NHK『舞いあがれ』第21回

本まとめ記事の最後は、『クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!』における福原遥の決まり文句「みんなも作ってアラモード」をもじってあるわけだけれど、金曜日は「来週も」にすべきなのにそうしていなかったことに気づいて恥じている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『舞いあがれ』の21回めの放送を見ましたよ。

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第5週『空を飛びたい!』

舞(福原遥)は、人力飛行機のパイロットをやりたいと部長・鶴田(足立英)に申し出た。テスト飛行で事故を起こして怪我をした前任者・冬子(吉谷彩子)と体型が似ているので、適していると考えられるからだ。

しかし、鶴田は難色を示した。いくら体型が似ていても、舞には必要な体力がないからだ。人力飛行機・スワン号を飛ばすためには、ペダル運動器の負荷210ワットに相当する脚力が必要となる。しかも、女性世界記録を目指すためには、その力で1時間半漕ぎ続けなければならない。試してみた舞は、たった3分しか漕げなかった。
それでも舞は諦めようとしなかった。みんなで作ったスワン号を飛ばしたいのだと訴えた。その熱意に押された鶴田は、回答に時間がほしいと答えた。

鶴田は入院中の冬子を訪ね、相談した。自転車部員など、体力のある人を誘うのが良さそうだというのが鶴田の意見だった。
しかし、冬子は舞に任せるのが一番だと断言した。舞は飛行機作りに情熱をかける部員たちの思いをそばで見て知っている。それを知らない人には新記録を狙うことは無理だというのだ。それで鶴田は舞に任せることを決断した。

その間、舞はさっそくトレーニング用の中古ロードバイクを購入した。新品は71万円もしたが、中古ならば13万円ほどだった。それをさらに久留美(山下美月)に値切ってもらい、分割で支払うことにした。
家に持って帰り、母・めぐみ(永作博美)に人力飛行機のパイロットのためだと説明した。トレーニングの厳しさや操縦の危険を予想できるめぐみはあまりいい顔をしなかったが、舞の熱意ある説得で、渋々承諾した。

翌日、部長・鶴田は部員たちに舞をパイロットにしたいと説明した。
はじめこそは、舞の体力では無理だという反対意見が出た。しかし、舞はいつも他の部員よりも早く来て作業するなど飛行機愛がとても強い、だから任せても良いという意見が大勢を占めた。こうして、舞がパイロットに選出された。
作業が停止したことで部を辞めた者たちも、噂を聞きつけて戻ってきた。こうして、人力飛行機部「なにわバードマン」は再び活気を取り戻した。舞も、ペダル運動器を10分間漕ぎ続けることができるようになった。

ただし、設計担当の刈谷()高杉真宙)だけは部に戻らなかった。いくら前任者・冬子と体型が似ているといっても、やはり舞に合わせて設計を微調整する必要がある。それには刈谷の協力が必要であった。
舞は刈谷に声をかけたが、彼は残り2ヶ月では無理だと言って立ち去った。

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NHK『舞いあがれ』第20回

今にして思えば『カムカムエブリバディ』は名作だったのに、まとめ記事は3回で断念してしまったことを惜しく思うわけで、そんな体たらくなのに11月6日に開催される制作トークショーの抽選に当たり、嬉しいやら申し訳ないやらで複雑な心境の当方が、NHK朝の連続テレビ小説『舞いあがれ』の20回めの放送を見ましたよ。

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第4週『翼にかける青春』

人力飛行機・スワン号は、テスト飛行の離陸直後に墜落してしまった。
機体が破損したばかりか、パイロットの冬子(吉谷彩子)は左足を骨折してしまった。全治2ヶ月を必要とし、入院してしまった。

2ヶ月半後に予定されていた、女性パイロットによる航続距離新記録への挑戦はほとんど不可能となった。
部員たちは、それぞれが責任を感じていた。設計担当の刈谷()高杉真宙)は、冬子の体力を過信して、より負担の大きい尾翼にしてしまったことが原因だと推定した。部長の鶴田(足立英)は、あらゆる責任は最終的に自分にあるのだと皆をかばった。

