映画『食べる女』を見た

ポビドンヨードを含んだうがい薬がなんだかんだで、ドラッグストアに走った人々や、どこぞの首長に失笑を送る人々で世間が騒がしい中、現実を見たくない当方がアマゾンプライムビデオで映画『食べる女』(2018)を見ましたよ。

8人の女が出てきて、どの女も孤独で痛々しくて人生に悩んでいる。女同士で傷をなめあって、最終的にちょっとだけ前に進むって感じの内容でしょうか。時々、添え物のように、これまた痛い男も出てきます。
象徴的なのは、小泉今日子姐さんの
「人ってねぇ、美味しいご飯食べてる時と愛しいセックスしてる時が一番こう、暴力とか差別とか争いごとから遠くなるんだって。・・・でもほら、セックスの方はさ、相手がいないとできないけれど、ご飯ならいつでもできるでしょ。」
というセリフでしょうか。
僕は嫌いじゃない映画です。
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『エール』まとめ記事断念

今日の放送も見たのですが、どうも面白く感じられませんでした。
3日坊主で残念ではありますが、『エール』のまとめ記事は断念して終了します。

ヒロインが二階堂ふみさんに代わったら、僕も楽しめるのだろうけれど、そこまで堪えきれませんでした。情けないことです。

次は、秋に杉咲花さん主演の『おちょやん』で会いましょう。
ご清聴ありがとうございました。

NHK『エール』第2回

今朝の体温は36.1度だった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『エール』の第2回めの放送を見ましたよ。

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第1週『初めてのエール』

古山裕一(石田星空)は、1909年(明治42年)に生まれた。
父・三郎(唐沢寿明)と母・まさ(菊池桃子)はなかなか子宝に恵まれず、待望の男の子だった。

生家は、絹産業が盛んな福島の呉服屋であった。
父・三郎は三男であったが、兄二人が亡くなったため家を継ぐことになった。しかし、目下の者には偉そうにしているばかりで、あまり商才もなさそうであった。妻・まさの兄・権藤茂兵衛(風間杜夫)は県内でも有名な実業家で、三郎は彼とは顔を合わせたくなかった。

三郎はおかしなところがあり、裕一の誕生を知るやいなや家を飛び出し、どこかからレジスターを買って帰ってきた。それは国内にも数台しかないという貴重なものであったが、三郎は結局うまく使いこなせなかった。また、2年後に次男・浩二(潤浩)が生まれた時には祝いだと言って蓄音機を買ってきた。

そんな父であったが、やっとできた子である裕一は大事に育てられた。

一方、大事に育てられたせいか、小学生の頃の裕一は内気な弱虫な子に成長してしまった。
運動は苦手であり、喧嘩をすれば女の子にも負ける。緊張するとどもってしまい、バカにされる。回りの子どもたちとの間に見えない壁があるように感じている。一人で絵を描くのがもっぱらの楽しみであった。
母に甘えたいと思うこともしばしばであったが、彼女は弟・浩二につきっきりで、それも叶わなかった。

父・三郎は、そんな裕一の性質をわかっていて、心配をしていた。三郎は、なんとか心を開かせ明るくさせようとするが、裕一は相変わらずだった。
気晴らしに蓄音機で舶来物のレコードを聞くよう誘うが、裕一は応じなかった。

諦めた三郎は、一人でそのレコードをかけた。
すると、自室に篭もっていた裕一が吸い寄せられるように蓄音機の前にやってきた。裕一の心には、初めて聞く西洋音楽が深く響き渡ったのだ。

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NHK『エール』第1回

「♪エル!エルはラブのエル。エル!エルはリップのエル。この唇に燃える愛をのせて、エルはあなたを見つめてる」などと口ずさみながら、「しかし、『The かぼちゃワイン』を実写化するとしても、二階堂ふみさんではちょっとボリュームが足りないな。なんのボリュームかは言わないけれど」などと独り言ちている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『エール』の第1回めの放送を見ましたよ。

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第1週『初めてのエール』

1964年(昭和39年)10月10日、東京オリンピックの開会式が始まろうとしていた。

今回のオリンピックのマーチは、古山裕一(窪田正孝)が作曲した。彼は、今や日本を代表する作曲者の一人であるが、その作品は国外で聞かれることはなかった。オリンピックで採用されることになり、ついに海外にも知られるチャンスとなったのである。

当の古山裕一は国立競技場のトイレに篭りっきりだった。何度も戻しそうになっている。周囲の期待とは裏腹に、彼は自分の作品が世界に向けて発表されることに緊張していたのである。昔から弱虫で、その性質は変わっていなかった。

