木公 について

不良青年になりたいのですが、臆病で不良青年になれない当方です。 幸か不幸か、頭と顔と人格は、生まれつき不良品です。 職業は会社員で、やってることは研究関連。 大学での専攻は心理学。 そのせいかどうか知らないけれど、「理屈っぽいうえに、人の弱みを握ってそこをチクチクやるのが上手い。サイアクー」と言われ、あんまりモテない。 北海道出身のくせにスキーは一度もやったことがない。その上、スポーツ全般が苦手。 太陽光線もあまり浴びないインドア派。酔うとすぐにガンダムの話を始める。おかげで「あなたって、面白みのないオタクね。サイテー」と言われ、まったくモテない。 細かいことはあまり気にせず、ちょっとくらいの困ったことなら適当にジョークにして笑い飛ばすように、日々努力して生きています。 そのおかげで「そういう、明るく生きているところだけは、アナタのいいところかもね」と、ちょっぴりだけお褒めいただいております。

NHK『おひさま』第38回

白鳥のようにきれいなお姫様と森の中の古くて静かな城の中で恋に落ちるという、中年のおっさんが見るにはどうかと思われるような夢を見ていたせいで寝坊し、7:35に目を覚ました当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第38回目の放送を見ましたよ。

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第7週「教室の太陽」

陽子(井上真央)は、自分の恩師であり指導係でもある夏子(伊藤歩)に良い先生の定義を訪ねてみた。意外なことに、夏子にも具体的にはわからないという。夏子は、子供たちが成長した後も心に残っている先生こそが良い先生であり、その教師像は一概には言えないというのだった。

陽子はとても忙しい毎日だった。
学校では通常の授業のほか、職員室の掃除やお茶くみ、宿直室の準備などの雑用もこなしていた。当時の風潮では、それらは全て女教師の仕事とされていたからだ。本人も周囲も、それが当然のことと思い、なんら疑問を差し挟むことはなかった。さらに陽子は、父(寺脇康文)のために家事も全て一人で行っていた。家事が終わると、自室で夜遅くまで授業の準備をした。睡眠時間はとても少なかった。

しかし、どんなに大変でも、子供たちの顔を見ると陽子の苦労は全て吹き飛ぶのだった。自分が彼らの母親になったような気分になっており、彼らのためならどんな事でもできると思っていた。

陽子の受け持ちの生徒の中に、弁当を持ってこれないほど家の貧しい生徒がいた。それを知った陽子は、握り飯を作り、その子の机の中に忍ばせておいた。ところが、その子が弁当の作り主を同級生に明かしてしまい、次の日には教室全員が弁当を持たずに学校に来てしまった。
困った陽子は、授業の内容を急遽変更し、みんなで野草を集めて雑炊を作るという授業を始めた。植物辞典と首っ引きで、食べられる野草をより分けるのだ。子供たちは、楽しくて美味しい授業を喜んだ。

それを覗き見た中村(ピエール瀧)と福田(ダンカン)は、職員室で度が過ぎると陰口を叩いた。それに対して夏子は、食べられる野草を知ることは戦地で役に立つし、本土でも倹約を勧めることになると、戦時に照らしてかばうのだった。

その後、陽子は「私の夢」をテーマにした授業を行った。子供たちに夢を聞いてみると、男子は兵隊、女子は従軍看護婦になるという回答ばかりが得られた。逆に、陽子の夢は何かと聞かれ、自分やこの場の生徒たちが老人になっても仲良く付き合っていられることだと答えた。

しかし、ある男子がそれを否定した。自分たちは国のために命を捧げるのだから、そんな時まで生きているはずがないと言うのだ。きれいな目で力強く語る彼の目が、陽子にはとても印象的だった。

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NHK『おひさま』第37回

先週の土曜日に図書館から大佛次郎『赤穂浪士』を借りてきて読み始めたのだが、その5月14日は1927年(昭和2年)に同作の新聞連載が始まった日だと知ってちょっと感激した当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第37回目の放送を見ましたよ。

