映画『食べる女』を見た

ポビドンヨードを含んだうがい薬がなんだかんだで、ドラッグストアに走った人々や、どこぞの首長に失笑を送る人々で世間が騒がしい中、現実を見たくない当方がアマゾンプライムビデオで映画『食べる女』(2018)を見ましたよ。

8人の女が出てきて、どの女も孤独で痛々しくて人生に悩んでいる。女同士で傷をなめあって、最終的にちょっとだけ前に進むって感じの内容でしょうか。時々、添え物のように、これまた痛い男も出てきます。
象徴的なのは、小泉今日子姐さんの
「人ってねぇ、美味しいご飯食べてる時と愛しいセックスしてる時が一番こう、暴力とか差別とか争いごとから遠くなるんだって。・・・でもほら、セックスの方はさ、相手がいないとできないけれど、ご飯ならいつでもできるでしょ。」
というセリフでしょうか。
僕は嫌いじゃない映画です。
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DVD『センセイの鞄』

川上弘美の『センセイの鞄』は、老人と年増女の回りくどい恋愛話なのであるが、僕は大好きな小説だ。読んだのはいつだっけ?と、当ブログの過去記事を探してみたら、2004年の10月末だった。
つい最近のことだと思っていたのに、記録を見ると随分昔の話だ。

とてもお気に入りの小説であり、「好きな本を20冊挙げろ」と言われれば、おそらく余裕でランクインである。
しかし、時の流れとは残酷である。実は、細かい内容をすっかり忘れ去っている。
漠然と、「しっとりとしていて、いいお話だった」と印象に残っているのみである。

ところで『センセイの鞄』は、谷口ジローが漫画化していたり(『孤独のグルメ』の人ですよ)、沢田研二&富田靖子の音楽劇になっていたりするらしい。どちらも未見だが。

それらの映像化も気になるのだが、僕が数年前からどうしても見たいと思っていたのは、小泉今日子柄本明出演で WOWOWがドラマ化したというものだ。
小泉今日子のどこか冷めていて陰のある感じと、柄本明の飄々とした感じは、本作のツキコとセンセイのイメージにぴったりではないかと思っていたからだ。

そんなわけで、やっと小泉&柄本版のDVDを入手して、見ることができた。

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sterai に告ぐ!(皆さんは生暖かく見守ってやってください)

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先日僕が近所の本屋で、去年の集英社文庫キャンペーンの在庫品として、大量の蒼井優カバーの『こころ』(夏目漱石)を発見したことは伝えた

そのとき sterai さん曰く

1冊買っといて下さい。

今日、もう一度立ち寄ったところ、なんと『友情・初恋』(武者小路実篤)まで発見した。
そこで、2冊とも購入したので、そちらに送ります。
蒼井優のナツイチ2008(集英社文庫)のブログパーツとか貼ってニンマリしていないで、早急に届け先を知らせること。

なお、去年のキャンペーンでは『銀河鉄道の夜』(宮沢賢治)も蒼井優のカバーだったのだけれど、それは在庫がなかった(去年、僕が買い揃えたときの記事)。

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小泉今日子の半径100m

威張って言うほどのことではないが、当方は美人に弱い。

“美人に弱い”と言っても、「ねぇ、あれ買ってぇ~」と言われたらホイホイ金銭を貢ぐとか、妖艶な微笑を向けられたら耳の天辺まで真っ赤になってうつむいてしまうとか、そういう類の弱さではなくて。
美人にのぼせ上がるという類の弱さではなくて。

寒さに弱いとか、魚の光物に弱いとか、数字に弱いとか、そういう類の弱さ。
美人を、生理的に受け付けない弱さの方。

そんなわけで、山瀬まみとかが大好きなのだが。

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