パイロット・冬子は、突風に驚いて操縦桿を強く引きすぎたために機体が不安定になったのであり、自分の操縦ミスだと考えていた。
病院に見舞いに来た鶴田に対して、予定通り記録飛行を実施することを願い出た。退院後、短い期間だがトレーニングを再開して、次こそうまく飛ばすという。
そしてなにより、冬子にとってはみんなの期待を裏切ってしまったことに負い目を感じていた。部員たちは3回生の夏で引退する。冬子はまだ2回生なので翌年にチャンスはあるが、3回生たちにとってはこれで最後になってしまう。先輩たちにこのように惨めな最後を迎えさせたくないというのだ。

部に戻った鶴田は、機体を修理し、予定通り記録飛行を実施したいと部員たちに提案した。
しかし、設計担当・刈谷を中心に反対意見が出た。拙速な修理では、再度事故が起きかねないというのだ。しかも、冬子が万全な体力を取り戻せるとも限らない。別のパイロットを使うにしても、冬子の体型に合わせて設計されているので、別人ならば一から設計のやり直しである。通常なら完成まで1年かかる工程であり、現実的とは思われなかった。

舞(福原遥)をパイロットに推す声が上がった。舞は冬子と体型が似ているので、現在の機体を微調整するだけで対応できそうに思われた。
しかし、刈谷はそれにも反対した。どう考えてもトレーニングが間に合うようには思えないし、ましてや入部したばかりの1回生にこなせる任務ではない。

刈谷は、すっかり諦めてしまった。今日をかぎりに引退すると言って、部室を出て行ってしまった。彼を慕って入部した2人の1回生も一緒に辞めてしまった。

舞は、他の1回生とは異なり、退部しなかった。そればかりか、一度否定はされたものの、パイロットに推薦されたことが気になり始めた。
舞は、入院中の冬子を見舞い、自分にパイロットは可能かと相談した。
冬子は、楽しいことよりも、苦しいことの方がずっと多いと答えた。体力的に厳しいトレーニングに明け暮れるのはもちろんだが、部員たち全員の期待を背負うというプレッシャーが重くのしかかると話した。それでも、舞がやりたいと思うならばやればいいと応援した。

ある朝、舞は部室を覗いた。
全ての作業は中止されているので誰もいないはずの作業場で、空山(新名基浩)がひとり黙々と部品作りをしていた。彼は3回生だが、人力飛行機に熱中するあまり留年を繰り返している学生である。普段は無口な彼だが、舞の姿を認めるとぽつぽつと話しはじめた。
彼はこれまでに7機の人力飛行機に関わってきたという。卒業した学生たちの様々なアイディアや期待は、今年の機体であるスワン号に引き継がれている。空山はそんなスワン号が美しく空を飛ぶ姿をなんとしても見てみたいと話した。一方で、そろそろ在籍期限を迎えてしまう。来年度で卒業して、郷里の宮崎に帰るのだという。だから、これが最後のチャンスだったと話した。

舞は部長・鶴田に、自分をパイロットにするよう直談判した。

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NHK『舞いあがれ』第19回

SCANDALが大好きで、『ピンヒールサーファー』(和田唱作; 2012年)もいい曲だなとは思うんだけれど、この曲のMVはロックバンドというよりもダンスユニットになっちゃってる気がしてあんまり好きじゃないんだけれど、それでもタイトミニ網タイツがめっちゃよくて好きだなと思っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『舞いあがれ』の19回めの放送を見ましたよ。

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第4週『翼にかける青春』

人力飛行機部「なにわバードマン」の部員たちは、女性パイロットによる飛距離世界記録を目指すことになり、居酒屋で決起集会を開いた。

みなが好きなだけ飲み食いする中、パイロットの冬子(吉谷彩子)だけはほとんど食べ物に手をつけなかった。飛行のために減量しなくてはならないからだ。現在製作中の飛行機は、冬子の体重が今よりも軽いことを前提に設計されている。彼女はその目標体重に向けて減量しつつ、体力は増強しなくてはならないという過酷な状況に置かれているのだ。

それでも部員たちは明るく前向きである。飛行機にかける思いを熱く語り合った。
舞(福原遥)と同期入部の2人の1回生は、前年の人力飛行機大会のテレビ中継を見たという。それで「なにわバードマン」のことを知り、憧れたのだという。
一方、舞は入学後の勧誘で部のことを知った。ほんの少しだけ引け目を感じた。それでも、飛行機のことが大好きだと話、以前から描き溜めている飛行機のスケッチを披露した。通だけが知っている珍しい機体から、なにわバードマンが製作中のスワン号の完成予想図まで見事に描かれており、部員たちは舌を巻いた。

