NHK『ゲゲゲの女房』第124回

 いまだに、ふと気を抜くと「♪ 口笛吹いて~ 空き地へ行った~ 知らない子がやって来て~ 遊ばないかと笑って言った~」などと歌ってしまう当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第124回めの放送を見ましたよ。

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「戦争と楽園」

 今日の放課後は、藍子(菊池和澄)の友達・赤木(藤崎花音)の誕生会が開かれる。藍子は、彼女から宿題を見せてもらった見返りに、赤木をテレビの鬼太郎に出演させるよう茂(向井理)に頼むよう言われている。茂に仕事の口出しをしてはいけないことになっており、藍子は茂と赤木の板挟みに悩んでいた。

 布美枝(松下奈緒)は、またしても藍子の気持ちを分かってやれない。藍子が学校のない南の島で暮らしたいと入ったことを、彼女流の冗談だと受け取った。誕生会に行きたくないと言うのは、プレゼントとして編んでいたリリヤンが間に合わなかったからだと、勝手に解釈する。
 布美枝は、密かに作っておいた端布の巾着袋をきれいに包装し、誕生日プレゼントとして藍子に持たせた。

 学校が終わったが、藍子は誕生会に行かないつもりだった。母に渡されたプレゼントを家に持って帰るわけにもいかず、商店街のゴミ置き場にこっそり捨てようとした。偶然、祖母の絹代(竹下景子)が通りがかり、声をかけた。藍子は緊張の糸が切れ、商店街の真ん中であることも顧みず、絹代に抱きついて泣き出すのだった。

 村井家には、茂の戦友だった三井(辻萬長)が、笹岡(井之上隆志)を伴ってやって来た。笹岡は、病気と負傷で弱っていた茂を熱心に看てくれた軍医である。終戦以来会っていなかったが、笹岡は『敗走記』を読んだときに、水木しげるの正体に気づいていたという。笹岡も茂も、飄々として型にはまらない落ちこぼれ軍人同士で、昔から気が合ったという。

 楽しい思い出話は、「楽園」の話題になった。「楽園」とは南方の傷病兵収容所のそばにあった、現地民の村である。茂は笑顔というノンバーバル・コミュニケーションだけで、そこの住民達と仲良くなった。彼らの親切な態度や、自然の中でゆったりと暮らしている様子に大きな憧れを抱いたという。それに対して、日本軍の上官は、茂が勝手に現地民と交流していることに激怒した。あやうく営倉に入れられそうになったところを、軍医の笹岡が必死の思いでとりなしてくれた。笹岡に感謝しつつも、茂はしゃちほこばった日本社会の生き方よりも、現地民の人間らしい生き方への憧憬を深める結果となった。
 そのエピソードを聞いて、布美枝は気持ちが少し分かった。

 もちろん、戦地での暮らしは楽しいことだけではなかった。茂らの所属していた部隊は、敵軍に包囲され、終戦の4ヶ月前に玉砕した。新しく赴任してきた隊長は、若く血気盛んな人物で、潔く散ることこそ帝国軍人の美学だと信じていたのだ。村井家に集まった戦友達は、当時の人々の考え方のバカバカしさを改めて認識するのだった。

 茂は、大怪我を負っていたことで後方部隊に配属され、難を逃れた。人生では何が幸いするかわからないということも、改めて思うのであった。

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NHK『ゲゲゲの女房』第123回

 「イトーさん、どうもお世話になっております。あれはいい仕事ですね。」と突然挨拶をする当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第123回めの放送を見ましたよ。

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「戦争と楽園」

 布美枝(松下奈緒)は、『敗走記』を初めて読んだ。それは、茂(向井理)が2年前に雑誌に発表したもので、自身の戦争体験に基づくものだ。見せながら、茂はラバウル島で経験した悲惨な体験を話して聞かせる。

