NHK『おかえりモネ』第81回

昨日、新型コロナウイルスワクチンの1回目の接種を受けた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第81回めの放送を見ましたよ。

* * *
第17週『わたしたちに出来ること』

百音(清原果耶)と菅波(坂口健太郎)は正式に交際することになった。
ただし、菅波は登米の診療所に専念するつもりだという。翌年の3月いっぱいで東京の家を引き払うこととなった。

その年の12月24日、百音は春に上京して以来はじめて登米を訪れた。昔から百音と菅波を見守ってきた登米の人々は大いにふたりを冷やかし、また祝福した。
菅波が登米に移住することは、すでに人々にも知られている。百音は、サヤカ(夏木マリ)から菅波の決定に反対しなかったのかと聞かれた。百音は、菅波が登米の人々のために働こうとしていることは賛成だと答えた。ただし、頻繁に会えなくなることを寂しく思うと正直に話した。

2017年3月になった。
百音たちの出演する『あさキラッ』の視聴率が振るわないことが問題視され始めた。特に、神野(今田美桜)が登場するところで如実に視聴率が下がっていた。直前の百音のコーナーとの明暗が明らかだった。

周囲は、「ちょうど家を出る時間なのではないか」「裏番組の人気コーナーのせいだ」などと取りなしたが、神野は自分のせいだと言って落ち込んだ。SNSの書き込みを見ると、神野は明るくてポップ過ぎであり、話に説得力がないなどと書かれているのだ。

百音は神野をなんとか励まそうとした。一緒に弱点を見つけて克服できるよう協力すると約束した。
神野は涙を堪えながらも、持ち前の勝ち気さで、朝岡(西島秀俊)を超えると決意を表明した。

* * *

続きを読む

NHK『おかえりモネ』第80回

「僕のテレビは大雨で画期的な色になり、とても醜いヤマザキマリをとても魅力的なヤマザキマリに変えた」(注: 原詞になるべく忠実にしただけであり、彼女に対する敵意はありません。ていうか画期的な色にならなくても美人な部類だと思う)などと井上陽水『氷の世界』の替え歌を口ずさんでいる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第80回めの放送を見ましたよ。

* * *
第16週『若き者たち』

日曜の夕方、百音(清原果耶)の幼なじみたちは宮城へ帰っていった。
翌月曜、神野(今田美桜)たちから菅波(坂口健太郎)との関係を少々からかわれたこと以外は、百音も仕事で忙しい日常に戻りつつあった。

しかし、その日の夕方、百音がコインランドリーで佇んでいた、地元に帰った未知(蒔田彩珠)から送られてきた菅波とのツーショット写真をスマホで見ていた。未知からは「お似合いだ」というコメントが添えられていた。

そこに、本物の菅波が現れた。百音は慌ててスマホの画面を消してしまった。
百音は前日の約束をすっぽかしてしまったことを謝った。

その一方で、菅波が洗濯物を持っていないことを不審に思い尋ねた。
すると菅波は、洗濯をしにきたのではなく、百音に会うことが目的だったと答えた。未知や亮(永瀬廉)など、百音の地元の親しい人にあったことで動揺してしまし、居ても立っても居られなくなったのだという。ただし、それは亮に対する嫉妬ではないという。

菅波は、百音が未知から「津波を見ていない」となじられたというエピソードを思い出したのだと話した。津波の時に地元に居なかったという負い目が百音を苦しめているということはわかる。その苦しみを正確に理解できるとは思わないが、できる限り受け止めたいのだと話した。以前の菅波は、人それぞれの苦しみを理解しようとせず、一般的な正論で片付けていた。
ところが、登米で百音に出会ってから自分が変化してきたことを自覚しているのだという。百音に苦しいことがあれば自分を頼りにしてほしいと話した。

それだけ告げると、菅波は当直の時間が迫っていると述べ、立ち去ろうとした。
百音は瞬間的に菅波に帰って欲しくないと思った。しかし、その気持を素直に表す術を持たなかった。目の前にあった仙台土産のお菓子を手渡すというちぐはぐな行動をとってしまった。

その間を継いだ菅波は、大学病院を辞め、登米の診療所に専念することを考えていると打ち明けた。少し前からそう思っていて、折を見て百音に相談するつもりだったという。

百音は、菅波を引き止めるかのようにそっと彼の手に触れた。
しかし百音は、菅波の登米行きを止めたいのではないと弁解した。菅波がどこに行っても構わないし、どこにいようと菅波を応援する気持ちは変わらないという。

