NHK『ブギウギ』第4回

昨日公開された福来スズ子(趣里)の『東京ブギウギ』がレトロな歌い方ですごくいいなと思った当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第4回めの放送を見ましたよ。

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第1週『ワテ、歌うで!』

小学校卒業後の進路に悩んでいた鈴子(澤井梨丘)は、母・ツヤ(水川あさみ)の言葉に従って、自分がこれだと思うものはなにか考えていた。
そして、やはり自分は歌と踊りが大好きだと悟った。そうしている時が一番楽しいし、披露することでみんなが喜んでくれるのも嬉しい。

鈴子は花咲音楽学校に入りたい旨を両親に伝えた。
すると、母・ツヤも父・梅吉(柳葉敏郎)も即座に大賛成した。何も聞くことなく、笑顔で受け入れて応援してくれた。
鈴子は学費のことを心配したが、両親は何も心配することはないと答えた。

その夜、梅吉とツヤはふたりで話し合った。
鈴子の前では金の心配はいらないと豪語したものの、実際には工面に苦労しそうだった。
それでも、鈴子が自分でやりたいと言ったことはやらせるという方針を以前から決めており、なんの躊躇もなかった。金のことは楽天的に捉えていた。
そもそも、何でも好きなことをやらせるという方針は、母・ツヤの提案だった。なので、ツヤは鈴子から進路の相談を受けた時にほとんど口出ししなかった。その代わり、自分でやりたいものを見つけろとだけ話したのだ。そして実際、鈴子は自分で道を見つけ出した。梅吉は、ツヤの子育ての巧みさに感心した。

翌日から、鈴子は花咲音楽学校の入学試験に向けた準備を始めた。歌や踊りのほか、学科試験や面接もある。それらの稽古に励んだ。
そして、試験を受けた。鈴子は全ての科目において、満足に実力を発揮できたと思った。

試験当日に合格発表が行われた。
しかし、鈴子は不合格だった。
鈴子は、付き添いのツヤに抱きついて泣いた。自分より歌や踊りの下手な者が合格しているのは、自分がチビだからだと嘆いた。

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NHK『ブギウギ』第3回

昨日のマクラでは「蒼井優さんが早く出てこないかと楽しみにしている」と書いたのだけれど、6年前には『わろてんか』の2回めのマクラで「岡本玲さんが早く出てこないかなと、それだけを楽しみにしている」と書いているのを見つけて苦笑した当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第3回めの放送を見ましたよ。

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第1週『ワテ、歌うで!』

鈴子(澤井梨丘)がタイ子(清水胡桃)と一緒に縁日に出かけると、同級生の男子たちと偶然出くわした。その中には、タイ子が片想いしている松岡(湯田大夢)もいた。
彼らは、鈴子が松岡に宛てた恋文を書きかけているのを以前に目撃していた。実際にはタイ子のために代筆していたものだが、男子たちは鈴子は松岡のことが好きだから探しに来たのだろうとはやし立てた。

そのやりとりを聞いていた鈴子の弟・六郎(又野暁仁)は、松岡のことが好きなのは鈴子ではなくタイ子であるとバラしてしまった。まだ幼くて、なにかとドジな六郎は空気が読めないのである。
男子たちは、より一層はやし立てた。松岡が、芸者であり妾の子であるタイ子に惚れられたと言ってからかった。
鈴子は激しく腹を立て、松岡を除いた男子3人を相手に取っ組み合いの喧嘩を始めた。

それまでうつむいて黙っていたタイ子であったが、ついに声を上げた。自分が松岡のことを好きであることを認めた。過去に学校でお漏らしをしたとき、松岡が慰めてくれた。それ以来、ずっと松岡のことが好きなのだと白状した。
しかし、松岡は他に好きな人がいると言って、タイ子の告白を拒絶した。鈴子は松岡に食ってかかった。なぜタイ子の愛を受け入れないのかと激しく問い詰めた。