そして、6月になった。第2日曜日のテストフライトに向けて、急ピッチで準備が進められていた。

そんな頃、舞は冬子にパイロットになった理由を尋ねた。
冬子は、小学2年生のころから男子に混じって野球をやっており、ずっとピッチャーで4番だったのだという。ところが、中学生になった頃から体力で男子に負けるようになってきた。打順は下がり、投手としても勝てなくなった。それで中学2年生の時に野球をやめてしまった。
そんな時、アメリア・イアハートという女性パイロットのことを知った。彼女は女性で初めて大西洋横断飛行を成功させ、1937に世界一周飛行に挑戦した。最期は世界一周中に消息を絶ったものの、女でも男に負けないことができると勇気づけられたのだという。それで自分もいつか大きな飛行機を飛ばしたいと思うようになった。その第一歩として、人力飛行機・スワン号を飛ばすことに全力を尽くしているのだと話した。

冬子は逆に、舞が「なにわバードマン」に入部した理由を尋ねた。舞が飛行機が大好きだということは知っているが、その先のことを聞きたいのだという。
舞は、これまで飛行機の話をできる友達がおらず、部でみんなと飛行機の話をしながら作業するのが楽しいのだと説明した。冬子のような大きな夢があるわけでもなく、気恥ずかしい思いをした。
しかし、冬子はそれを認めてくれた。イアハートは飛行機に乗る理由を「ただ楽しいから」と答えたという。舞も楽しんでいるならそれでいいと励ましてくれた。舞は安心した。

そして、テストフライトの日を迎えた。夜明け前から集合し、準備は全て順調に整った。夜が明けて風が止んだ時、初飛行が始まった。冬子が操縦するスワン号はうまく離陸した。
しかし、その直後、数十メートル先で墜落してしまった。

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NHK『舞いあがれ』第18回

今朝目覚ましが鳴った時、寝ぼけて土曜日だと思い「なんで休みの日に目覚ましが鳴るんだよ、くそがっ」と悪態をついて二度寝しそうになってしまった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『舞いあがれ』の18回めの放送を見ましたよ。

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第4週『翼にかける青春』

舞(福原遥)が家の隣のお好み焼き屋にいると、兄・悠人(横山裕)がひょっこり入ってきた。東京から帰ってきたものの、梅津勝(山口智充)のお好み焼きをどうしても真っ先に食べたいと思い、実家に立ち寄る前に直行したのだという。舞は、両親が心配していると言って、お好み焼きができあがる前に家へ連れ帰った。

浩太(高橋克典)は、めぐみ(永作博美)と相談しながら、自分の会社のスローガンを練っていた。「夢を抱き、その実現に向けて着実に進むこと」といった内容を込めようと考えていた。

久しぶりに帰省した悠人であったが、浩太ははじめから喧嘩腰だった。東大に進学後、ほとんど連絡がとれなくなったことにずっと腹を立てていたのだ。それでも、悠人が一流電機メーカーへの就職が内定したと聞くと上機嫌になり、ビールで祝杯をあげた。

しかし、ふたりはすぐに険悪になった。
悠人は3年勤めたら会社を辞めるつもりだというのだ。大学の3年間に株式投資で2000万円を稼いだので、それを元手に投資家になるつもりだという。指先一つで大金を稼ぐのだと語った。
それは、浩太の志とは相容れないものだった。浩太は世の中にないものを作り出したり、人々を笑顔にすることこそ仕事の本質であり、夢を抱いて実現することこそが重要なことであると説いた。一方の悠人は、浩太は飛行機の部品を作ると夢を語るばかりで、ひとつも実現できていないと食ってかかった。ふたりはいつまでも平行線だった。
浩太はひどく機嫌を損ね、晩酌もそこそこに寝室に引っ込んでしまった。

舞が自室にいると、悠人が顔を出した。ふたりきりの場で、舞は悠人の父に対する態度をなじった。
そして、舞も夢に向かって努力することは尊いことだと話し始めた。舞はサークルのパイロット役・由良冬子(吉谷彩子)を引き合いに出した。彼女は、人力飛行機を操縦するという目標に向かって、男子学生でも敵わない量のトレーニングを日々こなしている。意志が強く、まったく弱音を吐かない姿に憧れていると話した。
悠人はここでもしらけた様子で話を聞いていた。そして、翌日には東京に戻ってしまった。