 本隊から100km離れてた前線に、茂らは10人の小隊で送り込まれた。早朝、茂が歩哨に立っている時に突如敵に襲われ、味方は全滅した。茂は装備を全て捨て、生きるか死ぬかの逃避行を始めた。
 途中、崖にぶら下がって、敵をやり過ごすことがあった。手もしびれ、死を覚悟し、心のなかで両親に別れの言葉を送った。その夜、母・絹代(竹下景子)は茂が敵から逃げて崖にぶら下がっている夢を見た。茂の窮地だと知った絹代は、あの世に行ってしまわないように、夫(風間杜夫)と一緒に寝室から大声で茂の名を呼び続けた。その声は茂にも届き、力が蘇って、窮地を脱することができた。とても不思議な出来事であるが、復員後、双方の話を突き合わせると、間違いなくそのようなことがあったのだ。

 その後、何日もジャングルの中を抜けて、やっと本隊にまで帰ることができた。しかし、本隊では茂の帰還は歓迎されなかった。命より大切な銃を捨て、敵前逃亡をしたことは恥ずるべき行為だというのだ。次の戦闘では、戦闘で突撃するよう命じられた。あまりの理不尽さと疲労により、茂はその場で倒れてしまった。
 そして、ジャングルで大量の蚊に刺されたこともあってか、マラリアにかかって寝こんでしまった。高熱で寝ているときに空襲に遭い、流れ弾で茂は左腕を失うこととなった。

 一通り、自分の体験を話して聞かせると、茂は引き出しから未発表の漫画作品を取り出して、布美枝に見せた。それは、復員直後にどこに発表するわけでもなく、茂自身の記録として描いた戦争体験漫画であった。
 貸本漫画時代に、茂は戦争活劇漫画を描いていた。しかし、いつかは自分の体験に基づいた「本物の戦争」を漫画にしたいと考えている。先日、ラバウル島を再訪したのもそのための取材の一環だったと打ち明ける。松川(杉本有美)から『敗走記』を大急ぎで仕上げて欲しいと言われたのを断ったのは、全身全霊をかけて描くためには十分な余裕が必要だからである。今は、他の仕事が忙しくて、自分の納得する『敗走記』が描けないのだ。

 ある朝、布美枝は家に客を迎える準備に忙しかった。茂の戦友の三井(辻萬長)が尋ねてくるのだ。彼は宝塚の遊園地の関係者で、1年前に茂が仕事で行った際にばったり再会した。その後、一緒にラバウルに行くなど、親しく付き合っている。ただし、調布の村井家に来るのは初めてのことである。

 ラバウルの話が出たことで、藍子(菊池和澄)は自分もそこで暮らしたいと言い始めた。学校も試験もない生活はきっと素晴らしいものだろうと言うのだ。藍子の心境の変化を布美枝は不思議に思うのだった。

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NHK『ゲゲゲの女房』第122回

 放送直前まで某所でガンダム話の添削をしていたので、あぶなく見逃すところだった当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第122回めの放送を見ましたよ。

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「戦争と楽園」

 藍子(菊池和澄)は明るくなった。小学校で新たに赤木(藤崎花音)という友達ができ、彼女の誕生会に招待されたのがうれしいのだ。その様子を見て、布美枝(松下奈緒)も安心する。

 喜子(松本春姫)は、茂(向井理)に左腕がないことを意識し始め、布美枝にそのことを聞く。戦争の話を聞かせるのはまだ早いと考えた布美枝は、大怪我をして失ったと言うに留めた。

 翌日、担当編集者の松川(杉本有美)がやって来た。美人を前にして、アシスタントの菅井(柄本佑)と茂の父(風間杜夫)は舞い上がる。

 松川は、『敗走記』を夏中に仕上げて欲しいと頼みに来た。しかし、茂はいつになく厳しい表情と口調で、そんなに早くは仕上げられないと断るのだった。心に何かを抱えているのであろう茂に対して、周囲はそれ以上何も言えなくなってしまった。

 小学校では、宿題をやり忘れた藍子の窮地を赤木が助けた。自分の宿題を見せて、書き写させてくれたのだ。しかし赤木は、宿題の引き換えとして、テレビの鬼太郎に自分をモデルとした人物を登場させて欲しいと頼んだ。茂は家族から仕事の指図を受けることを何よりも嫌う。藍子はそのことを懸命に伝えようとするが、赤木は決まったも同然だと思って立ち去ってしまった。

