NHK『おひさま』第54回

昨日の人工知能学会の「仕掛学」セッションはネットでライブ中継されていたのだが(関連tweetもまとめられている)、それを見ていた臨月の妊婦さんがその夜に産気づき、本日未明に無事に女の子を出産したと聞いて、ああいう小難しい中継を見るのって胎教的にどうだったのよ?と不安に思いつつも、もしかしたら超英才教育だったかもしんない!と思ったりもし、何はともあれ第一子のご誕生おめでとうございますと喜びを申し上げる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第54回目の放送を見ましたよ。

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第9週「お見合いと泣き上戸」

丸庵で勧められるままに酒を飲み、陽子(井上真央)はすっかり酔っ払ってしまった。
そして突然、「好きな人のお嫁さんになりたい」と涙ながらに訴えた。

一同は陽子の気持ちを理解できる一方で、和成(高良健吾)の苦しい決断のことも知っており、何も言えなくなってしまった。

和成は微動だにせず、陽子をまっすぐに見つめた。1週間後に出征することが決まったと知らせ、きっと生きては帰れないと告げた。陽子は、たとえそうであっても構わない、「あなたのお嫁さんになりたい」と何度も何度も頭を下げた。
しかし、そのまま酔いつぶれてテーブルに突っ伏してしまった。

翌朝、陽子は知らない布団で目を覚ました。自分の置かれている状況が全く理解できなかった。
おそるおそる店に降りていくと、みんながすぐに集まった。誰も何も教えてくれず、ごく普通の朝食が始まった。ただし、陽子のために二日酔いに効く料理が並べられていた。

陽子が前夜のことを全く覚えていないと言うと、一同はあきれて大笑いした。

笑いが収まるのを待って、和成は姿勢を正して陽子に向き直った。昨夜と同じく、自分が1週間後に出征することをあらためて知らせた。

続けて、和成は自分との結婚を申し込むのだった。それは、みんなの前で苦しい思いを打ち明けてしまったという、陽子の恥を全て帳消しにするためのものであった。そしてもちろん、和成の正直な気持ちである。

陽子には、和成の心変わりの理由がわからなかった。しかし、とても嬉しいことであり、涙ぐみながらも、迷うことなく承諾した。

一同は、プロポーズが2度も見られることなどそうあるものではないと言って、また笑った。そして、和成の出征までに結婚の手続きを済ませるため、大忙しになると言い合うのだった。

陽子は即座にみんなに結婚の報告をした。ある者には手紙で、ある者には口頭で伝えるなどの違いはあったが、一人も反対する者はおらず、みんながまるで自分のことのように喜んでくれた。
亡き母(原田知世)には、輝く太陽に向かって晴れ晴れと報告するのだった。

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NHK『おひさま』第53回

朝ドラ評論家として日本でもっとも著名な社会心理学者」(@asarin)などというビミョーな紹介をされた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第53回目の放送を見ましたよ。

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第9週「お見合いと泣き上戸」

子供たちと気さくに付き合う和成(高良健吾)の様子を見て、陽子(井上真央)は彼のことをどんどん好きになっていった。一人でいると和成のことばかり考えてしまうのだった。しかし、出征を理由に結婚を断られたことをどうすることもできなかった。

そんな折、春樹(田中圭)が帰省した。大学で学んだ医学を活かすため、軍医に志願するのだと打ち明けた。海軍軍医学校に進学し、半年学んだ後、戦地に向かうという。
父・良一(寺脇康文)も自分の今後に関する密かな悩みがあった。航空技師としての経歴を買われ、名古屋の飛行機工場に招聘されたのだ。春樹の決断に触発され、要請を受けることに決め、その場で家族に発表した。新型飛行機の開発に携わることは、間接的に息子たちの助けにもなるというのだった。

名古屋に戻る道中、春樹は郵便配達中の真知子(マイコ)と出会った。ふたりは互いへの思いを秘めたままだった。自分の境遇を考えると、打ち明けることもできなかった。
二言三言交わすと、春樹は足早に去ろうとした。「どうかお幸せに」と背中で搾り出すように言うと、歩き去った。

