NHK『あまちゃん』第94回

映画『舟を編む』劇中の辞書のポスター。麻生久美子はこのポスターだけの出演。

映画『舟を編む』劇中の辞書のポスター。麻生久美子はこのポスターだけの出演。

映画『舟を編む』で、編集者・馬締光也(松田龍平)が中心となって編纂する辞書『大渡海』の刊行日が2010年3月8日となっており、ちょうど本ドラマの劇中時期と重なるので、『あまちゃん』ヒストリー(時系列表)に「2010.3.8 馬締光也が中心となって編纂された辞書『大渡海』が玄武書房より発売される」と松田龍平つながりの洒落で書いておこうかと思った当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第94回めの放送を見ましたよ。
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第16週「おらのママに歴史あり2」

東京でアイドルになることをほぼ諦めかけたアキ(能年玲奈)の元へ、水口(松田龍平)が直接会いに来た。アキは水口の熱意に打た、もう一度やり直そうと思いかけた。しかし、そこへユイ(橋本愛)がやって来ると、アキは作業小屋の中にひとりで閉じこもってしまった。水口は自分の出る幕ではないと思い、天野家の母屋に引っ込んだ。

ユイを避けたくて作業小屋に閉じこもったアキだったが、ユイがいつまでもガラス戸の前に立っているのに根負けし、小屋の中に入れてやった。ユイは先日の大喧嘩のことを謝った。自分が上京できなくなってしまったことはアキとは無関係なのに、アキに八つ当たりしたと認め、深く謝罪した。アキも同様に謝罪した。東京で芽が出ないのはあくまで自分のせいなのに、ユイが「アイドルなどダサい」と言われて怒り狂ったことを謝った。ユイの上京の下地を作るために頑張っていたのに、それを否定されて感情的になったと弁解した。

ユイは、アキの海女時代のことを訪ねた。海女は誰のためにやっていたのかと聞かれ、アキは自分自身が楽しいからやっていたと答えた。それを受けて、ユイは、歌ったり踊ったりするアイドル活動も自分のためにやれば良いと助言した。ユイ自身はアイドルになることを諦めてしまったけれど、アキにはそうなって欲しくないと話した。ユイはアキのことを応援すると約束し、アキ自身が楽しいようにやれば言うのだ。ユイは持参した色紙を取り出した。それにアキのサインをねだった。ふたりは和解した。

ユイと和解すると共に、アキは再上京の決意を固めた。1月10日、町の人々に惜しまれつつ、アキは東京へ向かった。ユイは、餞別として自分で手作りした琥珀のブレスレットを贈った。

列車に乗り込んだアキが何気なく荷物を整理していると、春子(小泉今日子)からの手紙があることに気付いた。アキは、春子と荒巻(古田新太)が不穏な関係にあったと疑っていた。その真相を明らかにすることを意図した手紙だった。

1985年、アイドルデビューを目指す春子(有村架純)は純喫茶アイドルでアルバイトをしていて、駆け出しスカウトマンだった荒巻と顔見知りになった。ある日、荒巻が慌てた様子で店に現れ、詳しい内容を話さないまま春子を連れ出した。大急ぎでやって欲しい仕事があるというのだ。

現場へ向かうタクシーの中で、荒巻はやっと説明を始めた。荒巻の所属する事務所から、鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)を大型新人としてデビューさせる予定だという。鈴鹿に映画の主演と主題歌を担当させ、事務所の社運をかけているという。かわいらしい清純派女優であり、ブレイク間違いなしだという。

ただし、一つ大きな問題があった。鈴鹿ひろ美は救いようのないほどの音痴だったのだ。荒巻はカセットテープを取り出すと、タクシーの運転手(森岡龍)に命じて鈴鹿のデモテープを聞かせた。想像を絶する下手さに春子は唖然とするのだった。

春子に任された仕事というのは、鈴鹿ひろ美のゴーストシンガーとしてデビュー曲「潮騒のメモリー」を吹きこむことだったのだ。荒巻は鈴鹿ひろ美のテープを止めさせ、新たなテープをかけさせた。それは荒巻の歌っている「潮騒のメモリー」であり、それを聞きながらスタジオに着くまでに歌を覚えろというのだ。