 困惑したまま藍子は帰宅した。宿題のカンニングを伏せたまま、友達をテレビに出せるかどうか布美枝に相談した。藍子の板挟みに気づいていない布美枝は、そんなことは茂が許さないだろうと、のんきで通りいっぺんの返事をするのみであった。

 夜、仕事部屋では、茂が一人で敗走記を読んでいた。

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NHK『ゲゲゲの女房』第121回

 某所で見た「おかえり。おつかれ。」というフレーズに癒されている当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第121回めの放送を見ましたよ。

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「戦争と楽園」

 真夏。妖怪物が得意な水木プロダクションは、夏の怪奇特集の注文を大量に受けて忙しい。

 しかし、茂(向井理)は南洋諸島文化にかぶれてしまって、仕事どころではなくなっていた。戦友達と一緒にラバウルを再訪し、戦時中に仲良くなった現地民との再開も果たした。その時に持ち帰ってきた民芸品やビデオ、音楽に心奪われていて、仕事が手に付かないのだ。
 周囲の迷惑も顧みず、ついには移住しようと言い出す始末。茂と気の合う喜子(松本春姫)は大喜びするが、布美枝(松下奈緒)と藍子(菊池和澄)は近代的ではない暮らしを受け入れることができず、猛反対する。

 喜子が一人で遊んでいると、気分転換に出かけようとした茂が声をかけて、かまってくれた。その時、喜子は初めて自分の父親が片腕で、他の人とは違うのだということを意識し始めるのだった。

 小学校では、藍子は相変わらずからかわれている。内気な藍子はじっと我慢するしかない。そんな彼女を、勉強ができてスポーツも万能、身なりもいい同級生・赤木(藤崎花音)が助けてくれた。今までそれほど仲が良かったわけではなかったのに、急に親しくしてくれたり、誕生会に呼んでくれることになったりした。藍子は嬉しく思いつつも、急に態度が変わったことを不思議に思う。

 最近、村井家は近所での評判があまりよくない。
 一つには、茂が大音量で聞いている南洋諸島の民族音楽のせいである。日本人にはまだ馴染みのない野性的なリズムであり、近所の人々は漏れ聞こえてくる音から、茂が新興宗教でも始めたのではないかと疑っているのだった。

 もう一つには、茂の母・絹代(竹下景子)が近隣住民との間にトラブルを起こしていることである。他の家がたまたま家の前に置いておいた荷物をゴミだとみなして勝手に捨ててしまったり、よその子供を激しく叱ったりするのである。
 すぐに怒るので、家族から「イカル」というあだ名を付けられるほど、激しやすいのだ。
 今日は、町内会の婦人役員(中村由起子)が絹代に老人クラブに入会するよう勧誘に来た。それを気に入らないと思う絹代は、頭ごなしに激しい口調で拒絶する。布美枝が間に入って取りなそうとするが、双方一歩も譲らず、完全に仲違いしてしまった。

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NHK『ゲゲゲの女房』第120回

 数覚ゲームは今夜が締切りですよと最後の宣伝をする当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第120回めの放送を見ましたよ。

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「妖怪いそがし」

 貴司(星野源)と話をする中で、布美枝は(松下奈緒)は忙しさを口実に、自分自身が家族にきちんと向きあっていなかったのだと悟った。今まで気付かなかったことを恥じ入る。
 貴司は、自分も仕事に追われて、家族と心が離れていると反省した。自分もしっかりと家族に向き合うと宣言し、布美枝にも「妖怪いそがし」に負けないようにと励ました。そして彼は安来に帰っていった。

 布美枝は、寝起きの茂(向井理)を捕まえ、遠慮することなく藍子(菊池和澄)のことを相談した。彼女が高尾山に登ったという捏造作文の内容を現実のものにしてやりたいと願い出た。つまり、本当に家族で高尾山へ行こうと言うのだ。

 茂は、もっと高い山が良い、富士山ではどうか、と突拍子も無いことを言い出す。しかし、よく話を聞いてみれば、彼は富士山麓に別荘を買う話を進めているという。茂は素知らぬふりをしていたが、最初に藍子の作文の話を聞いたときから思うところがあったのだ。自分の少年時代を思い出すと、自然に囲まれて遊んでいた。娘たちにも同じ経験をさせたいと思い、黙って準備をしていたのだ。
 茂の家族に対する愛情を再認識し、布美枝は嬉しかった。