浩太は、地元の人工衛星プロジェクトの説明会に参加した。人工衛星の部品は、極限まで小さく軽く作らなければならないし、無数の試行錯誤を繰り返さなければならない。そのため、確かな技術力はもちろん、長期にわたるプロジェクトに耐えられるだけの経営体力も必要なのだという。
浩太は簡単なことではないと思い知った。それでも挑戦したいと思った。悠人に対して、大きな夢を持ち着実に進めていけば、いつか夢が叶うということを見せてやりたいからだ。

人力飛行機大会出場は書類審査で落ちたが、「なにわバードマン」は女性パイロットの飛行距離世界新記録に目標を変更し、メンバーたちは挫けることなく作業に没頭していた。
記録飛行の本番は8月末日に行うことが決定された。それに向けて、6月第2日曜日にテストフライトを実施する予定となった。明確なスケジュールが決まり、部員たちは居酒屋で決起集会を開いた。

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NHK『舞いあがれ』第17回

YouTubeの福原遥チャンネル「福原遥とふくはらはる」におけるギター挑戦企画が2回め以降更新されていないことを残念に思う当方が、NHK朝の連続テレビ小説『舞いあがれ』の17回めの放送を見ましたよ。

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第4週『翼にかける青春』

人力飛行機サークル「なにわバードマン」は、年に一度開かれる大会への出場を活動の中心に据えている。
今年の大会は、由良冬子(吉谷彩子)をパイロットとして挑む。彼女はこの1年間、朝から晩までトレーニングに明け暮れ、体力づくりとともに減量もするという過酷な日々をすごしていた。人力飛行機のコクピットも彼女の体型に合わせて作られていた。
大会では飛距離を競い合う。部員たちは、冬子を1mでも遠くまで飛ばしてやろうと機体作りに取り組んでいた。

そんな矢先、なにわバードマンに書類選考の不合格通知が届いた。具体的な理由はわからなかったが、機体コンセプトが他のチームと重複するなど、書類選考で落とされることはまれではないらしい。それでも、部員たちはひどく落胆した。

それでも、部員たちは活動をやめなかった。
女性パイロットによる人力飛行機の飛距離世界記録は、1987年にアメリカの女性パイロット・ライトイーグルによる15.44kmである。冬子によってその記録をやぶることを新たな目標に定めた。部員たちは誰も反対せず、ふたたび一丸となって取り組み始めた。

舞(福原遥)も懸命に活動に参加した。
もともと手先が器用だった舞は、すぐに部品作りの腕前をあげた。しかも、いつも誰よりも早く部室に来るほどの熱心さだった。
加えて、久留美(山下美月)の働くカフェ「ノーサイド」で一緒にアルバイトを始めた。月額1万円の部費の他、活動費を納めなければならず、それを稼ぐ必要があるのだ。
舞は毎日くたくたになった。それでも充実した日々だった。

ある夜、バイトを終えた舞と久留美は、舞の家の隣であり、幼馴染・貴司(赤楚衛二)の両親が営むお好み焼き屋に出向いた。貴司が初任給でご馳走してくれるというのだ。

貴司は今でも本を読んだり、詩を書いたりするのが大好きだという。根っからの文学好きなのに、なぜか今はシステムエンジニアとして働いている。その理由は、コンピュータが相手なので、人間関係に煩わされず楽だと思ったからだという。彼によれば、不思議なことに働けば働くほど、前よりももっと文学に携わりたいと思うようになったという。自分の夢や好きなものがはっきり見えるようになったという。
久留美も同様だという。看護学校に進学したものの、成績が下がると授業料免除が取り消されてしまうので勉強の手を抜けないという。それに加えて、家計を助けるためにバイトをしたり、父・佳晴(松尾諭)の身の回りの世話もしなくてはならない。大変な毎日だが、そんなことに負けず、立派な看護師を目指して燃えているのだと話した。

舞は、そんな二人に感心した。

そこへ突然、舞の兄・悠人(横山裕)が姿を現した。

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NHK『舞いあがれ』第16回

病気などをしたわけではないと思うけど、ここ半年くらい60-61kgくらいの体重になった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『舞いあがれ』の16回めの放送を見ましたよ。