春子は躊躇したが、この仕事を断る立場にはなかった。

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NHK『あまちゃん』第93回

昨日の水口(松田龍平)セリフで、脚本が長すぎるとセリフや登場シーンがカットされることはよくあるといった説明があったわけだが、本作の脚本家である宮藤官九郎の書く台本も長い傾向にあると本人が語っており、そういう時は台本を短くするのではなく「早口で喋って下さい」と指示することが多いという逸話もあるわけだが(エッセイ集『え、なんでまた?』にも書かれていたと思う)、確かに本ドラマの第1話を見た時に「おいおい、出演者全員早口じゃねーか?ナレーションも早すぎてちゃんと聞き取れねーよ」と思った覚えのある(2話以降は落ち着いた。まとめ記事書くにあたって、ずっと早口のままだと追いつけないし、どうしようかと初日に軽く悩んだ)当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第93回めの放送を見ましたよ。

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第16週「おらのママに歴史あり2」

1月7日、アキ(能年玲奈)は北三陸の海女カフェで働いていた。東京ではアイドルとして芽が出ずにくすぶっていたアキだが、北三陸では相変わらずの人気者だった。客はアキの接客に喜んだし、アキも活き活きと働いた。大吉(杉本哲太)ら地元の人々も、このままアキが留まり、ユイ(橋本愛)とのコンビを復活してくれれば町が盛り上がると期待を寄せるのだった。

しかし、ユイは相変わらずグレたままだった。春子(小泉今日子)は、アキがユイと喧嘩したことで落ち込んでいると伝え、ユイに慰めてやって欲しいと頼んだ。しかし、ユイは素っ気無い態度のままだった。ヒロシ(小池徹平)がアキに話したことによると、ユイは功(平泉成)が倒れた後も明るく献身的に看病していたという。しかし、よしえ(八木亜希子)の蒸発を機にすっかり変わってしまったのだという。母親がいなくなったことがかなりのショックだったようだ。

それでもアキは、自分が一人で東京へ行ってしまったことがユイを傷つけたと思い込んでいた。一緒に北三陸に残って、ユイのそばに居てやればよかったと後悔するのだった。そんな思いなどもあり、アキは東京へ戻る気がなくなってしまっていた。本当なら2-3日で東京へ戻るはずだったのに、1週間経っても北三陸に滞在したままなのだ。水口(松田龍平)からは何度も電話がかかってきたが、アキはそれを無視し続けた。

8日、ついに水口が北三陸の天野家を直接訪ねて来た。水口はGMTにはアキが必要だと説得したが、アキは自分の代わりなどいくらでもいると言って拗ねてしまった。

水口は、アキに留守電を聞くように指示した。水口のことを完全に無視していたアキは、留守電すら聞いてなかったのだ。会いに来たのだから直接話してくれと訴えるアキであったが、水口は同じ事を同じ勢いで2度言うことは不可能だなどと、不可解な理由を述べて黙っている。

アキは渋々留守電を聞いた。すると、そこには興奮してしゃべる水口の声が録音されていた。水口が言うには、アキをGMTのセンターにしようと計画しているのだという。すでにアキは、ユイの添え物ではなく、GMTを代表するメンバーだと断言した。水口はアキを売り出すことに使命感を抱いているのだという。

水口のメッセージが終わると、GMTのメンバーたちが代わる代わるアキへの激励を述べた。さらには、種市(福士蒼汰)や安部(片桐はいり)、鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)など、東京での縁の人々からの伝言も録音されていた。

留守電を聞き終わると、水口は一緒に東京へ帰ろうとダメ押しの一言を述べた。心が揺れたアキであった。

しかしその時、ユイが天野家に現れた。彼女の姿を見た途端、アキは作業小屋に閉じこもってしまった。

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『あまちゃん』公式サイトのアキのミサンガが減っている

NHK連続テレビ小説『あまちゃん』の公式サイトのトップには主人公・天野アキ(能年玲奈)の写真が掲載されている。そして、彼女の左腕には複数のミサンガが結ばれている。

番組開始当初の写真ではミサンガを巻いていなかった。

6月下旬、劇中のアキがアイドルになるため上京した頃に公式サイトの写真も差し替えられ、「ミサンガバージョン」に変わった。
アキは複数本のミサンガを付けている。初めの1本は、アキが潜水士の資格試験に挑む時に種市先輩(福士蒼汰)から貰ったものだ(第36回)。他のものは、アキが上京する餞別として地元の海女に結んでもらった(第72回)。

