『まれ』まとめ記事断念

中川翔子を見るたびに、厚着の街の良い山のコンビニで働いていた なかぱみゅちゃん を思い出して胸がキューっとする当方が、今朝はおもいっきり寝坊しました。
それでちょっとまとめ記事のやる気が削がれました。

今、録画を見たのですが、一度下がったテンションはもう戻っては来ませんでした。
そんなわけで、三日坊主で『まれ』のまとめ記事は断念です。

どうぞご了承ください。

なお、今日の概要は

  • ヒロインの父・徹(大泉洋)が心を入れ替え、桶作元治(田中泯)の塩田でまじめに働き始めた。ただし、仕事がきつくて愚痴だらけ。
  • 母・藍子(常盤貴子)は、桶作文(田中裕子)にこれからも家に置いてもらうように頼むが、文は冷たく突き放す。でも、これはきっと、なし崩し的にいつくと予想される。
  • 希(土屋太鳳)は早く能登に馴染もうと努力する。夏祭りの子供相撲の練習に参加して地元の友達と仲良くしようとしたり、方言の単語帳を作って積極的に方言を喋ったり。
  • 希は自分が転入することになる小学校を見に行った。夏休みで無人のはずなのに、圭太(山崎祐馬)がいた。彼は涙ぐんでおり、希の姿を見つけるやいなや走り去った。誰もまだ知らないことだが、圭太は彼の父(板尾創路)の仕事の都合で転校しなくてはならない。
  • 元治は寡黙で真面目に塩田で働いている。徹が失敗しても声を荒らげることもなく、物静かな人格者。しかし、地元の夏祭りに関しては人が変わる。準備期間中は毎晩地元の男衆を家に集め、酒を飲みながら騒ぐ。今年は若い衆がいなくて山車の引き手のめどが立たないという話を聞かされると、元治は激昂する。電話で息子に電話をかけ、会社の若い衆を引き連れて里帰りしろと無理な命令をしたりする。津村家は元治の豹変ぶりに驚く。

といったところでしょうか。

次は、今年秋から放送予定の朝ドラ『あさが来た』(主演波留)で会いましょう。

ご清聴ありがとうございました。

NHK『まれ』第3回

田中裕子を見るたびに、サントリーオールドの名CMを思い出して胸キュンする当方が、NHK朝の連続テレビ小説『まれ』の第3回めの放送を見ましたよ。


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第1週『魔女姫バースデーケーキ』

桶作元治(田中泯)の伝統的塩田に対し、徹(大泉洋)は機械化と富裕層向けのブランド化を提案した。しかし、そのアイディアはみんなの反感を買った。
桶作文(田中裕子)はすぐに家を出て行くように告げ、藍子(常盤貴子)がせめて新しい家が見つかるまで置いてくれるよう頼むものの、否定的だった。なんとか数日の延長は認められたが、あまり猶予はなかった。

希(松本来夢)も、見果てぬ夢ばかり追いかける父・徹に愛想を尽かした。父に対して嫌いだと言い放ち、彼のことを無視するようになった。

一方で希は、自分たち家族が村で受け入れられるように自分なりに努力をするのだった。
元々、酢の物は嫌いだったにもかかわらず、文が作った朝食の酢の物を大好物のふりをして食べ、とても美味しいと愛想よく話すのだった。

また、元治の塩田での仕事を率先して手伝った。
その最中、元治は話のついでで希の名前の意味や彼女の将来の夢について尋ねた。

希は自分の名前には、父の意向で「大きな夢をつかむ」という意味が込められていることを説明した。その一方で、父の軽薄な生き方を見ていると地道にコツコツと生きることが重要だと思うようになったのだと付け加えた。

希はケーキ職人になりたいという夢を抱いていたこともあった。
そのきっかけとなったのは、自身の5才の誕生日のことだった。実は希と徹のふたりは同じ誕生日(8月10日)であった。当時、珍しく一山当てた徹は羽振りがよく、希と徹の誕生日を祝うために大きなバースデーケーキを買ってきた。

