NHK『おひさま』第7回

最近、自炊ばかりしていて(本をスキャンする方じゃなくて、食事を作る方の元来の意味)、今朝も白米、辛子明太子、味噌汁、目玉焼き、冷やしトマトという大量の朝食を食べた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第7回目の放送を見ましたよ。

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第2週「乙女の祈り」

通学途中の陽子(井上真央)が蕎麦畠で出会ったのは、松本でそば屋「丸庵」を営む丸山徳子(樋口可南子)だった。徳子は、陽子の可愛らしさに目を留めて声をかけたのだ。にわかに意気投合し、話が弾むふたりだったが、学校の始業時間が迫っていた。いつか松本でそばを腹いっぱい食べさせてもらうと約束して、陽子は学校へ急いだ。

話を聞いていた房子(斉藤由貴)は、陽子(若尾文子)が老いても美しさを保っている秘訣は、女学校時代にあるのではないかと考えた。房子も女子校に通っており、当時は痩せていて可愛らしかった。しかし、結婚して子供を産んだ後は、女らしさに気を配る意欲も無くなってしまったと気づいたのだ。
その告白を聞いた陽子は、「女性は自分を大切にしなくてはならない。自分を大切にできるのは自分だけ」と諭し、さらに自分の女学校時代の話を続けるのだった。

当時、陽子には2人の親友がいた。
真知子(マイコ)は安曇野の大地主の娘で、典型的なお嬢様だ。彼女は学校一の人気者でもあり、後輩の女学生からひっきりなしにラブレターを貰っていた。上品で礼儀正しく手紙を受け取り、相手をその気にさせるのがとてもうまかった。
育子(満島ひかり)は町の本屋の娘だった。彼女も下級生たちに人気があったが、差し出されるラブレターはいずれも冷たくあしらった。そして、現代にすれば微笑ましい程度だが、当時は学校一の不良だと言われていた。

親友ふたりに比べれば、陽子は地味で目立たない存在だった。そんな彼女らと大親友になったのは、1年前のある事件がきっかけだった。

当時、英語教師・飯田(近藤芳正)は生徒たちからもっとも嫌われている教師だった。授業が厳しく横柄な態度をとるばかりか、「女のくせに」が口癖であった。女のことを見下す様子が全生徒の反感をかっていた。特に陽子は、生前、母(原田知世)に「『女のくせに』と言われたら喧嘩していい」と言われていたことを思い出し、はらわたが煮えくり返っていた。

生徒たちのできの悪さにイライラした飯田は、次の授業で試験を行うと言い出した。それに対して、生徒たちはますます頭に来た。
真知子の発案で、抗議のためにクラス全員が白紙の答案を提出することとした。クラス全員が賛同し、いよいよ試験の日になった。

陽子は、自分が生まれて初めて反逆行為を行うのだと思い、とても緊張していた。

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NHK『おひさま』第6回

NTT西日本のフレッツ光のCMはよく見かけていたのに、そこに出ているのが本作のヒロインでもある井上真央だとは知らなかった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第6回目の放送を見ましたよ。

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第1週「母のナミダ」

陽子(八木優希)が登山遠足に出かけている間に、母・紘子(原田知世)は息を引き取った。

そこまでの話を年老いた陽子(若尾文子)から聞き、房子(斉藤由貴)は涙を止めることができなかった。

年老いた陽子は、女性の自立について付け足した。確かにユキ(荒川ちか)のように、自分の夢を叶えられない女性もたくさんいた。そしてまた、日本の軍国主義によってその芽の多くが摘まれてしまった。しかし、着実に女性の自立への素地はできあがりつつあったのだと。母(原田知世)の言ったとおりの時代がすぐそこまで来ていたのだと。

昭和13年9月。
安曇野の女学校に通う陽子(井上真央)は16歳になっていた。一家の母親がわりとして、通学前の朝から家事に精を出す。地元の農学校に通い寝坊癖の次兄・茂樹(永山絢斗)を蹴って起こすなどオテンバなところもあるが、一家に爽やかな明るさをもたらす存在になっている。
父・良一(寺脇康文)は製糸工場の工場長に出世し、長男の春樹(田中圭)は旧制松本高校で寮生活をしている。今のところ平穏な生活が続いている。