あと数分で開会式が始まろうとしている。妻の音(二階堂ふみ)があちこち探し回り、やっとのことで裕一を見つけた。夫とは対照的に、音は気丈な性格である。裕一を強引に会場へと引きずっていった。

しかし、怖気づいた裕一はロビーで座り込んでしまった。
その様子を見ていた警備員(萩原聖人)が声をかけた。彼は長崎出身であり、原爆投下で親類縁者を全て亡くしたのだという。生きる希望をなくしていた時、裕一が作曲した『長崎の鐘』を聞いたことで希望を取り戻した。
裕一の曲は、人の心を励まし応援してくれる。みんなが受け入れられることは間違いないので、自信を持って会場で自分の曲を聞くべきだと促した。

その言葉に勇気づけられ、裕一は妻・音とともに会場へ向かった。

そんな裕一は、1909年(明治42年)8月に、福島の老舗呉服屋に生まれた。
父・三郎(唐沢寿明)は、長男の誕生に興奮し、家を飛び出して町中を走り回った。母・まさ(菊池桃子)は落ち着いた様子で、笑いながら赤ん坊を抱いていた。

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NHK『スカーレット』第1回

これまでの僕の人生では戸田恵梨香さんとはほとんど接点がなかったので、ここ数日慌てて Amazon Prime Video で『SPEC~警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿~』を見ている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『スカーレット』の第1回めの放送を見ましたよ。

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第1週『はじめまして信楽』

1947年(昭和22年)春、川原喜美子(川島夕空)の一家は滋賀県の信楽に移住した。

それまでは大阪で暮らしていたが、戦時中の空襲で家を焼かれ、戦後始めた商売も失敗し、ほぼ食い詰めたからである。父・常治(北村一輝)の戦友であった大野忠信(マギー)を頼って信楽に来たのである。父・常治は、戦地で怪我をした大野を背負って何十キロも歩いて救った。深い恩を感じている大野は、常治に安く家を譲り、手厚く迎えた。

喜美子は男勝りのおてんば娘である。
越してきて早々、近所の男の子たちと大立ち回りの喧嘩をした。喜美子が赤ん坊である末の妹の子守をしていると、その子が便を漏らした。そのことをからかわれたので、箒を持ち出して相手を叩きのめしたのである。
父・常治は引っ越してきたばかりで問題を起こさないよう喜美子を叱った。

喜美子は早速地元の学校に通うことになった。喜美子の登校前に、学校では喧嘩のことが噂になっていた。

また、登校途中で喜美子は謎の男を見つけた。

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NHK『なつぞら』第4回

社会心理学研究34巻に掲載されている渡邊・城間『NHK連続テレビ小説に表れる男性役割:時代的な変遷、登場人物の年代、女性主人公との関係性による差異』を読んで、「分析対象は任意に選んだらしいけれど、なんで『てっぱん』やら『純と愛』なんだよ。その時代なら『カーネーション』だろ!」と思った当方が、NHK朝の連続テレビ小説『なつぞら』の第4回めの放送を見ましたよ。

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第1週『なつよ、ここが十勝だ』

なつ(栗野咲莉)の姿が見えなくなったことで柴田家は騒ぎになるが、泰樹(草刈正雄)がついているらしいとわかって、すぐに落ち着いた。

なつの存在を疎ましく思っている夕見子(荒川梨杏)に対して、剛男(藤木直人)は なつを引き取った理由を話して聞かせた。
戦地で剛男はいつも夕見子のことを思っていたという。おそらく、なつの父もなつに対して同じ思いでいたと推察される。結果として剛男が生き残り、なつの父が戦死したのだが、紙一重で逆の境遇になっていたかもしれない。その場合、夕見子が なつの立場になるわけである。夕見子が世間から冷たくされると思うと、剛男は胸が押しつぶされる思いである。だから なつを引き取ったというのだ。
それを聞いて、夕見子は納得した。なつに対する態度も和らげるようになった。

その頃、なつは泰樹と共に帯広にいた。帯広は十勝で一番の繁華街で、闇市も立っている。泰樹はそこで長靴を見繕い、なつに買い与えた。今履いているズックでは仕事ができないからだという。

歩きながら泰樹は、なつの東京での暮らしについて聞いた。
両親の死後、なつは路上で靴磨きをしていたという。それならば、妹・千遥(田中乃愛)の面倒をみながらできるからである。兄・咲太郎(渡邉蒼)は他所で仕入れた新聞を倍の値段で売るほか、踊りの大道芸をやったいたという。兄の言いつけで、兄妹は一切盗みはしなかったという。
現在、兄は孤児院におり、5歳の妹は遠い親戚の家に引き取られているという。兄妹が離れ離れとなるが、なつを十勝の剛男に託したのは兄・咲太郎の願いだったという。