ある日、良一は陽子を松本に誘った。新しい仕事の本を探しに行くのに付き合って欲しいと言うのだ。
ところが、それは良一の計略だった。空腹だと言って良一が向かった先は丸庵だった。躊躇する陽子を強引に店に押し込んだ。

予期しない客に徳子(樋口可南子)は驚きつつも、ふたりを大歓迎した。店を閉め、一家でもてなした。
和成の父(串田和美)は取っておきの日本酒を出してきて振舞った。和成を目の前に緊張していた陽子だが、勧められるままに生まれて初めて酒を飲んだ。意外に美味しく、陽子はつい飲み過ぎてしまった。

一同は楽しい雰囲気に包まれた。しかし、いつしか陽子は黙り込んでいた。目に涙をためながら、何かを話し始めるのだった。

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NHK『おひさま』第52回

ホテルのテレビではアナログ地上波しか見ることができない当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第52回目の放送を見ましたよ。

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第9週「お見合いと泣き上戸」

出勤した陽子(井上真央)は、周囲が訝しく思うほど明るく張り切って仕事をしていた。夏子(伊藤歩)に理由を聞かれ、和成(高良健吾)との見合いの顛末を白状した。

夏子は、和成が陽子の事を好きになったのだろうと指摘した。そして、陽子も和成のことを好きになったのではないかと問うのだった。
しかし、陽子は自分で自分の気持ちが分からなかった。分かることは、彼にもう会えないと思うと寂しいという気持ちだけだった。

後日、徳子(樋口可南子)がひとりで謝りに来た。その後、和成に考え直すよう説得したのだが、無駄だったという。
和成は本当の理由を誰にも語ろうとはしなかったが、徳子には想像できるという。徳子には娘がおり、6歳の時に亡くした。その子は、陽子と全く同い年だったという。和成は自分が戦争に行く代わりに、陽子を死んだ娘の代わりに家に残そうとしたのだ。
けれども、実際の陽子に会い、自分の不純で失敬な態度に思い至り、結婚を取りやめたと考えられるという。

その話を聞いても、陽子は怒るではなかった。和成の各方面への優しい気持ちを知り、ただただ自分も幸せな気分になるのだった。

そんな頃、和成のところへ召集令状が届いた。翌週出征と決まった。

そして、和成は、物資不足のおり貴重品だった蕎麦の実を店からいくらか持ち出し、そば団子を作った。陽子の子供たちが勤労奉仕と軍事教練で腹をすかせているという話を聞いていたので、彼らに食べさせてやろうとしたのだ。

そば団子を振舞われた子供たちは大喜びした。おもちゃの兵隊をもじって、和成のことを「お蕎麦の兵隊さん」と呼んで慕った。

そんな和成の姿を見て、陽子は自分が彼のことを好きなのだとはっきり自覚した。

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NHK『おひさま』第51回

本日の出張の目的地は、電車の都合により、1時間早く家を出たとしても現地には15分しか早く着かないことが判明し、自宅前から7:58のバスに乗ればよいことになった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第51回目の放送を見ましたよ。

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第9週「お見合いと泣き上戸」

陽子(井上真央)と和成(高良健吾)の見合いは明るく和やかな雰囲気で進んだ。本人らはもちろん、親族たちもいっぺんに打ち解け、双方を気に入った。

和成は陽子に国民学校での仕事について尋ねた。
陽子は、批判めいたことを言うのを憚りながらも、学校の様子が変わってしまったことに戸惑っていると正直に答えた。軍事教練や勤労奉仕ばかりで、子供たちに勉強を教える時間が減っていると口火を切った。そして、育ち盛りなのに満足な食料がなく、ひもじい思いをしているのが忍びない、腹いっぱい食べさせてやりたいと言うのだった。

和成は陽子のような先生に教えられる子供たちは幸せだと感想を述べた。
しかし、それを境に、場の雰囲気に反して、和成はみるみると無口になっていくのだった。

正式な返事は後日することになっていたが、一同はこの縁談は決まったも同然だと思っていた。

いよいよ帰る段になったが、和成だけはなかなか席を立とうとはしなかった。そして、突然、その場で破談を申し入れた。

和成は、陽子は素敵な女性だと正直に褒め、会ってみて強く心が惹かれたと告白した。
けれども、自分があまりに今回の縁談を軽々しく考えすぎていたことを反省したのだ。自分は適齢期の一人息子であり、嫁をとるのは常識的なことだろう位にしか考えていなかった。しかし、自分は近いうちに再召集され、戦地に送られる見込みだ。そうなると、おそらく自分は生きては帰れないだろう。陽子のような素敵な女性を、自分の気まぐれな結婚で未亡人にしてしまうことは許されることではないと思い至ったのだ。

