NHK『ゲゲゲの女房』第106回

 Amazonアフィリエイトの隠れたメリットは、予期していなかった商品の販売から俺自身が新たな情報を獲得することであり、今朝は「俺俺」(星野智幸)という小説が売れていて、説明文を読んでみたところとても面白そうで興味の惹かれた俺が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第106回めの放送を見ましたよ。

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「悪魔くん復活」

 テレビドラマ『悪魔くん』の放送日。
 茂(向井理)の周囲はみな慌しく、落ち着きがなかった。布美枝(松下奈緒)は放送終了後の宴会の準備を進めていた。
 何の前触れもなく、茂の両親(風間杜夫、竹下景子)が現れた。家のテレビが壊れてしまい、買い換えるくらいなら、いっそ上京して茂と一緒に見ようということになったらしい。母親のことを苦手に思う茂であったが、今日はそのことがあまり気にならないほど喜びに満ちていた。

 いよいよ放送が始まった。人々は固唾を飲んで画面に見入った。放送は大成功だった。
 茂に縁のある人々は、成功した者も落ちぶれた者も、それぞれの場所で、思い思いのやり方で放送を見た。苦楽を共にした者たちは、茂の成功を心の底から喜び、テレビの前で惜しみのない拍手と涙を送るのだった。

 村井家では、放送終了後の宴会が始まろうとしていた。しかし、茂の姿だけが見えない。仕事場に様子を見に行った布美枝は、茂が感極まり涙ぐみながら密かに電話をかけているのを見つけた。相手は戌井(梶原善)であった。
 そもそも『悪魔くん』は戌井の出版社から出ていた作品である。売上が芳しくなく打ち切りになったが、茂と戌井は世紀の大傑作だと信じていた。それがついに全国放送のテレビ番組にまでなったのである。編集者としての戌井の目に狂いはなかったのだと、茂は真の理解者を称えるのだった。
 戌井もその言葉を聞いて、打ち震えていた。

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NHK『ゲゲゲの女房』第105回

 NHKの連続ミニドラマ『僕がセレブと結婚した方法』で、ゲゲゲのアシスタント・倉田を演じている窪田正孝が漫画家役をやっているのを目にしてぶっ飛んだ当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第105回めの放送を見ましたよ。

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「悪魔くん復活」

 秋から『悪魔くん』のTVドラマが放送されることになった。新連載1回目の原稿のできが良かったので、豊川(眞島秀和)と船山(風間トオル)がすぐに売り込みに行ったのだ。他の番組の企画が没になって代案を探していたという幸運もあり、トントン拍子に話がまとまったのだ。

 ちょうど、雑誌「ゼタ」の原稿を取りに嵐星社の加納(桜田聖子)もやって来た。「エロイムエッサイム」という印象的なフレーズを全面に押し出して流行らせることが肝心であると、鋭い提案を行う。主題歌にそれを取り入れることが決まり、茂(向井理)が作詞することに決まった。

 いずみ(朝倉えりか)は、男たちと肩を並べて働く加納の才色兼備ぶりに憧れを抱く。1年の約束で手伝いに来ているのだが、ずっと東京で暮らしたいという思いを強くした。
 ところが加納は、自分の境遇への不満が高まっていた。テレビ番組に合わせて「ゼタ」でも水木しげる特集を組み、一気に売上を伸ばそうと提案した。しかし、深沢(村上弘明)は最近の茂の忙しさを考えれば、これ以上仕事を頼むわけにはいかないと却下する。雑誌の方向性に関しても、商業主義とは一線を画し、自由奔放な作品を扱う誌面にしたいと考えているのだ。大きな仕事を手掛けたいと思っている加納は、完全にやる気を失ってしまった。

 布美枝(松下奈緒)は、町の知り合いにテレビ番組のことを報告した。あっという間に町中に噂が広がった。そこで初めて知った浦木(杉浦太陽)は、茂の漫画が世間ウケするとは信じられないと言いつつも、上り調子に便乗して一儲けしようと企むのであった。

 昭和41年10月6日(木)、ついに『悪魔くん』の放送日となった。
 夜7時からの30分の番組をじっくりと見るために、水木プロダクションでは大急ぎで仕事を仕上げようとしていた。

