NHK『純と愛』第11回

黒木華の足の裏を拝むことのできる映像(絶景ポイントは42秒すぎ; しかも浴衣で京都ロケ)を見つけて大興奮している足の裏フェチの当方が、NHK朝の連続テレビ小説『純と愛』の第11回めの放送を見ましたよ。

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第2週「ほんとうのかお」

粕谷(近藤芳正)とのトラブルで莫大な損失を与えてしまった責任をとり、純(夏菜)は辞表を取り出した。

ところが、宿泊部長の米田(矢島健一)に差し出す瞬間、事務所に大先社長(舘ひろし)が現れた。ウェア姿であり、ナニワ製薬の社長とゴルフをした帰りだという。ナニワ製薬というのが、問題の粕谷の勤め先である。ナニワ製薬の社長によれば、粕谷は総務部長の立場を利用し、多数の業者から便宜を受けて取引先を決めていたという。それが明るみになったため、近く懲戒処分にされるという。今回のトラブルも全て粕谷の責任であり、ナニワ製薬社長は今後もオオサキプラザホテルを利用し続けるつもりだと約束してくれた。

そのようなわけで、純に責任はなくなった。大先社長は純から退職願を奪い取ると、目の前で破り捨ててしまった。

しかし、だからといって純が無罪放免になったわけではなかった。他の従業員との関係が冷えきってしまった。イビられたり、無視されたりすることが以前にも増して多くなった。

そんな中、愛(風間俊介)だけは純にまとわりついていた。ホテルの中では他に話をする相手もおらず、純は彼と話をした。

純は、他人の本性を見抜くという愛の能力のことをもう一度確かめたくなった。ロビーに出て、物陰から他の従業員の本性を調べてもらった。米田はいつも怯えて周りの目をきにしている、千香(黒木華)は騒ぎながら周りにあるものを壊しいる、桐谷(吉田羊)は鎧をつけた傷だらけの武士のようだが純に似ている、などと人物評を行った。

そうしていると、コンシェルジュの水野(城田優)が純を見つけて近寄ってきた。昨夜、食事の約束をしていたのに、純は粕谷とのトラブルのことで頭がいっぱいとなりすっぽかしてしまったのだ。水野は改めて今夜食事に行く事を提案した。

その日は繁盛しているレストランに出かけた。
純と水野の他に、愛も同席した。なんと、水野と愛は高校の同級生だったのだ。愛は水野のことをよく覚えていたが、水野は愛のことを思い出すのに時間がかかった。それでも、再会の記念にと水野は愛を誘ったのだ。

楽しそうに食事をする純と水野に対して、愛は居心地が悪そうだった。多くの人間がいる中では、他人の内面がわかりすぎて気分が悪くなるのだ。何度も中座してトイレに行った。
愛がトイレで鏡を見ていると、自分そっくりの男の顔が見えた。その男は愛に向かって、「なぜお前が生きているのだ」と悪態をつくのだった。

愛が中座している間、純は水野から愛の素性を聞いていた。
愛は高校生の時から俯いてばかりいたという。一方、家は神戸の金持ちで、親は弁護士をしているという。また、双子の弟を病気でなくしているということも教えてもらった。

食事を終え、帰路についた。
帰る方向が同じだといって、水野が純を送って行く事になった。去り際、愛は純に「気をつけて」と告げたが、純は特に気に留めなかった。

家の近くまで来ると、水野が急に純を口説きにかかった。初めて会った時から純と付き合いたいと思っていたと言い、唇を寄せてきた。

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NHK『純と愛』第10回

昨日、「三大黒木」には昭和風エロティシズムを感じると書いたわけだが、黒木瞳の『失楽園』における鼻にかかった声で悶える色気は言わずもがな、黒木香の『SMぽいの好き』における上品な言葉遣いと腋毛と笛の対比も意味わからなくてそそる、では黒木華の昭和風エロさは何かと問われれば、日本映画専門チャンネルのCMにおける畳上の横座りであると答える当方が、NHK朝の連続テレビ小説『純と愛』の第10回めの放送を見ましたよ。

本文中のリンクではもう少し長いバージョンを視聴できる

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第2週「ほんとうのかお」

純(夏菜)はまたしても粕谷(近藤芳正)の部屋を訪れ、静かにしてくれるよう頼んだ。床に跪いて頭を下げ、静かにできないようなら出て行って欲しいと懇願した。
しかし、粕谷は一切聞く耳を持たなかった。純の頭に一升瓶の酒を浴びせかけ、拒絶した。