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第4週『翼にかける青春』

18歳になった舞(福原遥)は航空工学を学ぶため、浪速大学に進学した。
そこで「なにわバードマン」という人力飛行機サークルの存在を知り、見学させてもらった。部室の中央には発泡スチロールで作られた主翼の骨組みがあり、舞はその造形の美しさに見とれた。

主翼に近づいて見ていると、由良冬子(吉谷彩子)から手を触れるなと怒鳴られた。その声にびっくりして振り返った瞬間、舞は鞄を引っ掛けてしまい、骨組みの一部を壊してしまった。舞は謝りつつ、ほうほうの体で逃げ去った。

大失敗してしまったものの、舞はそこで見た翼のことが頭を離れなくなった。繊細なのに力強く、大きいのに軽くできていて、それは本当に見事だったからだ。

意を決した舞は、再び なにわバードマン の部室を訪ねた。自分が壊した翼の修理を手伝うとともに入部させてほしいと願い出た。
先日、舞のことを怒鳴りつけた冬子は、舞を追い返そうとした。翼は春休みいっぱいかけて作ったものであり素人にそう簡単にできるものではないというのだ。

舞が彼らの主翼がいかに美しいかを語るのを聞いた部員の鶴田(足立英)が助け舟を出した。主翼の美しさがわかるなら、一緒に作る資格があると言うのだ。
こうして、舞は なにわバードマン に入部することになった。

年に一度、琵琶湖で飛距離を競い合う人力飛行機の大会が開かれる。なにわバードマンはその大会を目指し、1年かけて準備を行うことがメインの活動だという。部員は10名ほどで、各々がプロペラや胴体、設計などの担当に分かれている。
入部を許してくれた鶴田が去年のパイロットで、次の大会では、舞のことを怒鳴りつけた冬子がパイロットを担う予定だという。パイロットは自分の脚力で飛行機を飛ばさなければならない。人力飛行機の設計・製造を行う部員たちとは行動を別にして、トレーニングに出かけた。
今年の飛行機の設計を行ったのは、刈谷(高杉真宙)という学生だった。遠目ではあったが、舞は設計図を羨望の眼差しで見つめた。

人の乗れる飛行機を自分たちの手で作るということに、舞は胸が熱くなった。
早速、ハサミで紙を切って部品の一部を手伝った。しかし、そんな単純な作業にもかかわらず、舞は切るのを失敗して1枚無駄にしてしまった。

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NHK『舞いあがれ』第15回

Google Keepを使って自分の好きな女優をリストにしているのだけれど、このサービスは更新した月日は記録されるが年は記録されない(4月29日更新ということはわかった)という謎の仕様で、いつ更新したかは正確にはわからないのだけれど、葵わかながあるということはおそらく『わろてんか』(2017年度後期朝ドラ)の後だと思うので、2018年4月に更新したっきりかもしれないと思うわけだけれど、黒島結菜が『マッサン』(2014年度後期朝ドラ)には出演していたけれど、まさか『ちむどんどん』(2022年度前期朝ドラ)で主演するとは思っていなかったし、なぜかリストのトップに書かれている原田美枝子さんが同作で共演するとはもっと思っていなかったわけだけれど、ついに永作博美さんまで朝ドラに出演したことは喜ばしいし、ミシェル・ファイファーはまあ無理としても、あとは麻生久美子さんと蒼井優が朝ドラに出演したらこのリストはコンプリートだなと思っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『舞いあがれ』の15回めの放送を見ましたよ。

好きな女優リスト

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第3週『がんばれ!お父ちゃん』

舞(浅田芭路)と久留美(大野さき)は自分たちの父を元気づけようと模型飛行機の作成を続けていた。一度は失敗したものの、主翼に改良を加えたものがやっと完成した。次の日曜にみんなを呼んで学校で飛ばすことに決めた。

当日、彼女らの飛行機は見事に飛んだ。その様子を見て、舞の父・浩太(高橋克典)や久留美の父・佳晴(松尾諭)は大いに喜んだ。舞と久留美は、飛行機が無事飛んだことも嬉しかったが、父たちが喜んでくれたことをなにより嬉しく思った。