百音は、自分も菅波と同じように冷たい正論を述べる人間だと話した。亮から今だけでも助けてほしいと求められた時、それを正論で拒絶したことを打ち明けた。自分は亮を突き放したのに、自分が菅波と離れることが嫌だと思っている。その矛盾の折り合いがつかなくなった。

菅波は百音を抱きしめた。
先と同じよう、百音の痛みはまだわからないが、わかるようになりたいと話した。

* * *

続きを読む

NHK『おかえりモネ』第79回

ここ一ヶ月近く、はほとんど人と喋っておらず、日々の発話割合は買い物時に「d払いでお願いします」と言うのが3割くらいで、残りの7割は「OK google、部屋の電気を消して」などと自宅のスマートスピーカーに話しかけるばかりであり、話し始めに「OK google」というのがクセになってしまい、先日などはあぶなくレジで「OK google、d払い」と口走りそうになった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第79回めの放送を見ましたよ。

* * *
第16週『若き者たち』

シェアハウスに集まった百音(清原果耶)の幼なじみたちは、故郷に暮らすことの是非について深刻に話し合っていた。
特に、亮(永瀬廉)が地元で漁師になったのは周囲からの期待に応えようとしているからであり、それが彼を苦しめているのではないかと議論になった。しかし、亮は本音を話そうとはしなかった。もう大人になってしまったのだから、軽々しく話すわけにはいかないというのだ。

それを聞いた三生(前田航基)は感極まった。亮をそれ以上問いただすことなく、人それぞれ生き方があって良いとまとめた。誰がどこで暮らし、互いに離れ離れになっても、笑いあえる関係が良いと主張した。

それまで表情の硬かった亮であったが、三生に応えるように笑顔を取り戻した。そして、腹が減ったと言いいだした。そうして一同も笑顔になった。

それから一同は、築地の場外市場に出かけた。美味しいものを食べ、たくさんのお土産を買い込んで戻ってきた。
みんなは通常の出入り口から戻ってきたが、亮だけは裏口にあたるコインランドリーへ向かった。それに気づいた百音はこっそりと亮の元へ向かった。

亮は、父・新次(浅野忠信)に電話をかけていたという。何度かけても無視されるので、留守番電話を吹き込んでおいたという。亮にとっても直接話をするのは気まずいので、留守番電話で助かったという。

その頃、気仙沼では新次が亮からのメッセージを聞いていた。亮は無断で船に戻らず騒ぎを起こしたことを謝った。それから、新次がいつまでもだらしないことを叱った。
新次は、酔って警察沙汰になった後、家まで付き添ってくれたにいた耕治(内野聖陽)と亜哉子(鈴木京香)に留守電の内容を話した。そして、自分の態度や行動が亮を苦しめていたのだと反省の弁を述べた。
自分が妻・美波(坂井真紀)の死亡届を提出すれば全て落ち着くのではないかと思うようになった。そうやって自分が踏ん切りを付けて立ち直ることで亮が楽になるはずである。そして、亮の苦労がなくなることは妻・美波も望むものであると考えたのだ。

東京のコインランドリーでは、みんなのところへ戻るよう百音が亮を促した。その時、ドアへ向かうため背を向けた百音の腕を亮が掴んだ。
亮は、前夜の電話で百音しか話せる相手がいないと口走ったことを謝った。百音は、幼馴染なのだから話を聞くのは当然だと答えた。
しかし、それは明らかに亮からの愛の告白だったのだ。百音はそれに気付きながらも素知らぬ顔をしていた。
亮は、百音が本当の意味を知っているはずだと詰め寄った。

百音は本心を話し始めた。亮の苦しみが消えるなら何でもするという気持ちは変わらない。しかし、不幸な境遇に同情して恋愛関係になるべきではないとはっきりと拒絶した。

我に返った亮は百音から離れた。そして、自分が言ったことを悔いた。
亮は、誰かを好きになることをやめたのだと話した。父・新次は、誰よりも愛していた妻・美波を失ったことで破滅した。自分もそうなるのが怖いと思っており、人を愛することをやめたのだと話した。

その後、百音はふたりっきりで未知(蒔田彩珠)の帰り支度に付き合った。
未知は、百音と亮の話を聞いてしまったと打ち明けた。もう誰も好きにならないと言っていた亮がかわいそうだと話した。そして、彼からの愛を拒絶した百音の言動は正論であるが冷たいと断じた。
未知は、自分が亮のそばにいると決意を述べた。