理由を説明し深く頭をさげる和成に、陽子も礼儀正しくお辞儀で応えた。そして、彼の考えを受け入れる他なかった。

和成らが帰った後、陽子も塞ぎこんでしまった。
言われてみれば、自分も婚姻話に浮かれ、軽く考え過ぎていたことを恥じた。自分の人生に真剣に向かっている和成に比べて、自分はなんて幼稚だったのだろうかと深く反省するのだった。

そして、考えれば考えるほど、和成は素晴らしい人物だったと、父・良一(寺脇康文)と話し合うのだった。

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NHK『おひさま』第50回

予定では明日は早朝から旅に出ることになっており、道中ワンセグの電波が受信できない時は当まとめ記事の幕引きですよ、と予告する当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第50回目の放送を見ましたよ。

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第9週「お見合いと泣き上戸」

突然の訪問と婚姻の申し込みを礼儀正しく詫びながら、徳子(樋口可南子)は帰っていった。
良一(寺脇康文)は非常識な申し出に呆れ返り、断るつもりになった。しかし、どことなく嬉しそうな陽子(井上真央)の様子を見ていると、きっぱりと破談させるわけにもいかないと、躊躇するのだった。

父とじっくり相談するより先に、陽子は真知子(マイコ)を訪れ、彼女に今の出来事を報告した。
陽子自身は迷っている風を装っているが、真知子は陽子がほぼその気になっていることを見抜いた。真知子から祝福され、陽子は照れながらも嬉しく思った。

真知子の近況としては、ヨーロッパに遊学した婚約者(萬雅之)からは相変わらず連絡がないままだった。
しかし、何もしないわけにはいかないと、真知子は自ら郵便配達の仕事を始めた。当時、戦地にとられた男手を補うために、女性がどんな仕事でもこなす時代ではあった。それでも、安曇野で一番の名家のお嬢様が郵便配達をするということは、人々に驚きをもって迎えられた。
結局、真知子は終戦までその仕事を続けた。そして、その間には、とても悲しい手紙を自分自身に届けることにもなるのだった。

松本の丸庵では、和成(高良健吾)が欠けた丼の修理をしていた。そこへ徳子がやって来て、翌日の見合いの最終確認をした。自分が勝手に婚姻話を進めていることに異存はないかとあらためて聞くのだった。

和成は、母が見初めた相手に間違いはないと、全幅の信頼を寄せていた。せめて、蕎麦が好きなことと、物を大事にする人であれば、他の条件は問わないという。なぜなら、近いうちに自分は再召集されるだろうし、どうせ一緒には暮らせないと考えているからだった。死を覚悟したかのような態度に対して徳子は異議を挟むが、和成は聞く耳を持たなかった。

陽子と和成の見合いは、1943年(昭和18)の秋に陽子の家で行われた。
派手なことはできないご時世であり、見合いといえども普段着のままであった。

陽子の和成に対する第一印象は、優しそうな人だということだった。

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NHK『おひさま』第49回

ついに『だんだん』(まとめ記事48回)以上、『ゲゲゲの女房 』(まとめ記事156回;全話)未満の領域に突入し、正直なところ「もうこれで、いつやめてもいいな」という心境になっている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第49回目の放送を見ましたよ。

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第9週「お見合いと泣き上戸」

丸山徳子(樋口可南子)が前触れもなく須藤家へやって来た。思いつめた表情の徳子は、深呼吸をして気を落ち着かせ、また自分自身に気合を入れてから声をかけた。

平穏な休日を過ごしていた陽子(井上真央)と良一(寺脇康文)は突然の訪問に驚く。特に、徳子とは初対面の良一は戸惑った。
徳子は、陽子とは何度か往来で会って話をしたことがあること、松本でそば屋・丸庵を開いていることなどを自己紹介した。丸庵という名を聞き、良一も一度行ったことがあり、なかなかいい店だったと思いだした。