 初夏のある日、布美枝の運転で富士山の別荘へ出かけた。話に聞いていたのとは違って、オンボロで汚れ放題のみすぼらしい山小屋だった。しかし、眺望と周囲の自然環境は最高だった。一家で協力して掃除をしたところ、なかなか雰囲気のある山荘になった。

 ただし、藍子には気がかりなことがあった。この別荘には電気も電話も、漫画道具もない。いつも締切りに追われている茂の仕事に支障が出るのではないかと心配でならないのだった。
 ところが、布美枝も茂も、彼女の心配を笑い飛ばす。布美枝の話によれば、茂に取って本当に大事なのは家族だ。始めから仕事はしないつもりで来ているのだから、心配の必要はないと説明してやる。茂本人は、虫も動物も仕事はしない。生きるためには、本当は仕事は必要ないのだ、と話してやった。

 そして、茂は「妖怪いそがし」に取り憑かれていて、無理やり忙しく働かされていたのだと藍子に説明してやった。

 藍子は自分のわだかまりを素直に話す気になった。茂が忙しいのは、空想の世界に生きる妖怪の仕業ではなく、現実世界に存在する雑誌編集者たちが急き立てるからだ。学校の友達も、妖怪など存在しない、水木しげるは嘘つきだと言っていると、最近の悩みを打ち明けた。茂は妖怪を本当に見たことがあるのか、と。

 茂は、妖怪を自分の目で見たことは一度もないと正直に告白した。しかし、気配を感じたことは何度もあると逸話を聞かせた。たとえば、戦地のジャングルでどんなに頑張っても前に進めなくなってしまったことがある。あとから思えば、あそこには「ぬりかべ」が居たに違いない。
 妖怪は目には見えない、しかし、気配は感じる。昔から、多くの人々が同じ様な経験をし、それを言い伝えで来た。自分の使命は、それを漫画にして分かりやすく伝えていくのだと、妖怪漫画を描く理由を話した。

 まだ半信半疑の藍子であったが、暗い山荘で夜が怖くなるから、もう妖怪の話はやめて欲しいと茂に伝える。茂はここぞとばかりに、藍子が怖いと思うのは妖怪の存在を信じているからだと指摘する。そこで初めて、藍子は素直に妖怪を受け入れることができた。

 家族に明るい笑顔が戻った。

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NHK『ゲゲゲの女房』第119回

 昨夜、21歳Gカップの天然物おっぱいに千円札をチップとして挟む(悩殺写真)という、生まれて初めての経験をした当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第119回めの放送を見ましたよ。

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「妖怪いそがし」

 布美枝(松下奈緒)の実弟であり、父(大杉漣)の反対を押し切ってミシン店に婿入りした貴司(星野源)が村井家に来た。新型ミシンの研修で上京したのだ。
 人当たりがよく手先も器用な貴司は、いつも気難しい茂の母(竹下景子)にもすぐに気に入られた。布美枝の娘たちをデパートに連れて行き、好きなものを買ってやるという約束もした。

 布美枝と貴司は、ひさしぶりにゆっくりと話をすることができた。夜遅くまで仕事をして家族と団らんする暇もない茂(向井理)について、布美枝は「妖怪いそがし」に取り憑かれているのだと説明する。この妖怪に取り憑かれると、休む間もなく働き続けるハメになるという。貴司は、大真面目に妖怪の話をする布美枝のことがおかしくて堪らなかった。
 しかし、明るい話題ばかりではなかった。近頃は大量生産による既製服が安く手に入るようになり、ミシン業界は景気が良くないという。

 それに加えて、貴司は茂が家族と一緒の時間を持たないことを真剣に心配していた。男は仕事に没頭すると、とかく家族との溝に気づきにくいものだ。それがエスカレートすると、家族の方も男のことが理解できなくなり、互いの理解が阻害されるものだと語る。
 まるで、自分に言い聞かせているかのような貴司の口調に、布美枝は貴司の家庭にも問題があるのではないかと心配し始めた。そのことを聞こうとすると、貴司は話をはぐらかすのだった。