* * *

続きを読む

NHK『おかえりモネ』第78回

僕の大好きなバンドDrop’sの中ではドラムの石川ミナ子さんが「みーちゃん」と呼ばれており、未知(蒔田彩珠)のことは「みーちゃん」とは呼ばないことにしている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第78回めの放送を見ましたよ。

NHK『おかえりモネ』第77回

現在の髪の毛やヒゲの伸び具合は劇中の浅野忠信と同じくらいなのに、どうして自分にはああいう男の渋みが出てこないんだろうと悩み落ち込んでいる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第77回めの放送を見ましたよ。

* * *
第16週『若き者たち』

百音(清原果耶)は、亮(永瀬廉)と喫茶店で落ち合った。

亮はその喫茶店で一夜を明かしたという。居眠りすると店員に注意されること以外は、何時間居座っても文句を言われなかったという。店内には同じような客が何人もおり、互いに没交渉ではあったが、何かしら連帯感が生まれたと楽しそうに話した。刹那的に存在を認めてもそれ以上の興味を持たないという東京の雰囲気は楽でいいと言うのだ。

亮は父・新次(浅野忠信)の跡を継いで地元の漁師になった。父をはじめとした周囲からの期待も大きく、また亮自身も簡単にそれに応えることができた。しかし、だんだん苦しくなってきたのだ。それもあって、東京で逃げ出したくなった。

それでも地元に帰ろうとする亮を、百音は引き止めた。そしてシェアハウスに連れて行くことにした。

その頃、シェアハウスには百音と約束をしていた菅波(坂口健太郎)が迎えに来た。亮のことで百音に嫉妬している未知(蒔田彩珠)は、百音は約束をすっぽかして幼馴染の男と会っていると意地悪く話した。ふたりは特別に通じ合っているとも話した。
慌てて明日美(恒松祐里)は詳しく弁解した。それを聞いた菅波は納得し、その日は帰ることにした。

感情を爆発させた未知は、突然帰り支度を始めた。
そして、シェアハウスを出ていこうとしたところ、ちょうど百音と亮が帰ってきた。さらには、事情を聞いて駆けつけてきた三生(前田航基)と悠人(高田彪我)まで現れた。
百音は、もうしばらくここにいて亮たちと一緒に島まで帰るよう未知を説得した。亮のことを見守ってほしいと頼んだのだ。未知はそれを受け入れた。

未知は態度を和らげ、菅波に悪意ある言葉を投げかけたことを説明し謝った。

菅波との約束をすっかり忘れていた百音はすぐさま彼に電話で謝った。
はたして、菅波は平静な様子だった。幼馴染の一大事に対応し連絡し忘れるくらいの方が却って信頼できると言って慰めた。

そして、幼なじみたちは久しぶりに語り合った。昔話に花が咲き、亮もすっかり笑顔で楽しそうだった。しかし、徹夜で疲れてしまった亮はひとり眠ってしまった。

亮が眠っている間、三生と悠人の進路の話になった。悠人は公務員試験を受け、地元に戻ることを目指している。
三生は過去に一悶着あったものの、実家の寺を継ぐことを決めたという。地元に戻り、周囲の期待などいろいろなものを背負う覚悟を決めたと宣言した。

三生の宣言が亮の生き方を踏まえている。そのことは皆すぐに理解できた。
しかし、明日美には納得できなかった。亮は周囲からのプレッシャーに押しつぶされている。亮は漁師をやめて仙台や東京に出ればよいと話した。そもそも、故郷で頑張ることが偉いという風潮に納得がいかなかった。

* * *

続きを読む

NHK『おかえりモネ』第76回

去年の春には「俺は花粉症でもないし、マスクを箱で買うのもこれが最初で最後だな」なんて思っていたのだけど、いつしか「トイレットペーパーを買うように、一生マスクを買い続けなくてはならんかもしらんな」とちょっと思うようになってしまった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第76めの放送を見ましたよ。

* * *
第16週『若き者たち』

行方をくらまし、誰からの連絡も無視していた亮(永瀬廉)であったが、百音(清原果耶)からの電話には応答した。彼は百音しか話せる相手はいないと述べると、すぐに電話を切った。
それをスピーカーホンで聞いていた未知(蒔田彩珠)は感情を爆発させた。普段から誰よりも彼を心配し好意を寄せているのに、亮は百音にしか心を開かないのだ。百音に対して激しく嫉妬した。そのまま部屋を飛び出し、亮が訪問した時に座っていた食堂の椅子に座ってで一晩を過ごした。
騒ぎを聞きつけた明日美(恒松祐里)にも事情を話した。