通学路の陽子は、咲きほこる蕎麦畠を見て、亡き母のことを思い出した。
その時、上等な和服を身につけた、見知らぬきれいな女性(樋口可南子)が傍に立っているのに気づいた。彼女から呼び止められた。

彼女は、後の陽子にとってとても大きな存在となる女性だった。

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NHK『おひさま』第5回

昨日のまとめ記事で次兄の将来について得意げに予想を書いたのだが、公式サイトの登場人物にしっかりと記載済みであることを知って少々赤面していた矢先に、なんと本まとめ記事シリーズの初回から昨日までのマクラの中で、作品名を誤って『ひまわり』と記載していたことをtwitterで指摘され(すでに修正しました)、顔から火が出るほど赤面した当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第5回目の放送を見ましたよ。

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第1週「母のナミダ」

陽子(八木優希)は学校行事である常念岳(標高2,857m)への一泊登山を楽しみにしていた。けれども、母のことが心配で取りやめようとしていた。
しかし、母・紘子(原田知世)の「太陽をすぐ近くで見ておいで」という強い勧めに従って、参加することに決めた。

山腹の山小屋に宿泊し、翌朝頂上を目指した。
陽子は、雲海の中から浮かび上がる朝日を見た。
自分に太陽と同じ名前を付けた母のことを思いながら、不思議と母の命が切れたことを悟った。
そして、母の教え通り、世界を照らす人になろうと決意した。

その頃自宅では、同じ太陽を見つめていた紘子が静かに息を引き取った。

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NHK『おひさま』第4回

7:30からの放送(BSプレミアム)を視聴し、8:00放送の回(NHK総合)が始まる前にまとめ記事を載せてやろうと決意するも、未だ果たせずにいる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第4回目の放送を見ましたよ。

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第1週「母のナミダ」

名古屋へ奉公に行くユキ(荒川ちか)は、どこで働きながらも、自分の努力次第でいくらでも勉強はできると言った。そして、勉強をすることができる幸せを忘れないで欲しいと陽子(八木優希)に告げるのだった。
陽子には、毅然とした態度で去っていくユキのことが大人に見えた。

後に、ユキは素敵な女性となって陽子を助けてくれることになった。
そしてまた、今にして思えば、陽子が先生になりたいと思ったのはその時が初めてだった。ユキの夢を自分が叶えるべきだと思ったのだ。

昭和8年4月、陽子は5年生になった。
新しい教科書を貰った陽子は少しずつ書写した。そしてユキに手紙で送り、彼女が勉強できるよう手配した。陽子が女学校を卒業するまでそれは続いた。ユキも仕事の合間に嬉しそうにそれを読んだ。

一方、陽子の母・紘子(原田知世)の体調は悪化するばかりだった。今では一日のほとんどを床で過ごすまでになった。

ある日、次兄の茂樹(渡邉甚平)や陽子が家に帰ってくると母の姿がなかった。これまで、母の容態がそこまで悪いとは考えもしなかったふたりは酷くうろたえた。母の死を初めてはっきりと意識した。

病院に担ぎ込まれた紘子はどうしても家に帰りたいと懇願し、父・良一(寺脇康文)が牽くリヤカーに乗せられて翌朝帰ってきた。子供たちは母の帰宅をとても喜んだ。

しかし、家族に残された時間はもう少なかった。

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NHK『おひさま』第3回

歳のせいか、最近、朝早く自然に目が覚めるようになり、何の苦も無く7:30からNHK BSプレミアムを見ることのできる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第3回目の放送を見ましたよ。

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第1週「母のナミダ」

10月、運動会の日。
陽子(八木優希)はいつものように早起きし、弁当を作るために台所へ向かった。しかし、そこではすでに母・紘子(原田知世)が運動会の弁当を作っていた。身体の弱い紘子であったが、この特別な日だけは自分一人で弁当を作りたいと言うのだ。献立は、どれも陽子の大好物であった。

いよいよ陽子の出場する徒競走の番になった。
直前、陽子の親友のユキ(荒川ちか)は何かを言い出したい様子を見せていたが、すぐにそれを打ち消した。

陽子の順位は2位だった。直後に走ったユキは1位だった。ユキは一等賞として、真新しいノートと鉛筆をもらい、心の底から喜んだ。陽子も、自分の成績などそっちのけで、まるで自分のことのように大喜びした。
それを見ていた母・紘子は、自分の娘が人のことを思いやることのできる、いい子に育っていると喜んだ。そして、自分の命が長くないことを悟っているせいか、自分がいなくなっても陽子のことは何も心配はいらないと、涙を流すのだった。