 翌日、約束通り貴司が子供たちを連れてデパートに出かけた。

 胸が苦しいと訴える義母・絹代(竹下景子)のことを心配した布美枝は留守番することになった。自分の世話を焼こうとする布美枝を、絹代は押しとどめる。自分のことは自分たち夫婦で何とかする、布美枝の役目は夫の両親の世話をすることではなく、夫本人を助けることである。そちらに全精力を傾けろというのだ。
 義母のことを案じる布美枝であったが、それには従うほかなかった。

 子供たちは、自分の欲しかったものを買ってもらい、大喜びで帰って来た。藍子(菊池和澄)などは、茂と出かけた時と違って、いろんな売り場をゆっくりと見ることができて大満足だったようだ。

 しかし、貴司は藍子について気になることがあったという。鬼太郎を歌っている子供たちと出くわした時、藍子がとっさに身を隠したと報告した。
 そこで初めて布美枝は、藍子が水木しげるのことでふさぎ込んでいるのではないかと思い至った。自分は水木しげるの家族であることを誇りに思っていたが、藍子はそうではなかったのだ。家族で楽しく高尾山に行ったという捏造作文も、彼女自身の夢を書き綴ったものかもしれない。
 家族の現状に、藍子は傷ついていたのだ。

 布美枝は、「妖怪いそがし」に取り憑かれていたのは茂ではなく、自分の方だったと思った。心の余裕をなくし、家族の事をきちんとわかってやれていなかったと反省するのだった。

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NHK『ゲゲゲの女房』第118回

 実家に一泊しただけで、早くも「ふるさとは遠きにありて思うもの」(室生犀星)の境地に達してしまった当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第118回めの放送を見ましたよ。

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「妖怪いそがし」

 藍子(菊池和澄)は相変わらず、学校でからかいの対象になっている。見知らぬ児童にまで「ゲゲゲの娘、妖怪の娘」とはやしたてられる。彼女は、嵐が通り過ぎるのを待つように、じっとしているしかなかった。心配をかけたくないからと、家族にも黙っているのだった。

 家庭訪問に来た担任教師(堀内敬子)は、まだ問題に気づいていない。藍子の過度に引っ込み思案な性格は、家庭環境に原因があるのではないかと考えている。教育方針を問われた布美枝(松下奈緒)は、全て本人任せだが、健康で優しい子に育てばいいと答えた。
 偶然、茂(向井理)の仕事場を垣間見ることになった担任教師は、締め切り直前の活気と混乱に目を回した。それとは別に、成人向けの漫画雑誌が子どもの手に届く場所にあることも注意したりした。

 一方で、担任教師は藍子の作文のできの良さを褒めた。家族で連休に高尾山にハイキングに行った様子が、活き活きと楽しそうに描写されているのだ。しかし、それは完全な捏造だった。本当はデパートに出かけただけなのに、藍子は高尾山に行ったと嘘を書いたのだ。布美枝は驚きながらも、担任の前では素知らぬふりをしていた。

 布美枝はふたりっきりの時、それとなく藍子に作文のことを聞いてみた。藍子の言い分は、ケチな茂が何も買ってくれなかったデパートの話など書いても面白みがない。友達から聞いた高尾山の話が面白かったから、それを書いたまでだ。父がこの世では有り得ないことを漫画に描くのと同じことだと言い張るのだった。
 布美枝から学校は楽しいかと聞かれると、ますます不機嫌になって部屋に閉じこもってしまった。

 その夜、漫画の構想を練るので頭がいっぱいな茂を捕まえて、布美枝は藍子のことを相談した。しかし、茂はまともに取り合わない。子供は創作をするものだから作文のことは瑣末だ、娘は健康に育てばそれでいい、などと話もそこそこに仕事に戻ってしまった。布美枝は、茂に相談しても無駄だと思い始めるようになった。

 ふと茂の背中を見つめると、なにやら妖怪が取り付いているようにも見えた。

 そして5月の末。
 布美枝の実弟で、騒動の末ミシン問屋に婿入りした貴司(星野源)が調布に遊びに来た。

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NHK『ゲゲゲの女房』第117回

 この記事をアップしたら即座に家を出て空港に行かなくてはならず、少々焦っている当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第117回めの放送を見ましたよ。