逆上した純は、粕谷の部屋のバスルームに立て篭もった。願いが聞き届けられるまでそこを動かないと言いはった。

すぐに、米田(矢島健一)と桐野(吉田羊)が駆けつけてきた。米田は粕谷に平謝りし、純は元々頭のおかしい人間なのだと言って弁解した。純は採用面接で社長になるなどと口走るようなバカな社員なのだと説明した。それを聞いて、粕谷は純のことを嘲笑した。

純は、バスルームの中から持論を展開した。自分が社長なら、全ての客に幸せになって欲しいと願い、そのためにできる限りのことをする。隣に宿泊している北見(平泉成)は亡き妻の思い出に浸っているのだから、彼のためにも静かにして欲しいと再度頼むのだった。

ついに粕谷は折れた。
ただし、他のホテルに移るのだという。しかも、会社の社員旅行や学会開催などでオオサキプラザホテルを贔屓にしてきたが、今日を限りに二度と利用しないと通告し、帰っていった。

後に、純は米田にこっぴどく叱られた。
米田は純に粕谷には関わるなと命令したはずなのに、それを遵守しなかった。その結果、粕谷を怒らせたことで、ホテルは年間1億円近い売上を失う。自分が社長なら、この損失に対してどのような責任をとるつもりかと詰め寄られたが、極度に落ち込んだ純は何も答えることができなかった。

なんとか家に帰り着いたが、純は塞ぎこむばかりだった。
父(武田鉄矢)に言われた通り、自分は文句ばかり言って、まわりに迷惑をかけるばかりだ。迷惑をかけないためには、気に入らないルールでも守らなくてはならないらしい。精一杯頑張っても、「社長、社長」といって皆から馬鹿にされる。オオサキプラザホテルを魔法の国に変えることなど不可能らしい。

翌日、純は退職願を懐に忍ばせて出勤した。

朝一番に、北見がチェックアウトするのを見送った。
北見は純の努力に対して感謝の言葉をかけてくれた。少しでも自分のことが認められたのだと思うと、純は半べそをかいてしまった。心配そうに見返す北見を不安にさせないため、純はすぐに笑顔を取り繕って、元気よく北見を送り出した。

その直後、純は米田に呼び出された。
改めて、粕谷とのトラブルによる損失の責任をどう取るのかと問い詰められた。

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あるにゃん掲載予定、まいにちにゃんこ2013販売開始

FELISSIMOが毎年発売している猫日めくり「まいにちにゃんこ」がある。
今年の「まいにちにゃんこ2012」には当方の愛猫あるにゃんが掲載されたのだが(10月1日が掲載日だった)、来年のカレンダーにもあるにゃんの掲載が決定した。掲載日は4月19日と予想されている。
採用通知はこちら

あるにゃんが掲載される予定の「まいにちにゃんこ2013」の販売受付が開始された模様。
商品詳細ページから購入可能。1,500円。

まいにちにゃんこ2013販売ページ

そんなわけで、猫好きの皆さん、あるにゃんファンのみなさん、ぜひお買い求めください。

NHK『純と愛』第9回

昨日表明した「三大黒木」(黒木瞳、黒木香、黒木華)に対して、「なぜ黒木メイサを含めないのか?」という問い合わせが寄せられたのだが、黒木メイサは平成美女すぎるので当方の趣味からは大きく外れるものであり、昭和風エロティシズムを全く感じないために除外したのだと主張する当方が、NHK朝の連続テレビ小説『純と愛』の第9回めの放送を見ましたよ。

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第2週「ほんとうのかお」

純(夏菜)は愛(風間俊介)の能力で宿泊客・北見(平泉成)の思いを探ってほしいと頼んだ。北見がバーにやって来たところを物陰からふたりで観察した。
愛の見立てによれば、北見はある女性と一緒にこのホテルに泊まったことがある。その女性の名前を呼びながら泣き崩れている様子が見て取れるという。ただし、人の本性を探る能力を使うとひどく消耗するため、それ以上のことは探れなかった。

手がかりを得た純は、古い宿泊者名簿を調べた。その結果、北見が30年前に新婚旅行でオオサキプラザホテルに宿泊していることがわかった。
もう一度北見の部屋を訪ね、彼とじっくりと話し合った。