ところが、その翌日、ユキは学校に姿を見せなかった。
沈痛な表情を浮かべる夏子先生(伊藤歩)が、ユキは名古屋へ奉公に出ることになったと発表した。別れが辛くなるから誰にも言わないで欲しい、最後の思い出に運動会にだけは出場したい、と頼まれていたという。

陽子はすぐに学校を飛び出した。一心不乱に走り、リヤカーに載せられているユキにやっと追いついた。

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NHK『おひさま』第2回

東京電力の計画停電に関しては「なぁに、かえって国民の省エネ意識が高まる。こんなに効果的な啓発活動はないだろう」などと気軽に考えていたのだが、停電のタイミングによっては朝ドラを見ることができず、いまさらながら事の重大さに気づいた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第2回目の放送を見ましたよ。

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第1週「母のナミダ」

昭和7年10月。陽子(八木優希)ら、須藤一家が安曇野に移住して1ヶ月が過ぎた。
須藤家は村人たちとすっかり打ち解けたが、洗練された都会的な暮らし向きは彼らと一線を画していた。

陽子と母・紘子(原田知世)は、近所の水神碑へ散歩に出かけた。アルプスの雪解け水が地下水となって流れてきている。石に耳を当てると、水の音が聞こえるのだ。紘子は水こそが命の源であり、全ての生物がここに繋がっていると話し、命の尊さを語りかけるのだった。
一方で、紘子の体調は悪化していった。家事も満足にできなくなりつつあり、家族全員の弁当を陽子が作るようになった。

陽子の小学校の担任は高橋夏子(伊藤歩)だ。自由で気さくな雰囲気を漂わせていて、陽子をはじめ、同級生全員が彼女のことを慕っていた。

小学校で、陽子と特に仲が良かったのは田中ユキ(荒川ちか)だ。可愛くて、賢い女の子で、陽子は彼女に憧れもいだいていた。
しかし、ユキの置かれた境遇は陽子と正反対だった。彼女の家は貧しく、学校に弁当を持ってくることができなかった。それでも、陽子が自作の弁当を分けてやると、ユキはとても美味しそうに食べてくれた。その様子を見て、陽子はとても嬉しく思うのだった。

また、ユキは高橋先生へのあこがれもあり、できれば学校の先生になりたいという。陽子も、勉強が得意なユキはそうなるべきだと思った。しかし、ユキは自分の境遇を考えれば、先生にはなれっこないという。家では「女に学問は必要ない」と言われている上、小学校を出たら家族を助けるために奉公に出されるという。

陽子は、たまたま生まれた家の違いによって、熱心に勉強をしたがっているユキが進学できず、何も目標の無い自分が女学校に進学できることに胸を痛めた。陽子は生まれて初めて、社会の理不尽さを知ったのだ。

その後、実際にユキは学校の先生にはなれなかった。

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NHK『おひさま』第1回

奥田民生(ユニコーン)の『大迷惑』の一節「枕が変わっても やっぱり するこた同じ」を口ずさんでいる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第1回目の放送を見ましたよ。

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第1週「母のナミダ」

主婦・房子(斉藤由貴)は日常の雑事に追われて余裕を無くしている。気分転換のつもりで見物に出かけた長野県安曇野市の蕎麦畑で、房子は車を立ち往生させてしまった。助けを探すつもりで歩いて行くと、感じの良い蕎麦屋を見つけた。

その蕎麦屋は、上品な老婆(若尾文子)が主人であった。老婆は、房子の求めに応じて、自分の半生を話し始めるのだった。

老婆の名前は陽子。東京で生まれた彼女は、昭和7年に安曇野へと越してきた。当時まだ10歳だった陽子(八木優希)は事情を知らなかったのだが、母・紘子(原田知世)は心臓がとても悪かった。最期を家族でゆったりと過ごすために、父・良一(寺脇康文)は仕事を辞めてまで、一家で移ってきたのだ。

母は幼い陽子に、これからの女性の生き方を話して聞かせた。「女だから仕方がない」を言い訳にしない、強く自立した女性になるよう言いつけた。そしてまた、陽子は太陽を意味すると説明し、どんなに辛い時にも笑うように、自分が輝いて周囲の人々を明るく照らす人物になれと言うのだった。

