今朝の体温は36.1度だった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『エール』の第2回めの放送を見ましたよ。
古山裕一(石田星空)は、1909年(明治42年)に生まれた。
父・三郎(唐沢寿明)と母・まさ(菊池桃子)はなかなか子宝に恵まれず、待望の男の子だった。
生家は、絹産業が盛んな福島の呉服屋であった。
父・三郎は三男であったが、兄二人が亡くなったため家を継ぐことになった。しかし、目下の者には偉そうにしているばかりで、あまり商才もなさそうであった。妻・まさの兄・権藤茂兵衛(風間杜夫)は県内でも有名な実業家で、三郎は彼とは顔を合わせたくなかった。
三郎はおかしなところがあり、裕一の誕生を知るやいなや家を飛び出し、どこかからレジスターを買って帰ってきた。それは国内にも数台しかないという貴重なものであったが、三郎は結局うまく使いこなせなかった。また、2年後に次男・浩二(潤浩)が生まれた時には祝いだと言って蓄音機を買ってきた。
そんな父であったが、やっとできた子である裕一は大事に育てられた。
一方、大事に育てられたせいか、小学生の頃の裕一は内気な弱虫な子に成長してしまった。
運動は苦手であり、喧嘩をすれば女の子にも負ける。緊張するとどもってしまい、バカにされる。回りの子どもたちとの間に見えない壁があるように感じている。一人で絵を描くのがもっぱらの楽しみであった。
母に甘えたいと思うこともしばしばであったが、彼女は弟・浩二につきっきりで、それも叶わなかった。
父・三郎は、そんな裕一の性質をわかっていて、心配をしていた。三郎は、なんとか心を開かせ明るくさせようとするが、裕一は相変わらずだった。
気晴らしに蓄音機で舶来物のレコードを聞くよう誘うが、裕一は応じなかった。
諦めた三郎は、一人でそのレコードをかけた。
すると、自室に篭もっていた裕一が吸い寄せられるように蓄音機の前にやってきた。裕一の心には、初めて聞く西洋音楽が深く響き渡ったのだ。