タイ子は鈴子を止めに入った。
タイ子は、松岡に気持ちを言うことができてスッキリして、未練はないと言う。そして、以前から鈴子のようにはっきりとものを言える人になりたいと思っていたと話した。今日、松岡に気持ちを伝えるという形で、やっとそういう人になれた。鈴子のおかげだと感謝し、鈴子への恩返しができたと言った。
ふたりは松岡のことはそっちのけでご機嫌になった。手を繋いで歌いながら仲良く帰っていった。
そんなふたりに、松岡は「なんかええな」と声をかけた。

その年の暮れ、大正天皇が崩御し、元号が昭和に変わった。
1927年(昭和2年)、小学校卒業が間近に迫り、鈴子は進路を考えるべき時期になった。

タイ子は女学校へ進学することになったという。家が貧しく学費のことが心配であったが、芸者である母の客であり、タイ子の父である男が援助してくれることになったと言う。タイ子は勉強が得意であり、鈴子はよいことだと思った。

一方の鈴子は、卒業後の進路が明確に描けていなかった。
実家の風呂屋の仕事は好きなので、漠然と家業の手伝いをするものだと考えいた。しかし、歌や踊りも得意であり大好きだ。タイ子に教えてもらった花咲歌劇団のことも少々気になる。けれども、養成学校に通うのにも金がかかり、現実的ではないと思っていた。

父・梅吉(柳葉敏郎)に話を聞いてみると、「卒業後のことは卒業してから考えればいい」と言って、ほとんどあてにならなかった。
母・ツヤ(水川あさみ)には、彼女の昔の夢を聞いてみた。ツヤは外国に行くのが夢だったと答えた。海の近くで育ったので、その向こうにはどんな国があるのだろうかといつも考えていたのだと言う。

そしてツヤは、人は自分がこれだと決めたことで生きていくのだと話した。そしてまた、それが何なのか探し続けるものだとも話した。今の自分は風呂屋をすごく楽しんでいると言った。
鈴子は、自分にとってはそれがなんなのか考え始めた。

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NHK『ブギウギ』第2回

蒼井優さんが早く出てこないかと楽しみにしている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第2回めの放送を見ましたよ。

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第1週『ワテ、歌うで!』

鈴子(澤井梨丘)の実家・はな湯の常連客の中に、”アホのおっちゃん”と呼ばれる男(岡部たかし)がいた。彼はいつも「金を落とした」と言ってタダで入浴している。鈴子は、なぜそれを許しているのか、母・ツヤ(水川あさみ)に尋ねた。

ツヤによれば、彼は初めての客だったと言う。
5年前にはな湯を開店した日、なかなか客が来ず、ツヤと父・梅吉(柳葉敏郎)は不安でたまらなかった。香川から大阪に出てきて10年間、様々な仕事に就いたがどうにもうまくいかなかった。梅吉の思いつきで銭湯を始めることになったが、また失敗するのではないかと思われたからだ。

そこへ、アホのおっちゃんがふらりとやってきた。たいへん身なりが汚く、本人は10万円もの大金を落として無くしてしまったと言っているが、嘘であることはほぼ明らかだった。
そんな彼を見て、梅吉は彼を無料で風呂に入れてやった。梅吉は、彼が何かに困っているのだろうと同情すると同時に、初めての客として験担ぎだと言って笑っていた。アホのおっちゃんは、お礼だと言って店の看板を作ってくれた。その看板は今でも入り口に掲げられているし、アホのおっちゃんは今でも通ってくる。

初めこそ無線入浴について小言を言っていたツヤであったが、アホのおっちゃんが気持ちよさそうに入浴する姿を見ているとやりがいを感じるようになり、初めての客としての恩も感じるようになった。
それこそ「義理と人情」だと話した。

「義理と人情」という言葉を聞いた鈴子は、自分にも恩を返すべき人物がいると思いついた。
その相手とは、親友のタイ子(清水胡桃)だ。
鈴子は1年生の時に大阪市福島に引っ越してきた。転校生として不安だった時、初めに声をかけてくれて友達になったのがタイ子である。その恩を返したいと思った。

