ドラマ『僕の姉ちゃん』の中で黒木華さんがホワイトロリータをバクバク食べていたので慌てて買いに行った当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第102回めの放送を見ましたよ。
百音(清原果耶)は、平日の午前中なのに学校にも行かず制服姿でコミュニティセンターに来ていた中学生・石井あかり(伊東蒼)に声をかけた。
あかりは口数は少ないが、思ったことを正直に言う少女だった。
百音が人の役に立ちたいから気象予報士になったと説明すると、きれい事だと言い切った。それは以前に亮(永瀬廉)に言われたのとまったく同じだった。百音は怒るわけでもなく、異口同音だったことに苦笑いし、あかりの評価は正しいと述べた。
あかりは気仙沼を6年間離れていたという。百音も5年半地元を離れていたので、互いの境遇は似ていると話した。しかし、あかりはそれだけで似ているとは言えないと反応した。百音はふたたび苦笑いし、不思議な雰囲気を醸し出すあかりのことがますます気になった。
もっと話をしたかったが、ラジオ放送の打ち合わせの時間になり、打ち切られてしまった。そのままあかりは帰っていった。
百音は、幼なじみで市職員になった早坂悠人(高田彪我)に地域防災について相談した。高齢者のいる世帯を把握し、早期避難のマニュアルを作成することで防災に役立てたいと話した。悠人によれば、それは役場でも取り組みたい課題だという。しかし、世帯構成の調査などは個人情報に関わる問題であり、百音が努めているような民間企業とは連携しにくいと難色を示した。
同じく幼なじみで、そのやりとりをそばで聞いていた後藤三生(前田航基)は、自分たちの住む亀島ならば住民が家族ぐるみの付き合いがあり情報共有することにも抵抗が少ないが、本土の市街地ではそうもいかない事情があるなどと話した。
それを聞いた百音は、まずは亀島をモデルケースとしてやってみるのが良いと思いついた。早速、百音は島の各家庭をまわり、高齢者のいる世帯の聞き取り調査を始めた。島民たちは協力的であり、百音に信頼を寄せているようだった。おかげで調査は順調に進んだ。地域防災マニュアルの作成にはずみが付き、百音は安堵した。
夜、百音は未知(蒔田彩珠)を街まで迎えに行った。未知は亮と飲んだあとで、したたかに酔っていた。
未知は、亮が漁から帰ってくるたびに飲みに誘うのだという。亮に断られたことは一度もないが、いつも早めの時間に帰らされてしまうという。自分は何年も亮のそばにいて助けになりたいと思っていたけれど、亮はそれを望んでいないかもしれないと思わされると話した。むしろ、亮はあえて人を好きにならないようにしているように見えると言う。そう思っても、未知は関係が壊れるのが怖くて亮に聞くことができないのだ。これまでの自分はいったい何をしてきたのだろうかと話した。
百音は、以前に亮が人を好きにならないと言ったことを思い出した。何よりも大切で好きな人が自分の目の前から消えてしまったら、自分自身が壊れてしまう。彼の父・新次(浅野忠信)は最愛の妻・美波(坂井真紀)を津波で亡くしてから自暴自棄になってしまった。亮は自分も同じようになるのを恐れているのだ。
亮の本心を知っている百音だったが、それを未知に言うわけにはいかなかった。
ふたりは誰もいなくなった夜間のコミュニティセンターで話をしていた。家族を心配させないように、未知の酔いを覚ましてから帰ろうとしていたからだ。
未知は、百音のオフィスに飾られている宇田川の絵に目を留めた。百音が東京から持ち帰ったその絵を見て、未知は東京のことを考えるのだった。