舞は母・めぐみ(永作博美)はもちろん、兄・悠人(海老塚幸穏)も誘った。けれども、悠人は勉強で忙しいと言って難色を示した。彼は一生懸命勉強して、東大にいくことを目標にしている。浩太のように小さな工場で小さなネジを作るような人生を送りたくないと舞に言うのだった。
父をけなした悠人であったが、舞はそれをとがめなかった。むしろ、向かい風にも負けずに強くなれという祖母・祥子(高畑淳子)の言葉を紹介し、自分はずっと悠人を応援すると約束した。
飛行機を飛ばした日、悠人はみんなの輪から離れて、遠くでこっそりと様子を見ていた。

後日、浩太たちが試作したネジの合格通知を受けた。すぐにでも量産を開始してほしいとのことで、浩太の工場は倒産の危機を免れた。共に施策に取り組んだたった2人の従業員、笠巻(古舘寛治)と結城(葵揚)も大いに喜んだ。
浩太は大きな自信を持った。従業員や子どもたちに対して、これからも新しいことにはどんどんチャレンジしていこうと語るのだった。

将来の夢を聞かれた舞は、飛行機を作りたいと話した。浩太は、舞が自分と同じ夢を抱いたことを嬉しく思った。

2004年4月。
浩太の工場は順調に業績を伸ばし、今では社員18人で2つの工場を有するほどに大きく成長していた。兄・悠人(横山裕)は東大に進学し、そろそろ就職活動の時期である。しかし、彼はほとんど連絡をよこさず、めぐみ(永作博美)が電話をかけても留守電ばかりだった。めぐみは心配しつつも、悠人ならきっと大丈夫だろうと楽観視した。

18歳になった舞(福原遥)は浪速大学で航空工学を学ぶ学生となった。
多くのサークルから勧誘を受ける中、人力飛行機を作っているサークルの部室を見学に行った。それは舞にとって運命の出会いだった。

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NHK『舞いあがれ』第14回

近頃、朝晩寒くて萎えている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『舞いあがれ』の14回めの放送を見ましたよ。

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第3週『がんばれ!お父ちゃん』

工場の起死回生のために、浩太(高橋克典)は特殊なネジの試作を請け負った。しかし、相場の納期の半分で仕上げなければならない。懇意の業者に必要な金型の製作を頼むと、あまりの納期の短さに怒鳴られてしまった。それでも、先代からの付き合いがあるからといって注文通りに作ってくれた。
こうして、3週間後の納期に向けて試行錯誤が始まった。

あまり元気のない浩太を励まそうと、舞(浅田芭路)は古本屋デラシネで隠れて模型飛行機を作っていた。幼馴染の貴司(齋藤絢永)も読書のために通っている。

舞はクラスメイトの久留美(大野さき)
()をデラシネに誘った。久留美はクラスの女子から仲間はずれにされていて、舞は気にかけていたのだ。久留美はそれに応じた。
久留美は料理本を見ながら、レシピをメモすることにした。久留美は父・佳晴(松尾諭)と二人暮らしだが、久留美が料理をしているのだという。彼女の父は新しい仕事を探しているが見つからず、元気がないと話した。舞も久留美も、自分の父を心配しているという点で共通していた。

舞は久留美にも飛行機を作るよう提案した。それで久留美も飛行機作りを始めた。一方、貴司は飛行機作りには興味がないと言って、本を読み耽るばかりだった。それでも、人手が必要な作業の場面では、貴司が手伝ってくれた。

いよいよ、ゴム動力のプロペラをつけ、模型飛行機が完成した。しかし、思うように飛ばず、すぐに落ちてしまった。
解決策の思いつかない舞であったが、浩太には秘密にしているので相談できない。そこで、工場の若い職人・結城(葵揚)をこっそりデラシネに呼び出して見てもらうことにした。結城の見立てよれば、翼の角度が良くなさそうだった。舞は結城の助言に従って改良を加え、完成までもう一息となった。

いよいよ、試作ネジの期限の日になった。職人・笠巻(古舘寛治)の奮闘により、ほぼ注文通りのところまで漕ぎ着けた。あとは微調整を加えれば納品ができる。
しかし、その矢先、調子の悪かった工作機械がついに止まってしまった。