闇市の後、泰樹が向かったのは菓子屋・雪月だった。
そこには、泰樹と同じく開拓一世の小畑とよ(高畑淳子)がいた。泰樹と とよは、まるで喧嘩でもしているかのような乱暴な言葉で話す。泰樹が なつのことを「東京から来た弟子だ」と紹介すると、とよは「人さらいでもしたのかい?」と聞き返す。なつは驚くばかりだった。
それでも、菓子屋の小畑一家は、なつのことを温かく迎えてくれた。

とよは寡婦で、現在は息子の雪之助(安田顕)が店を任されている。
しかし、戦後の物資難で菓子の材料が手に入らないばかりか、戦中の金属供出で道具まで持っていかれたので店は開店休業状態である。何も品物がなかった。
それでも、泰樹が持ってきた牛乳と卵、それに偶然手に入った蜂蜜を使って、雪之助はアイスクリームを作ってくれた。

そのアイスクリームを食べながら、泰樹はゆっくりと なつに話をした。

開拓者の口が悪いのは、そうでもしなければ厳しい開拓作業に耐えられないからだと説明した。悪気があるのではなく、言いたいことを言い合える仲間がいることで互いに助け合えるのだというのだ。そうやって開拓者たちは生き延びてきた。

それから、人はちゃんと働けば、いつか報われるときが来ると話した。
もし、働いても報われないならば、それは働き方が足りないか、働かせている監督者が悪いかのいずれかである。そんな時は、その場を逃げ出せと教えた。
それから、人を当てにすることは最悪だと諭した。自分の力を信じて働いていれば、それを見ていた誰かが助けてくれるものだと話した。

実際、この数日、なつが懸命に働いた成果が牛乳となり、それがおいしいアイスクリームに姿を変えて、今まさに なつが報われている。泰樹も なつの働きを大いに評価していると言う。立派な働き手だと評価した。
そして、もう無理に笑ったり、卑屈になったりする必要はないと諭した。これからは堂々とこの地で生きていけと応援した。

なつは涙を一粒こぼした。
帰路の荷馬車から見た夕空がとても美しかった。

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NHK『なつぞら』第3回

朝のうちに放送を見てまとめ記事も書くだけの気力はない当方が、NHK朝の連続テレビ小説『なつぞら』の第3回めの放送を見ましたよ。

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第1週『なつよ、ここが十勝だ』

なつ(栗野咲莉)が十勝の柴田家に来て数日が経った。なつは1日も早く酪農の仕事を覚えようと毎日早朝から必死に働いた。
酪農にとって最も重要で、かつ、最も危険な作業である搾乳はやらせてもらえなかったが、その他の作業は大人たちに混じってよく働いた。手が空いても休憩せず、牛舎の中で大人たちの作業を見て覚えようとした。

朝は4時から作業が始まる。まずは牛舎の牛たちにスコップで乾燥飼料を与える。続いて、大人たちは朝の搾乳を行う。
それが済むと、牛たちを放牧場へ移し、新鮮な牧草を食わせる。この頃、柴田家の子どもたちは学校へ向かうが、なつは休む間もなく働き続ける。牛舎が空になったすきに、牛たちの寝床の掃除をする。フンの混じった藁をスコップで掻き出し、新しい寝藁を敷く。これは大変な重労働であるが なつは大人たちに助けを求めることもなく働く。

ここまで終えて、やっと朝食である。食事は、なつにとって何よりも幸せな時間だった。
朝食を終えると、畑仕事を行う。柴田家では、酪農の傍らにマメやジャガイモの栽培を行っている。その間、家長の泰樹(草刈正雄)が牛乳を荷馬車に載せて出荷する。

夕方に牛たちが戻ってくると、2度めの搾乳を行う。
牛は臆病で見知らぬ人間を見ると怯えて緊張する性質があるが、最近は なつにも慣れてきた。搾乳中に なつが体を撫でても落ち着いているようになった。

それで1日の作業は終わりである。
なつはヘトヘトになってしまい、食べるのが大好きなのに夕食中に居眠りしてしまうほど疲れきる。疲労のせいで夜中の睡眠中にも大きないびきをかくようになった。同じ寝室で寝ることになっている柴田家の子供たち輝男(清原翔)と夕見子(福地桃子)は辟易した。
特に夕見子は、よその子である なつが家族からかわいがられているように思えてイライラしているところなので、ますます憎しみを強めるのだった。

