木公 について

不良青年になりたいのですが、臆病で不良青年になれない当方です。 幸か不幸か、頭と顔と人格は、生まれつき不良品です。 職業は会社員で、やってることは研究関連。 大学での専攻は心理学。 そのせいかどうか知らないけれど、「理屈っぽいうえに、人の弱みを握ってそこをチクチクやるのが上手い。サイアクー」と言われ、あんまりモテない。 北海道出身のくせにスキーは一度もやったことがない。その上、スポーツ全般が苦手。 太陽光線もあまり浴びないインドア派。酔うとすぐにガンダムの話を始める。おかげで「あなたって、面白みのないオタクね。サイテー」と言われ、まったくモテない。 細かいことはあまり気にせず、ちょっとくらいの困ったことなら適当にジョークにして笑い飛ばすように、日々努力して生きています。 そのおかげで「そういう、明るく生きているところだけは、アナタのいいところかもね」と、ちょっぴりだけお褒めいただいております。

アニメ『四畳半神話大系』(原作・森見登美彦)

 アニメ『四畳半神話大系』の放送が始まる。

 2年半くらい前に森見登美彦の原作を読み、無駄に格調が高いくせに内容が軽薄でありながら、全体を通した構成がよく練られており感心し、お気に入りの小説の一つとなった。

 そんなわけで、同作がアニメになるというニュースを聞いて楽しみにしていて、楽しみにしていたくせに危なく忘却の彼方に葬り去られそうになりかけていて、首都圏では明日深夜より放送開始と思い出して羨ましく思い、当方の住む近畿地方では来週より放送開始だと知って、あらためて楽しみにしている次第である。

 アニメに関する詳しい内容は、公式サイト「四畳半神話大系」を参考にされたし。予告映像もある。

 ただし、予告編を見た限り、僕の好みから少々逸脱したキッチュな映像で、アニメ版について行けるかどうか少々不安なところもある。

放送予定
フジテレビ: 4月22日より、毎週木曜24:45~
関西テレビ: 4月27日より、毎週火曜25:29~
東海テレビ: 4月29日より、毎週木曜26:15~
BSフジ: 5月8日より、毎週土曜25:00~

NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』第21回

 今週の放送では、放送回数と日付が一致していることにふと気づいた当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第21回めの放送を21日に見ましたよ。

* * *

 寝支度を整え、寝室に入る布美枝(松下奈緒)。茂(向井理)はすっかり眠ってしまっている。布美枝は、無造作に脱ぎ散らかされた衣服と共に、取り外された義手が無造作に放置されているのを目に止めた。左腕のない寝間着姿を見て、彼のこれまでの苦労を思いやった。

 寝室の窓から外を見ていると、茂が起きてきた。窓から見える風景や山の向こうから聞こえてくる狐の声などの話を聞かせてくれた。
 腕のない茂の姿を初めて間近で見て戸惑う布美枝に対して、茂は形だけ見繕っても仕方ない、普段は全く装着する気がないと明るく話す。そうして茂はいつの間にか窓辺で眠りこけてしまった。まだ茂に会うのが2回目である布美枝は、今後の暮らしに対してまだ不安を持っていた。

 さらに翌朝。自分の実家と違って、各人が勝手に朝食を摂る様子や、何かと口うるさい母(竹下景子)の姿に布美枝は戸惑いを感じるのであった。特に、茂が好きなだけ寝坊させてもらっている姿や、矢継ぎ早に嫁の心得を伝えられることには密かに驚きを覚えていた。

 そして、いよいよ東京へ向けて出発した。

* * *

続きを読む

NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』第20回

 今日の近畿地方は雨。しかし、夕方にはあがるため、帰宅時に傘の置き忘れに注意しろと気象情報で聞いた当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第20回めの放送を見ましたよ。

* * *

 茂(向井理)の屁に対して、彼の父(風間杜夫)は古今東西の屁のエピソードを披露することで場を和ませた。一瞬ドキりとした布美枝(松下奈緒)ではあったが、動じない茂の飄々とした態度に悪い気はしていなかった。

 下戸の茂は、勧められるがままに酒を飲んでしまう。
 布美枝の父(大杉漣)は娘のために安来節を歌う。彼の歌は、今までに自分の結婚の初夜と妻が倒れて看病したときの2度しか披露されたことの無いとても珍しいものである。彼の愛情がその歌に込められていることを知っている布美枝は感激して涙を流す。

 しかし、布美枝の父の歌が始まったために中座できなくなり、我慢の限界に達した茂は酔いつぶれて倒れてしまった。

 茂の数々の失態に対して、布美枝の親族たちは不安を口にする。それに対して布美枝は、父の歌が終わるまで席を立たなかったことは、礼儀正しく気の利く人物であるのだと彼をかばう。ただし、本音では彼女も不安でいっぱいなのだが、家族に心配をかけないよう気を利かせて気丈に振舞っているのだった。