その姿が以前の公式サイトに掲載されていたのだ。僕はその時の画面をキャプチャしていなかったので、よそのブログから借りてきて以下に掲載する。

ところが今日現在、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』の公式サイトの写真からミサンガが1本減っている。上の写真と下の写真をよく見比べて欲しい。下から2本めがなくなっている。

『あまちゃん』公式サイトより。2013年7月16日キャプチャ。

『あまちゃん』公式サイトより。2013年7月16日キャプチャ。

これは、第87回の放送を反映していると思われる。アキの所属するアイドルグループの人気投票の期間中に、アキのミサンガが切れたのだ。自分たちが好成績を収める吉兆として喜ぶというシーンだ。

『あまちゃん』の公式サイトは、劇中の観光協会のホームページ所属芸能事務所のホームページが作られていたり、出演者へのインタビューが頻繁に更新されるなど力が入っているが、まさかアキのミサンガという細かいところまで変更が加えられていたとは。

ちなみに、この件に気付いたのは、なんとなく違和感を感じたから。それで、血眼になって古いサイトのキャプチャ写真を探して裏を取った次第。

NHK『あまちゃん』第92回

昨日、本屋さんでジャレド・ダイアモンド著、長谷川寿一訳の文庫『人間の性はなぜ奇妙に進化したのか』が平積みで売られているのを見つけ(同じくダイアモンドの『銃・病原菌・鉄』や『文明崩壊』と並んでいた)、以前は原題(Why is sex fun)を直訳した『セックスはなぜ楽しいか』というタイトルだったのになー、あの書名好きだったのになー、残念だなーと思いつつ訳者あとがきを見たら、「以前の書名では講義の参考書に挙げにくかった」とあったのを見つけてニヤニヤしつつ、前の版を持っているので(中身は変わってないようだし)買わずにそっと棚に戻した当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第92回めの放送を見ましたよ。

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第16週「おらのママに歴史あり2」

アキ(能年玲奈)とユイ(橋本愛)は夜中にふたりきりで会い、激しい口論を行った。そのせいでふたりとも暗く沈み込んだ。

ふたりの異変に唯一気付いたのは春子(小泉今日子)だった。その夜、一人で駅舎にいるユイを見かけた春子は声をかけた。するとユイは、アキを傷つけてしまったと言って春子の胸でないたのだ。

それを知っていた春子は、翌1月2日にアキに事情を聞いた。するとアキは、自分がユイを傷つけたと答えた。そして、春子からユイに謝っておいて欲しいと告げ、自分の部屋に閉じこもってしまった。アキを元気づけようとした春子は部屋まで追いかけ、あえて明るく芸能界の下世話な噂を聞こうとした。

しかし、アキは荒巻(古田新太)のことを話題にした。すると春子は、当時(1985年)駆け出しのスカウトマンだった荒巻に相談にのってもらった程度だと説明した。デモテープを渡したり、履歴書を常に携帯するようアドバイスされたのだという。アキは、当時の春子(有村架純)と荒巻の間に何かがあり、そのせいで荒巻が自分に冷たく当たるのだと思い込んでいた。しかし、春子の話を聞く限りでは、それは誤解であるように思えた。アキは、自分に芽が出ないのをこれまで人のせいにしていたが、自分の実力不足を反省することにした。

春子はそれ以上何も言わなかったが、アキに見えないところで表情を曇らせた。

その日の夜、アキが出演したドラマが放送される。天野家ではHDDレコーダーと大型テレビを新調し、地元の人々を招いて宴会をしながら見ることになった。みんなは固唾を飲んで見守っていたが、アキはほんの一瞬画面に写っただけで終わってしまった。ひとつだけセリフがあったはずだが、それはカットされていた。

アキは落ち込んでしまった。水口(松田龍平)は、脚本が長すぎたので仕方なくカットされたのだろう、ドラマの撮影ではよくあることだなどと電話でドライに慰めるが、アキの気は少しも晴れなかった。

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NHK『あまちゃん』第91回

次の週末から映画『シャニダールの花』が公開になるわけであり、当方の大好きな黒木華をはじめ、綾野剛刈谷友衣子伊藤歩などなど当方の好物な役者ばかりでニヤニヤしていたわけだが、実は主要キャストの中に山下リオも含まれていて、ちょっと前までは「誰、その女優?」状態だったわけだが、今では「徳島出身のGMTメンバー、宮下アユミちゃんだ!」と答えることのできる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第91回めの放送を見ましたよ。