タイ子は、同級生の松岡に片想いしている。鈴子はその恋を成就させようと試みた。
タイ子が躊躇するのもお構いなしに、易者(なだぎ武)に恋愛運を占わせたり、松岡と二人っきりにさせようとしたり、恋文の代筆をしたりした。

初めは鈴子にされるがままだったタイ子だったが、ついにやめてほしいとキッパリと言った。
タイ子の母は芸者であり、タイ子は客の子だった。タイ子の父は、たまに家に通ってくるだけだった。
それだけならまだしも、タイ子は「妾の子」と同級生からからかわれたこともある。恋愛沙汰でこれ以上悪目立ちをしたくないのだと言って立ち去ってしまった。

家に帰った鈴子は、母・ツヤに相談した。鈴子にはタイ子の言い分が全く理解できなかったのだ。色恋や生まれのことをとやかく言う方が馬鹿げているので、タイ子は堂々としているべきだというのが鈴子の意見だった。
ツヤは、鈴子にとって平気なことでも、タイ子がそうであるとは限らないと諭した。誰しも、言われると辛いことの一つや二つはある。それを他人が気にすべきでないと言うのは筋違いだと説明した。
一方で、鈴子のお節介なところは長所だと褒めた。加えて、タイ子が嫌なことをはっきりと言えたところも長所だと指摘した。鈴子にもそうなってほしいと話すのだった。

翌日、鈴子はタイ子に謝罪した。タイ子はすぐにそれを受け入れ、ふたりの仲は元通りになった。
その日、ふたりで天神の縁日に出かけた。たくさんの屋台を見て周り、ふたりは楽しい気分になった。

そのままふたりで将来の夢を語った。鈴子は、家業の銭湯を継ぐつもりであると話した。
タイ子は小学校を卒業したら女学校に進学したい話した。さらに欲を言えば、花咲音楽学校に行きたいと言う。しかし、どちらに行くにしても、家が貧しいから無理だと諦めていた。花咲音楽学校に行くにしても、金がないばかりか、タイ子は音痴だから合格しないだろうと嘆いた。

鈴子は、花咲音楽学校とは初耳だった。
タイ子は、そばで売られていたブロマイドで説明してくれた。ヨーロッパ風の歌と踊りを取り入れた大人気の歌劇団があり、それを養成するための学校なのだという。
鈴子は、歌って暮らせることに憧れを抱いた。

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NHK『ブギウギ』第1回

本日は僕の最愛の山瀬まみさんのお誕生日であることをお喜び申し上げる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第1回めの放送を見ましたよ。

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第1週『ワテ、歌うで!』

1926年(大正15年)、大阪市福島。
主人公・花田鈴子(澤井梨丘)の実家は銭湯・はな湯を営んでいた。
小学生の鈴子は、勉強は苦手であったが、歌と運動は大好きで得意であった。男児に混じってメンコをすれば、彼らを打ち負かした。実家の銭湯では、客から請われると喜んで歌って聞かせた。鈴子は少々おてんばなところもあったが、家族や近所の人たちからかわいがられる子どもだった。

父・梅吉(柳葉敏郎)は映画や芝居、酒が大好きで、仕事にはあまり身の入らない男だった。それでも夫婦仲は良く、母・ツヤ(水川あさみ)は明るく気丈に銭湯を切り盛りしていた。弟・六郎(又野暁仁)はトロくさい子であったが、鈴子は彼の面倒をよく見ていた。
実家の銭湯・はな湯にはいつも近所の常連たちが集まり賑やかであると同時に、みんなの憩いの場だった。

鈴子の一番の親友は、同級生のタイ子(清水胡桃)だった。
彼女の母は日本舞踊の師匠であり、鈴子はそこへ踊りの稽古に通っていた。きっかけは母・ツヤから「芸は身を助ける」と言われたことであったが、今では踊りが大好きになった。師匠から筋が良いと褒められ、うれしかった。