ケーキの上には、徹がおもちゃ屋で見つけたという、人形も乗せられていた。魔女なのかお姫様なのか判別のしにくい奇妙な人形であったが、希はそれをとても気に入った。「魔女姫」と名づけて、それ以来肌身離さず持っている。

その日食べたケーキはとても美味しく、家族に笑い声が絶えることもなかった。幼い希にとって、ケーキは家族の幸せの象徴となった。それから、事あるごとに希は自分でケーキを作るようになり、家族もそれを歓迎した。
そのような経緯から、希は将来ケーキ職人になりたいと思うようになったのだ。

しかし、徹の成功も一時的なもので、それ以後は坂道を転げるように失敗ばかりだった。ついには、全財産を株ですってしまい、夜逃げ同然で東京から能登にやって来て今日に至るのである。
その過程で、希は徹のような夢見がちな人生は送るべきではなく、地道にコツコツと働くことが何よりも重要だと信じるようになった。ケーキ職人になるという自身の夢も追いやることにしたのだ。

元治は何も答えなかったが、希に同情した。
家に帰って、文にもうしばらく津村一家を家に置いてやるよう話した。しかし、一家をよく思わない文は何も答えなかった。

希に嫌われたことが堪えた徹は、珍しく反省をしていた。
家族を集め、みなの前で頭を深く下げて謝った。

しかし、徹の反省点はどこか的外れだった。
彼の謝罪は、相場の読みを誤った点(結果に対する謝罪)に集中しており、そもそもの投機的な考え方(動機に対する謝罪)を改めるようなものではなかった。そのことが希をますます不機嫌にさせた。

希は自分の望みを語った。
徹には普通の父親のように、家族のために地道に働いてほしいと述べた。金持ちにならなくてもよく、たとえ小さな幸せであっても、家族がいつも笑っていられるようにして欲しいと告げた。

やっと自身の誤りに気づいた徹は、よりいっそう深く頭を下げると共に、自分のことを嫌いにならないでくれと滑稽なほど懇願した。
そのおかしな姿に家族は笑った。そして希の溜飲も下がった。

希は父をもう一度信じることにした。やっと自分たちはまっとうな家族になれるかもしれないと思えた。そして、またケーキを作って家族で食べる日が来るかもしれないと思うことができた。
希に小さな希望が芽生えた。

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NHK『まれ』第2回

母・藍子役の常盤貴子は、20年位前に紅茶のCMで見たのが最初だったと思うけれど、山瀬まみファンを引退しようかと思うくらい可愛かったのを今でも覚えていて、それ以来好きな女優さんなわけで、そんなわけだけれどあえてドラマ『悪魔のKISS』については深く語るまいと思っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『まれ』の第2回めの放送を見ましたよ。

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第1週『魔女姫バースデーケーキ』

東京から夜逃げし、石川県能登の外浦村にやって来た津村一家。
住む家が見つからないため、元民宿の桶作家に厄介になることになった。

現在の桶作家は、伝統的な塩田を営む。
海から海水を汲んで、砂の上に撒き、天日で乾かす。それを砂ごと集めて、再度海水と共に釜で煮詰めて製塩する。完成までの1週間、全てを手作業で行う。
そうして作った塩は、まろやかでたいそう美味しかった。

地味にコツコツと働くことが何より重要だと考えている希(松本来夢)は、その仕事をとても尊いものだと思うのだった。

一家がやって来たということは村中の噂になっており、翌朝には地元の子どもたちが希を誘いに来た。夏祭りで子ども相撲が開催され、その練習をするというのだ。雰囲気に圧倒され、希は断る間もなく練習に参加することとなった。
地元の子どもたちは、東京育ちの希を物珍しさと共に羨望の眼差しを向けた。しかし、希は地味な性格であり、地元の子どもたちが抱く東京のイメージとは異なっており、彼らをガッカリさせてしまうのだった。

桶作文(田中裕子)は部屋を貸すのは2-3日だけだと告げ、津村一家に心を開こうとしない。母・藍子(常盤貴子)は気さくに名前で呼ぶよう提案するのだが、文は常に「お客さん」と呼びかけるのだった。

