「せっかくの連休だというのに、どこにも出かける予定のない当方」と、ちょうど1年前にも書いていた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第23回目の放送を見ましたよ。
茂樹(永山絢斗)が海軍飛行隊を志望していることを打ち明けた翌日、父・良一(寺脇康文)は何も告げずに早朝に家を出た。
茂樹は翌年1月の試験にむけて、春樹(田中圭)に勉強を見てもらっていた。そんな二人の兄を見ていて、陽子(井上真央)は頼もしく思った。茂樹が合格して家を出ていくことを心から望む一方で、この幸福な時間が永遠に続けば良いとも思うのだった。
茂樹は、急に春樹へ深い感謝の意を述べたが、春樹には何のことだかわからなかった。茂樹は、自分が祖母(渡辺美佐子)の所へ養子に出されそうになった時に春樹が身を挺して反対してくれたことを思い出していたのだ。
茂樹が何も言わなくても、祖母から同じ話を聞いていた陽子には彼の気持ちがわかった。突如、陽子も茂樹とともに感謝するのだった。
そこへ、父が帰ってきた。諏訪神社まで出かけて、茂樹のために学業成就と安全祈願のお守りを授かってきたという。本来なら母親の役目だが、母を亡くした茂樹のために、自分が行ってきたのだという。
父の深い愛情に触れて、茂樹は涙を流す。
そして、家族そろっての団欒で、みんなは心の底から笑った。とても楽しい時間だった。
しかし、後に陽子が思い出すところでは、家族揃っての幸福な時間はそれが最後だった。
翌日、春樹が松本へ戻った。陽子には、真知子(マイコ)によろしく伝えて欲しいと述べた。その素っ気ない態度を見て、陽子はきっと兄も初恋なのだろうと気づくのだった。