浩太は隣のお好み焼き屋に駆け込んだ。機械が専門の古田(湯浅崇)がたいていそこにいることを知っているからだ。案の定、そこで古田はお好み焼きができあがるのを待っていた。
しかし、古田は浩太からの修理依頼をきっぱりと断った。彼も納期が翌日に控えており、今日は浩太の手伝いをしている暇はないというのだ。浩太と同じように、古田にとっても注文の納期は絶対だった。彼らのような町工場にとっては、注文主の信用を損なうことは死活問題なのだ。
浩太の幼馴染であり、お好み焼き屋の店主である梅津(山口智充)は、浩太を援護するため古田をにらみつけた。それでも古田の考えは変わらなかった。
浩太は諦めざるを得なかった。

浩太が去るのと入れ替わるように、舞がお好み焼き屋にやってきた。工場の作業が大詰めで、めぐみ(永作博美)もつきっきりで手伝っている。夕食の準備もできないので、舞にお好み焼きを買いに行かせたのだ。
先の浩太と古田の経緯を知らない舞は、屈託のない笑顔で古田に挨拶した。その様子に古田は気まずい思いをした。お好み焼き屋の妻・雪乃(くわばたりえ)も加わり、夫とともに舞がどんなに健気で父思いの子どもなのかとわざとらしく話し始めた。古田は自分が責められていることに耐えきれなくなり、店を飛び出して浩太の機械の修理に向かった。

こうして、ギリギリのタイミングで試作ネジは完成した。

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NHK『舞いあがれ』第13回

生駒山上遊園地の所在地は、東大阪市に隣接しているとはいえ奈良県生駒市なので、本作はこれまでのところ大阪府、長崎県、奈良県の3府県が舞台になったなと思った当方が、NHK朝の連続テレビ小説『舞いあがれ』の13回めの放送を見ましたよ。

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第3週『がんばれ!お父ちゃん』

父・浩太(高橋克典)のネジ工場は、設備が古く、特殊な技術もあるわけではない。昔からの得意先の注文だけを受けて事業を続けている。しかし、安くて品質も高まってきた外国製品に押されて、浩太の工場は取引を中止されてしまった。倒産の危機が迫っていた。
浩太は新しい受注に繋げようと、足繁く営業して回ったがうまくいかない。

長男・悠人(海老塚幸穏)は私立中学への進学を希望している。本人は、ゆくゆくは東大に合格することを目指している。そのために中学受験の勉強を人一倍努力しており、私立中学入学後のプランも明確にしている。
ところが、浩太の事業が傾きかけているため、悠人を私立に行かせることも難しく思われた。そのことを話すと、悠人は強く反発した。めぐみ(永作博美)は、悠人の実力ならば公立校からでも東大に行けるだろうと励ましたが、聞く耳を持たなかった。

古本屋デラシネで模型飛行機の本を買った舞(浅田芭路)は、同店の部屋を借りて飛行機作りに取り組んだ。幼馴染の貴司(齋藤絢永)も一緒で、彼は店主・八木(又吉直樹)の非売品の詩集を熱心に読んだ。

飛行機作りの最初の工程として、舞は竹ひごで骨組みを作りはじめた。ロウソクで竹ひごを温めて曲げると本に書いてあったのでやってみたが、どうしても炎によって竹ひごが焼け焦げてしまってうまくいかない。父・浩太と一緒に作れば簡単だろうとは思われたが、仕事で忙しそうな彼には声をかけにくかった。

それでも、ある夜遅く、隣のお好み焼き屋でビールを飲んで帰ってきた浩太の隙を見つけて相談してみた。
浩太によれば、竹ひごを火で直接炙ってはいけないという。横に倒した缶の中にロウソクを立て、炙られて暖まった缶に竹ひごを押しつけるときれいに曲がるのだと実演してくれた。舞は問題が解決できて嬉しかった。
浩太は、明日、生駒山の遊園地に行こうと舞を誘った。もちろん舞も喜んで応じた。

次の日、ふたりは遊園地での1日を満喫した。舞は念願の飛行機の遊具に乗ったのはもちろん、さまざまな遊具を楽しんだ。浩太によれば、彼の亡くなった父も仕事ばかりの人だったが、ここに連れてきてくれた時は一緒に楽しんだという。

最後にふたりは、展望台から東大阪を眺めた。舞は街がキラキラと輝いて見えると話した。
浩太は自分の住んでいる街をそういうふうに思ったことはなかった。そして、自分はまだ諦めるわけにはいかないと決意した。

