NHK『あまちゃん』第123回

昨日、自宅にある大量の野菜について調理法を募集したところ、Kayoさんからは「キュウリと塩昆布の和え物」、あさりんからは「キュウリとおろしニンニクの和え物」、mimozaっちからは「ラタトゥイユ」というアドバイスをいただき、それらを全部作って食って、大変美味しい思いをした当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第123回めの放送を見ましたよ。
2013-08-20 19.51.14

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第21週「おらたちの大逆転」

心臓の手術が無事に終わり、夏(宮本信子)は目を覚ました。アキ(能年玲奈)もヒロイン・オーディションの1次審査を通過したと聞き、春子(小泉今日子)は安堵感と喜びでいっぱいになった。

春子は当分の間北三陸に留まるという。やれるうちに親孝行をしたいと言うのだ。それに、夏は今まで春子に「ありがとう」と言ったことが一度もない。お茶を淹れるなどちょっとした事でも「ありがとう」とは言わず、「ああ」などと素っ気ない返事をするのだという。春子が家出してからの24年間、夏との関係は冷えきっていた。そして、春子が帰郷したことでふたりは和解した。夏から「おかえり」と「すまなかった」という言葉を聞けたことには満足している。しかし、「ありがとう」とは未だ言われていないので、それを言わせることが春子の目標となったのだ。

そんな話をスナック梨明日でしていると、功(平泉成)とよしえ(八木亜希子)が来店した。カウンターには他に人手がなく、ユイ(橋本愛)が一人で忙しく働いていた。その様子を見たよしえが手伝いを買って出た。よしえに対してわだかまりの残るユイであるが、春子の話もあり、複雑な思いを抱くのだった。

映画『潮騒のメモリー: 母娘の島』ヒロインの2次審査が始まった。アキを落選させる気でいる荒巻(古田新太)は意地悪な質問を次々に投げつけた。しゃべり方に訛りがあることを否定したり、アキがいじめられっ子だったという噂を持ちだして攻撃したりした。アキは気圧されてしまった。

そこに助け舟を出したのは鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)だった。いじめられっ子だったアキがどうして変わることができたのかと優しく尋ねた。するとアキは、水を得た魚のように、多くの人びとと出会うことで変わることができたと話した。北三陸の人々や東京での仲間たちのお陰で変わることができたと活き活きと話した。

続いて、演技審査が始まった。今回は長めのセリフをしゃべったり、体を動かしたりしなくてはならない。元から演技の苦手なアキはなかなかうまくこなすことができない。ここで再び鈴鹿がアキを助けた。鈴鹿は審査をそっちのけで、アキに演技指導を始めた。自分が手本を見せてアキに真似させるなどした。

常識はずれなオーディションであったが、鈴鹿に頭の上がらない荒巻は口を挟むことができなかった。それどころか、真にせまったアキの演技に見入ってしまった。目の前にいるアキの姿が、若い頃の春子(有村架純)に重なって見えた。演技テストは母と喧嘩した娘が飛び出していくシーンであったが、荒巻には春子が実際に家出する様子に錯覚して見えたのだった。

そうして2次審査は終わった。世間では給料日なので正宗(尾美としのり)は書き入れ時だと言ってタクシー業務に出かけたままだ。水口(松田龍平)は古巣・ハートフルの関係者に挨拶をしていくという。それでアキは一人で家に帰る事になった。

水口と別れた直後、アキはこっそりと無頼鮨へ向かった。種市(福士蒼汰)を呼び出し、今夜は家に誰も居ないと誘うのだった。

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NHK『あまちゃん』第122回

昨日、キュウリ、オクラ、ピーマン、青じそ、トマト、ナス、ニンジン、トウモロコシなどが大量に送られてきたのだが、どう調理していいものやら見当がつかず、作るべき料理について皆さんのお知恵を拝借(全ての食材を一度に使う必要はないし、足りない材料は買ってくればよい)したい当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第122回めの放送を見ましたよ。
送られてきた野菜

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第21週「おらたちの大逆転」

長時間に渡る夏(宮本信子)の心臓バイパス手術が終わった。医師(田中要次)の説明によれば手術は成功したという。春子(小泉今日子)は、まだ目を覚まさない夏に付き添って病院で一夜を明かすことにした。

手術成功の報せをユイ(橋本愛)から電話で聞いたアキ(能年玲奈)も安堵した。その日は映画『潮騒のメモリー: 母娘の島』のヒロイン・オーディション一次審査だったのだが、アキは夏のことが心配で気が気じゃなかったのだ。そのせいでオーディションにあまり自信がないことをユイに話した。

一方でアキは、オーディションでGMTメンバーと再会したのを契機に無頼鮨で一緒に食事をしていた。一緒にオーディションを受けた入間しおり(松岡茉優)と遠藤真奈(大野いと)、そして別の仕事で沖縄に行っていた喜屋武エレン(蔵下穂波)が駆けつけた。けれども、荒巻(古田新太)が密かにヒロインにしようとしている小野寺薫子(優希美青)は来ていなかった。