一方で、鈴子は色恋のことにはてんで疎かった。
親友・タイ子は、同級生の松岡に片思いをしている。松岡は鈴子のメンコの対戦相手である。タイ子の気持ちを知っている鈴子は、タイ子も一緒に遊ぶよう誘うが、彼女は恥ずかしがって加わろうとしない。鈴子には、松岡の異性としての魅力がわからないのと同時に、タイ子が恥ずかしがる気持ちも理解できなかった。

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NHK『らんまん』第1回

本作の公式サイトがあまり整備されておらず不安しかない当方が、NHK朝の連続テレビ小説『らんまん』の第1回めの放送を見ましたよ。

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第1週『バイカオウレン』

慶応3年(1867年)。
槙野万太郎(森優理斗)の生家は、藩から名字帯刀を許された豪商の本家であり、土佐の由緒ある造り酒屋である。
彼の祖父や父はすでに亡く、名目上は万太郎が当主ということになっているが、実際は祖母・タキ(松坂慶子)が一家や分家を取り仕切っている。母・ヒサ(広末涼子)は病弱で、床に伏せがちであった。姉・綾(太田結乃)は主に母の介護をしていた。

万太郎本人も肺や心臓が弱く、激しい運動を禁じられていた。槙野家の使用人の中には、万太郎と同年輩の子どももいるが、万太郎は仕事を命じられることもなく好き勝手に遊んでいるばかりだった。

今日は、半年間にわたった醪仕込みの最終日である。樽を洗浄し、出稼ぎに来ていた蔵人たちは故郷へ帰っていく。そのため祝宴が行われることになっていた。家の男たちも女たちも、朝から大忙しであった。

そんな中、やはり万太郎は遊んでばかりいた。何もしていないのに、祝宴のご馳走を誰よりも楽しみにしていた。台所から菓子を二つ盗み出し、友達に分けてやるために家を抜け出した。

普段から走ったりしないよう言いつけられていた万太郎であったが、街中で同年代の子どもたちが走り回っているのを見たら、自分も平気だと思われた。それで、友達の家へ駆け出した。
しかし、にわかに胸が苦しくなり、友達の家にたどり着くなり倒れ込んでしまった。家に担ぎ込まれ、医者の往診を受けた。大事には至らなかったが、しばらく安静にしている必要があるとのことだった。せっかくの宴会に参加することもできず、寝かされてしまった。

蔵人たちを労う宴会が始まった。
小間問屋を営んでいる分家の豊治(菅原大吉)は万太郎が倒れ、宴会に姿を見せないことに嘲笑った。彼の息子・伸治(坂口涼太郎)は、万太郎の歳の頃には立派に店の手伝いをしていた。それに比べて、本家の跡取りであるはずの万太郎は遊んでばかりで当主らしいことは一切しないばかりか、病弱で宴会に顔を出すこともできない。槙野家の先行きも不安だと嘆いた。

別室で横になっていた万太郎は、豊治が廊下でこそこそと万太郎の悪口を言っているのを聞いてしまった。豊治は万太郎は生まれてこない方がよかったとまで言い出した。

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『舞いあがれ』まとめ記事やめます

昨日からTwitterの#舞いあがれ反省会タグがものすごく盛んになりはじめて、わかるわーと思っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『舞いあがれ』の36回めの放送を見ましたよ。

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第8週『いざ、航空学校へ!』

航空学校は全学生が寮生活となる。
寮には女子専用スペースも設けられており、舞(福原遥)は矢野倫子(山崎紘菜)と同室になった。
倫子はメイク道具や派手な衣類など女性らしい私物をたくさん持ち込んでいた。地味な衣服やバラモン凧を持ってきた舞とは対照的だった。

授業がはじまったが、舞は講師・都築(阿南健治)の質問にうまく答えられないなど、クラスの中でもあまり優秀な方ではなかった。他の学生はスラスラと答えている。舞は毎晩遅くまで予習復習を怠らず、必死に勉強に取り組んだ。