里親の富士子(松嶋菜々子)は、なつを受け入れて入るものの、学校にも行かせずに働かせていることに多少の両親の呵責を抱いていた。
夫であり、なつを独断で引き取った剛男(藤木直人)は、なつ本人が望んでいるのだから、やりたいようにやらせようと富士子に話した。少しでも早く家族に認められようと彼女は必死なのだと説明した。
その意見に、富士子は剛男自身の願望が投影されていることを指摘した。剛男は婿養子であり、家長の泰樹に認められようと悩んでいることを富士子は見抜いているのである。

日曜日になった。しかし、牛を相手にしているため、酪農家に休日はなかった。その日もほとんどいつもと同じだった。

ひとつ違ったことは、泰樹が なつに搾乳をやるよう命じたことだ。
泰樹が簡単にやり方を説明するだけで、なつは見事に搾乳をやってのけた。大人たちの作業を熱心に観察していたので、ほとんど覚えてしまっていたのだ。大人たちは感心した。

しかし、その日、剛男がちょっと目を離したすきに なつの行方がわからなくなった。

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NHK『なつぞら』第2回

昨日、オープニングのアニメーションを見ながら、「北海道のキツネがかわいいのはわかるけれど、エキノコックスという質の悪い寄生虫を媒介するから触るんじゃねぇぞ」とブツブツ言っていた道産子の当方が、NHK朝の連続テレビ小説『なつぞら』の第2回めの放送を見ましたよ。

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第1週『なつよ、ここが十勝だ』

東京で戦争孤児だったなつ(栗野咲莉)は、戦死した父の戦友だった剛男(藤木直人)に引き取られ、十勝へやって来た。
剛男は事前に家族に相談していなかったので、彼の家族は必ずしも なつを歓迎したわけではなかった。その雰囲気を感じ取り、なつは居心地が悪かった。ただし、食糧難の東京では見たこともなかったような豊かな夕食を前にして、ひとしきり感激した。特に、酪農家である柴田家の食卓にあがった新鮮な牛乳の美味さには特に感動した。

なつは、柴田家の娘である夕見子(荒川梨杏)とドンパの小学3年生である。剛男と妻の富士子(松嶋菜々子)は、なつを地元の小学校に通わせるつもりでいた。

着の身着のままで十勝へやって来た なつには通学用の服すらない。そこで、富士子は夕見子の服を なつに着せてやることにした。ドンパで背格好も似ているので、その服はなつによく似合った。
しかし、夕見子はそれが面白くなかった。実の娘である自分よりも、赤の他人の子がちやほやされるのは筋が通らないと思い、腹が立つのである。なつが戦災孤児になったことは夕見子の責任ではない。それなのに自分ばかりが不利益を被るのは不公平だとだはんこいた。
剛男と富士子がなだめようとしても埒が明かなかった。

一連のやり取りを目にした なつは、服をもらうことを辞退した。それに加えて、学校にも行かなくてよいと話した。自分はこの家の子供ではなく、使用人として置いてほしいと訴えたのだ。酪農の手伝いをするという名目で置いて欲しいと願い、いつか咲太郎(渡邉蒼)が迎えに来たら出ていくと言うのだ。

なつは誰にも話さなかったが、空襲後の東京でのひもじい日々が自分をそうさせたと自覚していた。生きるためにはどんなにズルいことでもしなくてはならないと学んでいたのだ。
たとえば、焼け野原の東京で幼い妹・千遥(田中乃愛)を連れて物乞いをしていたこともある。大人の同情をひくために、妹には餓死寸前の芝居をさせたこともある。そうすることで、行きずりの老婆(北林早苗)から1本のサツマイモをせしめたこともあった。老婆は「空襲で孫を亡くした。私の孫の分まで食べておくれ」などと言っていたが、なつは礼もそこそこに立ち去った。そうでもしなければ生きていけなかったのだ。
このことは、なつは自分の胸にしまっている。

家長の泰樹(草刈正雄)は、なつが働きたいというのだからそうさせればよいと言って受け入れ、翌早朝から なつは家業の手伝いを始めた。

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NHK『なつぞら』第1回

主題歌のスピッツには興味津々だけれど、広瀬すずさんにはあまり興味のない道産子の当方が、NHK朝の連続テレビ小説『なつぞら』の第1回めの放送を見ましたよ。

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第1週『なつよ、ここが十勝だ』

1945年(昭和20年)3月、9歳の奥原なつ(栗野咲莉)は東京に暮らしていた。実家は日本橋で料理店を営んでいるが、父は満州に出征しいる。母の他、兄・咲太郎(渡邉蒼)、妹・千遥(田中乃愛らと住んでいた。