GMTの仲間たちは、アキが誰かに恋をしているのではないかと冗談でからかった。一度仕事で東京に来たヒロシ(小池徹平)、もしくは種市(福士蒼汰)と付き合っているのではないかと囃し立てるのだった。特に、無頼鮨で目の前で働いている種市については、より一層話のタネになった。アキと種市は実際に交際しているのだが、ふたりとも反論もできず黙りこんでしまった。

同席していた水口(松田龍平)は、アキと種市のことに勘付いているが、アキは恋愛禁止だと言ってふたりの関係を否定した。するとGMTのメンバーたちは、水口の方こそアキに惚れているのではないかと冷やかし始めるのだった。酒に酔っているせいもあってイライラしはじめた水口は、種市を店の外に連れ出した。GMTのメンバーたちは、アキを巡る水口と種市の直接対決だと言ってますます囃し立てるのだった。

店の外に出た水口は、種市にアキとの関係を尋ねた。すると種市は、あっさりと交際を認めた。すると水口は激昂した。アキの恋愛が発覚し記事になると大騒ぎになるというのだ。清純派というアキのイメージが損なわれる。予備校のCM契約は打ち切りになり違約金が発生する。映画のヒロインも立ち消えになる。だからアキには手を出すなと言って水口は恫喝した。種市はその勢いに圧倒されてしまった。

そこへ、アキが呼びに来て帰る準備ができたという。水口はいったん店に引き返し、アキと種市だけが残された。種市は落ち込んでいたが、アキは仕事と同じくらい種市のことが大切だと話した。それを聞いて種市は平常心を取り戻すどころか、アキを抱きしめようとした。しかしその時、店の中からタクシーの準備ができたと梅頭(ピエール瀧)から声をかけられた。それでアキは帰っていった。

店に残ったGMTメンバーたちは、恋愛噂話を続けていた。その中で、荒巻と鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)が元恋人同士であるという話になった。荒巻が鈴鹿ひろ美の独立の際に作ったのが現在のハートフルであり、肝心の鈴鹿ひろ美が事務所を辞めてしまったので荒巻は一からやり直すために努力して今の地位を作ったのだという。その話をカウンターから聞いていた梅頭は、荒巻と鈴鹿ひろ美は今でも交際していると言い出した。しかも、ふたりは一緒に住んでいるのだという。一同はひどく驚くのだった。

その頃、東京EDOシアターではオーディションの審査が行われていた。荒巻はGMTはそれぞれ別に売り出すということで、小野寺薫子以外のメンバーは落選させた。スタッフもそれに異存はなかった。そんな中、アキも落とされようとしていた。アキについては、鈴鹿ひろ美が猛反対した。アキは泳ぎも得意だし絶対に残すべきだと主張したのだ。荒巻は鈴鹿にそう言われると反論することもなく、とりあえず二次審査に進ませることに同意した。

翌朝、北三陸の病院では夏が目を覚ました。春子は喜んだ。

スリーJプロダクションには、アキが一次審査を通過した旨のFAXが届いた。

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NHK『あまちゃん』第121回

やまと屋本店昨日は、大阪・新世界にある「一人で生ビール(中; 400円)を2杯飲めば3杯目が無料(日本酒の場合は2合飲めば1合サービス)」という伝説の店、やまと屋本店(地図ここらへん)でせんべろを堪能した当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第121回めの放送を見ましたよ。

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第21週「おらたちの大逆転」

映画『潮騒のメモリー: 母娘の島』が制作されることとなった。大ヒットした前作の15年後を描く物語で、ヒロイン・ひろみのその後を描くものだ。母親役を前作ヒロインの鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)が演じ、新作のヒロインはオーディションで決定することとなった。オーディションに応募したアキ(能年玲奈)は無事に書類審査を通過した。

1次面接審査の朝、夏(宮本信子)が倒れたという知らせが入った。すぐにでも北三陸市へ駆けつけようとしたアキであったが、春子(小泉今日子)はアキにオーディションへ参加するよう説得し、自分一人で帰郷することにした。

春子が北三陸市の病院に着くと、まだ手術は続いていた。現役で海女を続ける夏であるが、すでに66歳であり、心臓が弱っていたのだという。心臓バイパスの大手術であった。

待合室には縁の人々が集まっていた。みんなは、まるで夏の最期であるかのように思い出を語っていた。夏が東京で橋幸夫と会ったことは春子にだけは秘密にするよう言われていたのだが、ユイ(橋本愛)がうっかりと春子に話してしまった。ユイは、若い頃の夏(徳永えり)が橋幸夫(清水良太郎)とステージで並んだ写真も持っていたので、それを見せた。