一通り話し終えると、徳子は突然改まり、陽子を一人息子・和成(高良健吾)の嫁に欲しいと切り出した。徳子の説明によれば、和成は24歳(陽子より3つ年上)。商業学校を出た後、軍隊に召集された。今は一時除隊になって家を手伝っているが、いつ再招集されるかわからない状態にある。性格は真面目で無口ではあるが、働き者で心の優しい男だという。

徳子が陽子を嫁にしたいと思った理由は、陽子が女学生の時に初めて会って、とてもかわいらしい女の子だと思ったのがきっかけだという。自分の息子が将来嫁をもらうことになったら、こんな女の子がいいと思ったのだ。自分の娘になってくれたら、毎日が楽しくなるだろうとも思ったと話した。

そして徳子は、結婚後も陽子が教師を続けることを勧めた。教師は立派で大切な仕事であるばかりか、徳子は仕事をする女性が大好きだという理由だった。

自分が高く評価されていることに、陽子は大喜びだった。陽子自身も徳子に対して憧れを抱いており、この場できっぱりと断るだけの理由はなかった。けれども、あまりに当然のことで混乱しており、返事は落ち着いて父と相談した後にして欲しいと丁寧に答えた。

最後に、徳子は仏壇を拝んだ。そして、陽子を大切にすると仏壇に向かって約束したら、陽子の母(原田知世)も了解してくれたと言い出した。
ところが、亡き妻の意見を捏造されたことに良一は気分を害し、嘘をついたことをたしなめた。そう言われるや否や、徳子は舌を出し、嘘をついたことをあっさり認めた。

その軽妙な態度に、一同に笑いが巻き起こるのだった。

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NHK『おひさま』第48回

今日は雨、でもどうしても明治神宮にお参りしようと思っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第48回目の放送を見ましたよ。

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第8週「それぞれの朝」

国を守るために軍人になる。
表向きの理由は国のためであったが、茂樹(永山絢斗)にとって真の理由は、愛する家族を守ることに他ならなかった。

陽子(井上真央)と共に実家へ帰った茂樹は、父・良一(寺脇康文)を驚かせようと家の中で姿を隠した。しかし、帰宅した父は何事もなかったかのように、極めて冷静に茂樹と再会した。良一は、近所で茂樹帰省の噂を聞きつけており、茂樹のイタズラを予想し、逆手にとってからかったのである。
それを口火に、家族に爆笑が巻き起こり、何を話しても笑いが絶えない夜となった。

しかし、家族はみな、それが茂樹と過ごす最後の夜だと分かっていた。示し合わせたわけではないが、深刻な話は避けようと、みながみな軽口ばかり言い合っていたのだ。

深夜、陽子は隣室で寝ていた陽子は、茂樹がうなされているのに気づいた。静かに枕元に座り、茂樹の汗をぬぐってやった。

そのうちに、茂樹の寝言がはっきりとしてきた。家族の名前をひとりずつ挙げ、この家族に生まれた幸福と感謝を述べた。そして、自分は星になるが、陽子は太陽になれ、と言うのだった。
いつの間にか目を覚ましていた茂樹であったが、目をつむったまま寝たふりを続けていたのだ。面と向かっては言いにくいことを、寝言を装って家族に伝えていた。いつの間にか部屋の外に来ていた良一も、全てを漏れ聞くことができた。陽子と良一は涙を止めることができなかった。

陽子(若尾文子)は、いまだに兄の恐怖や悲しみを思う。そして、そういった境遇にあっても、一切弱音を吐かなかった兄の事を尊敬し、誇りに思うのだという。そして、茂樹だけではなく、同じように強く生きていた人々全員に対して同じ思いを抱いているのだった。

茂樹を戦地に送り出した後、陽子はぼんやりとしたままだった。
そんなある日の放課後、下校したはずの子供たちが走って学校に戻ってきた。通学路で四つ葉を見つけ、陽子に贈るために大慌てで戻ってきたのだという。
受け取った陽子は、それを大切に修身の教科書に挟んだ。そして、たったそれだけのことで、陽子は嬉しくなり、自然と笑顔になるのだった。