文の冷遇に加え、津村一家には宿代等の現金もあまり残されていなかった。そのため、藍子は手頃な住宅を探すために村を見て回ることにした。
その途中、藍子は蔵本はる(鈴木砂羽)に呼び止められた。彼女は美容院を経営しており、そこは親しい村人たちのたまり場となっていた。そして、村人たちの間では、津村一家は心中のために縁もゆかりもない能登にやって来たのだという噂になっていた。
藍子は明るく否定し、村人たちと打ち解けることができた。さらには、村人たちから地元の野菜や海産物の差し入れを大量に手に入れることができた。

全てが差し入れが民宿の軒先に集められた。山と積まれた食料品に希は驚くと共に、地域の人柄の良さに感激するのだった。

父・徹(大泉洋)も村で仕事を見つけようと模索していた。そこで目をつけたのが元治(田中泯)の塩田だった。

ここの塩田は江戸時代から続くもので、歴史と伝統がある。一方で、全てを人手で行っているために、生産性が低く収益も上がらない。
そこで徹は、機械化を進めて効率を上げるとともに、富裕層向けにブランド化して高値で売り込むことを計画した。それによって収入を何倍にもしようというのだ。

徹はさっそく元治に提案するが、彼はまったく興味を示さないどころか、徹を煙たがるようになった。そんなことは意に介さない徹は、しつこく食い下がった。
その様子を見ていた文が怒りを露わにし、明日には家を出て行くように告げるのだった。

一連のやり取りを傍で見ていた希は悲しさと怒りでいっぱいになった。
地道にコツコツと働く人を尊重せず、楽をして儲けようという徹の態度が許せなかった。
泣きながら、父のことなど嫌いだと言うのだった。

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NHK『まれ』第1回

ヒロインの土屋太鳳に関しては、『花子とアン』で初めて認知し、当時は完全にスルーしていたわけだが、新しい朝ドラの番宣を見たら彼女の可愛らしさにグッと来てしまった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『まれ』の第1回めの放送を見ましたよ。

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第1週『魔女姫バースデーケーキ』

1983年8月10日、東京に暮らす貧乏な夫婦、津村徹(大泉洋)と藍子(常盤貴子)の間に長女が生まれた。
徹は、娘に「希(まれ)」と命名した。人生には夢が必要であり、めったに手に入らない大きな夢を望み手に入れることができるようにと願って名づけた。

1994年(松本来夢)、希は10歳になった。
父の願いに反して、希はいたく堅実な性格の少女となっていた。まじめに地道にコツコツと働く事こそ一番で、将来は公務員になりたいと希望していた。
そうなってしまったのは、父・徹があてにならない夢ばかり追いかけ、まっとうに働かないために家族を不幸にしてしまっているからである。

その夏、徹は事業に失敗して自己破産した。東京で暮らしていけなくなった一家は、夜逃げ同然で石川県の外浦村(注: 架空の村)に引っ越してきた。

途中、村の近くで一家の乗っていたバスが故障してしまった。次のバスが車で30分以上待たないとならないとのことで、彼らは大きな荷物を持ちながらも、歩いて行くことにした。
往来のない道であったが、1台の軽トラックが通りがかった。それには老婆・桶作文(田中裕子)が一人で乗っていた。すかさず助けを求め、同乗させてくれるよう頼んだ。

しかし、文の乗るトラックはオンボロで、すぐにエンストしてしまう。希はトラックを押すことを買ってでた。弟・一徹(木村聖哉)も含め、一家4人で押すと、なんとかエンジンは再始動した。停車すると再びエンストすることが予想されたので、希はトラックに乗ることを諦め、そのままトラックを見送った。
希は自分のことよりも、人を助けることを優先する性癖の持ち主なのだ。一家は、大きな荷物を抱えて、再び道を歩き出した。

やっとのことで村役場に到着したが、そこでもトラブルが発生した。
民家の離れに間借りして暮らす約束をしていたが、急遽その家が借りれなくなった。家主の息子は大阪に暮らしているのだが、昨日になって結婚が決まった。里帰りして一緒に暮らすかもしれないとのことで、家主が家を貸さないと言い出したというのだ。

