朝ドラまとめ記事を書くに当たりマクラが思いつかなくて困ってしまう夢を見て、目覚めの悪い当方が、NHK朝の連続テレビ小説『舞いあがれ』の34回めの放送を見ましたよ。
幼馴染たちは島を去ったが、舞(福原遥)は五島に残り、自分の進路について一人でじっくり考えることにした。
そこへ、地元の船大工・木戸(哀川翔)が立派な鯛をもってやってきた。舞が婚約者を連れて島にやって来たという誤った噂を聞き、勘違いした木戸が祝いとして持ってきたのだ。舞は、自分はまだ学生であり、結婚など考えていないと否定した。
すぐに過ちを認めた木戸であったが、学生だから結婚しないという点には異議を唱えた。舞の母・めぐみ(永作博美)だって学生の時に結婚したというのだ。ただし、祥子(高畑淳子)は反対されて駆け落ちしてしまい、めぐみは故郷に帰ってこなくなった。ふたりは喧嘩したままだったが、祥子はいつもめぐみのことを心配していたという。舞は、両親の結婚の経緯を聞くのは初めてだった。
舞は祥子にも詳しく聞くことにした。すると祥子は正直に話してくれた。
1981年、当時20歳のめぐみは浩太(高橋克典)を連れて結婚の報告に来た。教師になるために大学に通っていたが、中退して大阪の町工場を手伝いながら結婚生活を送るというのだ。祥子は猛反対した。世間知らずの小娘に町工場の女将など務まるはずもなく、苦労するのが目に見えるからだ。浩太にもケチをつけた。めぐみが苦労することは分かりきっているのに、大学を辞めさせて自分の妻にするなど、めぐみのことを大事にしているとは言えないとなじった。
どんなに言われてもめぐみの意思は変わらなかった。それきり喧嘩別れした。
祥子は当時の心境を振り返った。一時の気持ちでそれまで頑張ってきたことを諦めることは誤りだと思っていたし、苦労することが明らかだったので認めることができなかったというのだった。
舞を迎えにきためぐみと浩太が五島に到着した。ふたりには、舞としっかりと話し合いをする目的もあった。
舞は、パイロットになりたい決意は変わらないと話した。当初の夢であった飛行機作りを嫌いになったわけではないが、それよりもやりたいことが見つかったのだという。一方めぐみは、自身の懸念を話した。パイロットは人の命を預かる責任ある仕事であり、同時に男社会でもある。舞はそのような環境で道を切り開くタイプの人間だとは思えず、苦労することが明白だ。ゆえにめぐみは賛成できないというのだ。
舞は、そのような仕事だからこそ挑戦したいと述べた。人力飛行機のパイロットを務めた時、みんなの期待を背負い、重い責任を感じながら飛行した。けれども、実際に飛んでみると楽しかったし、嬉しかった。将来、旅客機のパイロットになった時も、誰かに会ったり仕事のためなど、いろんな思いを持った旅行者を乗せることになる。その責任を背負って飛べる人になりたいと力説した。
さらに、小さい時から働く両親の姿を見て、仕事とは大変なものだということは理解していた。しかし、浩太は夢を持って仕事に打ち込み、めぐみはそれをきちんと支えていた。どんなに仕事は大変でも、辛そうには見えなかった。それと同じように、自分も大変な思いをして働くなら、せめて自分の好きなことをやりたい。
そして、深く頭を下げながら航空学校に行かせてほしいと頼んだ。
めぐみは舞が一時の浮ついた気持ちでないことを理解した。航空学校への転学を認めた。
祥子は話し合いんは参加しなかったものの、そばで一部始終を聞いていた。
祥子とめぐみは台所で夕飯の支度をはじめた。
祥子は、舞が自分の気持ちをしっかり言えるように成長したと話した。小学生の時に初めて五島に来た時は、自分のことは何も言えず、全て母の言いなりとなる子だったのだ。
続いて祥子は、めぐみに謝った。めぐみが結婚すると言い出した時、きちんと話を聞けばよかったと後悔の念を述べた。実際、反対を押し切って結婚しためぐみは現在幸せになっていると誉めた。
めぐみは涙ぐんだ。