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NHK『おひさま』第47回

某妊婦さん(初産)から、分娩中は「しっかり息を吸って!深呼吸して!」と声をかけられるのだという話を聞き、その瞬間に渡辺満里奈の「深呼吸して」という歌を思い出し、笑いを咬み殺すのに必死だった経験のある当方が、、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第47回目の放送を見ましたよ。

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第8週「それぞれの朝」

茂樹(永山絢斗)が春樹(田中圭)を尋ねた。
名古屋帝国大学で医学を学ぶ春樹は、安曇野で開業するのが将来の夢だと語った。それを聞いた茂樹は、家族がまた安曇野に揃うことはいいことだと述べた。それを受けて、春樹は茂樹も帰ってくるよう言ったが、茂樹は曖昧に答えるだけだった。

茂樹は、自分の配属先については、軍事機密だと言って明かさなかった。
そのかわり、同期の訓練生がたくさん死んだ話を始めた。仲間を誇りに思い、自分も彼らに負けないように努力しているのだと語った。

最後に、茂樹が幼かった頃、祖母(渡辺美佐子)の所へ養子に出されそうになったという件について話し出した。その時に体を張って止めてくれたのが春樹だと後に知った茂樹であるが、今になって兄に深く礼を述べるのだった。おかげで、家族と一緒に暮らせて、とても楽しく幸せだったと振り返った。

茂樹は笑顔で去っていった。その背中を見送りながら、何かを感じ取った春樹は「死ぬな」とつぶやきながら涙を流した。

次に茂樹は、陽子(井上真央)の学校を尋ねた。
陽子の授業の様子をこっそり覗くつもりが、目ざとい子供に見つかってしまい、しかたなく教室に入っていった。すると、海軍の制服に注目が集まり、それに憧れる子供たちに取り囲まれてしまった。

茂樹は同校の卒業生でもあるので、急遽みんなの前でスピーチをすることになった。
日本の勝利を確信し、子供たちは国のために働けるよう体を鍛えることが肝心だと話した。同時に、海軍飛行隊の自分が国を守ると、力強く宣言するのだった。それを聞いて、子供たちは熱狂した。

次に、茂樹はみんなを笑わせるため、陽子の子供の頃の失敗談を話し始めようとした。陽子が慌てて止めに入り、教室中に笑いが広がった。

しかし、陽子は、茂樹が別れを言いに来たのだと直感していた。

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NHK『おひさま』第46回

電子コミック雑誌『電撃コミックジャパン』2011年7月号で漫画版『おひさま』の連載が始まったと知った当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第46回目の放送を見ましたよ。

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第8週「それぞれの朝」

真知子の父・剛三(平泉成)は事業に失敗した。しかし、真知子(マイコ)は国民全員が等しく苦労に耐える時期だと言って気にもとめなかった。むしろ、喜んでいる様子だった。
陽子(井上真央)は、真知子がそこらのお嬢様とは違って、自分の力を信じ、逆境に強く、困ったときにもくよくよしない性格だと密かに評するのだった。
剛三は、須藤家で夕食と酒を振舞われるうちに、少しだけ気を取り直すことができた。陽子の父・、良一(寺脇康文)から皮肉交じりの激励を投げかけられると、同じく憎まれ口で応えるほどまでには回復した。

国力が疲弊し、家庭からは金属供出が義務付けられた。陽子は、女学校時代から大切に使い、たくさんの思い出の詰まった自転車を手放すことになった。それが誰かを傷付ける武器になったら悲しいことだと思いながらも、どうすることもできなかった。

そして、世の中は暗くなる一方だった。教室の雰囲気も沈んでいた。父兄を戦地に送り出し、働き手が居なくなったことで、どの家庭も貧しくなる一方だった。

そんなある日、ヒロシ(木村友治)の弁当がなくなったと泣き出した。
陽子は悲しそうな表情で、犯人がかわいそうだと言い出した。事件が明るみになったことで、犯人はいたたまれない気持ちになっているだろう。明日から学校に来るのが嫌になるかもしれない。しかし、陽子は学校は楽しく、みんなに会うのが楽しみな場所であって欲しい。その楽しみを味わえなくなった犯人がかわいそうだと、同情の弁を述べるのだった。
そして、正体のわからぬ犯人に代わって、陽子がヒロシに深く頭を下げて謝った。