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第16週「おらのママに歴史あり2」

2009年の12月、アキ(能年玲奈)は初めてのドラマ撮影でNGを連発したり、国民投票で散々な結果になるなどし、落ち込んでしまった。それで、2010年元日に北三陸市に帰ってきた。地元の人々はみな暖かく迎えてくれた。

ただし、ユイ(橋本愛)との関係だけはギクシャクしていた。ユイはアキを見かけても無視するのだった。そんな中、アキは夜遅くにユイからメールで呼び出された。待ち合わせ場所は無人の海女カフェだった。

アキが海女カフェに行くと、ユイはステージに腰かけていた。そのステージは、アキとユイが潮騒のメモリーズとして歌った場所の一つであり、アキにとっては大切な思い出の一つでもあった。呼び出しておいて黙っているユイに対して、アキは明るい様子でその時のことを明るく話しかけた。しかし、ユイは白けた態度だった。それどころか、イベントのことを消したい過去だなどと言い出す始末だった。

アキは東京でのことを話した。人々がどんなにユイの上京を待ち望んでいるかと話して聞かせた。しかし、その話に対してもユイは冷ややかだった。アキがケータイで写真を見せると、それを感情的に払い飛ばすほどだった。

ユイは、もうアイドルなどやりたくないと話し始めた。父・功(平泉成)の病気や母・よしえ(八木亜希子)の蒸発で仕方なく田舎に留まっているのではなく、アイドルそのものに対する熱が冷めたのだという。むしろ、男相手に媚を売るアイドルという存在そのものがダサいと言うのだ。そんなものに憧れていた自分を恥ずかしく思うし、アイドルのまね事をしていた自分を知っている人に会うのすら恥ずかしいと吐き捨てた。

それまでは大人しく聞いていたアキだったが、ついに堪忍袋の緒が切れた。アイドルがダサいということはアキもわかっているという。しかし、ユイと一緒にいるのが楽しいし、ユイの夢の実現のためだと思って活動を続けていたのだ。それを一方的に反故にされたことでアキも感情を爆発させた。

アキ自身も東京で深く傷ついたのだ。誰に会っても、アキではなくユイに対して期待を抱いているのがわかった。その度にアキは劣等感に苛まれ、自分じゃなくてユイが東京に来るべきだったと思い知らされたのだ。

アキは、自分とユイの立場が逆だったらどんなに良かったかと口走った。その一言がユイの感情の火に油を注いだ。ユイは、自分の置かれた境遇が軽々しく扱われたことに怒った。父が病気で倒れ、母まで蒸発するという事態の深刻さをアキが全く理解していないと思ったのだ。そして、家族の応援があり、なんでも自由にすることのできるアキの境遇を羨んだ。

ユイは、それまで大事に持っていた東京行きの切符を取り出した。そして、アキの目の前で破り捨ててしまった。

アキの気持ちも収まらないままだった。自分の東京で苦しみながら頑張っていることを否定されて腹がたった。そして何よりも、北三陸で育んだユイとの友情や思い出まで踏みにじられることに我慢がならなかった。

その夜、ふたりは険悪なまま別れた。

アキの前では強がってみせたユイだったが、自己嫌悪に陥っていた。駅舎で列車を待っていると、春子(小泉今日子)に声をかけられた。ユイは、アキを傷つけてしまったと言い、春子に抱きついて泣くのだった。

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NHK『あまちゃん』第90回

どうも最近、5日に1回くらいのペースで舌の裏に口内炎ができるわけで、栄養が偏っていてビタミンBとかが足りないのだろうなぁと思うわけだが、かといって食生活を改善するわけでもなく、谷崎潤一郎『細雪』の冒頭シーンを思い出しつつ「あたし『B足らん』やねん」とつぶやくに留まる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第90回めの放送を見ましたよ。