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NHK『ゲゲゲの女房』第104回

 昨日は土用の丑の日で鰻デーだったけれど食べず、今日は売れ残りが値崩れしてんじゃないかなと密かに期待している当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第104回めの放送を見ましたよ。

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「悪魔くん復活」

 新生『悪魔くん』が完成した。原稿を取りに来た北村(加治将樹)は、ストーリーと絵の緻密さをべた褒めする。茂(向井理)も3人のアシスタントたちも鼻が高い。

 原稿を受け取ったのに、北村は村井家の居間で油を売っていた。藍子(篠川桃音)に取り行って、いずみ(朝倉えりか)に近づこうとしているのだ。それに気づいた菅井(柄本佑は彼を追い払い、布美枝(松下奈緒)に忠告する。一方の布美枝も、その態度から菅井もいずみに惚れていることを見抜いた。帰社への道中、北村も菅井の感情に思い至るのだった。

 昼になり、アシスタントたちはそれぞれの弁当を開く。小峰(斎藤工)はおかず付きの綺麗な弁当であった。どうも女の影が見える。布美枝によれば、雨の日に女性が傘を持って迎えに来ていたこともあるという。菅井は店で買ってきたジャムパン、アンパン、クリームパンの3点セットであった。
 倉田(窪田正孝)は、大きな弁当箱にご飯をいっぱいに詰めた日の丸弁当だった。どうやら倉田は実家への仕送りのため、食費を最低限にまで切り詰めているようだ。茂の話によれば、彼は漫画に熱心で、アシスタントの仕事を終えた後、家で遅くまで自分の漫画を描いているという。彼のことが心配になった布美枝は、毎日、家の残り物で味噌汁を振舞うことにした。

 初日、喜ぶ他のアシスタントと違って、倉田は自分のみすぼらしい食事への哀れみだと感づいた。倉田は布美枝の配慮に感謝しつつも、十分な給料の中から自分の意思でやっていることなので気を使わないで欲しいと丁寧に申し出る。しかし、布美枝はやめるつもりはないという。このことは、必ずしも倉田への同情ではないからだという。アシスタントたちが健康で仕事を続けることで、茂の作品の完成度が高まる。今は自分がペンを持って原稿を手伝うことはなくなったが、こういう形で作品作りに貢献したいのだという。
 布美枝の思惑を知り、倉田は彼女の賄いを受け入れることにした。そして、仕事に対する熱意も一段と増した。

 数日後、豊川(眞島秀和)と船山(風間トオル)が家に駆け込んできた。ついに『悪魔くん』のテレビ放映が決定したことを知らせに来たのだ。

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NHK『ゲゲゲの女房』第103回

 1日に12時間も運転をすると腕が軽い筋肉痛になることを思い知った当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第103回めの放送を見ましたよ。

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「悪魔くん復活」

 昭和41年夏。
 豊川(眞島秀和)は、『悪魔くん』を描くよう茂(向井理)に頼みに来た。鬼太郎はスポンサー受けが悪く、テレビ化できそうにない。そこで、受け入れられやすそうな『悪魔くん』の漫画化&テレビ化を進め、外堀を埋めてから鬼太郎のテレビ化を実現しようと画策しているのだ。

 しかし、茂は『悪魔くん』の再開には少しも気が進まない。彼自身『悪魔くん』は大傑作だと思っている。しかし、過去に戌井(梶原善)の出版社から貸本で出版したものの、あまりに不人気で打ち切りになった経緯がある。描きたい気持ちは強いのだが、また失敗してトドメを刺すのが恐ろしくて、踏ん切りがつかないのだ。

 布美枝(松下奈緒)も『悪魔くん』の大ファンの一人である。悪魔くんは、人々の幸せのために戦い、道半ばにして暗殺された。ただし、彼の復活がほのめかされるラストであった。執筆中に貧乏だったこともあり、布美枝は悪魔くんを茂に重ねて見ていた。いつか悪魔くんが復活するように、自分たちも貧乏生活から抜け出せると信じ、悪魔くんは希望の象徴だったのだ。自分たちが貧乏を脱した今、悪魔くんも復活する時期であると考えているのだ。