翌朝、母・亜哉子(鈴木京香)から連絡が入った。落ち着いた亮は関係者に連絡し、船に戻らなかったことを謝ったという。船はすでに出港した後なので、新宿から高速バスで気仙沼に戻ると言っているという。

百音は、未知と明日美を伴って新宿のバスターミナルに行こうとしていた。おそらく8:20発のバスに乗ると予想できたからだ。

しかし未知は動こうとはしなかった。亮は、自分ではなく百音に来てほしがっているからだと言いはった。
明日美は、そんな未知に苛立った。学生時代、亮のことが好きだった明日美も、彼が百音にだけ心を開くことを苦々しく思っていた。そしてそれは周知のことであり、いまさら未知が言うべきことではないと思うからだ。
一方、明日美は未知の言い分にも一理あると思った。亮は百音以外の人間がいると本音を言わなくなってしまう。百音が一人で行ったほうが良いと判断した。
疲弊している亮には、少なくとももう1日は休養が必要だと考えられた。百音は、そのまま帰らせず、必ずここに連れてくると約束して一人で出かけていった。

しばらくして菅波(坂口健太郎)がシェアハウスにやって来た。前日から延期になったデートの約束があったからだ。
未知は、百音は幼馴染に会いに行ったと冷たく言い放った。前日、菅波は亮と顔を合わせている。その時に、百音との特別な関係に気づかなかったのか、二人は昔から通じ合っているとまくし立てた。
明日美に咎められても、未知は留まらなかった。

その頃、百音は喫茶店で亮と落ち合った。
ふたりは何事もなかったかの様子で、メニューを見ながら何を食べようか話し合った。

* * *

続きを読む

NHK『おかえりモネ』第75回

朝倉かすみが自分の好きな作家に声をかけて編んだ『スカートのアンソロジー』はまだまえがきを読んだ程度だけれど、そこに「好きな人とはなるべく関わりを持ちたくない。物陰からそっと覗き見する程度が心地良い。相手に知られると、嫌われてしまうかもしれないと懸念するからだ」みたいなことが書かれていて、わかる、わかるよ、俺も最愛の山瀬まみ数十センチメートルの距離まで近づいたけれど声をかけられなかったもんと深くうなずいた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第75回めの放送を見ましたよ。

* * *
第15週『百音と未知』

深夜、実家の亜哉子(鈴木京香)から百音(清原果耶)に電話があった。亮(永瀬廉)が行方不明になったという。百音はスマホをスピーカーホンにして、未知(蒔田彩珠)とふたりで話を聞いた。

亜哉子(鈴木京香)によれば、彼の父・新次(浅野忠信)のことが関係しているかもしれないという。この日、新次が酒に酔って大暴れし警察の世話になったのだという。当然、そのことは警察から亮にも伝えられた。それが原因ではないかというのだ。

亜哉子によれば、2日前に横山フミエ(草村礼子)と会ったことがそもそもの発端ではないかと言う。彼女は、津波で行方不明になった新次の妻・美波(坂井真紀)の実母である。
実は、美波の死亡届は未提出のままだった。フミエは死亡届用紙を差し出し、新次が判を押して提出してほしいと頼んだ。フミエも年老い、もう長くは生きられない。あの世できちんと美波に再会できるよう、手続きをしておいてほしいと言うのだ。

新次はしばらく考えたいと答え、結論を保留した。
亮には仕事に行くよう命じ、二人で相談することもなかった。こうして亮は東京で百音に会い、一泊後の昼に新次が暴れたことを聞いたのだ。
一人になった新次は死亡届を出したくなかった。自分が書類に判を押せば、自分が美波を殺したも同然だと思うからだ。それで酒に溺れてしまったのだ。

未知は、深夜になるまで知らせなかった亜哉子に対して腹を立てた。急いで亮に電話をかけたが、なしのつぶてだった。未知は、亜哉子との電話を切って百音のスマホからかけるよう頼んだ。

百音が電話をかけると、しばらくして亮が応答した。百音は、心配する未知のためにもスピーカーホンにして聞かせた。
亮は、全部やめたい、百音しか言える相手がいないと一方的に話した。そして、百音の返事を待たずに一方的に電話を切ってしまった。

未知は感情を爆発させた。
亮が、全部やめたいと言う気持ちがわかったからだ。高校を卒業してすぐに漁師になり、新次の代わりに頑張ってきた。それなのに、いつも新次に苦しめられる。当然逃げ出したいはずである。しかし、ふたりきりの親子であり、新次を見捨てることができないのである。

