私のしごと館、閉館へ

京都府精華町の職業体験施設私のしごと館が今日閉館する。

産経が空撮写真とともに記事にしている。

581億円「私のしごと館」再就職先なし あす閉館、巨大廃墟に

「税金の無駄遣いの象徴」といわれた関西文化学術研究都市の職業体験施設「私のしごと館」(京都府精華町、木津川市)が31日に閉館する。所管する厚生労働省は今夏にも入札を行って建物を売却する方針だが、景気が低迷する中で甲子園球場の総面積に匹敵する施設の引き受け先が見つかるかどうかは不透明。地元自治体や学研都市の関係者からは「巨大な幽霊屋敷になる恐れもある」と懸念する声が出ている。
私のしごと館の空撮写真

ていうか、この写真、私のしごと館の裏手から撮影したものだ。なぜこの方向?

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私のしごと館・リニューアル

赤字公共事業の象徴となっている、京都府精華町の仕事ミュージアム “私のしごと館” であるが、当面は民間委託の上存続することが決まっていた。
2008年9月1日より、いよいよ株式会社 コングレに運営が委託され、私のしごと館が地味に再スタートした。
コングレは、北海道洞爺湖サミットの運営を行ったという実績も持っているそうだ。きっとそのカラミだろうけれど、現在私のしごと館では「北海道洞爺湖サミット: 首脳会議をめぐる仕事」展をやってる。

これまでの運営母体は独立行政法人 雇用・能力開発機構であり、私のしごと館の web ページも http://www.shigotokan.ehdo.go.jp/ という具合に、ehdo.go.jp ドメインにおかれていた。
しかし、9月1日から新ドメイン http://www.shigotokan.jp/ で運営されている。

京都新聞の報道によれば、

総合コンベンション企画運営会社「コングレ」(本社・大阪市中央区)が2年間の運営費約18億9900万円で受託。委託後に存廃が検討される。

だそうだ。

そんな私のしごと館の様子を、某ご近所さんが知らせてくれたので、勝手に紹介。
#事後報告でごめ~ん

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俺が私のしごと館と舛添厚労相について語る

昨日、私のしごと館に関する記事を書いたら、本日とてもたくさんのアクセスを集めていた。森本卓郎の記事にトラックバックを打ったから、それでアクセスが増えたせいもある。
しかし、それとは無関係に、検索エンジンから飛んでくる人も今日は多かった。
どうも、私のしごと館がマスコミで取り上げられたようだ。

舛添厚労相、私のしごと館を視察

りんちゃんのお母さんから以下のような報告(写真つき)をしてくれた。

本日11時頃、しごと館の前にテレビカメラが多数集まっていました。
誰か偉い人が視察に来るんだろうな、今日も入館者少な目な感じだけど、また「こんな人が来ていない無駄な施設」ってけちょんけちょんに言われるんだろうな、と思って見ていました。

11時半頃、誰かが来ましたが誰だか確認できませんでした。

夕方のニュースを見たら来ていたのは舛添さんでした。当然、舛添さんはヒドイことは言っていませんでした。舛添さんは「駆け足で」視察されたそうです。

shigoto1.jpg

視察の様子は、たとえば京都新聞で報道されている。
「つぶすのはもったいない」 舛添厚労相が私のしごと館視察

舛添厚労相は「職業教育は採算の問題ではなく、政府の施策としてきちんとやらなければならない。子どもたちに夢と希望を与えるしごと館に、きちんと生まれ変わるよう、オールジャパンで取り組む」とも話した。

“オールジャパン” の意味はよくわからんが、とにかくすごい意気込みだ。

ちなみに、昨日も書いたけど、森本卓郎が参画している「私のしごと館のあり方検討会」は厚生労働省の組織なので、森本氏と舛添厚労相は味方同士ってことで。

NHKニュースのビデオのインタビューとか聞くと、森本卓郎のエッセイで見たようなフレーズ(売却しても「二束三文」にしかならない、とか)もちゃんと出てくる。

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森永卓郎が私のしごと館と渡辺行革大臣について語る

京都府精華町に「私のしごと館」という職業訓練/博物館施設がある(うちから歩いて10分ぐらい)。
この施設の運営財源として雇用保険料がつぎ込まれているが、年間十数億円の赤字を出していることで問題視されている。

昨年、渡辺行革大臣が「絶対廃止!」と主張したものの、廃止決定にまでは至らなかったというところまではニュースを追っていた。しかし、その後どうなったのかはよく知らなかった。

今日、森永卓郎のエッセイ(「赤字の公営施設はただ潰せばいいのか」)を見つけて、およそどういう状況になっているのかがわかった。
このエッセイ、わりかし面白い。けれども、結構長くて、読むのが疲れる。
そこで、僕では力不足だが、概要をまとめてみる。

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宇宙ステーション実験棟「きぼう」は精華町にもあった

今、NHKのニュースで明日打ち上げのNASAスペースシャトル・エンデバーの話題を取り上げていた。
今回のエンデバーのミッションで日本にとって注目なのは、日本人宇宙飛行士の土井さんと、彼が国際宇宙ステーションに設置する実験棟「きぼう」に関してだ。

NHKのニュースでは、実験棟「きぼう」の内部映像が紹介されていた。
その映像を見るのは間違いなく初めての当方であるが、「きぼう」の内部構造には激しく既視感が・・・。

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私のしごと館に捧げられた愛のブルース

私のしごと館は自宅から徒歩10分のところにあるし、何度か行ったこともあるし、意外に楽しめることを知っている僕である。
公共事業なんてそもそも金銭的な採算なんて度外視して、公共の福祉を高めるものなんだから、赤字でも何でもやりゃいいのにと、基本的に存続に1票を投じたい僕がいる。
ただし、その一方で「もうちょっと効率よくやる方法や、人々から納得される運用方法はきっとあるはず」と、改革すべしという意見を述べたい僕もいる。

こんな僕なので、以下の意見には賛成。

大阪DEEP案内:関西学研都市ダメポツアー (3) 私のしごと館

あまり面白くなさそうな「印刷の仕事」は受付をやっていない。
公共の利益の為であり無駄かどうかは関係ないとおっしゃるが、全体的に見ても、寒々しく感じてしまうのは否めない。

できるだけ多くの仕事を体験できるようにしたいのであれば、西成の日雇いのオッサンの仕事や、交通誘導警備の仕事、パチンコ屋の仕事、食品工場の仕事、食肉工場の仕事、ゴミ収集の仕事、葬儀の仕事なども体験できるようにすれば良いではないか。

あらぬ職業差別や貧困層への偏見を取り除く為にも、おかしなプロパガンダビデオや副読本を与えるよりよほど同和問題の啓発になるし、宇宙飛行士の仕事よりもよほど実用的だ。
「職業に貴賎はない」のだから、そのくらいの勢いで突っ走って欲しいぜ!

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