 しばし考え込んだ茂は、『悪魔くん』の再執筆を決意した。しかし、それを実行するためには戌井にスジを通す必要がある。そもそもは、戌井の出版社から出したシリーズであり、彼への義理があると茂は考えるからだ。
 相談を受けた戌井は、力強く茂を応援し、他社から『悪魔くん』を出版することを快諾した。戌井も同作品は傑作だと思っており、それが世の人々に読まれることを喜びだと思うからだ。本当は自分の会社から出版したいのだが、資金繰りが苦しくそういうわけにもいかない事情もあった。
 話がまとまるやいなや、茂は早速、新生『悪魔くん』の執筆に取り掛かった。

 その頃、戌井は妻(馬渕英俚可)からなじられていた。戌井は昔のよしみで仕事を頼み、人気者の茂の作品で、自分の出版社を立てなおそうと計画していたのだ。しかし、新たに『悪魔くん』に取り掛かると聞いて、忙しくなりそうな茂に依頼を言いそびれてしまった。元々は自分の会社で出していた『悪魔くん』を他社に取られた挙句、仕事を頼むことすらできなかった夫にハラワタが煮えくり返っていたのだ。
 しかし、漫画バカの夫に惚れた弱みもあり、それ以上は強く言えず、彼女はひとりでに納得してしまうのだった。

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根性試しに「ニュー・シネマ・パラダイス」

 映画『ニュー・シネマ・パラダイス』を見た。

 映画の時代設定は、第二次世界大戦終了直後あたりのイタリア。シチリア島の小さな村の映画館「シネマ・パラダイス」の中年映写技師と映画好きの少年の心の交流にかんする物語。やがて少年は成長し、映写技師の勧めもあって村を捨てる。中年になった少年が、自分の人生で得たものと失ったものを回想するという主題。

 古い映画の断片がたくさん出てくるので、映画フェチ垂涎の映画だろう。
 僕はそれほどの映画フェチではない。けれども、この映画は胸を張って良い映画だったと言える。たとえ上演時間が3時間(「完全オリジナル版」)あって、派手なシーンがないので油断すると寝そうになるという弱点はあるものの、この映画を観る前後で、僕は自分の人生に対する姿勢が軌道修正された。今まで右斜め方向(政治的意味ではない)に突き進んでいた僕の人生指針が、少なくとも3度位は正面方向に修正された気がする。

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NHK『ゲゲゲの女房』第102回

 今朝、家の周りでは初めてセミの声を聞いた当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第102回めの放送を見ましたよ。

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「プロダクション旗揚げ」

 落ちこぼれアシスタントの菅井(柄本佑)は足を引っ張ってばかりだった。今朝は、完成間際の原稿にコーヒーをこぼしてしまい、経理担当の義姉(愛華みれ)ですら我慢の限界に達した。彼女は茂(向井理)に直談判した。それを偶然耳にした菅井は、自分はクビになると思い込んでしまった。
 茂は、菅井の今気強さ(単調な図形を黙って描き続ける)だけは評価しているという。しかし、それを聞く前に菅井は立ち去ってしまっていた。また、茂は、彼の滑稽な人間味が気に入っているのだった。

 落ち込んだ菅井は、仕事部屋で他のアシスタントに相談したが、彼らも冷淡だった。茂を呼びに行かせたのに、ひとりで帰って来てしまったことを倉田(窪田正孝)になじられる。彼はコーヒー事件を根に持っているのだ。小峰(斎藤工)は、漫画以外にも仕事はあるとぶっきらぼうに言うのだった。

 菅井は自分の机に書置きを残し、辞めるつもりでプロダクションを去った。居なくなった直後、布美枝(松下奈緒)が書置きを見つけた。布美枝は慌てて後を追っていった。
 しかしその時、菅井はまだ家から数メートルしか離れていなかった。上京してきた布美枝の妹・いずみ(朝倉えりか)に家の目の前で声をかけられた。布美枝からの写真や手紙で全アシスタントのことを知っていたいずみは、相手が菅井だと知っていたのだ。そのことが嬉しくなり、また、いずみが自分に惚れていると都合よく解釈した菅井は、何事もなかったかのように仕事に戻った。