一方、同室の倫子は、毎夜メイクを施し、きれいな服を着てどこかへ出かけていく。それにもかかわらず、昼間の授業では優秀な部類の学生であった。
舞は倫子が夜に何をしているのか気になり、こっそり彼女の跡をつけた。すると倫子は寮内の男子学生の部屋に入っていった。

中の様子を伺うためドアに耳をつけていたところ、通りがかった他学生に声をかけられた。それに驚いた舞は体を強くドアに打ち付けてしまった。その物音で、盗み聞きしていることが凛子にバレた。

(以下略)

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NHK『舞いあがれ』第36回

あとはもうやめるきっかけを探すだけの当方が、NHK朝の連続テレビ小説『舞いあがれ』の36回めの放送を見ましたよ。

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第8週『いざ、航空学校へ!』

舞(福原遥)は航空学校の入学試験に向けて猛勉強に取り組んだ。
それと同時に大学の勉強もおろそかにはできなかった。なぜなら、航空学校への入学資格として大学に2年以上在籍して一定の単位を取得しなければならないからだ。加えて、少しでも学費の足しにしようとアルバイトも続けた。舞は毎日へとへとになった。

そんな生活を3ヶ月ほど続け、いよいよ航空学校の入学試験の2005年7月31日になった。
学科試験や体力・心理測定、および面接など半年にわたって選抜が行われる。全国から500人以上が受験し、合格者はたった72名だけである。舞は自信はなかったが、なんとか最後の面接試験まで残ることができた。

面接試験は二人一組で行われる。
面接を待つ間、舞は緊張をほぐすため、同じ組になった柏木(目黒蓮)に話しかけた。しかし柏木は、自分の気持ちと舞の緊張は別なのだから気安く話しかけるななどと冷たく言い放った。

いよいよ面接が始まった。
自身の「得意なこと」を聞かれ、舞は小さい時から工作が「好きだった」と楽しそうに答えた。面接官・都築(阿南健治)からは、質問を取り違えていると注意されてしまった。一方、柏木は乗馬が得意で、難しい専門用語をまくしたてながら障害競技で優秀な成績を収めたと話した。一同は呆気に取られた。
続けて、パイロットになりたい理由を聞かれた。舞は、人力飛行機パイロットの経験から、人の思いを乗せて飛び、みんなに喜んでもらいたいのだと答えた。柏木は、人の命を預かって世界中を飛ぶパイロットの姿に憧れていると答えた。

こうして面接が終わった。
部屋を出ると、柏木は舞のことをバカにした。人力飛行機はお遊びに過ぎず、旅客機のパイロットはプロの世界である。人力飛行機のことを楽しそうに語った舞は不合格に違いないと言うのだ。舞とは二度と会うことがないだろうと告げ、去っていった。
舞は珍しく他人に腹を立てた。

それでも、舞は無事に合格した。
約1年待機し2006年12月、いよいよ舞は航空学校入学のため宮崎に向かった。
航空学校・宮崎本校の入り口で、舞はこれからの生活に胸を弾ませた。

しかし、入り口で面接の時に一緒だった柏木に出会した。彼は舞を睨んだだけで、何も言わずに校舎へ入っていった。
舞はますます感じが悪いと思うのだった。

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NHK『舞いあがれ』第35回

きょうは会社休みます。当方が、NHK朝の連続テレビ小説『舞いあがれ』の35回めの放送を見ましたよ。

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第7週『パイロットになりたい!』

五島で感化された久留美(山下美月)は、毎年送られてくるバースデーカードの連絡先を頼りに、幼い頃に別れたままの母・久子(小牧芽美)を訪ねた。
久子は一人で家を出ていった理由を話した。実業団チームにいた夫・佳晴(松尾諭)は怪我でラグビーができなくなり、そのまま会社も辞めてしまった。再就職することもなく、無気力になっていく一方だった。久子は自分が甘やかしているせいだと思い、しばらく実家に帰ることにした。すると佳晴は、お前と結婚しなければ自分はもっとマシな人間だったはずだ、せいせいするなどと捨て台詞を吐いた。その一言で久子は二度と戻らないことを決めたという。
久子は幼かった久留美を連れて行こうとしたが、久留美本人が行かないと言い張った。そのため仕方なく一人で家を出たのだ。久子は自分の白状さを謝った。