ある晩、東京を大空襲が襲った。なつは家族とはぐれてしまい、一人で避難所である学校に向かった。しかし、校舎はすでに燃えており、焼けた木材がなつに向かって倒れかかってきた。危機一髪のところを、幼馴染の佐々岡伸哉(三谷麟太郎)に救われ、プールに飛び込んだおかげで助かった。なつを引いて守ってくれた彼の手のことをなつは一生忘れることはなかった。

翌日、実家に戻ると、あたりは焼け野原で、なつの家もなくなっていた。かろうじて、兄と妹は無事だったが、母は死んでしまったという。それからなつは、幼い兄妹だけで生きていかなくてはならなくなった。

しばらくして、父の戦友だという柴田剛男(藤木直人)が訪ねてきた。彼は父の遺書を携えていた。戦地でどちらかが戦死した場合、相手の家に届ける約束をしていたという。それで、満州からの引き上げの足で立ち寄ったのだ。
彼は北海道の十勝出身で、身寄りのなくなったなつを引き取って帰ることにした。

こうして1946年(昭和21年)5月、なつは剛男に連れられて十勝へやってきた。
初めて見る広大な草原にはしゃぐなつであった。

しかし剛男は、なつを引き取ることを事前に家族に知らせていなかった。彼の妻・富士子(松嶋菜々子)や子供たちは剛男の帰還を大喜びするが、なつを連れていることには大いに戸惑った。けれども、剛男からなつの不幸な境遇を聞くと、放って置けなくなった。

ただし、剛男の義父・泰樹(草刈正雄)は反対するのだった。彼は自分の力で十勝の荒れ地を切り開き、なんとか牧場経営を軌道に載せた男である。働き手にもならないような幼女を引き取ることには大反対であった。ましてや、剛男はこの家の婿養子であり、泰樹に反対されると口ごもってしまった。

その時、助け舟を出したのは、泰樹の実の娘の富士子である。すでになつに情が移ってしまった彼女は泰樹に激しく口答えをして、なし崩し的になつを受け入れた。

一連のやり取りを聞いてしまったなつは落ち込んだ。しかし、富士子に優しくされると嬉しかった。同時に、自分はここで生きていくしかないと思うのだった。

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NHK『まんぷく』第2回

本日は、山瀬まみさんのお誕生日であることをお喜び申し上げる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『まんぷく』の第2回めの放送を見ましたよ。

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第1週『結婚はまだまだ先!』

母・鈴(松坂慶子)が腹痛を訴え、うずくまった。
医師の往診を受けたが、どこにも悪いところは見つからない。それでも鈴は腹痛を訴え続け、自分は盲腸かもしれないと述べた。祖母を盲腸で亡くしており、自分も同じ運命をたどるだろうと弱気なことを言うのだ。
しかし、家族がどんなに勧めても病院での精密検査を受けようとはしなかった。

嫁ぎ先から駆けつけた次女・克子(松下奈緒)は、鈴のいないところで仮病ではないかと疑った。長女・咲(内田有紀)の結婚が間近に迫っているが、咲に家を出て行って欲しくないのではないかと言うのだ。しかし、当の咲と福子(安藤サクラ)はその意見を否定した。咲の結婚を誰よりも喜んでいたのは鈴だったのだから。

翌日、咲の婚約者・小野塚(大谷亮平)が見舞いに現れ、病院で検査を受けるよう説得を試みた。
しかし、相変わらず鈴は病院に行くことを拒んだ。それどころか、自分の体調が良くなるまで結婚式を延期してほしいと頼むのだった。すでに式場の予約や招待状の送付は済ませてある。この時点での延期が難しいことは誰の目にも明らかであった。
小野寺は即答を避けたが、検討する意を示した。咲は母の教えに従い、未来の夫の決定に沿うことを約束した。

鈴は寝てばかりで、全く食欲がなかった。それでも付きっきりで看病するわけにも行かず、福子と咲は心配しつつも通常通り仕事に出かけるなどしていた。

ある日、福子が帰宅すると、病床に鈴の姿がなかった。
家の中を探してみると、鈴は台所に隠れ、福子が勤め先のホテルの厨房係から以前にもらってきたツナ缶を盗み食いしていた。
福子に見つかると、鈴は再び腹を押さえて腹痛を訴えるのだった。

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