 いずみは父(大杉漣)の命令で、布美枝の妊娠とプロダクションの手伝いに来たのだ。彼女は東京ぐらしに憧れていたので、渡りに船だった。父とは1年間の約束だったが、どさくさに紛れて東京に居座ろうという目論見もある。
 茂の大躍進による生活の激変、特に大勢が家に出入りすることで布美枝は精神的に辛い思いをし始めていた。そこへ、故郷の肉親が来てくれたことで、布美枝はほっとひと安心するのだった。

 その頃、鬼太郎のテレビ局への売り込みは失敗していた。豊川(眞島秀和)と船山(風間トオル)は打開案を練っていた。彼らの本命はあくまで鬼太郎なのだが、水木漫画の実績を作るために、まずは「悪魔くん」でスポンサーを獲得する方針に決めた。それが成功すれば、鬼太郎で大勝負に出ようというのだ。
 「悪魔くん」を見せられた船山は、それでは失敗するのではないかと訝しんだ。しかし、豊川は胸を張って「悪魔くん」を推すのだった。

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NHK『ゲゲゲの女房』第101回

 松田聖子の「夏の扉」を口ずさんでいる当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第101回めの放送を見ましたよ。

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「プロダクション旗揚げ」

 梅雨でジメジメとした季節。村井家には人間がすし詰め状態で仕事をしている。その上、家事をする布美枝(松下奈緒)や藍子(篠川桃音)が歩きまわり、電話のベルなどの騒音も激しい。

 ついに我慢の限界に達した茂は、自ら図面を引き、家の改築を行うことにした。やんわりと反対する布美枝の意見には耳も貸さず、早速大工を雇って工事を始めた。夏の盛りに、家は見違えるほどきれいになり、部屋も増えた。布美枝には近代的なダイニングキッチンがあてがわれた。
 以前の暮らしに比べれば夢のようだが、改築に金がかかった。またしても節約に励まなくてはならないことが、布美枝の悩みにもなった。

 茂は連日徹夜で仕事をしている。今日の締切りは、全アシスタントが残って徹夜作業だという。彼らの身体を案じる布美枝は、手作りの夜食を用意することにした。人が増えたせいで、大量の品物を買わなくてはならない。妊娠中なのに歩いて大量の荷物を運搬する布美枝に、乾物屋の女将さん(尾上紫)が心配して声をかけた。大事なときだから、手伝いの人を頼んで身体を気遣ったほうが良いと言うのだ。
 しかし布美枝は、他人がこれ以上家に出入りするのをあまり望んでいない様子だった。

 布美枝の実家の父母(大杉漣古手川祐子)も布美枝の身を心配し始めていた。東京に住む長女・暁子(飯沼千恵子)は夫の仕事の都合で地方に行くことになったため手伝いに行けない。母は自分が上京して面倒を見ると言うのだが、父はそれを押しとどめる。彼は何か妙案を思いついたようだ。

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NHK『ゲゲゲの女房』第100回

 放送回数をインクリメントし、「ほふぅ」と小さく息を吐いた当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第100回めの放送を見ましたよ。

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「プロダクション旗揚げ」

 布美枝(松下奈緒)は、町の井戸端会議仲間に帳簿の付け方を相談した。茂(向井理)がプロダクションを作ったら、自分が経理を担当しようと思っているからだ。簿記の勉強をすると良いとアドバイスされ、早速問題集を入手して家へ帰った。

 家には、茂の兄夫婦(大倉孝二愛華みれ)が会社設立の発起人になるための打ち合わせに来ていた。ついで経理担当者を相談しはじめ、兄嫁に任せることになった。彼女は簿記の資格を持ち、職務経験もあるため最適なのだ。
 布美枝は自分が手伝おうと思っていたことを言い出せなくなってしまった。人々が集まってワイワイと仕事をしている声を聞きながら、布美枝は2階の部屋でひとりで洗濯物を片付けはじめた。自分が手伝えなくなったことが残念であり、疎外感も感じるのであった。しかし、今は元気な子供を生むことが何より大事なことだと自分に言い聞かせ、奮い立たせた。