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「妖怪いそがし」

 5月の連休の朝。
 茂(向井理)の両親はすっかり調布に住み着いてしまった。医者にはなんともないと言われたが、茂の母(竹下景子)は心臓が悪いと言っている。自分がいなくなってもいいように、夫・修平(風間杜夫)に厳しく家事を仕込んでいる。

 11時頃、寝坊した藍子(菊池和澄)は布美枝(松下奈緒)が起こしてくれなかったことに文句をいう。今日は10時に友達と待ち合わせて、揃いの文房具を買いに行く約束をしていたのだ。遅刻したせいで、藍子は置いて行かれてしまった。
 布美枝は、間に合うように一度は起こしに入ったのだ。しかし、「子どもは好きなだけ寝かせておく」ことを教育方針としている茂に注意され、布美枝は従ってしまったのだ。

 藍子はすっかりへそを曲げてしまった。明日、一家でデパートに行くから、そこで新しい文房具を買ってやるとなだめても聞く耳を持たない。藍子は布美枝だけではなく、茂への不満もぶちまける。デパートに行っても父はケチで何も買ってくれない、子供の寝坊を推奨するなど社会では認められないなど、不満は次々に出てくるのだった。
 普段はおとなしい藍子がどうしてそこまで機嫌が悪いのか、布美枝はいまだ理由を掴みかねていた。

 布美枝が商店街に買い物にいくと、義母から使いを命じられた義父に出くわした。浮世離れして、話の面白い義父は商店街の人気ものになっていた。どこに行っても人々から声をかけられる。その様子に、布美枝はびっくりするのだった。

 一方、布美枝の落ち込んだ様子に気づいた義父は、彼女を喫茶店に誘って話を聞いてやることにした。子供たちとの接し方に戸惑っていると、正直に打ち明ける布美枝。藍子の反抗的な態度と、喜子(松本春姫)の世間離れした性格が悩みの種なのである。
 義父・修平は、喜子にかんしては心配がないという。小さい時の茂は喜子にそっくりで、自分の興味を最優先し、何の役にも立たないことばかりするおかしな子だった。しかし、人と違うことをしていたことが、今の独特な漫画に繋がっている。何がどのように好転するかわからないから、気にしなくて良いと励ますのだった。

 家に帰ると、藍子の機嫌が良かった。寝坊した藍子の分まで、友達が揃いのペンを買ってきてくれたというのだ。これから友達の家へ受け取りに行くという。明るさを取り戻した様子に、布美枝と修平はひと安心するのだった。

 ところが、連休明けの家庭訪問は不穏な始まり方だった。藍子の担任(堀内敬子)は、藍子の遅刻癖を気にしている。村井家では何かおかしな教育方針を取っているのではないかと探りを入れてきた。しかし、布美枝は、茂が子供を好きなだけ寝かせておくなどといったことは言わず、心当たりはないと言った。
 その返事を聞いて、担任が思い至った仮説は、藍子は学校が好きではないということだった。

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NHK『ゲゲゲの女房』第116回

 今朝のNHkのニュースで、熊本の昔ながらの金魚売りについて「涼しい声で売らないと、金魚だけにキンギョ迷惑ですね」と言ったり、イタリアで開催された崖飛び込み大会(NHKの記事)を「命『がけ』」と表記したりといったダジャレのオンパレードにずっこけた当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第116回めの放送を見ましたよ。

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「妖怪いそがし」

 茂(向井理)の大躍進の立役者であった豊川(眞島秀和)に異動命令が出て、『少年ランド』を離れることになった。会社の看板雑誌の編集長に大抜擢されたのだ。豊川は会社の命令には逆らえないと残念がりつつ、7年間に渡る茂との付き合いを思い返すのだった。
 担当編集者だった北村(加治将樹)も編集デスクに昇進し、これからは新人の松川冴子(杉本有美)が担当となる。菅井(柄本佑)や茂の父(風間杜夫)は、美人の彼女に、我を忘れて見とれてしまうのだった。