春子はショックを受けた。夏が橋幸夫の大ファンだったという話はおろか、自分が夏のことを何も知らないと自覚したからだ。いつも夏のことを口うるさい母親だと思っており、一個人としての夏について何も知らなかった。夏の好きなものや嫌いなものについて一切知らないのだ。もしこのまま夏が死んでしまったとしても、まるで赤の他人のようにしか思えないかもしれないと話すのだった。

春子は『いつでも夢を』が嫌いだったという。袖が浜の海開きでは、毎年スピーカーからこの曲が流れてくる。その度にうんざりしながら聞いていたのだという。海女たちはいつもこの歌を口ずさんでいたが、それも忌々しく思っていたという。しかし、夏が橋幸夫の大ファンだからこの歌を好いていたのだと知ったので、これからは違う気持ちで聞けるようになるだろうと話した。

それを聞いた人々は、病院の待合室であるにも関わらず『いつでも夢を』を合唱した。

その頃、アキはオーディション会場である東京EDOシアターにいた。荒巻(古田新太)の事務所をクビになって以来、初めて足を踏み入れる。アキは、荒巻との確執や夏の病気のことを思って一瞬怖気づいた。しかし、故郷を出る時に夏から餞別にもらった「北の海女」の手ぬぐいを握りしめて自分を奮い立たせるのだった。

オーディション会場には、GMTの仲間たちもいた。彼女たちも一般応募者と同様の審査プロセスを受けるのだという。当初荒巻がヒロインにしようと考えていた小野寺薫子(優希美青)についても扱いは同じだった。小野寺薫子はアキに声をかけ、一緒に頑張ろうと励ますのだった。

一次審査では、自己紹介とセリフテストが課せられた。アキは海女の経験があり、素潜りに自身があることをアピールした。さらに、鈴鹿ひろ美が憧れの女優であることを話した。しかし、審査委員の鈴鹿ひろ美はあきれた顔で、持ち時間が切れたので話を切り上げるように告げるのだった。

セリフテストの課題は「母ちゃん、親孝行できなくて、ごめんなさい」というものだった。アキはこのセリフを読んで、春子と夏のことを思い出してしまった。ふたりのことを考えると、アキの目が自然と潤んだ。その感情のまま、アキは迫真の演技を行った。

北三陸の病院では手術が終わり、医師(田中要次)が手術室から出てきた。

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NHK『あまちゃん』第120回

田中将大田中将大がプロ野球新記録である21連勝を達成した(Yomiuri Online の記事)ことを記念して、2005年の駒大苫小牧時代の甲子園での彼の写真(当時高校2年生、対京都外大西戦、僕は球場で観戦した)を掲載するが当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第120回めの放送を見ましたよ。

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第20週「おらのばっぱ、恋の珍道中」

荒巻(古田新太)は自らが監督として、映画『潮騒のメモリー』のリメイクを行うことを決めた。オリジナルの主演だった鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)を無頼鮨に呼び出し、母親役として出演して欲しいと依頼した。荒巻は所属タレントの小野寺薫子(優希美青)をヒロインにするつもりであったが、鈴鹿はオーディションでヒロインを決めることを主張した。荒巻はその条件を飲んだ。

一部始終を盗み聞きしていた種市(福士蒼汰)は、アキ(能年玲奈)に電話で知らせた。種市はアキが『潮騒のメモリー』が大好きだったことを覚えており、一刻も早く知らせてやることが恋人の使命だと思ったからだ。

種市から電話がかかってきた時、アキは春子(小泉今日子)や水口(松田龍平)と一緒だった。予備校のイメージキャラクターの仕事を受ける時、アキは契約終了時まで恋愛を禁じられた。その約束を破って種市と交際していることを水口に勘付かれた矢先だった。アキは躊躇しながら電話に出た。

アキの電話の様子がおかしいと気付いた春子は、アキから電話を奪った。相手が種市だったためますます不審に思う春子だったが、種市からもたらされたニュースにすっかり気を取られ、アキと種市の関係については聞かなかった。『潮騒のメモリー』の映画化やヒロイン・オーディションが行われると聞いて驚くのだった。

『潮騒のメモリー』の映画化とヒロイン公募については、芸能ニュースでも大きく取りあげられた。早速、アキも応募書類を送った。

ヒロイン募集が始まってしばらくした頃、水口は芸能事務所ハートフルのチーフマネージャー河島(マギー)から喫茶アイドルに呼び出された。河島は、すでに2000通近い応募が集まっているが、実は出来レースなのだと打ち明けた。主演は小野寺薫子にきまっているのだが、彼女はカナヅチなのだという。『潮騒のメモリー』の主人公は海女であり、当然泳ぎのシーンがある。そこで、海女経験のあるアキに吹き替えをして欲しいというのが河島の話だった。

水口は怒り、即座に断った。アキはハートフルではアメ横女学園の代役として、出番もなく辛酸を嘗めた。事務所を独立したのに、再度代役をやらされるなど我慢ならないからだ。