徹らは村役場の職員・紺谷(板尾創路)に何とかしろと詰め寄るが、逆に冷たくあしらわれる。津村家は夜逃げ同然でやって来たことは知られており、よほどの訳ありか、前科者としか思えない。そのような胡散臭い家族に家を貸すものはこの村にはいないというのが言い分だった。

しばらく押し問答が続くところへ、先ほどトラックのエンストを助けた文が現れた。役場に居合わせた角慎一郎(ガッツ石松)によれば、今は営業していないが、文の家では過去に民宿を経営していたという。そのため、一家が寝泊まりするだけのスペースはあるという。
面倒に巻き込まれたくない文は断ろうとするが、すかさず希がすがりついて頼み込んだ。2-3日だけで、きちんと宿代を支払うという約束で、文はしぶしぶ部屋を貸すことに同意した。

荷物を運び入れ、一段落すると希は近所を散歩してみることにした。
ちょうど文が車で出かけるところだったので、仕事を手伝おうと追いかけた。

その先では、1人の老人・桶作元治(田中泯)が桶で海水を汲み、砂場にまき散らしていた。文の説明によれば、それは塩田だという。
希は、塩作りは地味ではあるが、まっとうな人間の仕事だと思って感激するのだった。

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NHK『マッサン』第6回

今は「まつ(木公)」だの、「きこう(木公)」だの、「あるむ(alm)」だの、「あるもあ(almore)」だの、「市長(もしくは艦長)」だの、「朝ドラ評論家」だの、あだ名の一定しない当方が、NHK朝の連続テレビ小説『マッサン』の第6回めの放送を見ましたよ。

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第1週『鬼の目にも涙』

政春(玉山鉄二)が酒蔵で父・政志(前田吟)と語り合っていた時、エリー(シャーロット・ケイト・フォックス)は早苗(泉ピン子)とふたりきりになっていた。

早苗は、自分がどれだけ政春を愛しているかを感情に訴えて語った。26年前の雪の日に腹を痛めて産んだこと、小学2年の政春が屋根から滑り落ちて鼻に大怪我を負った時には心配で一晩中眠れなかったことなどを聞き、エリーは早苗の深い愛情を知った。
加えて早苗は、周囲から祝福されない結婚は幸せになれる可能性がないと指摘した。しかも、エリーがどれだけ上辺を取り繕っても、性根は外国人である。生粋の日本人にはなれない。今の政春とエリーは舞い上がって幸せの絶頂だが、数年後にはひどく後悔するだろうと予言した。政春の苦労する姿は見たくないと言うのだ。

早苗の政春を思う気持ちを聞くにつけ、エリーは自分の母・ローズマリー(インゲ・ムラタ)との関係を思った。エリーも母から結婚を猛反対された。埒の明かなくなったエリーは夜中に家を抜け出すこととし、母に別れの挨拶を出来なかったし、母からの祝福の言葉ももらっていない。
唯一、家を出る前に、母の寝室の前で別れを告げた。自分は駆け落ちするが、どんなに離れていても親子であることには変わりがないと扉に向かって話した。

エリーがどれだけ自分の母のことを思っているかを考えれば、早苗の政春を思う気持ちが痛いほどよくわかった。自分が原因で政春と早苗の関係を壊すことはどうしても避けなければならないと思い至った。それで、エリーは政春に別れも告げず、亀山家を去った。

政春が父との語らいを終え、母屋に戻ってくると、エリーの姿がどこにも見えない。早苗の空々しい態度を見て、彼女がエリーを追い出したのだといっぺんに悟った。政春は家を飛び出してエリーを追った。

エリーを乗せたバスはすでに出発してしまっていた。政春がバスのりばに到着した時には、バスは彼方に小さく見えるだけだった。それでも諦めず、政春は走ってバスを追った。人だけが通れる近道を使って、なんとかバスに追いついた。

バスの前に飛び出して止めると、政春は英語で『蛍の光』を歌い始めた。
それはふたりの思い出の歌だった。スコットランドでエリーが駆け落ちを決めた夜、彼女は政春の下宿へ向かった。窓の下から『蛍の光』を歌い、エリーは政春を呼び出した。そして「私を日本に連れて行って」と懇願した時の思い出なのだ。
日本語の『蛍の光』は別れの歌となっているが、原曲は親しい人との再会を祝う歌なのである。この場で『蛍の光』を歌う政春の気持ちがエリーには伝わった。