 昭和41年6月。ついに、株式会社水木プロダクションの設立の日がやって来た。関係者を招待し、村井家で宴が催された。とても賑やかで明るい宴席であった。

 そこへ、少し遅れて戌井(梶原善)がやって来た。戌井は茂のことを一心同体のように思っており、茂の成功が何よりも嬉しい。茂の方も、不遇の時代を一緒に乗り越えてきた同志として、彼を大歓迎する。しかし、今や人脈の広がってしまった茂は、挨拶も終わらないうちに引っ張られていってしまった。その様子を見ていて、戌井は疎外感を感じてしまった。

 戌井の姿が見えないことを心配した布美枝が探しに行くと、彼は庭でひっそりと盃を傾けていた。戌井は昔を思い出し、世間から認められなくても布美枝だけは茂の成功を信じおり、それが実現したとしみじみ話す。布美枝はそのことを喜ぶ一方で、この成功がいつまで続くのかと不安も感じ始めているのだった。

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NHK『ゲゲゲの女房』第99回

 冷凍保冷剤をタオルで巻いて首に当てて寝ているので、連日の熱帯夜の中でも意外と快適に眠れている当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第99回めの放送を見ましたよ。

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「プロダクション旗揚げ」

 漫画経験のある小峰(斎藤工)と倉田(窪田正孝)が臨時で手伝ってくれるおかげで、原稿ははかどっている。もう一人、未経験のくせに押しかけてきた菅井(柄本佑)はまったくの戦力外だった。しつこく仕事の割り振りを願い出るので、一番簡単な消しゴムかけをやらせてみたが、それすらも失敗する有り様だった。
 少々のトラブルもあったが、締め切りギリギリに原稿は完成した。『少年ランド』編集者の北村(加治将樹)はそれを受け取ると急いで帰社した。

 漫画で足手まといだった菅井は、罪滅しのつもりで布美枝(松下奈緒)の台所仕事を手伝うが、少々迷惑がられる。彼は栃木の農家の出だという。自分より若い倉田から漫画の指図をうけたことに腹を立てていたが、倉田の苦労話を聞いて涙を流す一面もあった。
 倉田の父は身体を壊していて、母が自分たち兄弟4人を育ててくれた。中学を卒業するとすぐに看板屋に就職したが、寮では6人相部屋だった。夜中に布団の中に電気スタンドを持ち込み、同室の者たちを起こさないように漫画を描き続けた。やっと報われて『ゼタ』に掲載され、茂(向井理)のアシスタントに採用されたことが嬉しいという。
 もう一人の小峰は村井家で風呂を借りていた。茂が深大寺で出会ったときは汚らしい風貌であったが、風呂で身なりを整えると見違えるようないい男だった。

 茂は、経験者の2人だけを雇い、菅井は今日限りで追い払うつもりだった。しかし、強引に頼み込む菅井に根負けして、とりあえず様子見で雇うことにした。3人のアシスタントたちは、仕事部屋を溢れ出て、居間も使って日常的に仕事をするようになった。

 深沢(村上弘明)の秘書の加納(桜田聖子)が、プロダクション会社設立のための説明に来てくれた。難しいことばかりで混乱する茂であったが、加納は自分に任せておけば大丈夫だと安心させる。また、布美枝が経理担当として手伝うことを提案する。

 そこへ、「少年ランド」編集長の豊川(眞島秀和)と、映画会社の船山(風間トオル)が連れ立ってやって来た。船山によれば、『墓場の鬼太郎』のテレビ番組化は難航しているという。恐ろしい内容なので子どもに人気が出ないという予測が大勢をしめているのだ。「墓場」という言葉のイメージも悪い上、ロクなスポンサーも獲得できないという。テレビドラマで長期的な企画にするよりも、夏の怪奇映画として単発企画にした方が良いという声も社内では出始めた。
 しかし、茂はあくまでテレビ番組化にこだわっている。自分のこれまでの作品は、いずれも人気が出るまでに時間がかかった。テレビ化の話も、時間がかかってでも成功させたいと訴えるのだった。その決意を聞いて、船山と豊川も腹をくくった。

