に翻弄されるのではなく、自然を制御する側になるよう願ったのだという。故に、耕治が漁師ではなく銀行員になったことを特に喜んでいたという。

亜哉子は、耕治が龍己から託された思いを理解しているし、亜哉子が教師を続けることを雅代から応援されていたことにも感謝している。彼らの考えを受け継ぎ、娘である百音と未知にも好きなことをして生きて欲しいと話した。

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NHK『おかえりモネ』第113回

神野マリアンナ莉子(今田美桜)は宮城ローカルの情報番組のメインキャスターに就任したはずなのに、地元の人達は誰も見てる素振りがないどころか話題にもしていないし、百音(清原果耶)と行き来してる様子もなくて、薄情な脚本だなあと思った当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第113回めの放送を見ましたよ。

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第23週『大人たちの決着』

亮(永瀬廉)は、購入予定の漁船の詳細を新次(浅野忠信)に説明した。とても良い船だが、現在の所有者は亮のことをかわいがってくれており、相場よりも安い価格にしてくれたという。新次は、亮が周囲から一人前と認められていることを嬉しく思った。

亮は、新次に一緒にその漁船に乗って欲しいと頼んだ。亮は漁師時代の新次に憧れており、新次をその時の姿に戻すのが自分の生きがいだと話した。

しかし、新次は即座に断った。新次は、もとに戻ることだけが良いことではないと話した。元に戻ろうとすると、それ以上成長できなくなってしまうこともある。また、どんなに力を尽くしても元に戻すことのできないこともある。だから新次は漁師に戻らないと言うのだ。
特に、新次が漁師をやるのは、美波(坂井真紀)の存在が大前提であると話した。しかし、彼女はもういない。美波がいなくなった日を最後に海での生活はやめたのだと話した。

新次は、亮が自分の船で自分のやりたいようにやるのが一番だと話した。新次にとっては、その姿を見るだけで十分だという。
そこまで言われて、亮は納得した。それ以上、新次を漁に誘うことをしなかった。

新次は美波の死亡届に判を捺すことにした。そうすることは、新次が彼女にとどめを刺すことにほかならない。だからこれまで9年間、頑なに拒んできたのだ。
さまざまな思いが去来しつつ、新次はついに判を捺した。見守っていた永浦家の家族たちはもらい泣きをした。

テーブルの上には、新次の携帯電話が置かれていた。それには、美波からの最期の留守電が保存されている。
亮はそれを新次に手渡し、ずっと持っているよう諭した。

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NHK『おかえりモネ』第112回

にわかに斉藤和義マイブームが再燃しいろいろ映像を見ていたら、「ウエディング・ソング」のMVに倉科カナさんが出演していることに気づき「花嫁役は倉科カナさんじゃん!」とツイートしようと思ったら、去年まったく同じことをツイートしていたことに気づいて赤面した当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第112回めの放送を見ましたよ。

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第23週『大人たちの決着』

新次(浅野忠信)は百音(清原果耶)の車で永浦家に来た。耕治(内野聖陽)に金の相談をしに来たのだ。

亜哉子(鈴木京香)は彼を歓迎した。百音が生まれた頃は、島と本土は船で渡るしかなかった。亜哉子が産気づいた時、台風のせいで渡し船が欠航していた。経験豊かな漁師であった新次が船を出し、亜哉子を本土まで送り届け、百音が無事に生まれた。亜哉子は、今日は逆のことが起きたと冗談でもてなした。本土から島へ新しくできた橋を渡って、百音が車で新次を連れてきたからだ。
しばし、亜哉子の妊娠時代の話に花が咲いた。ちょうど、新次の妻・美波(坂井真紀)も亮(永瀬廉)を身籠っていた。美波も妊娠で大変な時期なのに、いろいろと亜哉子の面倒を見てくれたという。亜哉子はその時のことを今でも感謝しているという。新次によれば、美波も美波で楽しそうに亜哉子を助けていたという。

しばらくして、亮が到着した。こちらは未知(蒔田彩珠)が迎えに行って車で連れてきた。
そして、耕治を交えて相談が始まった。

新次は、美波の死亡届を出すことにしたと話し始めた。津波で行方不明になって9年経つが、これまでは妻の死を受け入れられず、死亡届も出すことができずにしたのだ。
死亡届を提出すれば、見舞金や保険金が下りる。それを亮の漁船購入の足しにしたいと言うのだ。