その時、圭介(平岡拓真)が自分の仕業だと名乗りでた。彼は、以前にヒロシと喧嘩したこともある子供だった(第41回)。それで一度騒ぎは収まったが、陽子は彼が自ら濡れ衣をかぶったことを直感的に見抜いていた。

陽子が帰宅すると、家の前でケイコ(寺本純菜)が待っていた。ヒロシの弁当を盗んだのは彼女だったのだ。ケイコの父は出征し働き手がなくなった上、母は元来体が弱く働くのに不自由している。そのため、ケイコの家は食べるものにも困窮するほど貧しくなる一方だったのだ。

その日、ケイコが誰もいない教室で、弁当を盗み食いしているところを圭介に見つかってしまった。圭介は何も言わずに立ち去った上、後でケイコをかばってくれたのだ。
それから10年後、ふたりは結婚した。

その頃、名古屋帝国大学に通う長男・春樹(田中圭)を、次男で海軍航空隊に入った茂樹(永山絢斗)が突然尋ねた。

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NHK『おひさま』第45回

昨夜の『マドンナ・ヴェルデ』に冬瓜の煮物が出てきたのを見て、そういや自分は今まで一度しか冬瓜を食べたことがないなぁと思い、しかもそれは昔付き合っていた女の子に作ってもらったものであり、せっかく作ってもらったにも関わらず「これ、あんまり俺の好みじゃないかも」などとついうっかり言ってしまい、その子がカンカンに怒ったという経験を思い出した当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第45回目の放送を見ましたよ。

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第8週「それぞれの朝」

陽子(井上真央)が帰宅すると真知子(マイコ)が待っていた。

真知子はずっと神戸にいて、婚約者(萬雅之)の実家に住んでいたという。真知子は婚約中のままで、まだ正式に結婚はしていない。婚約者がヨーロッパへ鉄道経営を学びに行ったまま戦争が始まり、まだ帰国できないでいるからだ。しかも、手紙すら届かず、婚約者とは音信不通になった。心労で体を壊した婚約者の母と祖母の世話をしつつも、本当の娘のように可愛がられていたという。
そんな中、今日安曇野に帰ってきて、実家に帰る前に駅から陽子の家へ直行したのだという。

真知子はまだ春樹(田中圭)への未練を残していた。しかし、自分の運命を受け入れ、春樹と結ばれることは諦めていた。そのかわり、一生心に春樹のことを留めておくことを陽子の前で誓った。
また、父(平泉成)へ反抗して陽子の家の便所に立て篭もった時の壊れた取っ手を、今でも首に下げていた。陽子も大切に持っていると言って、ふたりで見せ合った。

話は、もう一人の親友・育子(満島ひかり)のことに及んだ。真知子と育子は全く連絡を取り合っていなかったが、陽子は細々と手紙のやりとりをしていた。しかし、陽子がいくら長い手紙を書いても、育子からはごく短い手紙が間欠的に届くだけだと説明した。育子について分かっていることは、東京で洋服や料理を紹介する記者になり、順調にやっているらしいということだけだった。

しかし、それは育子の嘘だった。
実際の育子は、往来に露店を開き、手紙の代筆屋をやっているに過ぎなかった。めったに客も来なかった。それでも明るく健気で、周囲の露店仲間とも良好な関係を築いていた。数少ない客に対しては、相手の気持ちをよく理解し、本人が上手く口に出せない心境を的確に文章化してやるなど、親切な代筆屋であった。

陽子の父・良一(寺脇康文)は、せっかく真知子が来たのだからと言って、自分が夕食を作ると言い出した。腰に真っ白なエプロンを巻き、とても張り切っていた。
ちょうど食事を始めようとしたとき、真知子の父がふらりとやって来た。

またしても真知子を取り戻しに来たのかと緊張する面々であったが、真知子の父には覇気がなく、とても様子がおかしかった。聞けば、国の命令で事業計画が全て中止に追いやられたという。そのせいで、これまで投資してきた金を全て失ってしまったという。

真知子の家は破産寸前であった。それにも関わらず、真知子は嬉しそうだった。

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