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第7週「教室の太陽」

1941年(昭和16年)4月、師範学校を卒業した陽子(井上真央)の初出勤の日だった。

学校では、小学校時代の恩師・夏子先生(伊藤歩)が陽子を出迎えてくれた。
陽子を歓迎する一方で、夏子は様変わりしてしまった学校の様子について、陽子に優しくアドバイスした。小学校は国民学校と名称を変え、子供を将来の戦力と考え、国に奉仕する人材を育成することが主眼となった。周りの教員たちもそれを第一に考えていることを忘れないようにしろと言う。さらに、陽子のように師範学校出身の女教師は生意気であると目をつけられがちなので気をつけるように諭された。ただし、夏子はあくまで陽子の味方であるようだった。

職員室の雰囲気は、確かに陽子を戸惑わせるものだった。
梅田校長(綾田俊樹)からは国民学校の指導方針の説明に加えて、問題を起こさないようにといきなり陽子に釘をさすのだった。
代用教員の中村(ピエール瀧)と福田(ダンカン)からは、陽子が師範学校出であることを皮肉交じりにはやし立てられた。陽子が師範学校で学んだことは戦場では役に立たないと切り捨てた。また、兵士に笑顔は必要ないと言い、陽子の指導方針にいきなりケチをつけるのだった。
赴任したばかりで様子のよく分からない陽子は、それに腹を立てるでもなく、黙って聞いていた。教室に向かう途中、ふたりっきりになったところで夏子が援護してくれたことも助けとなった。

4年生の受け持ちとなった陽子は、初めて教壇に立った。その瞬間、なぜか急に涙ぐんでしまった。
すると、生徒のひとりが陽子をなぐさめようと、手に握った何かを差し出した。見てみるとそれはカエルだった。驚く陽子であったが、そのいたずらで気を取りなおした。

あらためて子供たちを見ると、どの子も目がキラキラしていてかわいいと思った。

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ゴーヤ成長中

自分の顔や言動に似つかわしくないことは承知のうえだが、当方は産経新聞で毎日連載されているマンガ『ひなちゃんの日常』(南ひろこ)のファンだ。毎朝、iPod touch 用の無料アプリケーションソフト ひなちゃんViewerで読んでいる。
なお、このソフトの正式名称は「産経新聞」というらしいが、半分以上の利用者は1面のひなちゃんを読むだけに使っているのではないかと当方は思っている。実際、当方もひなちゃんしか読まない。

ところで、昨日(13日)と今日(14日)はひなちゃんの家でゴーヤを育てて緑のカーテンを作るという話だった。

2011年5月13日掲載分のひなちゃん2011年5月14日掲載分のひなちゃん
#モザイク処理してあります。

これを読みながら、「そういや、俺んちでもゴーヤで緑のカーテンを作ろうとしてたんだよな」と思い出した。

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NHK『おひさま』第36回

アンサイクロペディアの「タモリ」というウキウキウォッチング式フットグラサンの説明を読み、支離滅裂な文章ながらもなんとなく意味が分かってしまい、じんわりとおかしく、笑いが止まらなかった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第36回目の放送を見ましたよ。

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第6週「旅立ちの季節」

陽子(井上真央)が松本へ旅立つ日となった。これから2年間、師範学校の寮生活である。

仏壇の母・紘子(原田知世)に向かって、初めて家を出る不安と、残していく父・良一(寺脇康文)の心配を語りかけた。
そんな心配をよそに、良一は終始明るく、おどけてばかりいた。陽子が玄関に出ると、真新しい靴があった。父が密かに用意してくれていたのだ。それを履き、陽子は意気揚々と家を出た。