耕治は、亮が漁船を購入するには最良の方法だと同意した。
一方で、新次の心情を思いやった。いまだに美波の死を受け入れられないならば、死亡届を出すべきではないと忠告した。

新次は、大しけで亮の船が遭難しかかった前夜のことを話し始めた。
新次は、美波が寂しがって亮を呼んでいると思ったのだという。必死の思いで、亮を連れて行かないように祈った。

そこで新次は、はたと気付いたという。新次は、美波が亮をあの世に呼び寄せていると思っていた。それは、新次も美波が死んだと認めていることになるのだ。それで死亡届を出すことに決めたのだ。

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NHK『おかえりモネ』第111回

急に寒くなって元気のない当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第111回めの放送を見ましたよ。

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第23週『大人たちの決着』

亮(永瀬廉)は大しけの海から無事に帰ってくることができた。
生死の境目を経験した亮であるが、いまだ未知(蒔田彩珠)の愛を受け入れようとしなかった。ただ一緒にいるだけでも互いにとって良いことだと説く未知に、一度は納得しかけた。しかし亮は再び未知を遠ざけた。亮は、未知の愛を受け入れる前に決着をつけなければならないことがあるという。そう言うと、亮はひとりで帰ってしまった。

多くは語らない亮であったが、未知はもちろん、その場に立ち会っていた百音(清原果耶)にも亮の本心がわかった。彼は父・新次(浅野忠信)との関係に折り合いをつけなければ先に進めないと思っているのだ。未知はそれを待つしかなかった。

百音と未知が帰宅すると、耕治(内野聖陽)と龍己(藤竜也)が激しく言い争いをしていた。耕治は銀行勤めを辞め、家業のカキ養殖を継ぐと言い出したのだ。
龍己は怒り心頭だった。耕治は本店の営業本部長という大出世が目前であるのに、龍己にはそれを投げ出そうとしているように見えるのだ。耕治は、その役職に内定しただけでも大手柄であり、これまでの精一杯の働きの成果だと考えているのだ。ふたりの解釈は平行線で、口論は激しさを増すばかりであった。
加えて、龍己だけでなく家族全員、耕治にカキ養殖が務まるとは思えなかった。本人の言う通り行勤めに邁進していた耕治なので、いくら家業だとは言っても、養殖は素人同然なのだ。龍己は、耕治が海の仕事を甘く見ていると吐き捨て、席を立ってしまった。

その日は日曜(2020年1月5日)であったが、百音はコミュニティセンターの事務所に戻った。前日の嵐や大しけをもたらした低気圧の検証をしようとしたのだ。
コミュニティセンターでは、地元農作物の初売りイベントの準備が行われていた。その準備の人々の中に新次の姿があった。イチゴ農家を手伝っている新次がイチゴの納入に来たのだ。

百音は新次にに声をかけ、亮の無事をともに喜んだ。
一通り当たり障りのない話をした後、百音は新次の核心に迫る質問をした。過去に新次は、亮と新次は親子とは言え考え方が違うと言っていた。その真意を尋ねたのだ。
新次は、イチゴ農家の手伝いが楽しいと話した。立派に美しく育ったイチゴを見ているだけで嬉しくなるのだという。亮には、新次がそう思う気持ちがわからないのだと話した。

新次は、亮としっかりと話し合うことが必要であることは自覚している。しかし、住まいも別々になり(新次は仮設住宅、亮は港近くのアパートに住んでいる)、顔を合わせる機会も少なくなった。ますます疎遠になり、何を話していいかもわからないのだと言う。
百音は、亮が自分は幸せになる資格がないのではないかと言っていたことを報告した。新次は、亮の幼稚な発言に苦笑いした。しかし、その直後、亮が父・新次を差し置いて、自分だけ幸せになることに躊躇しているのではないかと思い至った。

新次は、耕治に相談したいことがあると百音に話した。この後、百音の家を訪ねるから連絡しておいて欲しいと頼んだ。金のことで相談したいという。
百音は、亮の中古漁船購入に関することだと勘付いた。百音は、亮も一緒に呼ぶことを提案し、新次はしぶしぶそれに同意した。

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