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第15週「おらの仁義なき戦い」

様々な出来事に遭遇し、大晦日に郷愁の高まったアキ(能年玲奈)は沖縄出身の喜屋武エレン(蔵下穂波)を伴って帰省することにした。北三陸市に着いたのは2010年の元旦の朝だった。アキが帰ってくるとは思ってもいなかった地元の人々は、アキの突然の登場に驚きながらも大歓迎した。街の人々は相変わらずで、アキはみんなの人気者のままだった。その様子にエレンは感心するのだった。

そんな中、春子(小泉今日子)と忠兵衛(蟹江敬三)、ユイ(橋本愛)についてはアキの想像していなかった変化が見られた。

2008年のクリスマスに春子は正宗(尾美としのり)と正式に離婚した。それからちょうど1年経ったクリスマスに、昔からずっと春子のことを好きだった大吉(杉本哲太)はプロポーズしたのだという。春子は返事を保留したままだが、まんざらではない様子だった。すっかり北三陸訛りになった春子は、大吉と仲睦まじくやっていた。アキは驚くとともに、一時正宗にも恋人がいた事を報告するわけにもいかず、悶々とした。

天野家に帰ると、忠兵衛が1年ぶりに漁から帰ってきていた。夏(宮本信子)忠兵衛は、漁から帰ってきた直後こそ蜜月であるが、少し時間が経つと気の強いふたりは喧嘩ばかりしてしまう。アキが帰ってきたときも、雑煮を食べる・食べないでつまらない喧嘩をしていた。ところが、アキの姿を見るや否や喧嘩は中断され、ふたりでアキを可愛がるのだった。

ユイは高校を辞め、スナック梨明日でアルバイトをしていた。アキが梨明日にいると、ユイが出勤してカウンターに入った。しかし、ユイはアキを睨みつけるだけで、何も話そうとはしなかった。周囲はふたりに再会の挨拶をするよう勧めるが、アキも何を話していいかわからず、曖昧に笑うだけだった。アキは失踪したユイの母・よしえ(八木亜希子)が上野で見知らぬ男(天野勝弘)と仲良く歩いていたのを目撃したのだが、それを言い出すこともできなかった。

しばらくすると、ユイはチンピラ風の男(山田健太)の男と一緒にどこかで出かけてしまった。東京にいる種市(福士蒼汰)は、今でもユイと遠距離恋愛中だと思い込んでいる。ユイが他の男と付き合っているらしいことはアキも初めて知った。東京で種市に会った時に、何と言えば良いかと思うと、アキはまたしても悶々とするのだった。

アキは地元の人々といろいろな話をしたいと思っていた。一方で、アキは人には言いにくい秘密をたくさん抱え込んでしまっていた。いったんしゃべり始めると止まらなくなり、余計なことまで言ってしまうことが懸念された。だからアキは、敢えて口数を少なくしていた。

そんな時、ユイからメールが届き、アキは海女カフェに呼び出された。

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NHK『あまちゃん』第89回

アキ(能年玲奈)の誕生日は11月23日で、国民投票が12月12日だから、アキはいつの間にか18歳になっていたんだねと思った当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第89回めの放送を見ましたよ。

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第15週「おらの仁義なき戦い」

アキ(能年玲奈)はたいそう落ち込んでいた。初めてのドラマ撮影で40回もNGを出してしまい、鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)から見放されてしまった。そして、国民投票では42位にとなり、規定により解雇となってしまう。

その上、徳島出身の宮下アユミ(山下リオ)が29位と健闘したにも関わらず、事務所を辞めると言い出したのだという。アキはその報せにたいそう驚いた。

アユミは、水口(松田龍平)とチーフマネージャー河島(マギー)から別室で問い詰められていた。それというのも、アユミが男と親しげにしている写真が事務所に送りつけられてきたのだ。アメ横女学園では恋愛が禁止されており、それはGMTにも適用される。

アユミは、自分に恋人がいることをあっさりと認めた。そして、事務所を辞めることも即決した。アユミは恋人のことを深く愛しており、芸能活動に未練はないというのだ。その上、ほとんど無名であるアユミがパパラッチにマークされていたということも不可解だった。アユミは、事務所内部に自分を陥れようとする人物がいるに違いないと思うのだ。そのような足の引っ張り合いにほとほと嫌気がさしてしまったのだ。

