実は豆乳は飲まず嫌いだったのだけれど、何かのイベントに誘われてイヤイヤながら試飲した結果すっかり気に入ってしまった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブラッサム』の第13回めの放送を見ましたよ。

新学期の初日、ずっと欠席が続いていた次郎(渋谷そらじ)が登校してきた。父が腰を痛めて働けなくなったため、次郎が代わりに畑仕事をしていたので学校に来れなかったという。そのかわり、夜遅くまで教科書を自習していたという。その甲斐あって、次郎はスラスラと教科書を音読できるようになっていた。
珠(石橋静河)は次郎の成長を心から嬉しく思った。
その喜びは自然に体に表れた。その日赴任したばかりで珠のことをよく知らない島村(工藤阿須加)ですら上機嫌な様子がよくわかった。
話を聞いた島田は、次郎の頑張りももちろんだが、珠が子どもに接する態度の賜物だと言って褒めた。この学校では学力ごとに児童を分けているが、そのような区別に拘らず真摯に向き合う珠が立派なのだと評価した。
昼になり、珠と島田は弁当を使った。珠が見るともなく隣の席を見ると、島田の弁当は白米だけで梅干しすら入っていなかった。島田は珠に覗かれていることに気づくと、粗末な弁当を恥じた。一人暮らしの身で、食べ物にまで気を配れないのだと弁解した。
珠は自分の弁当からメザシを分けてやった。島田は気恥ずかしそうにそれを食べた。その様子がどこかおかしくて、ふたりで静かに笑いあった。
その夜、珠は島田の事ばかり考えていた。そしてその日の思い出を
「癖のある笑い声と揺れる肩。物思いにふける眉間のしわと歪めた唇。頼りない猫背と刈り上げた襟足。食べる時に瞑る瞼とメザシを頬張る口元。 好き」
と紙片に書き留めた。
その時、継母・リョウ(国仲涼子)から声をかけられた。珠はとっさに一緒に机に広げていた算術の教科書に紙片を挟んで隠した。
翌日、授業をしていても珠の頭の中は島田のことで占められた。子どもたちに算術の問題を解かせている間、校庭で授業を行っている島田の姿を窓からうっとりと眺めるほどだった。
算術の授業が終わるとき、教科書から昨夜の紙片がこぼれ落ちた。
次郎がそれを拾ったが、漢字の苦手な彼にはそれを読むことができなかった。そこで、ちょうど校庭から引き上げてきた島田を見つけるや、彼に手渡して読んでくれとせがんだ。
島田は一瞥するやいなや、難しい顔をして無言のまま紙片を珠に手渡すとひとりで職員室に戻っていった。
珠は気まずい思いをしつつも、職員室の島田の隣の席に戻らなければならなかった。島田には単なる落書きだと言い訳した。
しかし、島田は自分のことを書いてあるのではないかと尋ねた。その根拠は、珠からもらったメザシのことが書いてあるからだと説明した。そこまで言い当てられると珠はごまかすことができなくなった。素直に島田のことだと認めた。
島田は難しい顔を崩さなかったが、「胸に来るものがあった」と述べ、席を外した。
翌日、島田が学校を休んだ。発熱したという。
その日、珠は島田のことが心配になった。一人暮らしではいろいろと不自由しているに違いないからだ。しかし、自分が見舞いに行くと迷惑かもしれないと躊躇した。
帰宅して継母・リョウに相談すると見舞いに行くべきだと背中を押された。いくら心配だけしても具合は良くならないのだから、直接行って看病すべきだという。
それで勇気を出して、珠は島田の家を訪問した。島田は驚いたが、珠を家に招き入れた。