 藍子(菊池和澄)が水木しげるの娘であるということは、小学校中に知れ渡っていた。すぐにからかいの対象となった。鬼太郎の歌のとおりに藍子は朝寝坊で遅刻する、売れっ子漫画家の娘なのにみすぼらしい文房具を使っている、水木しげるは妖怪の存在を吹聴する嘘つきであるなどと言われ、藍子はひどく傷ついた。しかし、内気な藍子は何一つ言い返すことができなかった。

 一方、妹の喜子(松本春姫)はやんちゃで周囲を手こずらせていた。幼稚園ではお絵かきの時間にひとりだけ抜けだしてブランコで遊んでいるという。本人の言い分は、他人と争うことなくブランコを独占できるということだった。仕事場に闖入してくる喜子に手を焼きながらも、そのような合理的な点を茂は評価していた。しかし、布美枝(松下奈緒)は集団行動のできない喜子のことが心配になる。

 放課後、藍子は帰宅するや否や、学級名簿の職業欄に漫画家と書いたかどで布美枝に文句を言った。しかし、布美枝は、どうして茂の仕事を隠す必要があるのかと逆に言い聞かせた。茂は精魂込めて真面目に仕事をしており、誰に恥じることもない。売れない時代にもコツコツと描き続けた姿勢など、むしろ尊敬に値すると話した。

 藍子は笑顔を見せ、母に同意し、元気を取り戻した。
 しかし、それは彼女の芝居だった。むしろ藍子は、母に相談しても自分の気持は分かってもらえず、無駄だと思い知っただけだった。

 藍子が宿題をしていると、喜子が忍び寄ってきて風船を割って驚かせた。それが原因で大きなきょうだいゲンカになった。騒ぎを聞きつけてやって来た布美枝は、姉だという理由だけで藍子のみを叱るのだった。
 藍子はますます母への不満を募らせた。布美枝は、藍子の気持ちを全く理解できていなかった。

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NHK『ゲゲゲの女房』第115回

 町の野良猫大将と会話ができるようになり(僕が猫語を理解するようになったのか、猫が人語を話すようになったのかはわからない)、猫は他個体の陰口や愚痴を一切言わないので感心して見習おうと思ったり、市販のキャットフードの不味さと猫が本当に食べたい餌のレシピを教えてもらったり、町の嫌われ者の宅配ドライバーをふたりでギャフンと言わせる計画を練るなどといった、とてもメルヘンな夢を見た当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第115回めの放送を見ましたよ。

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「妖怪いそがし」

 昭和47年4月。両親との同居や、アシスタントの増員に合わせて野放図に家の改築を行ったので、さながら迷路のような家になった。娘の藍子(菊池和澄)は小学4年生、喜子(松本春姫)は幼稚園の年長組になった。

 茂(向井理)の人気は相変わらずで、次から次への仕事が舞い込む。アシスタント就任2年目の相沢(中林大樹)がプロダクションの中心でみんなから頼られている。一番の古株の菅井(柄本佑)はそれが面白くない。先輩風を吹かせようとするが、結局失敗してしまうのは相変わらずだ。
 休む間もなく働く茂を心配して、母(竹下景子)は毎日鰻を買ってくる。ただし、全て布美枝(松下奈緒)に請求が回ってくるので、少なからず家計を圧迫している。しかし、義母に遠慮のある布美枝は言い出すことができない。

 来る仕事を基本的に断らない茂はてんてこ舞いだ。トイレに篭ってしばし休息していると、窓の外の猫(声・永井一郎)が話しかけてきて、のんびりできないのは「妖怪いそがし」に取り憑かれたからだと脅した。
 それでも、茂は仕事の手を休めない。食事中も新聞を広げて、ネタ探しに余念が無い。布美枝らが話しかけてものれんに腕押しだった。

 藍子は学校で困ったことになった。
 小さい頃に「ゲゲゲの娘」とからかわれたことがあったので、父のことは秘密にしていた。しかし、帰宅する藍子の後を付けた同級生が、水木しげるの正体は藍子の父親であると嗅ぎつけてしまった。噂が一気に広がり、藍子は困惑するのだった。

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