アユミはGMTのメンバーにも別れを告げた。その中でアユミは、埼玉出身でリーダー格の入間しおり(松岡茉優)に対してよそよそしかった。アユミが辞めれば、その分だけ国民投票の結果は繰り上げられる。41位だったしおりは、繰り上がって40位になれば解雇を免れることができるのだ。アユミは、自分に恋人がいることをしおりにだけ打ち明けていた。だから、しおりがアユミの恋愛事情を事務所にリークしたと思い込んでいるのだ。

しかし、しおりはアユミが事務所を辞めることに対して感情を爆発させた。アユミを突き飛ばし、同情されるなどまっぴらだし、情けをかけてもらおうと思ってアユミと付き合ってきたわけではないとまくし立てた。その様子からしおりの本心がありありと分かった。彼女が写真を撮ったとはとうてい思えなかった。アユミは仲間を疑ってしまったことを恥じた。

それでも、芸能活動を辞めるというアユミの意思は変わらなかった。恋人は居酒屋でバイトをしている調理師だが、結婚したいと考えている。将来は故郷の徳島に帰って、一緒に店を開きたいとも考えている。アユミも21歳で、他のメンバーよりも歳をとっており、そろそろ潮時だとずっと考えていたのだ。

すると、そこへ荒巻(古田新太)が現れた。国民投票の結果発表はニューヨークから中継で行なっていると言っていたが、実は合成であり、ずっと上野にいたのだという。荒巻は恋愛禁止のルールは絶対だと告げた。若い女の子が恋をしたい気持ちはわかるが、その感情を抑えて、ストイックに仕事に打ち込むことを考えさせる機会として設けているのだという。恋愛とステージを天秤にかけ、ステージを選んだものだけを必要とするのだ。アユミは、ステージよりも恋愛を選んぶと宣言した。

荒巻は、GMT全員に反省を求めた。特にアキについては、その日ドラマ撮影で40回もNGを出したことがすでに伝わっていた。これからのアキには良い事など一つもないし、アキを必要とする人間はここにはいないと言い切った。42位で解雇の決まっていたアキは、ますます落ち込んだ。

国民投票が終わり、GMTメンバーの生活はそれぞれ少しずつ変わった。アユミは宣言通り事務所を辞め、恋人と一緒に暮らし始めた。合宿所を出る日、しおりと熱い抱擁を交わし去っていった。国民投票で20位に大躍進した仙台・小野寺薫子(優希美青)はレギュラーメンバーとしてステージに上る事ができるようになった。しかし、春に母親(石田ひかり)が上京するまでは、今までどおりGMTの合宿所で暮らしている。佐賀・遠藤真奈(大野いと)は補欠であったが、年越しライブに出演できることとなった。

アキは解雇されるはずだったが、結局順位が一つ繰り上がった。国民投票で奈落に落ちたことで消えた者がいたので、それに代わってギリギリ奈落組に入れてもらえたのだ。

大晦日の日、仕事の無い入間しおりは埼玉の実家に帰った。沖縄の喜屋武エレン(蔵下穂波)はアキに付き合うように合宿所に残った。アキは東京の父・正宗(尾美としのり)のところに行くわけにもいかず合宿所に滞在し続けていたのだ。

エレンとふたりで大掃除を終えると、種市(福士蒼汰)が鮨を持ってきてくれた。無頼鮨の大将・梅頭(ピエール瀧)からの差し入れだという。種市は仕事が忙しくて北三陸市には帰省しないという。アキが落ち込んでいることを知っている種市は、今田舎に帰ったら負けだと言ってアキを励ました。同郷の者として、東京で頑張ろうと言うのだ。

夜になって、アキとエレンは鮨をほうばりながら、アメ横女学園の年越しライブの中継を見ていた。はじめは機嫌よく踊っていたアキであるが、だんだんと気分が落ち込んできた。ステージに出ることができず、合宿所でそれを見ているだけの自分が惨めに思えてきたのだ。

その様子を見て取ったエレンは、自分の寿司桶の中から、アキの大好物のウニを分けてくれた。

その日のウニは、アキには特別身にしみた。夏(宮本信子)から初めてウニを食べさせてもらった日のこと、自分が初めてウニを獲った日のこと、夏が海岸から旗を振って見送ってくれたこと、春子(小泉今日子)からアキは地元のみんなに好かれたと褒めてくれたことなどを思い出し、故郷が懐かしくなった。一方で、ドラマ撮影で大失敗して鈴鹿ひろ美に見捨てられたことや、荒巻のアキに対する態度が特に冷たいことなども思い出された。

