NHK『ゲゲゲの女房』第36回

 映画『アマデウス』で、病床に伏せるモーツァルトが、彼のことを敵視しているサリエリと一緒に曲作りをするシーンの大好きな当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第36回めの放送を見ましたよ。

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「アシスタント1年生」
 夏。

 『墓場鬼太郎』の再開へ向けて根を詰める茂(向井理)。肩腕を失っている茂は、右手でペンを持ち、左肩で紙を押さえる。そのため、体がひどく捻れて苦しそうである。鬼気迫る彼の姿を見て、布美枝(松下奈緒)は絶句し、思わず涙が出てしまう。何も手伝えないことにいたたまれなくなる布美枝。せめてもと、家計をやりくりして栄養のあるものを食べさせたり、肩を揉んでやったりするのだった。

 締め切り前日。布美枝は、どんな雑用でもいいから手伝えることはないかと声を掛ける。しかし、素人は口出しするなと一喝されてしまった。

 夜中、茂は布美枝が台所にいるのに気づいた。貧しくて湿布が買えない代わりに、生姜をすりおろした湿布を手作していたのだ。

 湿布を貼ってもらい気を良くした茂は、布美枝にベタ塗りを手伝ってもらうことにした。黒く塗るだけの簡単な作業であったが、初めてのことで緊張する布美枝。茂から励ましの言葉を受けて、なんとかこなすことができた。朝までに原稿は完成した。

 2週間後。ついに『墓場鬼太郎』ができあがった。

 茂は、布美枝に1冊手渡す。表紙を開けると、茂の直筆で布美枝宛の謹呈が記されてあった。とても嬉しいはずであったが、出版社から原稿料がもらえなかったと聞いて、感情を抑えなければならなかった。

 しかし、茂はもう1つのニュースを持ってきた。出版社社長がようやく鬼太郎の良さに気づき、長編作品を描くことを依頼してきたという。今回の分とあわせて、原稿料はその時にもらえる見込みだという。

 鬼太郎が認められたことで、茂の努力がやっと報われたのだと思い、大喜びで部屋の中を飛び回る布美枝だった。

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