 横で話を聞いていた加納は、雑誌とテレビが手を組んで全国的なブームを作り上げようとする、スケールの大きな話に憧れを抱く。こっそりと布美枝に対して、自分もあのような仕事を手掛けたい、しかし深沢の『ゼタ』の下にいては無理かもしれないと話すのだった。布美枝は、いつもと様子の違う加納の姿に少し胸騒ぎを覚えた。

 数日後、テレビ番組化の噂を聞きつけた浦木(杉浦太陽)が怒鳴りこんできた。映画であれば、自分も一口乗って儲ける方法があるのに、テレビ企画からは締め出されているのだ。ハイリスク・ハイリターンなテレビ番組よりも、少額でも確実に金の入る映画へと乗り換えるべきだと説得するが、茂は耳を貸さなかった。布美枝にまで八つ当たりをする浦木。

 浦木に詰め寄られた布美枝は、突然吐き気をもよおした。
 心配する茂であるが、どうやら2人目を妊娠したようだ。

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NHK『ゲゲゲの女房』第98回

 オープニングテロップの出演者情報があまりに大量すぎてどうなることかと思った当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第98回めの放送を見ましたよ。

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「プロダクション旗揚げ」

 鬼太郎を連続テレビ番組にする企画を始めることになった。映画会社の船山(風間トオル)はテレビ局への企画売り込み、出版社の豊川(眞島秀和)は雑誌「少年ランド」でのタイアップへと、早速動き始めた。

 茂(向井理)は、今のチャンスをものにし、できるだけ長く好調を維持したいと思っている。紙芝居や貸本漫画など、これまでに業界の浮き沈みに辛酸をなめてきた。漫画もいつダメになるかわからないので、テレビにも進出の足がかりを付けたいと思っているのだ。

 「少年ランド」の締め切り日、担当編集者の北村(加治将樹)が家に張り付いて原稿を待っている。茂は深沢(村上弘明)の会社へ渡す原稿を先に仕上げ、布美枝に届けるよう命じる。そして、北村の目を盗んで、気分転換を兼ねて神社へ逃げ出してしまった。布美枝は、慌てる北村を押しとどめ、さらには藍子の子守と留守番を頼んで、深沢のところへ原稿を届けに行ってしまった。

 神社の茂がスケッチブックを広げて構想を練っていると、頭髪もヒゲも伸ばし放題の男(小峰; 斎藤工)が近づいてきた。彼もそばに座り、スケッチブックに精密な写実画を描き始めた。聞けば、元貸本漫画家で現在は無職だという。茂は彼を見込んで家に連れて帰った。

 深沢の事務所では、最近の茂の忙しさが話題の中心となった。これからは新入社員・斉藤(渡辺敬介)を原稿受け取りに向かわせるので、布美枝が足を運ぶ必要はないと言ってくれた。また、茂のところもプロダクション制にして、分業と権利保護に務めた方が良いとアドバイスされた。他の作家のプロダクション立ち上げを手伝った経験のある秘書・加納(桜田聖子)が近いうちに説明しに来てくれることになった。

 そこへ、大阪弁を話す男が事務所に飛び込んできた。茂が目をつけ、深沢経由でアシスタントに就任してくれるよう連絡をとった漫画家・倉田(窪田正孝)が、大阪で務めていた看板屋を即座に辞めて、身一つで上京してきたのだった。早速、布美枝に連れられて家に案内された。

 布美枝と倉田が家に着くと、玄関で茂と菅井(柄本佑)が押し問答をしていた。菅井は以前にアシスタントに応募してきたのだが、絵が下手すぎるので断ったのだ。しかし諦めきれない菅井は、家の近所に引っ越してきて、しつこく頼み込みに来たのだ。

 布美枝から倉田を紹介されると、茂は倉田を居間に連れ行き、ちゃぶ台で早速仕事をさせた。そこでは、神社で出会った小峰が既に黙々と作業をしていた。白熱する仕事場の雰囲気を感じ取った菅井は、許可無く家に上がりこんで、勝手に仕事の輪に加わってしまった。締切り直前で切羽詰った茂は、それ以上菅井に構う暇もなく、放っておいた。

 気がつけば、原稿を取りに来た北村の他に、よく知らない男たちが3人も家の中にいて、訳が分からなくなる布美枝であった。

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