NHK『おかえりモネ』第53回

僕の行きつけのランチ店「ももふく」の店主さんは全身オーガニックコットンの装いで頭にバンダナ巻いてるし、普段は物静かなのに急に慌てふためいてしどろもどろになるところがあって、菜津(マイコ)に似てるっちゃ似てるなと思う当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第53回めの放送を見ましたよ。

ももふくの典型的ランチ

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第11週『相手を知れば怖くない』

夜中にシェアハウスの浴場から物音が聞こえてくる。それを調べに行った百音(清原果耶)と明日美(恒松祐里)は突然鳴った大きな音に驚いた。大慌てで大家・菜津(マイコ)の部屋に助けを求めたが、彼女は出てこなかった。それどころか、全く別の方向から姿を現した。

菜津によれば、今まで隠していたが、その部屋には別の住人・宇田川が住んでいるのだという。
その人物は、菜津の祖父母(沼田爆大西多摩恵)が昔世話になった人の孫で、30-40歳くらいの男性だという。とても優しくていい人だが、部屋から出てこようとはせず、誰とも顔を会わせないのだという。
唯一、みんなが寝ている間に浴場の掃除をしてくれている。隅々までピカピカに磨き上げ、翌朝には気持ちのいい清潔な浴場に仕上げてくれている。

しかし、菜津や祖父母たちは彼のことをいい人だと言うばかりで、素性については彼らもよくわかっていないようだった。説明もいまひとつ要領を得ず、百音と明日美は不気味で不安になった。ふたりの部屋は菜津の隣だと信じていたのに、そこには素性の知れない男が住んでいると知らされたのだ。
菜津はこれまで騙していたことを謝り、引越し費用や仲介手数料を肩代わりするのでシェアハウスを解約してもいいと提案した。

百音と明日美はふたりで相談することにした。
明日美はとにかく一刻も早く出て行きたがった。ただでさえ東京は恐ろしいところだと思っているのに、自分の住まいの隣に怪しい人物がいることに耐えきれなかった。
一方の百音は住み続けても良いと考えていた。会社に近いことと家賃の安さがとても魅力的だったからだ。それに、百音は菜津のことを好いていた。彼女が宇田川のことを良い人だと言うのなら、それを信じてよいと安心していた。

その日に結論は出ず、明日美も我慢してもうしばらく様子を見ることにした。
すると、数日後には明日美もケロッとした様子で住み続けることを決めた。風呂を掃除してくれているとわかれば深夜の物音も気にならなくなったし、それ以外の時間は全く気配がないので慣れてしまったのだという。
こうしてふたりの生活は平穏に過ぎていった。

2016年8月、猛暑の季節を迎えた。
百音は東京の暑さは独特だと思った。気仙沼や登米の夏とは違う、早朝から気温と湿度の高い気候に辟易していた。午前4時に中継のリハーサルで外に出るだけで汗だくになるほどだった。
一方で、神野(今田美桜)と共に担当している気象中継コーナーは人気が出ていた。アサガオの開花実験について番組で紹介したところ、それを試した視聴者から子供の写真付きで報告メールが届いた。ふたりはそれを読みながらとても嬉しくなった。

そこへ朝岡(西島秀俊)が飛び込んできた。大雨でアンダーパスが冠水し、知らずに突っ込んだ車が水没しているという。
それは一同にとって驚きの報せだった。なぜなら、大雨が降るような予報や兆候が全く無かったからだ。慌てて雨雲レーダを調べると確かにそれらしいものが見つかった。

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