久留美は、自分が残ると言えば母もすぐに戻ってくるだろうと考えたと説明した。帰ってきてくれることをずっと望んでいたと話した。
ただし、久子が佳晴を見捨てる気持ちもわかると言う。彼は相変わらず文句ばかりで職も長続きしない。それでも、自分が父を選んだ手前、耐えているのだと話した。
自分は母と同じく看護師を目指して学校に通っていると話した。ただし、このまま自分が幸せになれるのだろうかと不安になることもあると弱音を吐いた。
久子は久留美を優しく抱きしめて勇気づけた。

その頃、貴司(赤楚衛二)が実家に戻った。貴司は両親(山口智充くわばたりえ)と向き合い、自分の今後について話した。
貴司は旅をしながら各地で働き、その中で自分の生き方を見つけたいと述べた。貴司には世間一般の幸せな生き方が受け入れ難いのだと言う。これまではそれに沿うよう生きてきたが、もう我慢はしたくないのだと説明した。
両親は貴司の言っていることがよくわからなかった。それでも、貴司が決めたことだからと言って、許してくれた。

五島では、浩太(高橋克典)が祥子(高畑淳子)に、めぐみ(永作博美)を連れて駆け落ちしたことを謝っていた。それと同時に、めぐみがいかによく頑張ってくれたかを話して聞かせた。彼女のおかげで子どもたちが元気に育ち、工場も拡大できた。自分がめぐみを幸せにするつもりが、逆に幸せにしてもらっていると述べた。その分、めぐみを奪われた祥子には寂しい思いをさせてしまったと頭を下げた。

祥子は、めぐみはすぐに逃げ出して帰ってくると思っていたと言う。けれども一切帰ってくることはなく、寂しい思いをした。
しかし、それはとても嬉しいことだったと言う。めぐみの頑張りと幸福の証拠であったからだ。めぐみを幸せにしてくれた浩太に深く感謝した。

こうして、舞(福原遥)たちも五島を去った。

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NHK『舞いあがれ』第34回

朝ドラまとめ記事を書くに当たりマクラが思いつかなくて困ってしまう夢を見て、目覚めの悪い当方が、NHK朝の連続テレビ小説『舞いあがれ』の34回めの放送を見ましたよ。

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第7週『パイロットになりたい!』

幼馴染たちは島を去ったが、舞(福原遥)は五島に残り、自分の進路について一人でじっくり考えることにした。

そこへ、地元の船大工・木戸(哀川翔)が立派な鯛をもってやってきた。舞が婚約者を連れて島にやって来たという誤った噂を聞き、勘違いした木戸が祝いとして持ってきたのだ。舞は、自分はまだ学生であり、結婚など考えていないと否定した。
すぐに過ちを認めた木戸であったが、学生だから結婚しないという点には異議を唱えた。舞の母・めぐみ(永作博美)だって学生の時に結婚したというのだ。ただし、祥子(高畑淳子)は反対されて駆け落ちしてしまい、めぐみは故郷に帰ってこなくなった。ふたりは喧嘩したままだったが、祥子はいつもめぐみのことを心配していたという。舞は、両親の結婚の経緯を聞くのは初めてだった。

舞は祥子にも詳しく聞くことにした。すると祥子は正直に話してくれた。
1981年、当時20歳のめぐみは浩太(高橋克典)を連れて結婚の報告に来た。教師になるために大学に通っていたが、中退して大阪の町工場を手伝いながら結婚生活を送るというのだ。祥子は猛反対した。世間知らずの小娘に町工場の女将など務まるはずもなく、苦労するのが目に見えるからだ。浩太にもケチをつけた。めぐみが苦労することは分かりきっているのに、大学を辞めさせて自分の妻にするなど、めぐみのことを大事にしているとは言えないとなじった。
どんなに言われてもめぐみの意思は変わらなかった。それきり喧嘩別れした。
祥子は当時の心境を振り返った。一時の気持ちでそれまで頑張ってきたことを諦めることは誤りだと思っていたし、苦労することが明らかだったので認めることができなかったというのだった。

