「俺のライバルは『5分でカーネーション』というネットで見れちゃう公式ダイジェスト映像だ(第1週)」とひとりごちている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第6回目の放送を見ましたよ。
糸子(二宮星)は、神戸の祖母(十朱幸代)からもらったドレスを近所のおばさん連中に見せびらかした。おばさん達は初めて目にする派手なドレスをからかいながらも、とてもきれいだと褒めてもくれた。
隣の履物屋の女将が、洋服の一種だといってアッパッパ(近畿地方の方言で、木綿製の簡易なワンピース。Wikipediaで調べる)を見せてくれた。そのアッパッパは自作の物だと言い、糸子にも自分で縫ってみるよう勧めた。
早速家に帰った糸子は、祖母(正司照枝)に余り布を見せてもらった。地肌にあう生地、羽織にあう生地など、素材の違いを簡単に教えてもらった。糸子は、生まれて初めて、生地が面白いものだと思った。
糸子は、さらしの生地をもらった。それは古くて黄ばんだものだったが、初めての布地がうれしくて、熱中して縫い物を始めた。母(麻生祐未)に声をかけられても聞こえず、食事も睡眠もそっちのけで、アッパッパの作製にのめり込んだ。
多少の難点はあったが、初めてのアッパッパが完成した。自分で着用し家族に披露したところ、みんながたいそう褒めてくれた。父(小林薫)も、将来有望だ、店の着物も糸子に縫わせよう、などと大はしゃぎであった。
糸子は嬉しかった。それからは、男子と喧嘩することもめっきりなくなり、学校が終わるや否や帰宅し、裁縫に明け暮れた。
しかし、ひとつだけ不満だったのは、岸和田のあたりでは洋服を着る人がまだほとんどいなかったことである。
昭和2年(1927年)。
糸子(尾野真千子)は成長し、女学生になっていた。ただし、おてんばなところは相変わらずだった。朝寝坊をし、台所で立ちながら飯をかっこみ、猛ダッシュで学校に向かった。
けれども、ひとつだけ変わったことがある。だんじりは今でも大好きだが、「大工方になりたい」とはもう思わないようになっていた。
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