今夜放送の『ためしてガッテン』(生かす!きのこパワー 13倍UP激うま健康ワザ)はゲストとして山瀬まみと藤田朋子が共演するということで、20年前の『山瀬まみ・藤田朋子のおませなふたり』を思い出し(参考: ふたりが「オリビアを聴きながら」を歌う映像)胸の熱くなっている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第33回目の放送を見ましたよ。
糸子(尾野真千子)は初めての洋裁受注に有頂天になり、自ら申し出て客(宮嶋麻衣)から代金を貰わなかった。善作(小林薫)は、その行為について商売人失格の烙印を押した。街中から糸子の洋裁屋のチラシを回収し、店頭から洋裁の張り紙も取り除いてしまった。
善作は、糸子を隣町のロイヤル紳士服店に働きに行くことを命じた。商売の基本を一から勉強させ直そうというのだ。自分の行ったことに反省していた糸子は、素直にそれを受け入れた。
当時、女性の洋装はまだ珍しかったが、男性のそれはずいぶんと普及し始めていた。時流に乗り、ロイヤル紳士服店もなかなか繁盛していた。
しかし、店主(団時朗)は威張っていて意地悪だった。糸子が紅茶を淹れると、口をつける前に理由も言わずに取替えさせたりする。それでも、新入りの糸子は従うしかなかった。さらに、4人いる職人たちも総じて付き合いにくかった。糸子のことを見くびっているのか、みんな態度がよそよそしく、まともに口も聞いてくれなかった。
そんな中、一人だけ糸子に愛想の良い職人・川本(駿河太郎)がいた。他の職人の手前、直接話しかけてくるわけではないが、仕事をしながら頻繁に彼の視線を感じた。糸子は少々不思議に思ったが、あまり深く考えないようにしていた。
ある日、仕事を終えて帰宅すると、玉枝(濱田マリ)が家で待っていた。最近、次男の勘助(尾上寛之)の様子がおかしいのだという。夜どこかに出かけて、遅くまで帰ってこない。勤め先の和菓子屋が給料を払ってくれなくなったと言い訳して、家に金を入れなくなった。給料が貰えないわりには、真面目に仕事に出かける。どうも外で悪い遊びを覚えたようだといって、糸子に相談に来たのだ。
話を聞くと、糸子は即座に家を飛び出した。勘助の友人・平吉(久野雅弘)の口から勘助の行き先はすぐに知れた。ダンスホールに入り浸っているのだ。
糸子はダンスホールに入店し、勘助の行動を監視した。
勘助は踊り子・サエ(黒谷友香)をが他の客と一緒に踊るのをじっと見つめていた。1曲終わったのでダンスを申し込もうとしたが、押しの弱い勘助は他の客に遅れをとってしまった。またじっと待つはめになった。
そこでやっと、勘助は糸子の存在に気づいた。
糸子は勘助のことを叱った。自分の雇い主を悪者にして給料が貰えないと嘘をついていること、母を心配させていることなどを責め立てた。女にうつつを抜かす前に自分の責任を果たせと叱責した。それでも勘助は、ここで帰ったらもう二度とサエと踊ることができなくなる。自分はサエのことが好きになってしまったのだと楯突いた。
ついに堪忍袋の緒が切れた糸子は、場所をわきまえず勘助に掴みかかって大暴れした。
そして、すぐに事務所に呼ばれた。支配人(稲健二)は糸子の男勝りの態度を評価し店で雇いたいくらいだと言うが、糸子はもちろん洋裁が天職だと言って断った。それでも糸子への評価と勘助への評価は別だとして、彼は当然出入り禁止となった。その場にサエも同席したが、彼女は一言も発せず、迷惑そうな様子を貫いていた。
帰り道、勘助は女々しく泣き続けた。糸子は腹立たしいばかりで、少しも慰める気にならなかった。
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