安曇野を出る前に真知子(マイコ)の家へ立ち寄ったが、陽子は門前払いされてしまった。しょんぼりと去っていく陽子に、家政婦(大島蓉子)がおそるおそる封書を手渡した。それは密かに真知子が陽子に宛てた手紙だった。
手紙には、先日の事件の詫びと共に陽子の前途を応援する内容が書かれていた。そして、陽子の家の便所の取っ手の切れ端が同封されていた。真知子の抵抗の記念として、ふたりで半分ずつ持っておきたいと記されていた。姿は見えなかったが、陽子は真知子の部屋へ大きくてを振ると、あらためて松本へ向かった。

それから2年間は師範学校で猛烈に勉強をした。楽しみといえば、みんなと近況を知らせあう手紙のやり取りくらいのものだった。

父・良一は慣れない一人暮らしであったが、隣に住むタケオ(柄本時生)一家に助けてもらいながら、なんとかやりくりしているようだった。
長男の春樹(田中圭)は、名古屋大学の医学部に進学した。
次男の茂樹(永山絢斗)は、霞ヶ浦の海軍飛行予科練で厳しい訓練を受けながらも、充実した日々を送っていた。
育子(満島ひかり)からは東京の出版社で充実した日々を送っているという知らせが届いた。勤務先である、丸の内のビルの前で撮った写真も同封されていた。ただし、後に分かることだが、それは育子の嘘だった。

真知子は、卒業式を終えた翌4月に婚約した。相手は神戸の資産家中西氏の次男・武伸(萬雅之)であり、新聞の経済欄で取り上げられるほどの出来事だった。武伸はヨーロッパで鉄道経営を学ぶ予定になっており、それが終わり次第、正式に婚姻するという。

それぞれがそれぞれの道を歩んでいた。
そして、ついに陽子は小学校の教師として安曇野に帰ってきた。

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NHK『おひさま』第35回

ちょうど1年前おたふく風邪にかかったわけだが、そういえばここ数日もちょっと体調が良くなく、5月中旬はそういう季節なんだろうかと思う当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第35回目の放送を見ましたよ。

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第6週「旅立ちの季節」

陽子(井上真央)と真知子(マイコ)は、真知子の父・剛三(平泉成)から逃れるため、便所に立て篭もった。扉を腕でしっかりと押さえ、剛三を説得するまでは出て行かない覚悟だった。

玄関先では、陽子の父・良一(寺脇康文)が穏便に済ませようと対応していた。しかし、剛三が陽子のことを不良娘呼ばわりし、真知子は陽子にそそのかされたのだと口走ったせいで、良一も頭にきてしまった。一気に険悪な雰囲気となり、剛三は手下に良一を力で押さえつけさせた。その隙に、自分は勝手に家探しを始めた。

陽子と真知子は、近づいてくる郷三の大声に怯えた。しかし、そんな状況でありながらも、ふたりは育子(満島ひかり)のことを思い出した。16,7の少女が家出して上京するということは、現代では想像できないほど勇気の必要な行動である。彼女の勇気にあやかって、自分たちも最後まで戦い抜こうと励まし合うのだった。

ついに剛三が便所にたどり着いた。真知子は、父の言いなりになるのはもう嫌だ、自分の結婚や人生の選択は自分で行いたいと訴えた。もちろん、剛三はそんなものには耳を貸さず、強引に扉を開けようとする。しかし、少女らの必死の抵抗により一度引き下がった。

小康状態になったことに安堵し、陽子は真知子に秘密にしていたことを打ち明けた。
陽子の見立てによれば、春樹(田中圭)も真知子のことが好きに違いないことを知らせた。それを聞いた真知子は、うれしさのあまり涙ぐんでしまった。

そうするうちに、そばにあった道具を駆使して、剛三は扉をぶち壊してしまった。ついに真知子は力づくで連れ戻されてしまった。
陽子は泣き崩れるばかりで、これ以上どうすることもできなかった。

それ以降、真知子とは音信不通になった。

ある日、陽子のもとに育子からの電報が届いた。彼女の試みは成功し、無事に東京で生活を始めたらしかった。同じ電報は真知子にも届いていた。育子の成功は、ふたりを勇気づけるものだった。