政春は、エリーはエリーのままで良いと言った。無理をして日本人らしく振る舞う必要は無いと言うのだ。そして、エリーのいない人生は考えられない、だからそばに居てくれと懇願した。

ふたりは人目も憚らず抱き合い、互いの愛を再確認した。

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NHK『マッサン』第5回

大学生から大学院生の頃のあだ名は「まつ」もしくは「まっつ」だった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『マッサン』の第5回めの放送を見ましたよ。

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第1週『鬼の目にも涙』

親戚たちが集まった法事で、エリー(シャーロット・ケイト・フォックス)はみなに受け入れられた。しかし、早苗(泉ピン子)だけは苦々しく思っていた。

翌日、早苗は政春(玉山鉄二)とエリーを自室に呼び出した。そして、エリーは政春の嫁として相応しくないと再び言うのだった。亀山家の跡継ぎの嫁は、作法と品格を備えた日本人でなければならないと言うのだ。たとえば、エリーは政春の名を呼び捨てにしている。外国ではそれが常識であっても、日本の嫁がすることではないとあげつらった。

それでも折れない政春を見て、早苗は最大の妥協案を提案した。それは、政春は別途日本人の正妻を迎えて、エリーを妾にするというものだった。

政春は激怒した。勘当を覚悟で家を出ることにした。すぐに大阪へ出て、世話になっている酒造会社に行くことを決めた。
エリーは、政春が家族との縁が切れることに反対した。政春が実家の家族をどれだけ愛しているかをよく知っていたのだ。政春にとって大切な人を失うことはよくないことだと助言した。しかし、怒り心頭の政春は聞く耳を持たなかった。

ただし、政春にも一つだけ心残りがあった。それは父・政志(前田吟)である。
帰国してから一度だけ父とふたりきりで話す機会があり、エリーとの結婚とウィスキー造りのことを話した。しかし、父はそれらに対して何も言ってくれなかった。きっぱりと否定されたわけではなく、黙認されたと解釈はできたが、政春にはどうもスッキリしないのだ。

父・政志は、法事が終わるや、すぐに酒蔵で一人黙々と仕事をしていた。政春は、そこへウィスキーを携えて話に行った。政志は生まれて初めて飲むウィスキーに眉を潜めた。焦げ臭く感じ、美味さがさっぱりわからなかったのである。
それでも、政春がそれに情熱を傾けていることは理解していた。エリーへの愛情も理解していた。不器用な政志は、政春が喜ぶような言い方でそれを表現することができなかった。

一応の承認を得た政春は立ち去ろうとした。政志はその背中に声をかけ、相撲を取ろうと言った。政春はそれに応じた。
政春が小さな頃からよくふたりで相撲を取っていたが、政春は一度も勝ったことがなかった。それは今日も同じだった。政春は父に投げ飛ばされてばかりである。それでも、政春は何度も父に挑みかかった。そうするうちに、ふたりの力が拮抗した。

組み合いながら、父は政春に語りかけた。
自分が尻拭いをするから、政春はやりたいことに挑戦しろというのだ。日本で初めてウィスキーを作るという夢を実現することを応援した。ただし、泣き言を言うくらいなら全てを諦めろと突き放した。

その言葉に、政春は発奮した。美味いウィスキーを作って父に飲ませると約束し、その言葉とともに初めて政志を投げ飛ばした。
政志は自分が相撲で負けたことをとても喜んだ。

エリーは一人で箸の練習をしていた。法事で煮豆を摘むことに失敗し恥をかいたからだ。日本人として認められるためには、箸が使えなくてはならないと考えたのだ。
そこへ早苗がやって来た。早苗は、エリーに手本を見せてくれた。いつもと違う柔和な態度だった。

しかし、早苗の態度と発言内容は全く別だった。
早苗は、深々と頭を下げ、これまでエリーが聞いたことのない丁寧な口調で「あの子の将来を考えるなら、国へ帰ってください」と言うのだった。

