テレビ朝日『トットちゃん!』第6話

今日は初めてリアルタイムで視聴する当方が、テレビ朝日の帯ドラマ劇場『トットちゃん!』の第6話の放送を見ましたよ。

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朝(松下奈緒)のことを偏執的に愛する夫・黒柳守綱(山本耕史)は、自分が出かけるときは外から鍵を締めて彼女をアパートの部屋に閉じ込めた。朝が自分以外の人間と親しげにすることが我慢ならないのだ。

しかし、朝はベランダ越しに隣人・華子(高岡早紀)の部屋へ移動し、やすやすと脱出に成功した。もちろん盛綱の帰宅前に同じ経路で部屋に戻り、素知らぬ顔をしていた。
また、芸術家肌で金銭感覚に疎い盛綱は蓄えがないどころか、日々の家計も火の車だった。朝は結婚祝いとして貰ったミシンを使って、仕立て屋の内職を始めることにした。アパート1Fのカフェサロンは客を取るのに最適だった。アパートの住人たちは朝に協力し、盛綱に秘密を明かすことはなかった。

そんなある日、朝の父・周通(佐藤B作)が決めた元婚約者・児玉久興(本多力)が会いに来た。
児玉は朝のことを罵った。開業医という名家の娘が仕立て屋の真似事をするなど落ちぶれたものだと言うのだ。家の跡取りという大切な役目を忘れ、家族を捨て、さらには素性の知れない男にうつつを抜かして駆け落ちまでした。人として醜いとなじり、自分とは住む世界の違う人間だと吐き捨てた。
もちろん朝は反論した。幸せには様々な尺度がある。自分は内職をしているが、夫とふたりで幸せに暮らしていると訴えた。

児玉との話が長引いたせいで、部屋に隠れ戻る前に盛綱が帰ってきてしまった。
盛綱は自分が騙されていたことに気付き、激怒した。しかも、朝が自分の知らない男と話し込んでいたことにも我慢がならなかった。
児玉は、帰宅するなり妻を怒鳴りつける男の様子に驚愕した。そして、東京には変人ばかりが住んでいるのだと吐き捨てた。自分は大自然とともにまっとうな暮らしをする北海道に愛着があると述べて去っていった。

部屋に戻った朝は、盛綱に深く謝罪した。盛綱はまだヘソを曲げていたが、少しは怒りも収まった。朝が急ぎの仕立て仕事のあることを説明すると、夕飯までミシンを使うことも許してくれた。

しかし、ミシンの騒音が盛綱を苛立たせた。音楽家の耳には耐え難いと文句を言いはじめた。朝がミシンを止めると、盛綱はバイオリンを取り出して弾きはじめた。すると今度は外から犬の吠える声が聞こえてきた。
癇癪を起こした盛綱は、手元にあった小物を窓に投げつけた。割れた窓ガラスの修繕費の心配を朝がもらすと、盛綱の怒りがますます激しくなった。窓ガラスは取り替えれば済むものだが、盛綱の有する芸術的感性は何を持ってしても取り返しのつかないものだというのだ。

ついに朝の我慢も限界に達した。盛綱の大切なものはバイオリンと朝の2つだけだと言っていたが、自分はバイオリンよりも下に見られていると言うのだ。今でも朝は盛綱のバイオリンを愛している。しかし、盛綱の芸術に愛はなく、誰一人への愛も無いと断じた。
朝は、もう盛綱と一緒に暮らすことはできないと宣言し、部屋を出て行こうとした。

出て行かせまいとする盛綱ともみ合った。はずみで転倒した朝の目の前に盛綱の靴があった。
彼の靴はつま先がひどくすり減っていた。それは、毎日、朝に会うために前のめりで大急ぎで帰って来た証拠だった。
朝は、それが何よりの幸せだと思い直すのだった。

それから3年が経過し、1933年(昭和8年)8月。
朝は妊娠していた。盛綱は男の子が生まれると決めてかかっており、すでに名前も付けている。
彼の芸術的直感に基づいて「徹」という名が与えられた。

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NHK『わろてんか』第7回

昨日の発表会の『M』(プリンセス プリンセス)はボロボロすぎて、とてもじゃないけれど記録映像を公開することのできない当方が、NHK朝の連続テレビ小説『わろてんか』の第7回めの放送を見ましたよ。

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第2週『父の笑い』

1910年(明治43年)夏。
てん(葵わかな)は女学校に通っていた。商家の娘ならば、そろそろ嫁に行ってもおかしくない年頃だし、そのための躾も十分にできていた。

年に一度か二度ではあるが、旅芸人・北村籐吉(松坂桃李)から途切れること無く手紙が届く。幼女(新井美羽)の頃に会ったきり、8年間一度も会ったことはないが、てんは籐吉への気持ちが募るばかりだった。

手紙が届くたびに嬉しそうにしているてんの姿を見て、妹・りん(堀田真由)や女中・トキ(徳永えり)は、てんが恋をしているとからかった。これまで恋という感情を抱いたことのなかったてんは、慌てて否定する一方で、彼女らの言うことも的を射ていると感じるところがあった。
藤岡家の丁稚として てんと一緒に育った風太(濱田岳)は手代にまで出世していた。家に届く手紙を整理しているのは彼である。他の家族には知られないよう配慮してくれている。風太は奉公人として、雇い主の娘である てんのために身を粉にしているのだ。しかし、うさんくさい旅芸人から手紙が届くことを面白くは思っていなかった。

籐吉からの手紙を女学校で読んでいたところ、校長(林英世に見つかってしまった。旅芸人などという下賤な者から手紙を受け取るなど、はしたないことであり女学生にあるまじき行為である。母・しず(鈴木保奈美)が学校に呼び出され、激しく叱責された。
しずは、父・儀兵衛(遠藤憲一)には黙っておくことを約束してくれた。その代わり、籐吉のことは金輪際忘れてしまうよう命じた。商家の娘は、いずれかの商家へ嫁ぐのが運命である。旅芸人とは結ばれないのはもちろん、悪評が立っても困るのである。

そのころ、父・儀兵衛は大阪の先進的な薬品会社の社長・伊能(南条好輝)を訪ねていた。京都でも、西洋式の薬品を扱う問屋が台頭してきた。このままでは藤岡屋の商売が脅かされる。そこで、伊能製薬と手を結んで対抗したいと言うのだ。
伊能にとっても、京都の老舗薬問屋と提携することは願ったり叶ったりだった。ただし、そのためには家同士の確固とした結びつきが必要であると言う。

儀兵衛が大騒ぎしながら帰宅した。
伊能の息子(高橋一生)と てんとの縁談をまとめてきたのだ。

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