アキは突然故郷に帰りたくなった。まだ電車は間に合う時間だといって、大急ぎで合宿所を出ることにした。

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NHK『あまちゃん』第88回

2年前の今日、自転車で日本橋を出発したことを思い出した当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第88回めの放送を見ましたよ。

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第15週「おらの仁義なき戦い」

2009年12月12日。国民投票の結果発表の日となった。荒巻(古田新太)はニューヨークに滞在しており、現地から結果発表を行った。GMTのメンバーらは、レッスンルームに集まり、ネット中継で審判を待った。

そんな中、アキ(能年玲奈)だけはドラマ『おめでた弁護士』の撮影スタジオにいた。鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)が自分のバーターとして、アキに仕事を回してくれたのだ。アキは「マンションの隣人C」役として、ドアを開けて「島田さん、先週引っ越しましたよ」とだけセリフを言う役割が与えられた。

しかしアキは、俳優としての基本が全くできていなかった。アシスタントディレクター・小池(太賀)から送られる合図に合わせることができなかったし、簡単なセリフすら満足に言うことができなかった。やっとうまく言えたかと思うと、嬉しさのあまり顔がニヤついてしまった。監督(ベンガル)にも呆れられ、30回以上繰り返してやっとOKが出た。

本番が終わると、アキはみんなに謝って回った。しかし、ついに鈴鹿ひろ美からは俳優失格の烙印を押された。アキのことは、付き人兼話し相手としては愉快なので評価するが、女優にま全く向いていないと断言されてしまった。今回の仕事も鈴鹿ひろ美がねじ込んだものだが、アキの失敗のせいで自分の顔に泥を塗ってしまった。このようなことが続くと、鈴鹿本人の仕事も失いかねないと吐き捨てるのだった。

アキは落ち込んで上野に帰った。まだ国民投票の結果を知らないアキであったが、道で種市(福士蒼汰)に会うなり、いきなり慰められた。それで自分の結果についておよそ想像がついた。女優に挫折し、アイドルユニットとしても芽が出ないことがわかり、ますます落ち込む一方だった。

そんな中、種市は唯一うれしいニュースを持っていた。ユイ(橋本愛)から久しぶりにメールが来たのだという。内容は、功(平泉成)が退院したというものだった。その報せを受け、アキはいよいよユイが上京できるのだと思った。ユイが来ると思うだけで、どんな逆境も乗り越えられそうな気がした。

その日、国民投票の主な結果は以下のとおりとなった。

GMTからは、仙台出身・小野寺薫子(優希美青)が20位でレギュラー入りした。福岡・遠藤真奈(大野いと)が26位、徳島・宮下アユミ(山下リオ)が29位に食い込み、補欠として年越しライブに出演する資格を得た。沖縄・喜屋武エレン(蔵下穂波)は38位で、奈落メンバー(レッスン生)としてぎりぎり解雇を免れた。
また、アメ横女学園のセンターだった有馬めぐ(足立梨花)が31位で奈落に落ちるという大番狂わせが起きた。アキが初日に出会った成田りな(水瀬いのり)と高幡アリサ(吉田里琴)13歳も奈落組となった

そして、投票の結果、アキと埼玉出身・入間しおり(松岡茉優)は40位以内に入ることができず解雇と決まった。

入間しおりは、すぐに荷物をまとめ、劇場を後にした。しかし、すぐさま水口(松田龍平)に呼び止められた。水口はまだ順位が確定していないというのだ。宮下アユミがGMTを辞めるのだという。

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NHK『あまちゃん』第87回

2ちゃんねるのコピペの「ありえないシチュエーション」という飛行機でハワイに行く話が大好きで、数年に一度読み返したくなる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第87回めの放送を見ましたよ。

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第15週「おらの仁義なき戦い」

アキ(能年玲奈)は、失踪したはずのよしえ(八木亜希子)が見知らぬ男(天野勝弘)と楽しげに上野の街を歩いているのを目撃した。しかし、ふたりはあっという間に遠ざかってしまい、アキはそれを呆然と見つめることしかできなかった。

ユイ(橋本愛)に知らせようと思い、携帯電話を手にしたが、結局電話をかけなかった。ユイは、母・よしえが失踪したことで上京できなくなってしまった。そんな母親がよその男と親しげに歩いていたなどとは報告のしようが無かったからである。それに、最近ではユイからの連絡も皆無である。関係がギクシャクしてしまい、アキはユイに連絡をとり難かった。