舞を迎えにきためぐみと浩太が五島に到着した。ふたりには、舞としっかりと話し合いをする目的もあった。

舞は、パイロットになりたい決意は変わらないと話した。当初の夢であった飛行機作りを嫌いになったわけではないが、それよりもやりたいことが見つかったのだという。一方めぐみは、自身の懸念を話した。パイロットは人の命を預かる責任ある仕事であり、同時に男社会でもある。舞はそのような環境で道を切り開くタイプの人間だとは思えず、苦労することが明白だ。ゆえにめぐみは賛成できないというのだ。

舞は、そのような仕事だからこそ挑戦したいと述べた。人力飛行機のパイロットを務めた時、みんなの期待を背負い、重い責任を感じながら飛行した。けれども、実際に飛んでみると楽しかったし、嬉しかった。将来、旅客機のパイロットになった時も、誰かに会ったり仕事のためなど、いろんな思いを持った旅行者を乗せることになる。その責任を背負って飛べる人になりたいと力説した。
さらに、小さい時から働く両親の姿を見て、仕事とは大変なものだということは理解していた。しかし、浩太は夢を持って仕事に打ち込み、めぐみはそれをきちんと支えていた。どんなに仕事は大変でも、辛そうには見えなかった。それと同じように、自分も大変な思いをして働くなら、せめて自分の好きなことをやりたい。

そして、深く頭を下げながら航空学校に行かせてほしいと頼んだ。
めぐみは舞が一時の浮ついた気持ちでないことを理解した。航空学校への転学を認めた。
祥子は話し合いんは参加しなかったものの、そばで一部始終を聞いていた。

祥子とめぐみは台所で夕飯の支度をはじめた。
祥子は、舞が自分の気持ちをしっかり言えるように成長したと話した。小学生の時に初めて五島に来た時は、自分のことは何も言えず、全て母の言いなりとなる子だったのだ。
続いて祥子は、めぐみに謝った。めぐみが結婚すると言い出した時、きちんと話を聞けばよかったと後悔の念を述べた。実際、反対を押し切って結婚しためぐみは現在幸せになっていると誉めた。
めぐみは涙ぐんだ。

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NHK『舞いあがれ』第33回

昨日僕の身に起きた恐ろしい話を聞いてほしいのだけれど、どんな話かというと、スマホに着信があったんだけれど手の離しにくい作業をしていたこともあって、必要なら相手からかけ直してくるだろうし、なんなら着信履歴を見てこちらからかけ直してもいいと思って無視したんだけれど、1分くらい鳴り続けたまま止まらなかったわけで、尋常じゃない雰囲気を感じ取って画面を確認したら、そこには20年くらい前に交際していた女の子のお母さんの名前と番号が表示されていたわけで、さすがにそれには寒気がしたわけで、ていうか、そんな昔の交際相手の親御さんの電話番号がスマホ電話帳に残っている僕も僕だけれど、そこはまぁ何かの拍子にヨリが戻ったりするかもしれないし、復縁しないまでも何か特別な要件が発生するかもしれないとも思うし、つーか実際にこうして電話がかかってきたわけで、電話帳に残しておいたからその人だとすぐにわかったわけで、けれども、あんまり良い別れ方もしてないし今さら話をするのもイヤだなぁとは思うわけで、そればかりか、なぜかテレビ電話モードでかかってきていて「え?マジ?20年ぶりくらいに顔見せ合うの?ますますイヤだよ」ってなるわけじゃん、だから電話には出ずに切断ボタンを押したんだけれど、後になって考えればテレビ電話モードで1分以上も呼び出し続けるなんて常識的にはあまりないことだと思うわけで、きっと意図しない誤操作かケータイの故障でかかってしまったんだろうなと思われるし、今回の件は無かったことにしようと決めたんだけれど、誤操作にしろ故障にしろ、まったく無作為な番号にかけてそれがたまたま僕の番号になる確率ってきっと数億分の一くらいの確率のはずでまずあり得ない、けれども電話帳に登録されている番号から無作為に選ばれたならたかだか数千分の一くらいだろうから数億に比べればずいぶんあり得る、だから相手の電話帳に今でも僕の番号が残っているんだろうなと推測できて、自分が登録したままなのは棚に上げたまま、相手の電話帳ではずいぶんと恐ろしい状態が維持されているんだなと身震いした当方が、NHK朝の連続テレビ小説『舞いあがれ』の33回めの放送を見ましたよ。