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僕の中で『てっぱん』は終りました。

先週の土曜日まで、NHKの朝ドラ『てっぱん』を欠かさず見ていました。

うっかり寝坊して見逃したりしないように、会社が休みの土曜日にもちゃんと目覚まし時計をセットしていました。それでも、万が一寝坊してしまった時のために、HDDレコーダーで自動録画もセットしていました。ドラマ開始から1ヶ月、幸いにして見逃したことはありませんでした。

毎週月曜日は、仕事の都合上、朝早く家をでなければなりません。月曜日だけは、帰宅してから録画したものを見ていました。

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NHK『てっぱん』 第2週「18歳の決断」

 前回のまとめ記事で「『てっぱん』の日々まとめは今日で終了」と宣言したことのミソは「週刊にしてみてはどうだろうか」という意味だったとネタばらしする当方が、NHK連続テレビ小説『てっぱん』の第2週放送を見ましたよ。

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第2週「18歳の決断」

【7】
 大阪の初音(富司純子)にトランペットを押し付け、あかり(瀧本美織)は尾道に帰ってきた。ところが、初音に尾道の家族を大事にしろと言われたことが心に引っかかっていた。

 翌朝、なんと兄の鉄平(森田直幸)が初音のところからトランペットを取り戻してきていた。彼はあかりの後を追って大阪に行っていたのだ。あかりが楽しそうにトランペットを吹いていたという話を大阪で聞き、トランペットはあかりが持っているべきだと判断したのだ。

 うろたえるあかりであった。そして彼女は、音楽で生きていくことは諦め、高校卒業後は尾道に残って就職すると言い出した。

【8】
 家族はそれぞれに悩んでいた。それを取り繕い、以前と同じように明るく振舞った。しかし、どこかちぐはぐな雰囲気が漂っている。

 ある日、あかりと真知子は一緒に買物に出かけた。真知子は唐突に旧フェリー乗り場に向かった。18年前、真知子が千春(木南晴夏)と初めて出会った場所だという。千春は妊娠6ヶ月の体で、トランペットケースを抱えてベンチにうずくまっていた。

【9】
 当時、真知子は千春を家に連れて帰った。腹ペコだと言う千春にお好み焼きを振舞った。その食べっぷりに、真知子はいっぺんで千春のことを好きになったという。
 産みの母親の話を唐突に聞かされ、あかりは頭に来た。真知子を残して、一人で家に帰って行った。初音と出会ってから、人生の歯車が狂ったと苛立たしく思うのだった。
 ところが、夕食の準備をする頃には、あかりはすっかり平常心に戻っていた。すぐに怒るところは父親似、楽観的なところは母親似だなどと明るく話し始めるのだった。

 あかりは本格的に就職活動を始めた。何社も面接を受けたが、なかなか尾道での採用には繋がらなかった。本人も周囲も焦り始めてしまった。1ヶ月以上、面接を受けては不採用の連続だった。

 いよいよ、あかりの高校生活最後の演奏会の日になった。
 真知子はあかりの髪を結ってやった。今日くらいは就職活動のことを忘れて、楽しく演奏してくるようにと言って送り出した。

 ところが、あかりは演奏会場へは向かわなかった。
 演奏会と同じ日程で採用面接が行われることになっていたのだ。あかりは誰にも相談せずに、採用面接へ行ってしまった。

【10】
 錠と真知子はあかりの最後の演奏会を見に来た。しかし、あかりの姿が見えないことに驚き、落胆してしまう。

 あかりが帰宅した。あかりも家族も、互いに腫れ物に触れるかのような態度をとっていた。
 その中で唯一、真知子だけは激しい態度であかりに向き合った。大阪に行ってから様子がおかしいと指摘し、初音に変なことを言われたのではないかと問いただした。
 あかりは、みんなの前でこそ強がって否定した。しかし、ひとりになると全て初音のせいだと、彼女を恨むのだった。

 翌朝。真知子の姿が消えた。
 真知子は誰にも告げずに、一人で初音を訪ねた。

【11】
 真知子は、初音があかりに何かおかしなことを言ったのではないかと問い詰めた。しかし、初音は心当たりがないと答える。その代わり、自分の行動がきっかけで、あかりが出生の秘密を知ってしまったことを謝罪し、深く頭を下げた。