さらに未知は、彼が百音の電話にだけ出て、百音にしか話せないと言ったことにも腹を立てた。
未知は、東京で買い、着ている姿を亮に褒めてもらったジャンパースカートを百音に投げつけた。

* * *

続きを読む

NHK『おかえりモネ』第74回

幼なじみ(♂)とこんなやりとりをした当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第74回めの放送を見ましたよ。

* * *
第15週『百音と未知』

百音(清原果耶)と菅波(坂口健太郎)のデートの前夜、亮(永瀬廉)がなんの前触れもなく百音を訪ねてきた。
聞けば、亮の乗っている漁船が銚子に入港し、船長と共に築地漁港の見学に来たのだという。築地は百音の住むシェアハウスの近くである。それで会いに来た。亮の船は翌日の昼まで装備の修理のため動けない。そこで、その晩はシェアハウスの空き部屋に泊まることになった。

百音は、亮が突然やって来たことには何か理由があると察した。それを当たり障りなく聞こうとした。しかし、まさにその時、出かけていた明日美(恒松祐里)と未知(蒔田彩珠)が連絡を受けて足早に帰ってきた。そのため、訳を聞くことができなかった。

明日美は亮との再会に興奮してしまったが、未知の気持ちに配慮しふたりが上手くいくようお膳立てをした。亮は、東京で新しい服を買って着ている未知のことを褒めた。未知ははにかんだが嬉しかった。そうして、その晩はみんなで愉快に過ごした。

その晩の亮は、以前のように明るく楽しそうだった。ただし、百音と明日美が翌日のデートのことをコソコソと話しているのが聞こえてきて気になった。

翌朝、約束の時間より早めに菅波が迎えに来た。亮はちょうど船に戻ろうとしていたところで、ふたりは鉢合わせすることになった。初対面のふたりは遠慮がちに簡単な挨拶を交わし、亮はそそくさとシェアハウスを出ていった。

百音は妹の未知を菅波に紹介した。しかし、話のきっかけが掴めず、どこか重苦しい雰囲気が漂った。菅波と百音は、デートの行き先も決めておらず、ますます間が持たなくなった。

菅波は、おずおずと上野で開催されているサメの企画展に行くことを提案した。菅波はサメが大好きなのである。百音もそれに同意した。
すると、未知がその企画展の招待券を2枚差し出した。出張先の水産展でたまたま貰ったのだという。

それで菅波の顔が急に明るくなった。未知も距離が近づいたような気持ちになった。未知は、母・亜哉子(鈴木京香)から頼まれたと言って、菅波と百音の写真を撮りたがった。ふたりは素直に応じ、並んで写真に収まった。

いざ出かけようとした時、菅波の携帯電話が鳴った。患者のことで呼び出されてしまい、その日のデートは中止になった。百音は仕方のないことだと素直に受け入れた。その代わり、ふたりは翌日再びデートをする約束をした。

その晩、深夜2時にもかかわらず実家の亜哉子から百音に電話がかかってきた。亮が船に戻らず、行方不明になったのだという。

* * *

続きを読む

NHK『おかえりモネ』第73回

黒く塗った当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第73回めの放送を見ましたよ。

* * *
第15週『百音と未知』

及川新次(浅野忠信)、亮(永瀬廉)の親子が百音(清原果耶)の実家で待っていると、横山フミエ(草村礼子)が現れた。彼女は東日本大震災の津波で亡くなった美波(坂井真紀)の母である。新次にとっては義理の母、亮にとっては祖母にあたる。
フミエはふたりに封筒に入った何かの書類を差し出した。その封筒は気仙沼市役所のものだった。

その頃、静岡に出張していた未知(蒔田彩珠)が東京に戻ってきた。
明日美(恒松祐里)は、未知が百音を説得し、菅波(坂口健太郎)とのデート(デート?デートなのか!?)の約束をさせたと聞いて大喜びした。明日美によれば、人の気持ちは変わりやすいという。そのため、互いが相手を好きになっている時間は限られているという。そのタイミングを逃さずに気持ちを伝えることが大事だと話した。
しかし、百音はあまりそのような気にはなれなかった。

寝床でふたりきりになると未知は百音に、明日美と亮の現在の関係について尋ねた。百音は、明日美にとっての恋愛は相手がそばにいることが大事であると説明した。現在、亮とは離れて暮らしており、明日美は亮のことをなんとも思ってないようだと話した。未知が亮のことを好いていることを知っている百音は、遠回しに未知のライバルはいないと伝えたのだ。それを察した未知は、なんどもない風を装い背中を向けてしまった。