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第7週『パイロットになりたい!』

行方不明になった貴司(赤楚衛二)は五島にいるというところまでわかった。舞(福原遥)は、過去に自分が送った絵葉書に写った灯台にいるものと推測し、久留美(山下美月)とともに現地へ向かった。想像通り、そこに貴司がいた。

貴司は、ここに来れば自分は変われると思ったのだと話した。
入社して1年近く経っても営業成績は最下位で叱責されるばかりであった。他の人なら聞き流せるのかもしれないが、貴司にとっては辛い悩みとなった。古本屋の八木(又吉直樹)にだけは苦しい胸の内を明かすことができ、それによってなんとか仕事を続けることはできていた。しかし、八木は店を畳んでいなくなってしまった。その途端、苦しくなって出社することができなくなった。そんな時、舞からもらった絵葉書のことを思い出し、会社を辞めて五島に来たのだという。
貴司は、人との衝突を避けるため、自分の本当の気持ちを抑えて人に合わせていたと打ち明けた。そうしているうちに、自分が何を好きだったのかもわからなくなってしまったという。五島に来て海や空を眺めていたら、世界の広さを思い知ったと語った。同じ青色でも海や空の青さには無限の違いがあること、夜になると無数の星が浮かび上がることなどを実感した。今までの自分はいかに狭い世界しか見ていなかったのかと思い知ったという。ここに来てよかったと心の底から喜びをかった。

その後、舞は貴司と久留美を祖母・祥子(高畑淳子)の家に案内し、泊めてもらうことになった。舞は本人が気に病まないよう、貴司が入浴中に彼の両親に電話で報告した。ひどく取り乱していた雪乃(くわばたりえ)はひとまず安心した。

夕食が始まった。舞も久留美も、腫れ物に触れるように貴司に接した。
しかし、祥子だけは歯に衣着せぬ物言いをした。貴司は社会から逃げてきたのかと尋ねたり、彼の考え方や語り口は変わり者だと評したりした。そして、変わり者なのだから周囲に合わせたりせず、堂々と自分らしく生きていけばいいと助言した。

一夜明けて、貴司はすっかり気が晴れた。
貴司は舞と久留美に今後の抱負を語った。世界は広いのだから、自分が自分のまま生きていける場所がどこかにあるかもしれない。その場所を探しに行きたいと話した。いろいろな場所に行きながら、そこで歌を詠みたいと希望を述べた。
ただし、そんな生き方をするためには、まず両親を説得する必要があると話した。

貴司の決意を聞いた久留美は、自分も新しい挑戦をすると二人に話した。幼い頃に別れたままの母に会ってみるのだという。
舞も同じく決意を新たにした。母・めぐみ(永作博美)に猛反対されたが、パイロットになることを諦めないと決めた。

舞は浩太(高橋克典)にメールを送って、いろいろ考えるためにもう少し五島に滞在すると連絡した。
めぐみもめぐみで、舞をどう扱えばよいかわからず悩んでいた。その様子を見た浩太は、めぐみが舞とじっくり話し合うことが必要だと言い、話し合いのために五島まで舞を迎えに行こうと提案した。

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