映画『ニュー・シネマ・パラダイス』を見た。
映画の時代設定は、第二次世界大戦終了直後あたりのイタリア。シチリア島の小さな村の映画館「シネマ・パラダイス」の中年映写技師と映画好きの少年の心の交流にかんする物語。やがて少年は成長し、映写技師の勧めもあって村を捨てる。中年になった少年が、自分の人生で得たものと失ったものを回想するという主題。
古い映画の断片がたくさん出てくるので、映画フェチ垂涎の映画だろう。
僕はそれほどの映画フェチではない。けれども、この映画は胸を張って良い映画だったと言える。たとえ上演時間が3時間(「完全オリジナル版」)あって、派手なシーンがないので油断すると寝そうになるという弱点はあるものの、この映画を観る前後で、僕は自分の人生に対する姿勢が軌道修正された。今まで右斜め方向(政治的意味ではない)に突き進んでいた僕の人生指針が、少なくとも3度位は正面方向に修正された気がする。