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NHK『おひさま』第34回

「真知子巻き」というファッションは知っていたけれど、『君の名は』の内容はほとんど知らず、主人公の名前が真知子と春樹だと知って驚いた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第34回目の放送を見ましたよ。

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第6週「旅立ちの季節」

育子(満島ひかり)が家出をして上京する日がやって来た。
育子は幼い弟(矢部光祐)と妹(森くれあ)を連れて村上堂に来ていた。まとまった金を女将(渡辺えり)に預け、彼らに自由に菓子を食べさせることと、自分に代わってお年玉を与えて欲しいと頼んだ。逆に、村上堂の主人(斉木しげる)から餞別をもらい、恐縮しつつも感激する育子だった。

決して見送り等はしないで欲しいと育子から言われていたため、陽子(井上真央)は家から出ることはなかった。そのかわり、1日じゅう育子の事を考えてぼんやりと過ごしていた。

真知子(マイコ)も家で考えに沈んでいた。父(平泉成)が、翌月に婚約披露パーティーを盛大に開くことを決めた。自分で道を切り開こうとしている育子に比べ、自分は親に決められた人生を歩むだけである。それでいいのかと思い悩むのだった。

夕方になって陽子の父・良一(寺脇康文)が帰宅した。彼の工場が真知子の父に買収されたという。そこで、今日初めて真知子の父に会ったのだという。良一から真知子の婚約披露パーティーが開かれるという噂を聞いた陽子は、何となく胸騒ぎがするのだった。

夜になって真知子が訪ねてきた。しかも、彼女は髪にパーマを当てていた。
真知子が言うには、育子にならって今日を独立記念日に決めたという。親の決めた結婚には従わない、そしてその決意表明のためのパーマなのだという。家を出て行けと言われたから、その通りに出てきたというのだ。

陽子は、自分の兄・春樹(田中圭)の存在が真知子を変えてしまったのだと思った。
しかし、真知子は必ずしもそうではないと言う。確かに春樹への恋心は続いているが、結婚を拒絶する理由は春樹のことではないと断言した。親の決めた人生に従うことが問題であり、それに抵抗したのだ。

その時、表が騒がしくなった。真知子の父が彼女を探しに来たのだ。大勢に家の周りを固められ、逃げ場を失った陽子と真知子は便所に立て篭もるしかなかった。

その頃、育子も密かに家を抜けだしていた。

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NHK『おひさま』第33回

卒業ソングといえば、いの一番に斉藤由貴の「卒業」(YouTubeで見る)を思い浮かべる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第33回目の放送を見ましたよ。

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第6週「旅立ちの季節」

陽子(井上真央)は卒業式の朝を迎えた。
学校に向かう前、仏壇の母(原田知世)に卒業の報告と感謝を述べた。兄たちが居ない家の中で、父(寺脇康文)にも挨拶をし、学校へ出かけた。

陽子は卒業式で号泣してしまい、そのことを親友(満島ひかりマイコ)らにからかわれた。むっとする陽子であるが、それはそれで、いつも通りの楽しい付き合いだった。3人は、永遠の友情を誓った学校のトイレへ行き、あらためて一生の友情を確認した。
そして、下校途中にいつものように村上堂へ立ち寄った。

突然、育子が明後日の夜に家出すると打ち明けた。東京の小さな出版社が雇ってくれることになったのだ。家族が追いかけてこれないように、周到に最終列車で旅立つという。
陽子と真知子には、見送りなどをしないで欲しい、今日でお別れだと告げた。情にほだされると自分の決心を貫く自信がないからだという。

一方で育子は、家族を見捨てるわけではない。幼いきょうだい達(矢部光祐森くれあ)や両親のことについて、何かあったら力になってやって欲しいと陽子や真知子に頼み込むのだった。ふたりはもちろんそれを請け負った。