そこへ、荒巻本人が現れた。荒巻によれば、今回の企画は事務所のタレントたちの人気回復のために行うものであり、小野寺薫子の主演は絶対であるという。一方で、映画のヒットのためには元ヒロインの鈴鹿ひろ美の出演も必須である。鈴鹿がヒロイン公募を主張する限り、形だけでもオーディションは開催しなくてはならないのだ。荒巻はその微妙な状況への理解を求めた。

しかも荒巻によれば、鈴鹿は何も言わないが春子に引け目を感じており、アキにチャンスを与えようとしているらしいと言うのだ。荒巻の見立てによれば、鈴鹿はデビュー曲『潮騒のメモリー』は春子(有村架純)が歌っていたことにすでに気付いているらしいというのだ。知っていて騙された振りをすると共に、春子とアキに対して罪滅ぼししようとしているらしいのだ。

荒巻によれば、春子を鈴鹿の代役としたのは自分が勝手に仕組んだことであり、鈴鹿が気に病む必要のないことだ。そんな鈴鹿に対する負い目もあるので、荒巻は鈴鹿に頭が上がらない。もちろん、春子やアキに対しても何らかの見返りを与えたいのだという。悪いようにはしないから、映画作りに協力して欲しいと水口に告げると、荒巻は帰っていった。

喫茶アイドルのマスター甲斐(松尾スズキ)によれば、荒巻の「悪いようにはしない」という言葉は、若い頃の春子に対しても使われたのだという。結局、春子はアイドル歌手として表舞台に出ることはできなかった。甲斐は荒巻の言葉を信用しなかった。水口も荒巻の言葉を半信半疑だった。しかし、春子やアキに話すわけにもいかず、自分だけの秘密として流れに任せることにした。

しばらくして、アキの元へオーディション書類審査通過通知が届いた。アキは素直に喜ぶのだった。

オーディション当日の朝、アキはやる気満々で出かけようとしていた。

そこへ、大吉(杉本哲太)から春子へメールが届いた。夏(宮本信子)が倒れて意識がないと言うのだ。春子は冗談だと思って無視しようとしたが、家に電話もかかってきた。電話を受けた春子は、何もしゃべらなかったが、にわかに表情が曇った。

その様子を見ただけで、アキは一大事が起きつつあることを察するのだった。

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NHK『あまちゃん』第119回

寝室がなまら暑くて寝苦しかったのに、ゴミ投げのために外に出たら寝室よりも涼しくて、とても悔しくなった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第119回めの放送を見ましたよ。

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第20週「おらのばっぱ、恋の珍道中」

2010年9月。
荒巻(古田新太)のプロデュースするアメ横女学園やGMTの人気に陰りが見え始めた。GMTのセカンドシングル『地元サンバ』は1位を獲得することができなくなった。危機感を感じた荒巻は、「荒巻映画祭」を開催することを決めた。所属タレントを主演にた映画を10本ほど公開し、テコ入れをしようというのだ。グループでの売り出しに限界も感じており、これからは個人単位でプロデュースしようという目論見もあった。

「荒巻映画祭」に参加する気鋭の映画監督9人の起用が決まった。残る1本は、荒巻が自ら監督を務めるという。荒巻は映画『潮騒のメモリー』のリメイクを撮ることに決めた。映画の舞台は宮城県であることから、主演は宮城出身の小野寺薫子(優希美青)と決めた。

荒巻はこの企画を鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)に説明した。そして、オリジナルの主演であった鈴鹿にも出演してほしいと依頼した。鈴鹿は出演を渋ったが、主演女優をオーディションで決めるのならば協力しても良いという条件を出した。もちろん、鈴鹿も審査員として参加するつもりだ。荒巻はその条件を飲んだ。

その頃、アキ(能年玲奈)の人気に火が付き始めていた。北三陸での海女時代やGMT時代、子供向け番組『見つけてこわそう』などの動画がネット上にアップされた。それらの動画がきっかけとなり、仕事のオファーも増えてきたのだ。テレビ出演や雑誌のグラビアへの露出が増えた。

ところが、水口(松田龍平)はアキのグラビア写真に異変を感じた。アキの表情が、恋する女の子の顔になっていたからだ。トーク番組『パークスタジオ』(『スタジオパクからこんにちは』のパロディ))の本番直前、水口はアキに彼氏ができたのかと尋ねた。予備校のイメージキャラクター契約のため恋愛が禁止されているが、アキは内緒で(福士蒼汰)と交際していたのだ。アキは何も答えなかったが、水口に秘密がバレてしまったかもしれないと思い、激しく動揺した。

トーク番組の本番中も、自分の恋愛のことばかり気になって集中できなかった。司会者(中田有紀)の質問にも上の空で、「恋人が仕事です」などとトンチンカンな受け答えをしてしまった。生放送だったため、それはそのまま流れてしまった。もちろん春子(小泉今日子)も事務所でそれを見ていた。春子は不審に思いつつも、ネット上での評判が上々だったので気を良くした。アキのひょうきんなキャラクターが受けたのだ。