 式が一通り終わり、布美枝は茂の実家に一泊し、翌日東京へ発つことになった。茂は相変わらず酔いつぶれたままであったが、布美枝は実家の家族へ爽やかな挨拶をして別れていくのであった。

 その晩、茂はまだ酔いが覚めず、一人で引っ込んでしまった。居間に残された布美枝は、茂の母(竹下景子)から彼の事を頼むと頭を下げられる。布美枝もまた、嫁としてしっかりと挨拶をするのであった。

* * *

続きを読む

松本清張『点と線』

 初めて松本清張を読んだ。

 彼の作品としては、映画化された『砂の器』だけはDVDで見たことがあった。胸を打つ作品だったし、見て良かったと思うし、名作だと信じる。ただし、未見の人にオススメするほどかと言われると、少々口ごもる。昭和中期が舞台で現代とは生活風俗が異なるし、疾病差別という重いテーマが背景にあるので、真剣に見ようと思ったらずいぶんと肩がこるのだ。
 このように、僕の唯一の「松本清張・経験」は『砂の器』に集約されており、松本清張は肩こりの固まりみたいな存在としてしか認識されていなかった。だから、有名作家であることは知っていながら、これまで一度も彼の作品は読んだことがなかった。

 ところが昨日、単なる暇つぶしのつもりで松本清張の『点と線』の文庫版を購入した。なんで松本清張を選んだのかはよく分からない。それでも、『点と線』をチョイスした理由は、彼の代表作であるという事を知っていたからだ。その上、「アリバイ崩し」もしくは「時刻表トリック」というミステリ・ジャンルにおいて、金字塔と目されていることも知っていたからだ。ミステリ方面に全く詳しくない当方ではあるが、一般常識としてこの作品は読んでおく必要があるかもしれないと、なんとなく思った次第なのだ。

 僕は本を読むスピードの早くない人間だが、ほんの2時間くらいで読み終えられた。初めの数パラグラフは、少々堅苦しい文体に面食らいもしたが、ペースを掴んでくるとスルスルと読める。

続きを読む

NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』第19回

今朝8時頃、近鉄電車に乗っていたせいで、車内広告(ゆったり伊勢志摩)とワンセグから竹下景子の分身攻撃を受けた当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第19回めの放送を見ましたよ。

* * *

 両家は結婚式場に入った。

 茂(向井理)は徹夜で仕事をしたせいで寝ぼけ眼である。穴の開いた靴下でやって来たり、神事や祝詞の意味を真剣に理解しようとしたり、相変わらず他人事のようであった。それでも、式は無事に完了した。

 その後、新郎新婦の記念撮影が行われた。ふたりが身を寄せた時、布美枝(松下奈緒)の扇子が茂の義手にぶつかった。響いた硬質な音に重ねて、布美枝はこれから彼と長く一緒に生きていくことを意識するのであった。

 宴席でも村井家の非常識さが次々に顕にされていった。
 茂の父(風間杜夫)は地元で初めて東京の大学に進学するなど神童扱いだったが、故郷に帰ってきてからは風変わりな生活に呆れられている。布美枝の両親が客に挨拶回りをしているのを尻目に、茂の父は、妻(竹下景子)の忠告も聞かず料理を食べてばかりいる。

 もちろん茂も料理を食べてばかりである。
 その上、茂は大きな屁をしてしまう。座敷の中は凍りつくのに、茂は少しも悪びれる様子がない。特に布美枝は大きな不安を抱えるのであった。

* * *

続きを読む

MJの命日に『キング・オブ・ポップの素顔』公開予定

マイケル命日に映画「キング・オブ・ポップの素顔」日本で最速公開(eiga.com)

 ”キング・オブ・ポップ”と呼ばれた男の素顔が、世界に先駆けて一周忌となる当日に日本で公開される。同作は、元マネージャーのマーク・シャフェルが撮り続けた、10年間にわたるマイケルさんのプライベートな表情を本邦初公開する。

 プライベートフィルムとも呼べる同作は、シャフェルとオースティン・テイラーが共同で監督を務め、シェイ・サルウォルドとボブ・ニーマックがプロデュースを担当。マイケルさんの生まれ育った故郷への旅が収録されているほか、今まで公開されることのなかったネバーランドの深層部も明らかに。さらに、バースデイパーティで顔に生クリームを塗られて友人らと笑い合う姿など、限られた人間にしか見せることのなかった映像を通して、「マイケル・ジャクソン」というひとりの人間の素顔に迫る。