最後に3人はラムネで乾杯した。
育子の音頭は「女性たちよ、良き人生を」だった。それは育子らしい、明るい別れの席だった。

そしてまた、育子の言動は真知子にある影響を与えた。

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NHK『おひさま』第32回

今夜10:55からNHK総合で放送開始のサラリーマンNEOシーズン6を楽しみにしている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第32回目の放送を見ましたよ。

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第6週「旅立ちの季節」

昭和14年3月。
陽子(井上真央)は、卒業式を終えたらすぐに松本へ行くことになっていた。そのための準備で忙しく、親友たちと一緒に行動する時間も減っていた。

大学受験に失敗した育子(満島ひかり)であったが、東京行きをあきらめたわけではなかった。東京で働くことを思い立ち、多くの会社に履歴書を送ったが、どの会社からも採用はされなかった。その上、両親からも上京を反対されたままだ。
そうしながらも、幼い弟(矢部光祐)と妹(森くれあ)の面倒をみて毎日を過ごしていた。

真知子(マイコ)の結婚は、抵抗する間もなく、父・剛三(平泉成)の主導のもとドンドンと進んでいた。今日は松本で、許婚の中西武伸(萬雅之)と初めて会った。
見合いの場は街中のレストランであった。ふと窓の外に、偶然通りがかった春樹(田中圭)の姿を見つけた。春樹への未練を断ちがたい真知子は、帰宅するとすぐに、彼からもらったハイネの詩集を手に取り、涙を流すのだった。

須藤家では、いよいよ茂樹(永山絢斗)の旅立ちの日となった。
今生の別れになるかもしれないと思った陽子は、朝から茂樹の好物のちらし寿司や玉子焼き、焼き鮭などを大量に作った。元気よく出発しようとする茂樹と、それを明るく送り出す父・良一(寺脇康文)であったが、陽子だけは目に涙を浮かべ続けていた。

名残惜しい陽子は、去っていく茂樹にいつまでも手をふっていた。
笑顔で応える茂樹であるが、彼の優しい笑顔を見るのはそれが最後となった。

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NHK『おひさま』第31回

waji さんが今週のあらすじに驚いたとのコメントを書いてくれて、どれどれとwebであらすじを読んだところ「なにぃ!?」と思い、同じくwebで先週のダイジェストを見たところ、確かに誤解を誘う巧妙なセリフになっていることに気づいた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第31回目の放送を見ましたよ。

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第6週「旅立ちの季節」

陽子(井上真央)は松本に向かった。師範学校の試験は、これから4日間続く。
会場の前では、長兄の春樹(田中圭)が応援に駆けつけてくれていた。ガチガチに緊張する陽子に対して、周りにいるのはライバルではなく、同じ夢を共有する友達だ、劣等感を持つのではなく一緒に頑張るつもりで望め、とアドバイスするのだった。それが太陽の陽子だと言われ、陽子は緊張がいっぺんにほぐれた。試験官も驚くほど、明るく受験することができた。

試験が終わり、陽子は安曇野に帰ってきた。合否は、学校に通知されるという。

親友の育子(満島ひかり)と真知子(マイコ)は、飴屋・村上堂で陽子の帰りを待っていてくれた。一通り試験の手応えを話し終えたところで、育子の様子がどことなくおかしいことに気づいた。

育子は、本当は東京女子大学に不合格になってしまったと告白した。育子は嘘を付いたわけではないと弁明した。「東京に行く」とは言ったが、合格したとは言っていないと主張した。大学に不合格だったが、卒業後に上京する決意だ。ゆえに、ひとつも嘘を言っていないと言うのだ。

育子の受験に付き添った真知子もそのことを知っていた。陽子だけが知らされていなかったのだ。

憤慨する陽子だったが、育子にはそうする理由があったのだという。陽子が親友の不幸を知れば、自分のこと以上に落ち込んでしまう。そうなると、師範学校の試験にも身が入らなくなる。だから、試験が終わるまでは誤解させたままにしたと言うのだ。実際に陽子も、育子に続くつもりで、思う存分実力を発揮することができた。