本番終了後、水口は改めてアキを問いただした。水口は、所属タレントに恋人ができた時の見抜き方を荒巻に教えてもらったことがあるという。グラビア写真で口元が開いたり、目の焦点が合わなくなったりするのだという。それでアキにも恋人ができたと勘付いたというのだ。種市のことを隠しておきたいアキは黙秘した。しかし、水口から「板前(種市)か?」と聞かれると、図星を付かれた動揺が顔に出てしまった。それで水口は全てを悟った。

アキは春子に白状すべきかどうか悩んだ。しかし、黙っているのが一番だという結論に達した。ところが、自宅兼事務所で春子や水口と一緒にいる時、種市から電話がかかってきた。発信者通知でそれを知ったアキは、ふたりの見ている前で電話を出る気になれなかった。隠れて電話に出ようと右往左往していると、春子から早く電話に出るよう促された。

開き直ったアキは、春子と水口の前で種市からの電話に出ることにした。

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NHK『あまちゃん』第118回

NHKウイークリーステラ臨時増刊として『あまちゃんメモリアルブック』が発刊されることになったそうだが、放送終了前(9月16日)に発売されるとのことなので、最終話までの情報が載っているのかどうかが気になる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第118回めの放送を見ましたよ。

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第20週「おらのばっぱ、恋の珍道中」

よしえ(八木亜希子)が北三陸に帰還し、スナック梨明日に姿を現した。母を受け入れることのできないユイ(橋本愛)は店を飛び出した。

ユイが動揺することを予期したアキ(能年玲奈)と種市(福士蒼汰)は、彼女を励ますために自分たちの変な表情の写真をメールで送った。すると、ユイからも同じように変な顔を作った写真が送られてきた。アキと種市は、ユイに元気が残っていることに安堵するのだった。

よしえは梨明日に集まった人々の前で自分の思いを話していた。北三陸で暮らしていた時、よしえは自分自身をさらけ出すことができないことを思い悩んでいたという。自分が北三陸出身ではないことを引け目に感じ、いつまで経っても地元に馴染めない思いを抱いていた。表面上は良妻賢母を演じていたが、夫・功(平泉成)が倒れた時に全てが恐ろしくなって逃げ出してしまったという。ユイが不良になったという話を聞いた時には、悔しい思いをしたという。よしえは弱い自分をさらけ出すことができなかったのに、ユイは弱さをそのまま表出できたということだからだ。そして、ユイが更生できたのは地元の人々のおかげだと言って感謝した。

よしえはもう一度北三陸で暮らしたいという希望を述べた。家族や地元の人々に許してもらえないとしても、もう一度家族と共に暮らしたいのだという。たとえ元通りにならなくても、家においてほしいと言って頭を下げた。それを聞いた功はよしえを受け入れることにした。功によれば、全てが1年前とは変わってしまったという。功は病気で倒れ、ユイはアイドルの夢を捨て、ヒロシは一家の中心として成長した。あらゆるものが変わってしまったが、功は今の状態を良い状態だと思っていると話した。1年前の家族とはすっかり変わってしまったのだから、よしえも以前のような良妻賢母である必要もないのだ。それに、功は自分の面倒を看るのはヒロシよりもよしえの方がいいと言って笑わせた。こうしてよしえは赦された。

よしえと功の話の途中で、夏(宮本信子)はいつの間にか姿を消していた。長旅で疲れたと言って帰宅したのだ。夏は、駅の待合室に佇んでいたユイに荷物を運ぶのを手伝わせた。家に着くと、夏はユイによしえのことをどう思うか尋ねた。ユイは、複雑な思いであったが、思わず抱きつきたいと思ったと答えた。自制心が働いて抱きつくことはしなかったが、自分が所詮子どもであり母を恋しく思っていたのだと自覚したという。

話しているうちに夏は眠ってしまった。夏はいつもの癖で、目を開けたまま眠っていた。その姿を初めて見るユイは、夏に異変が起きたのかと思って驚いた。慌ててアキに電話をかけた。アキから説明を受けて、ユイは安心した。

その電話で、アキは足立家の再結成を祝福した。それと同じように、アキとユイの潮騒のメモリーズも再結成したいと話した。ユイはもうすぐ二十歳になるのだから年齢的に無理だと答えた。しかし、アキは自分も同い年であることを指摘すると共に、ユイはみんなのアイドルだからいくつになっても大丈夫だと励ますのだった。

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NHK『あまちゃん』第117回

昨日は、朝ドラ『ちりとてちん』の撮影地視察のため福井県小浜市へ行ってきた(巡った場所はこちら)当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第117回めの放送を見ましたよ。