 真知子はその日があかりの18回目の誕生日だと伝えた。それはすなわち、千春が母親になった日でもある。真知子は小さなケーキを2つ差し出した。

 その時、真知子の所在を探しているあかりから電話がかかってきた。真知子に頼まれ、彼女は来ていないと答えた。
 そして、電話を切る間際に、尾道に残って両親に恩返ししろと言った。

 それを聞いていた真知子は反発を覚えた。自分は親として当然のようにあかりを育てた。恩返しを強制するのは筋違いである、と。そう言い残して真知子は尾道に帰った。

 初音は2つのショートケーキを仏前と自分とで分けて食べた。

 夜。真知子は大きなケーキを用意して、あかりの誕生日を祝った。

 どうして尾道での就職にこだわるのかと聞かれたあかりは、自分には引け目があるのだと正直に打ち明けた。自分はよその親から生まれた子供であり、尾道や村上家とは明確な絆がない。自分がこの家の娘であるという証とするため、尾道に残りたいのだという。

 それを聞いていた真知子は、恩返しのつもりか。自分は見返りが欲しくて育てたわけではないと怒りを顕にした。「恩返し」というキーワードは、あかりと初音しか知らないはずだった。あかりには真知子が大阪に行っていたのだとわかった。

 あかりは、どうして自分を育てる気になったのか聞いてみた。
 真知子が答えた。錠が初めて赤ん坊のあかりを抱いたとき、とても優しい顔で「かわいいのぉ」と言った。自分の子供として育てるのには、その一言で十分であったと答えた。

 あかりは突然、大阪で就職することを決めた。尾道ではさっぱり仕事が見つからないが、大阪ならばいくらでも就職口があるからだ。
 そして、それよりも大きな理由があった。初音に自分は尾道でした生きていけないと言われたのが悔しかった。大阪に乗り込んで見返してやろうと決意した。

【12】
 大阪での就職が決まり、あかりは無事に高校を卒業した。

 明日はいよいよあかりの出発の日だというのに、父は素っ気無い態度である。翌日は進水式に参列することになっており、あかりの見送りに行くことができないと言う。尾道で過ごす最後の夜も、進水式の準備のために家に帰ってこれないという。

 次兄・鉄平は高校卒業後も仕事が決まっていなかった。この日、父に頭を下げて弟子入りすることになった。長男・欽也(遠藤要)は信用金庫に勤め、融資担当として進水式に出席することになっている。ふたりの兄たちも進水式の手伝いに行ったまま帰ってこなかった。
 あかりは、真知子とふたりっきりでお好み焼きを食べて最後の夜を過ごした。

 出発の日、真知子から真新しい携帯電話を手渡された。父からの贈り物だという。以前に携帯電話をねだった時、就職するまで必要ないと断ったことを錠は覚えていたのだ。そして、その約束を果たしたのだ。あかりが大阪で就職することには猛反対で、見送りにも来なかったが、ちゃんと門出を祝福しようという気持ちは持っていたのだ。

 真知子と鉄平に見送られて渡船に乗り込んだ時、新しい携帯電話が鳴り出した。出てみると、父の声が聞こえた。彼は自分の娘の旅立ちを祝福するスピーチをしていた。

 推進式で、錠はスピーチを頼まれた。不慣れな錠は舞い上がってしまい、自分の子供達の話を始めてしまった。ふたりの息子について話した後、あかりに言及した。呆れ始める列席者であったが、欽也は自分の携帯電話からあかりに電話をかけ、錠のスピーチを中継した。

 前後の分からなくなった錠は、あかりのために「瀬戸の花嫁」を歌い出した。その歌声を聞きながら、あかりは大阪へと旅立っていった。

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本日の『てっぱん』(7) 萌ポイント

 まとめ記事の連載をやめることにした当方が、NHK連続テレビ小説『てっぱん』の第7回めの放送を見ましたよ。

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 朝。洗顔を終えたばかりのあかり(瀧本美織)は首にタオルを巻き、Tシャツに膝丈ジャージというラフな格好。大阪から買ってきた冷凍たこ焼きを電子レンジで温めている。
 電子レンジのブザーが鳴り、調理が終わったことを知らせた。

 その時のあかりのセリフに萌えた。

「あ、たこ焼きできた!食べよ♪ 食べよぅ♪」

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