育子は、それまで抑えつけていた感情を全て吐き出し、泣き崩れてしまった。やはり陽子も、自分のことのように泣き出してしまった。
そんな陽子の様子に、育子は約束を迫った。もし陽子が合格していたら、自分に遠慮しないで心の底から喜んで欲しいと言うのだ。それを受けて、合格の知らせが届いたら万歳をすることに決まった。

そして、学校に合格の知らせが届いた。授業は中断し、教室中が喜びに湧いた。
みんなの前で、陽子は万歳を行った。同級生一同もそれにならった。
いつも女生徒を馬鹿にしてばかりだった英語教師の飯田(近藤芳正)も一緒になって喜ぶのだった。

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NHK『おひさま』第30回

今日は某人妻さんとマジスパ・デート(デート?デートなのか!?)なので、昨夜は焼肉でスタミナをつけたわけだが、「そんなにスタミナつけて何をするつもりだ、お前は?」と自問自答するやら、しないやらであり、つーか某人妻の某旦那も付いてくるそうなので狼藉するチャンスは少ないかなぁと思ったり、思わなかったり、ていうかそもそも、あと1ヶ月以内には分娩予定の妊婦さん相手に狼藉は可能なのか不可能なのかよくわからないわけであり、別の方面からは「本気なら焼肉ではなくエビを食べておくべきだ」というアドバイスがあったのか、なかったのかよくわからない当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第30回目の放送を見ましたよ。

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第5週「失恋」

正月休みが終わると、受験に向けて本腰が入った。

まずは、海軍飛行隊の試験が行われる。試験会場の松本へ出発する茂樹(永山絢斗)を、陽子(井上真央)と父(寺脇康文)は精一杯応援しながら送り出した。結果発表を見届けてから帰ってくる予定だ。

続いて、育子(満島ひかり)が東京で女子大学の試験を受ける予定であった。しかし、それについてトラブルが勃発した。
育子の父は、かねてから彼女の進学に反対していた。育子に押し切られて、受験することだけは認めたという経緯がある。それは、どうせ合格するはずがないとタカをくくったからだ。
育子も、受験から合格発表まで東京に滞在する必要がある。東京に身寄りがないため、受験生専用の宿に宿泊するつもりでいた。そのことについて、育子の父が懸念を示した。発表を待つ間、育子が東京で良くない遊びに手を染めるのではないかと心配し始めたのだ。
そのため、育子の父は東京の宿へ電報を打ち、無断で宿泊をキャンセルしてしまったのだ。

受験できないかもしれないと涙ぐむ育子を助けたのは真知子(マイコ)だった。
彼女がどこかに電話をかけると、育子の東京行きの準備が万事整ってしまった。真知子の父の知り合いの家を手配し、真知子がお目付け役として合格発表まで一緒に東京に行くこととなった。もうすでに、真知子の父の使いが育子の家に説明に向かっているという。
真知子の父は安曇野で一番の名士である。この土地に、真知子の父の願いを断れる人間はいないのだ。

もちろん、真知子の父も彼女の願いをすんなりと受け入れたわけではない。真知子は、頼みを聞いてくれないのなら、髪にパーマをあてると言って父を脅迫した。真知子の父は、パーマが大嫌いなのだ。

そうして、育子と真知子は東京へ向かった。

親友と離れ離れの日々を数日過ごすうち、茂樹が松本から帰ってきた。彼は無事に海軍飛行予科練へ合格した。すぐにお祝いをしようと言う陽子であったが、茂樹は陽子が試験に合格した後に一緒に祝賀会を開くことを提案した。そう言って、陽子の合格を祈り、応援するのだった。

そして、育子と真知子も帰ってきた。もちろん、育子も合格していた。
次はいよいよ陽子の受験の番となった。

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