実は、ユイもアキに電話をかけようとしては、躊躇っていた。しかし、そんなユイの気持ちをアキは知るはずもなかった。

アキは、ユイやユイの母のことを考えると、眠れなくなり、仕事にも集中できなくなった。水口(松田龍平)に相談すると、ユイに恥ずかしいところを見せないよう仕事に打ち込めと活を入れられた。水口によれば、世の中を実際に動かしているのは1番優れた人間ではなく、2番めの人物だという。2番めの人物が、1番めに恥ずかしいところを見せたくない一新で頑張った時に、すごいことを成し遂げるのだという。

それを聞いて、アキは奮起した。「国民投票」に向けた知名度アップと、鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)の口利きで役をもらえたドラマ撮影に全力で打ち込むこととした。

しかし、アキは少しでも気を抜くと、ユイやよしえのことを考えてしまう。そのせいで、路上ライブでは失敗ばかりしてしまった。GMTのメンバーからはそのことで責められた。他のメンバーに先駆けてドラマ出演が決まったことを妬まれ、GMTでの活動をないがしろにしているとなじられたりもした。

その時、アキがいつも身に着けているミサンガが切れた。それを吉兆だと思ったメンバーは盛り上がった。一致団結して「国民投票」を乗り切ろうと励まし合うのだった。

ただし、水口だけはアキのことを心配していた。水口は荒巻(古田新太)がアキに対してかなり悪い印象を持っていることを聞かされていたからだ。何が問題かは明言しないのだが、しきりに「何かが違う」と言われたのだ。ワンマン社長の荒巻だけに、アキに良くないことが起きるのではないかと、水口は密かに気にかかっていた。

そして、12月12日となった。この日は国民投票の結果が発表される日である。そしてまた、アキが生まれて初めてドラマの撮影に挑む日でもあった。

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NHK『あまちゃん』第86回

この前の土日に参加した研究集会で席が隣同士になったmsd先生から「今でも朝ドラ見てんの?ところで俺、この前、京都でドラマ撮影中松下奈緒を見ちゃってさぁ、それからファンになったんだよ」と話しかけられてニヤニヤした当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第86回めの放送を見ましたよ。

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第15週「おらの仁義なき戦い」

GMTは国民投票へ向けて知名度を上げるため、路上ライブ&握手会を開いた。しかし、客は数人しか集まらず、通行人からは冷たい視線を投げかけられた。そんな中、仙台の小野寺薫子(優希美青)だけは人気があった。握手会を行うと薫子のところにだけ列ができ、他のメンバーには誰も並ぼうとしなかった。メンバーたちは腐りかけた。

しかし、彼女らの地道な活動が実を結び、雑誌の取材を受けることになった。週刊『プレイガイ』の人気コーナーである「ヒビキ一郎の俺は認めねぇ」で取りあげられるのだという。ヒビキ一郎(村杉蝉之介)は有名なアイドル評論家で、アメ横女学園がブレイクしたきっかけを作ったのも彼なのだという。ヒビキ一郎は、あからさまに小野寺薫子を可愛がり、他のGMTメンバーを小馬鹿にするような態度をとった。それでも、ヒビキ一郎の記事が出るとGMTの路上ライブに来る人も増えてきた。薫子以外のメンバーにもファンがつきはじめた。

そんな矢先、アキ(能年玲奈)のドラマ『おめでた弁護士 寿蘭子: 新春スペシャル』への出演が決まった。マンション隣人Cという端役であったが、一言だけ台詞もあった。どうやら、主演の鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)が自分のバーターでアキに役をくれたらしかった。

アキは嬉しくて、寮の部屋から夏(宮本信子)に電話で報告した。しかし、同室の小野寺薫子や埼玉出身・入間しおり(松岡茉優)は、アキだけが新しい仕事を得たことを面白く思わなかった。薫子は、アキが他のメンバーにも気を使うようたしなめるのだった。

GMTがいつものように路上ライブを行なっていると、アキはユイ(橋本愛)の母・よしえ(八木亜希子)が東京の街を歩いているのを目撃した。しかも、見知らぬ男(天野勝弘)と親しげにしていた。

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