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NHK『マッサン』第4回

高校生の頃のあだ名は「山瀬くん」、「ジョン」、および「まつさん」だった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『マッサン』の第4回めの放送を見ましたよ。

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第1週『鬼の目にも涙』

政春(玉山鉄二)の祖父の17回忌法要が催された。政春は親戚一同、および長老役である和尚(神山繁)に取り入って、なし崩し的にエリー(シャーロット・ケイト・フォックス)との結婚を認めてもらおうと画策していた。みんなを味方につければ、結婚に猛反対している早苗(泉ピン子)も折れざるを得ないと目論んだのである。

政春はエリーに日本風の嫁の立ち居振る舞いや法事の作法を教えこんだ。しかし、しょせんはにわか仕立てであり、すぐに馬脚を現してしまった。長時間の正座で足がしびれてしまい、焼香のために立ち上がった際に和尚にもたれかかって倒れてしまった。

後の宴会で、政春と共に改めて挨拶をした。三指を付いた礼を行い、率先して和尚に酌をすることで、うまくやり通せたかと思えた。しかし、和尚は箸で煮豆を摘むことを命じた。挑戦するエリーであったが成功させることはできなかった。それを見た和尚は化けの皮が剥がれたと言って、日本人の嫁になることは無理だと断じた。
集まった親戚たちもエリーに対して冷たい視線を送った。

その時、幼い姉弟が会場で暴れ周り、すみれ(早見あかり)にぶつかった。その拍子に、すみれは運んできた徳利を床に落として割ってしまった。責任を感じた姉(眞鍋歩珠)が破片を片付けようとして、手を傷つけてしまった。弟(宮崎航平)はその場を逃げ出した。

エリーは誰よりも先に駆け寄って姉の切り口を手当してやった。それから弟を呼びつけ、姉とすみれに謝るよう諭した。
和尚は、そんなエリーの機転にいたく感心した。そして、日本の作法や服装などの「形」にこだわるのではなく、エリー自身が持っている内面や「心」を大切にするよう助言した。和尚の表情から、彼がエリーを認めたことは明らかだった。集まった親戚たちもその意見に同意しそうになった。

すかさず、早苗は大声を上げた。誰がなんと言おうと、自分は結婚を認めないと言うのだ。伝統ある亀山家の嫁が外国人に勤まるわけがないと吐き捨てた。エリーに出て行けと怒鳴りつけるのだった。

政春とエリーは宴会場を去った。

エリーはスコットランドでも同じようなつらい思いをしたことを思い出した。
政春がエリーとの結婚を申し込んだ時、母・ローズマリー(インゲ・ムラタ)やおじのデイビッド(マイケル・ビアード)に「日本人は出て行け」と罵られたことがあるのだ。

悲しくなったエリーは、スコットランド民謡 “Auld Lang Syne” を歌った。
すると、それを聞きつけたさっきの姉弟が駆けつけてきた。彼らはその歌を「蛍の光」として知っていたのだ。実は、「蛍の光」の原曲はスコットランド民謡だったのである。エリーはその歌を英語や日本語で歌った。それで子どもたちとすっかり打ち解けた。

彼らの大きな歌声は宴会場まで届いた。集まった人たちは、エリーの歌声に感心した。
しかし、早苗はたいそう面白くなかった。

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NHK『マッサン』第3回

中学生の時のあだ名は再び「まっちゃん」に戻った当方が、NHK朝の連続テレビ小説『マッサン』の第3回めの放送を見ましたよ。

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第1週『鬼の目にも涙』

家族の夕食の時間となった。しかし、エリー(シャーロット・ケイト・フォックス)の食事だけが準備されていなかった。母・早苗(泉ピン子)は、エリーは家族ではないのだから女中と一緒に後で食べろというのだ。
政春(玉山鉄二)は怒り、自分も食事を摂らずに席を立った。

エリーは、故郷スコットランドで自分の母・ローズマリー(インゲ・ムラタ)に結婚を反対されたことを思い出した。エリーが日本へ行くと、外国人だということで差別やいじめを受けると言うのだ。文化や習慣が異なり、エリーがどんなに努力したところで日本人にはなれないと諭されたのだ。