出演者のサイン色紙。劇中の魚屋食堂のモデルとなった鮮魚加福(いづみ町商店街)に飾られていた。

出演者のサイン色紙。劇中の魚屋食堂のモデルとなった鮮魚加福(いづみ町商店街)に飾られていた。


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第20週「おらのばっぱ、恋の珍道中」

アキ(能年玲奈)と夏(宮本信子)が橋幸夫と面会していた頃、正宗(尾美としのり)と大吉(杉本哲太)はふたりだけで東京見物に出かけた。

途中、評判のラーメン店に立ち寄ったところ行列ができていた。正宗は機転を利かし、先に上野の森美術館で開催されているツタンカーメン展(会期: 2012年8月4日-2013年1月20日)に立ち寄り、行列が解消した頃を見計らってラーメン店に戻った。大吉は、正宗のそつのなさに舌を巻き、自分の負けを認めざるを得なかった。大吉は職務は鉄道の定時運行であり、自分の都合で行き先を変えたり時刻を変更させることができない。これまでは鉄道に誇りを持っていた大吉であったが、臨機応変に移動できるタクシーの良さを認めざるを得なかった。さらには、それを自在に操り、客の満足感を最大限まで引き出す正宗の手腕に舌を巻いた。大吉は、男としても正宗に敵わないと認めた。それで、春子(有村架純)へのプロポーズを撤回し、彼女のことを正宗に託すと言うのだった。正宗も安堵し、ふたりに友情が芽生えた。

そして、夏と大吉が北三陸へ帰る日となった。春子はふたりに持たせる「土産」があるという。それは、1年前に失踪したよしえ(八木亜希子)であった。春子は密かに何度もよしえと会い、話し合いを続けていたという。春子は、たとえ許してもらえないとしても家族に会い、謝りたいというよしえを弁護した。夏はそれを受け入れ、よしえには何も言わずに一緒に連れて帰ることにした。

夏やよしえが北三陸駅に着くと、スナック梨明日には街中の人々が集まっていた。夏が無事に帰ってきたことをみんなは大いに喜んだ。しかし、夏の後からよしえが入ってくると、店の空気が凍りついてしまった。

ユイ(橋本愛)の驚きと動揺は人一倍強かった。ユイは気がおかしくなって笑い出してしまった。笑いながらも、よしえを攻撃する言葉を次々に発した。よしえのせいで自分が高校やアイドルを諦めたこと、家族を捨てたしたたかな女だと陰口を叩かれていること、今さら帰ってくる資格などないなどとまくし立てるのだった。ユイはたまらなくなって店を飛び出してしまった。

ヒロシ(小池徹平)もよしえに食って掛かった。一方、功(平泉成)は落ち着くようにとりなした。けれども、夏は気が済むまで思う存分言い合うのがよいと助言するのだった。よしえにもそれだけの覚悟はできているはずだと告げた。

駅の待合室に佇んでいるユイの元へ、アキと種市(福士蒼汰)から写メールが届いた。ふたりはカメラに向かって変な顔を作り、それをユイに送ったのだ。ユイはそれらの写真を見て素直に笑った。

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NHK『あまちゃん』第116回

三谷幸喜脚本のドラマ『王様のレストラン』はほとんど見たことがないけれど、山口智子演じるヒロインが橋幸夫の大ファンだという設定は一般教養として知っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第116回めの放送を見ましたよ。

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第20週「おらのばっぱ、恋の珍道中」

50年近く前、橋幸夫(清水良太郎)が北三陸でコンサートを開いた。その時、夏(徳永えり)がステージ上で花束を渡し、ふたりで「いつでも夢を」をデュエットした。その時から橋幸夫の大ファンである夏(宮本信子)は、一目会いたいというのだった。

無頼鮨でそのような話をしていると、鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)がやって来た。鈴鹿に相談すると、彼女はデビュー映画『潮騒のメモリー』で橋幸夫と共演したことがあるという。ただし、それ以来一度も顔を合わせておらず、簡単には引き合わせることはできないという。その上、映画の舞台挨拶で鈴鹿は失礼な失敗をしてしまったのだという。同じく共演していた由紀さおりと共に橋幸夫を舞台に紹介する際、緊張のあまり「ユキハシオ」と呼んでしまったのだという。そのため、合わせる顔もないというのだ。

それでもアキ(能年玲奈)らは鈴鹿を熱心に説得し、なんとかアポイントメントを取ってもらい、翌日会う約束となった。

その夜、夏は緊張のあまり眠れなくなってしまった。会いに行くのをやめると騒ぎ出すのだった。年をとったとはいえ、昔からの憧れの男性であり、実際に会うと自分が恋でどうなってしまうかわからないから不安なのだという。アキはなんとか夏をなだめすかした。