登米では菅波とサヤカ(夏木マリ)が話していた。菅波は百音とのデート(デート?デートなのか!?)でいつものように余計な事を言って傷つけてしまわないか心配になっているのだと話した。

サヤカは聞き上手であるため、さらに菅波は最近の自分の悩みも打ち明けた。
そもそも自分は人の気持がわからない。そのため、患者の気持ちをあまり考慮しなくてよい外科医を目指したのだ。指導医の中村(平山祐介)からは、登米での診療所勤務をやめ、東京の病院で外科医としてのキャリアを積むようにも勧められている。しかし、最近、菅波は人の気持が少しわかるようになってきた。登米での仕事も気に入っている。

外科医として成功するため登米を引き上げるか、患者と深い関係を結べる登米の診療所勤務を続けるべきか迷っているのだと話した。
それを聞いたサヤカは百音に相談することを勧めた。百音は菅波のことを一番良くわかっているだろうというのが理由だった。菅波もそれに納得した。

そうして、百音と菅波のデート(デート?デートなのか?)の前夜となった。
11月の夜で、ずいぶんと風が冷たくなった。空気が冷やされると水蒸気が水滴となり、雨になる。自分が理科の基本的なことすらわからなかった時、菅波に最初に教えてもらったことだ。そうやって菅波のことを思い出しながら家路についた。

シェアハウスにたどり着く直前、前方に人影を見つけた。それは亮だった。

* * *

続きを読む

NHK『おかえりモネ』第72回

99.9-刑事専門弁護士-THE MOVIE』で蒔田彩珠さんが西島秀俊の娘役をやると知って、元のドラマは知らないけれど、マジカ!?と盛り上がった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第72回めの放送を見ましたよ。

* * *
第15週『百音と未知』

百音(清原果耶)の初中継は大成功だった。

一方、スタジオキャスターの神野(今田美桜)は失敗に次ぐ失敗だった。放送終了後、高村デスク(高岡早紀)らに平謝りし、明日こそは完璧にやり遂げるので続投させて欲しいと頼み込んだ。朝岡(西島秀俊)ももう少し猶予を与えて欲しいと弁護した。

スマホを見ていた内田(清水尋也)は、SNSやネットニュースで神野が取り上げられているといって励まそうとした。生放送中の失敗ではなく、神野の可愛らしさが話題の中心だという。けれども、神野は不服だった。自分は外見の可愛らしさを売りにしたいのではないと言うのだ。
しかし、神野の失敗をみんなで慰めることで、かえってチームの結束は高まった。

米にいる菅波(坂口健太郎)は周りの人々からけしかけられ、何度も百音に電話をかけた。しかし、百音は実家や幼なじみたちと通話をしていて菅波からの電話に気づかず、電話に出なかった。そのため、菅波は電話をかけるのをやめた。みんなは、百音の人気が出て誰かに取られると脅したが、菅波は余裕の態度だった。週末に会う約束をしているとみんなに話した。人々はついに二人の仲が進展したと言って大いに盛り上がった。

翌未明、百音は神野のリハーサルに付き合った。
神野は自分の弱点を自覚したのだ。これまでの屋外中継では、立ち位置が固定されていて上半身の正面像しか画面に映らなかった。しかし、スタジオでは気象モニタの前を歩いたり、モニタやカメラの方向に身体を翻したりしなくてはならない。それらの動きを何度も繰り返し練習した。おかげでその日の放送は全てを完璧にこなすことができた。
百音も同じく、そつなく屋外中継を行うことができた。

ある日、及川亮(永瀬廉)とその父・新次(浅野忠信)が百音の実家を訪れた。耕治(内野聖陽)は嬉しそうに繰り返し百音のコーナーの録画を見せた。新次は耕治の親バカぶりに呆れ、百音が嫁入りするときのことが心配だなどとからかった。
すると耕治は、百音には医者の恋人がいると新次に話し始めた。彼らから見えないところで、亮は表情を硬くした。

その時、外出していた亜哉子(鈴木京香)らが帰宅し、話は打ち切られた。
亜哉子は僧侶の後藤秀水(千葉哲也)と共に、老婆・横山フミエ(草村礼子)を連れてきた。フミエと及川親子は古くからの知り合いであったが、会うのは久しぶりのことであった。

* * *

続きを読む