しかし、そんなことで挫けるエリーではなかった。たとえ国籍が違っても、人と人は分かり合えると信じていた。愛する政春を助けるため、何としてでも彼の妻として認めてもらうよう頑張った。誰よりも早く店の前の掃き掃除を行ったり、たわしで鍋の焦げを擦るなど、人一倍努力した。

組合の視察旅行へ行っていた政春の父・政志(前田吟)が帰宅した。彼はほとんど日本酒造りにしか興味がなく、エリーに会っても特に何も言わなかった。早苗から相談を受けても適当に聞き流し、日本酒用の米を作っている田んぼに出かけてしまった。

政春は幼い頃から、日本酒造りに生活の全てを注ぎ込む父の背中を見て育った。灘や伏見に負けない酒を作ろうと、地元の人々と協力して工夫に工夫を重ねていた。その姿に憧れ、政春も何か新しいことに挑戦したいと思うようになったのだ。その結果、政春は日本で始めてのウィスキー造りを自分の目標と定めることになったのである。

政春の祖父の法事の日を迎えた。
今日は親戚一同が集まる。母・早苗にエリーのことを認めさせるため、周囲の人々を自分の味方に付けるというのが政春の目論見である。特に、和尚は長老と目されており、早苗も彼には頭が上がらない。和尚を真っ先に取り込むことがキモだと政春は考えていた。

エリーは和服に着替え、政春から日本風の作法の手ほどきを受けた。それはどれも難しいものばかりであったが、愛する政春と一緒に頑張ることはエリーにとって幸せなことであった。

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NHK『マッサン』第2回

小学校高学年の時のあだ名は「まささん」だった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『マッサン』の第2回めの放送を見ましたよ。

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第1週『鬼の目にも涙』

スコットランドでの2年間のウィスキー修行を終え、政春(玉山鉄二)はエリー(シャーロット・ケイト・フォックス)を連れて実家の広島県竹原に帰ってきた。エリーは、政春の母・早苗(泉ピン子)がふたりの結婚を祝福してくれていると聞いていたので、希望に胸を膨らませていた。

しかし、実際に会った早苗の態度はひどく冷淡だった。亀山家は酒蔵であり、早苗は政春を家の跡取りにするつもりでいた。家の伝統を守るのに外国人の嫁では不適切だというのが早苗の考えなのだ。政春のスコットランド行きを認めたのも、一時的に自由を謳歌した後は、きっぱりと跡取りにするつもりだったからだ。

政春は、自分は自分は日本酒造りを継ぐつもりは無いと反論した。自分の夢は日本で初めての国産ウィスキーを造ることであり、留学費用を負担してくれた大阪の会社社長の手前、それをなかったことには出来ないと主張した。すでに結婚している姉・千加子(西田尚美)の夫、もしくは妹・すみれ(早見あかり)に新たに婿を取って、その者を跡取りにすれば良いと提案した。実際、女きょうだいしかいなかった母・早苗も婿養子として父・政志(前田吟)を迎えたという前例がある。

しかし、早苗は全く聞く耳を持たなかった。翌日に祖父の17回忌があり、その準備に忙しいと言って早苗は席を立ってしまった。エリーは、政春と早苗の日本語でのやりとりをほとんど理解できなかったが、とにかく早苗がひどく怒っていることだけは理解できた。

そもそも、政春が早苗から受け取った手紙には、ふたりの結婚を祝福すると書いてあると聞かされていた。しかし、それは政春の嘘だったのだという。早苗は外国人を嫁にすることは絶対に認めないと書いていたが、政春は母もエリーに実際に会えば考えを改めるだろうと期待していたのだ。だから、エリーを実家に連れてきたのだ。しかし、そのアテは全く外れてしまった。

政春の次なる手段は、親戚一同を味方につけるというものだった。翌日に行われる祖父の法事には多くの親戚が集まる。彼らにエリーを認めさせれば、早苗も折れる他ないと考えた。妹・すみれと番頭・島爺(高橋元太郎)に協力を仰ぎ、エリーの和装の準備を進めた。