男と女と言えば、夏は種市(福士蒼汰)のことをアキに尋ねた。無頼鮨でアキと種市が意味深なアイコンタクトをしていたのを見逃さなかったと言う。ふたりが交際していることを夏は見ぬいた。アキはそれを認めたが、春子(小泉今日子)には絶対に言わないよう頼み込むのだった。

翌朝、夏は目一杯めかしこんでアキと共に出かけた。初めに鈴鹿が橋幸夫に話しかけたが、彼は鈴鹿のことをあまり良く覚えていなかった。『潮騒のメモリー』で共演したことを覚えていなかったし、今や有名女優である鈴鹿ひろ美の名前すら「鈴木」だと記憶していた。

その様子を垣間見て、夏は緊張のあまり逃げ出してしまった。すると橋幸夫が追いかけてきた。そして、夏のことを「北三陸のなっちゃん」と呼びかけた。はるか昔のことを橋幸夫はしっかりと覚えていたのだ。その夜、無頼鮨を貸切にして、橋幸夫と共に食事会が開かれた。夏と橋幸夫は昔と同じように「いつでも夢を」を歌った。夏は今までに見せたことのなかったような笑顔を浮かべた。その夜の夏は、まさに北三陸の元祖アイドル「なっちゃん」に戻ったかのようだった。

一足先に帰っていく橋幸夫をみんなが見送った。そんな中、夏と鈴鹿ひろ美だけが店内に残ってふたりきりになった。夏は橋幸夫に会わせてもらった事とアキの面倒を見てもらっていることを鈴鹿に感謝し、深く頭を下げた。夏はアキのことを心配していると話した。海女としてウニをひとつとるのにも3ヶ月かかった子が、芸能界でうまくやっていけるか不安に思っているのだという。それに対して鈴鹿は、海中と芸能界は違うと言い、アキにも見込みはあると答えるのだった。

その日、夏は上機嫌で帰ってきた。

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NHK『あまちゃん』第115回

先日、初めて行った居酒屋の女将さんに「甘いマスクのいい男」と言われて気をよくした上に、彼女も『あまちゃん』を毎日欠かさず見ているということで大いに盛り上がったのだが、帰宅して考えなおしてみれば、「甘いマスク」というのはドラマの中で栗原しおり(安藤玉恵)がヒロシ(小池徹平)を評した言葉であり、その後に「頭の中も甘い」などと言ってけなした言葉であるわけで、そう考えると僕も遠回しにdisられていたのではないかと思わざるをえない当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第115回めの放送を見ましたよ。

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第20週「おらのばっぱ、恋の珍道中」

夏(宮本信子)が大吉(杉本哲太)を伴って上京した。

正宗(尾美としのり)のマンションに案内された夏は、不良娘だった春子(小泉今日子)が立派な暮らしをさせてもらっていることに感激し、正宗に大いに感謝するのだった。東京でまめぶ大使を務める安部(片桐はいり)とも再会できたことを夏はとても喜んだ。

翌日は、安部の立てた計画に従い、超過密スケジュールで東京の観光名所を一気に回った。朝8時半に正宗のタクシーで家を出発し、午前中は都庁新宿御苑国会議事堂皇居の見物、銀座の歌舞伎座へ移動して歌舞伎を見ながら昼食を摂り、14時には建設中の東京スカイツリーで記念撮影、その後はお台場のアウトレット浅草アメ横を巡り、夕食は無頼鮨でとった。本来は、この後に秋葉原で買い物をする予定になっていたが、一同は疲れてしまい、それは翌日に持ち越すことになった。

しかし、夏は翌日は別の用事があるという。春子には絶対に秘密だと約束させた上で、夏はアキ(能年玲奈)、正宗、大吉、安部の4人に自分の秘密を話し始めた。これまでの66年の人生を夏は忠兵衛(蟹江敬三)の妻として、一途に地味に暮らしてきた。しかし、その生涯の中で、一度だけ道ならぬ恋に走ったことがあるのだという。その男に会いに行きたいと言うのだ。突然の事に一同は驚いた。

その頃、北三陸では人々が喫茶リアスに集まって暇を持て余していた。海女カフェや観光協会はお盆休みで、特にすることがないのだ。

噂好きの人々は、ユイ(橋本愛)が突然東京行きをやめてしまった理由を詮索した。ユイが東京へ行くのをやめた本当の理由は、東京によしえ(八木亜希子)がいるからだ。家族を捨てた母と顔を合わせたくないからユイは東京に行きたくないのだ。しかし、そんな理由を説明するわけにもいかず、ユイは「リアスの仕事がある、功(平泉成)の世話がある」などともっともらしい嘘を述べた。それでも話をやめない人々を琥珀掘りの勉(塩見三省)がたしなめた。彼だけは、ヒロシ(小池徹平)がユイによしえのことを耳打ちしているのを漏れ聞いてしまい、本当の理由に勘づいていたのだ。それでユイを傷つけないように、彼女をかばった。