 「マイケル・ジャクソン キング・オブ・ポップの素顔」はスターサンズ配給で、6月25日から全国100スクリーン規模で公開。

続きを読む

Peeping Life

 ヴィレッジヴァンガードをぶらぶらしていたら、『Peeping LIfe -The Perfect Emotion-』というDVDのデモが流されていた。
 無駄にCGで書かれたフツーの人々が、脱力系のやりとりをするという地味なアニメなんだけれど、ジワジワくる。思わず、口元をニヤケさせながら見入ってしまった。

 昨年のSIGGRAPH ASIA 2009でも上映されたらしいよ。

続きを読む

NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』第18回

 「放送を見ていなくても、まとめ記事のおかげでパートのおばちゃんとの話題作りに重宝しています!」と言われたことに気を良くした当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第18回めの放送を見ましたよ。

* * *

 結婚式前日。
 布美枝(松下奈緒)の幼馴染であるチヨ子(平岩紙)が会いに来てくれた。まだ実感のわかない布美枝に対して、チヨ子は自分の経験に照らし、親に挨拶をして初めて実感がわくのだと語る。そして、婚礼前日にするか、当日の朝にするか、そのタイミングが難しいのだとアドバイスする。
 母(古手川祐子)との別れは済ませていたが、父(大杉漣)に対してはうやむやになっている布美枝であったが、父は気配を察すると照れくさくて逃げてしまうのであった。

 夜、布美枝が自室で嫁入りの支度をしていると、兄(大下源一郎がやってきた。片腕の茂(向井理)はネクタイを結ぶのに苦労するだろう。それを手伝うのは妻の勤めであり、結び方を覚えておけと言うのだ。気の利く兄に感心する布美枝であったが、兄は父から言いつけられたのだと打ち明けた。

 その後、布美枝は店で作業をしている父のところへ出向いた。酒屋を営む彼は、娘の結婚式のために最上級の酒を振舞おうと張り切っているのだ。ところが、平素と様子の違う父は「茂とその父(風間杜夫)は下戸だから安い酒を出せば良い」などと柄にもない軽口を言い、布美枝を少し驚かせる。
 父は茂の食べっぷりをひどく気に入ったと話した。見合いの席で遠慮なくガツガツと食事に手を付ける者はそういるものではない。食事の仕方には、その人の本性が出る。食べるということは生きることであり、彼の貪欲な生きる力を何よりも評価しているのだと言う。慣れない生活で楽はできないかもしれないが、最後に良かったと言えるように生きていけと布美枝にエールを贈るのであった。
 これまでの感謝を述べる布美枝に対して、父は背中を向け、いつものように強情につっぱねる。しかし、頬には一筋の涙が伝っていたのであった。

 昭和36年1月30日。婚礼当日。
 慌ただしく着付けに出かけるはめになった。そのため、布美枝は家族に対して十分な挨拶もできなかったが、無事に布美枝はとても美しい花嫁姿となった。
 しかし、背の高すぎる布美枝に対して、一番大きな打ち掛けでも丈が足りなかった。

* * *

続きを読む

NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』第17回

 時代劇俳優、性格俳優、喜劇役者などの区分に倣って、風間杜夫のことは「義手助演男優」(代表作『スチュワーデス物語』、『ゲゲゲの女房』)と呼んでも良いのではないかと思った当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第17回めの放送を見ましたよ。

* * *

 見合いの翌日にして、結納の前日。布美枝(松下奈緒)の家では嫁入り道具の準備を進めようにも、時間が足りないことで大騒ぎになっている。そんな中、布美枝だけは却って落ち着き払っている。

 近くの農家に嫁いだ姉・ユキエ(星野真里)が様子を見に来た。あっという間の結婚をどう思うのかと心配する姉に対して、時間がなくてクヨクヨ悩む暇もない、相手のことはよく分からないがもう一度会いたいと思うだけの魅力があると説明する。ふたりの少女時代の思い出話になり、街を出て行きたがった姉、地元に根を張りたいと思っていた布美枝だったのに、今やそれが逆になったと感慨にふけるのだった。

 翌、1月28日大安、結納は無事終わった。
 村井家では結婚式の準備で、相変わらず母(竹下景子)が孤軍奮闘している。一方、全くやる気の無い茂(向井理)。茂が小さい頃に描いた絵を母が出してきたが、それを見た途端創作アイディアが浮かび、また机に向かってしまった。

 布美枝の母(古手川祐子)は着物を1枚差し出した。忙しい婚礼準備の中に時間を見つけ、リウマチで痛む体ながら徹夜で縫ったものらしい。そこには、平穏な生活が末永く続くようにという願いが込められているという。布美枝は、東京で茂の妻になることは楽しいことだけではなく、家族とはなかなか会えなくなってしまうことにもなるのだと初めて自覚するのであった。

* * *

続きを読む