開拓営業を断られた会社をしつこく訪問して回った。もちろん良い返事はひとつも取れなかった。
そんな中、ある会社で担当の課長(森本竜一)と押し問答をしていると、見かねた若い社員・真鍋(石田直也)が助け舟を出してくれた。特殊ネジ試作の案件があるという。かなり難しいもので、どこからも断られて困っているという。浩太はそれを引き受けることにした。

工場に戻り、職人・笠巻(古舘寛治)に話したところ、彼ははっきりと難色を示した。納期は3週間と決められていたが、少なくともその倍以上の時間が必要な案件であった。そもそも、新しい金型が必要になるが、それすら適当な時期に手に入るとも思えなかった。
それでも浩太はなんとかしたいと言うばかりだった。

その頃、舞はついに竹ひごで翼の骨組みを作り上げた。

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NHK『舞いあがれ』第12回

昨日コンビニに行ったら、レジ横でカルーアが安売りされていたのでつい買ってしまったのだけれど、肝心の牛乳を買い忘れた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『舞いあがれ』の12回めの放送を見ましたよ。

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第3週『がんばれ!お父ちゃん』

父・浩太(高橋克典)が生駒山の遊園地に連れて行ってくれると約束した日の前日、舞(浅田芭路)は飛行機に乗れるのを楽しみに学校から帰ってきた。
ところが、工場を覗くとそれどころではなさそうだった。取引先から急に納期を早めるよう言われ、翌日は休日返上で作業しなければならなくなった。小さな町工場は立場が弱く、そういった要求でも受け入れなければ立ち行かないのである。
舞に未練はあったが、文句も言わず諦めた。

遊園地行きが中止になった舞は、ばらもん凧に独自の工夫で翼をつけて飛ばしてみることにした。しかし、当てずっぽうで作った翼にはもちろん何の効果もなく、凧は全くあがらなかった。
自室でガッカリしていると、仕事の合間に浩太が覗きにきた。浩太は自分が舞くらいの時の写真を見せた。その歳のころ、初めて自分で模型飛行機を作って飛ばしたのだと言う。今度一緒に作ろうと誘ってくれて、舞は嬉しくなった。
けれども、浩太の仕事は忙しくなるばかりで、なかなか時間を作ってもらえなかった。

ある日、舞は幼馴染の貴司(齋藤絢永)とともに、古本屋デラシネを訪ねた。そこで模型飛行機の本を購入し、独自に勉強しようとしたのだ。

店主の八木巌(又吉直樹)は偏屈な男だった。本をちょっとでも雑に扱う客のことが気に入らず、本を売らないと言って即座に追い出すほどである。
それでも舞には優しかった。舞が模型飛行機の作り方の本を探していると言えば、関連する本をいくつか見繕ってくれた。舞はその中で気に入った1冊を購入した。

その間、一緒に来た貴司は、目についた詩集を読んでいた。自分が思っていても言葉にできなかったことを代弁してくれているようだし、目の前に景色が見えるようだと評した。貴司はそれを買おうとしたが、店主・八木によれば売り物ではないと言う。なぜなら、八木本人の詩集であり、2冊しか印刷しなかったからだと言う。貴司には譲ってくれなかったが、店の奥でじっくり読むことを許してくれた。貴司は貪るように読み始めた。

その頃、舞には知る由もなかったことだが、浩太のネジ工場は古くからの付き合いのある客から取引を止められてしまった。客の言い分は、浩太の工場のネジには細かい傷があるというものだった。ねじ止めの機能に問題はないが、現代では美しさも品質の一部だと言う。近年では外国製品の品質が良くなっているばかりか、価格面でも有利である。すでに他社と契約したと言うのだ。
浩太は頼み込んだが、取り付く島はなかった。

本を買ってきた舞は、早速、浩太に報告しようとした。しかし、浩太は事務所で険しい顔をしていた。舞は声をかけられなかった。
自室に戻った舞は、本を見ながら必要な材料を調べた。そして、貯金箱を開けてお金が足りるかどうか心配になった。

それでもなんとか自力で模型飛行機を完成させて飛ばせてやろうと決意した。
浩太は飛行機が飛んでいるのを見ると元気になると言っていた。だから、舞がそれを見せて元気にしてやりたいと思ったのだ。

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