ユイの話が遮られてしまったので、人々は夏のうわさ話を始めた。かつ枝(木野花)や弥生(渡辺えり)は、夏が酔っ払って「ユキオ」という男の話をしたのを聞いたことがあるという。地元には「ユキオ」という名前の人物はおらず、その正体は誰にもわからなかった。

その時、勉が昔話を始めた。1964年(昭和39年)の出来事だ。
その時、北三陸市の体育館で橋幸夫のコンサートが開かれたという。当時17歳だった勉(斎藤嘉樹)もそれを見に行ったのだという。そのコンサートでは、地元を代表して、海女の格好をした当時19歳の夏(徳永えり)が花束を贈呈した。それに気を良くした橋幸夫(清水良太郎)がステージ上で夏と『いつでも夢を』をデュエットしたのだという。夏の言っている「ユキオ」とは橋幸夫だというのが勉の主張だった。

しかし、人々はその話を信じなかった。橋幸夫が北三陸に来たことなど誰も覚えていないのだ。菅原(吹越満)によれば、観光協会の記録にも残っていないのだという。しかし、勉は強硬に主張した。橋幸夫とデュエットしたことで、夏はしばらくの間地元のアイドル的扱いだったというのだ。

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NHK『あまちゃん』第114回

8月16日未明(15日深夜)から3夜連続で「朝まで”あま”テレビ」として、第20週までの本ドラマのダイジェスト放送が行われることをお知らせする(案内ページ)当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第114回めの放送を見ましたよ。

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第19週「おらのハート、再点火」

アキ(能年玲奈)がイメージキャラクターを務める予備校のポケットティッシュが街中で配られていた。偶然それを受け取ったユイ(橋本愛)の母・よしえ(八木亜希子)は予備校の伝を辿り、スリーJプロダクションに連絡をとった。それで、アキや春子(小泉今日子)と東京で再会した。

よしえは夫・功(平泉成)が意識不明で倒れてしまった時、何もかも恐ろしくなったり、自信を失ったりした。それで咄嗟に家出してしまった。初めはちょっと気分転換をして、2-3日で家に帰るつもりでいた。しかし、時間が経つにつれ帰る気持ちも失われてしまったのだという。東京ではコンビニでアルバイトをしたり、アナウンサー時代の上司(天野勝弘)にナレーションの仕事(GMTのデビューシングルのCMなど)を世話してもらって食いつないでいたという。

北三陸でのよしえは、主婦として家族の顔色ばかり気にして生きていた。自分の考えややり甲斐を持たず、ひたすら家族に奉仕するばかりだったのだという。東京では、自分で仕事をすることにより、やっと一人前の人間として世間と関わっている気分になれたのだという。それはそれで良い面もあった。しかし、今は寂しくてしかたがないという。家族に会いたくて仕方がないという。

そんなよしえに対して、春子は必ずしも優しくはなかった。よしえの失踪で、地元の人々がどれだけ心配し、迷惑を被ったかを話した。特に、ユイの心労については強調した。よしえがいなくなったせいでユイは上京とアイドルの夢を諦め、高校も中退し、ひどく荒れてしまったことを伝えた。今でこそスナック梨明日で働いたり、海女として更生したが、そこに至るまでの周囲の人々の気遣いも尋常ではなかったと言うのだった。さらに春子は、自分も家出した経験を話した。夏(宮本信子)と和解するのに25年もかかったことを引き合いに出し、よしえを叱るのだった。

よしえは家族に知らせることを嫌がったが、春子は無事を伝えるべきだと主張した。春子はアキに電話をするよう命じた。アキはヒロシ(小池徹平)に電話をかけた。

その時、ヒロシは功と共にスナック梨明日にいて、夏とユイの送別会に参加していた。夏は1週間後にユイを伴って東京見物に出かけることにしていた。それの送別会が行われていたのだ。ユイは初めての上京にワクワクしていた。ガイドブックと首っ引きで、楽しそうに観光先の下調べやみんなへのお土産の選定を行なっていた。

よしえが見つかったと聞いたヒロシは、すぐにユイにも伝えた。するとユイは東京行きを取りやめてしまった。自分を捨てた母親に会いたくないというのが理由だった。ユイは東京行きをやめたことでアキに謝罪の電話をかけた。ユイは、自分が東京に行こうとすると必ず邪魔が入る運命なのだと落ち込んだ様子で話した。そんなユイに対して、東京は意外と近いのだと説得し、いつか東京に来れる日も来ると励ますのだった。

ただしアキは、ユイとの電話で種市(福士蒼汰)のことは話せなかった。先の電話で、ヒロシには自分が種市と交際を始めたことを伝えたが、ユイにはまだ話すことができなかった。

それからしばらくして、夏が上京した。ユイの代役として、大吉(杉本哲太)が付き添ってやってきた。夏が東京に来たことには大きな理由があったのだが、夏はまだ誰にもそれを打ち明けていなかった。

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