その準備の最中、すみれはエリーからふたりの馴れ初めを聞かせてもらった。それは以下の様なものだった。

ふたりは2年前、エリーの家で行われたクリスマスパーティーで知り合った。エリーの妹・ヘレン(アナンダ・ジェイコブズ)が政春と同じ大学で学んでおり、ヘレンが政春を家に招待したのだ。

みんなでクリスマス・プディングを切り分けて食べていると、政春のケーキから銀貨が出てきた。一方、エリーのケーキからは銀の指ぬきが出た。スコットランドの言い伝えによれば、銀貨の男と指ぬきの女は結婚する運命なのだという。周囲は二人のことをはやし立てた。しかし、ふたりは照れるばかりか、迷信だと言ってそれを否定しようとした。

それから、政春はエリーの弟・ウィリアム(タクマ・ウォーレン)に柔道を教えることとなり、頻繁にエリーの家に出入りするようになった。そうするうちに互いに惹かれ合って行き、ふたりきりで会うようにもなった。
日本で初めての国産ウィスキーを作るという政春の夢を聞き、エリーはそれが実現するよう心から願った。

しかし、ついに政春が日本へ帰ることとなった。エリーは政春に後ろ髪を引かれながらも、きっぱりと別れを決意した。
ところが、政春はスコットランドに残ると言い出した。エリーに結婚を申し込み、共にスコットランドで永住したいと言うのだ。

政春の夢を応援したいエリーは、それを否定した。結婚することに異存はないが、自分の方が政春に付いて日本へ行くと決意した。こうして、ふたりの結婚と日本行きが決まった。

しかし、話は簡単ではなかった。エリーの母・ローズマリー(インゲ・ムラタ)が猛反対したのだ。エリーが日本へ行くなら、親子の縁を切ると言い放った。

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NHK『マッサン』第1回

生涯で初めて付けられたあだ名は小1の時に「まっちゃん」だった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『マッサン』の第1回めの放送を見ましたよ。

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第1週『鬼の目にも涙』

1971年(昭和46年)。
亀山政春(玉山鉄二)の作ったウィスキーが名誉ある賞を獲得し、北海道余市で祝賀会が開かれていた。
そのウィスキーは、政春の亡き妻の名を取り「スーパーエリー」と名付けられていた。
年老いた政春は自身の来し方を思い出すのだった。

受賞を遡ること50年、1920年(大正9年)5月。
政春はスコットランドでの2年間のウィスキー修行を終え、日本へ帰国する船上にいた。

彼の傍らには、妻のエリー(シャーロット・ケイト・フォックス)がいた。政春はウィスキーの技術だけではなく、スコットランドの美しい女性をも娶っていたのである。まだ国際結婚の珍しかった時代、ふたりは恋に落ちて結婚した。

政春が日本でのウィスキー造りという新しい人生の始まりに胸を膨らませるのと同様に、エリーは初めて見る日本への期待と好奇心でいっぱいだった。政春の元に届いた手紙によれば、彼の両親はふたりの結婚を祝福してくれているという。エリーは政春の母に会うことを特に楽しみにしていた。

50日間の船旅を終え、さらに汽車とバスを乗り継いで、やっと政春の故郷である広島県竹原へ到着した。政春の実家は古くから続く造り酒屋であった。政春は早速エリーを酒蔵に案内し、日本酒や日本酒造りのしきたり(酒蔵は女人禁制など)を説明するのだった。

ところが、実家に着くやいなや政春の態度がおかしくなりはじめた。政春はエリーを実家の人々から遠ざけようとするのだ。特に、母と会うことを避けているようだった。実は、実家から届いた手紙の内容について、エリーに嘘をついていたのだ。

けれども、いつまでもそうしているわけにもいかなかった。番頭の島爺(高橋元太郎)が政春の母を呼びに行った。父・政志(前田吟)は組合の視察旅行で留守なのだという。

いよいよエリーが政春の母と対面することとなった。
どれだけ歓迎されるかと期待でいっぱいのエリーだったが、母・早苗(泉ピン子)の態度はまったくの予想外のものだった。

不機嫌な表情の早苗は、外国人の嫁は絶対に認めないと言い切るのだった。

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