北見は部屋に妻(松原美穂)の写真を飾っていた。確かに、彼女との新婚旅行でオオサキプラザホテルに宿泊したのは事実だという。しかも、今日と同じ部屋に泊まった。新婚旅行で妻は大はしゃぎだったという。素敵なホテルに宿泊できて夢のようだと話していたという。
しかし、北見が妻の笑顔を見たのは、それが最初で最後だった。北見は仕事にかまけて家庭を一切顧みないどころか、妻をストレスのはけ口として辛くあたった。妻に優しくすることは一度もないまま、去年の今日、彼女は死んだ。
妻の笑顔のあったこのホテルに来て、1周忌の供養をしたかったのだという。

隣の部屋がうるさいことは北見にとって誤算であり、残念なものであった。けれども、自分の妻に対する態度のバチが当たったと思えば、それを受け入れざるを得ないと納得したのだという。
しかしながら、いつまでもここにいたくない。もうチェックアウトするつもりだといって、荷物をまとめていた。
純は今一度、北見を部屋に引き止めた。

純は、宿泊部長・米田(矢島健一)と指導係・桐野(吉田羊)に相談した。大騒ぎして他の客に迷惑をかけてばかりいる粕谷(近藤芳正)の宿泊を拒否したいと申し出た。
当然、米田は猛反対した。製薬会社の総務部長として贔屓にしてもらっている粕谷の機嫌を損ねると、年間で1億円以上の売上を失うことになる。そんなことは到底できないのだ。桐野からも、いつまでも一人の客に関わってばかりで、本来のベルガールとしての任務を全うしていないと言って叱られてしまった。慌てて持ち場に帰ったが、先輩ベルボーイたちにもひどくなじられてしまった。

純は落ち込んだ。
本来の仕事ができないこと、客を笑顔にできないこと。
そして、北見が妻を大事にしなかったという話から、自分の母(森下愛子)のことが思い出された。父(武田鉄矢)も母のことをあまり大事にしていない。そう思うと、母が恋しくて仕方なくなった。
休憩室から実家に電話をかけた。

ところが、母は留守で、電話に出たのは父だった。
父と犬猿の仲である純はすぐに電話を切ろうとした。しかし思いとどまり、藁にもすがる思いで、騒いでうるさい客への対応方法を聞いてみた。
けれども父・善行は、純が自分を試して揚げ足をとるつもりだろうと警戒し、まともに答えようとしなかった。そればかりか、純の普段の態度をあげつらい、人に文句ばかり言って迷惑をかけてばかりだなどとなじった。

純はますます落ち込んだ。文句を言って迷惑ばかりかけるというのは図星であり、まるで今日の純を宮古島から千里眼で見られているかのようだったからだ。

その時、休憩室に愛が現れた。
純は愛に弱音を吐いた。このホテルで自分の理想を実現するのは不可能だ、自分を押し殺して、命じられる仕事だけやるつもりだと言って投げやりになった。

そんな弱気を愛は押し留めた。
純に必要なことは、自分で決めることだと助言した。自分が本当に社長だったらどうするか考え、そこで決めた通りに行動しろと励ました。

純は再び粕谷の部屋の前に立った。

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NHK『純と愛』第8回

黒木華という女優を知った現在、黒木瞳(代表作『失楽園』)、黒木香(代表作『SMぽいの好き』)と合わせて「三大黒木」と呼ぶことにした当方が、NHK朝の連続テレビ小説『純と愛』の第8回めの放送を見ましたよ。

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第2週「ほんとうのかお」
純(夏菜)は、客室で大騒ぎしている粕谷(近藤芳正)らを鎮めることに失敗した。
宿泊部長の米田(矢島健一)に相談したところ、粕谷の好きにさせろと言われてしまった。粕谷は大手製薬会社の総務部長であり、オオサキプラザホテルを贔屓にしてくれているという。会社の宴会や学会会場としていつも利用しており、年間1億円もの売上があるという。隣で迷惑を被っている北見(平泉成)をアップグレードして他の部屋に移せというのが米田の命令だった。

純は北見へ部屋の変更を提案した。しかし、北見はその申し出を断った。うるさくても我慢するからよいと言って部屋に引きこもってしまった。静かにさせると約束したのに、彼の期待に応えられなかったことで純は落ち込んだ。

トラブルの噂を聞きつけたコンシェルジュ・水野(城田優)が純に助言してくれた。部屋を移らないなら、せめて次回の無料宿泊券を渡すことになった。
水野とともに北見を再度訪れるが、彼は宿泊券を受け取ろうとしなかった。北海道に住んでおり、高齢で、身寄りもないのでもう二度とこのホテルに来ることはないだろうとさみしげに断るのだった。彼は、単に今日ここにいたいだけだと言って、再び部屋に引きこもった。
純は、彼が部屋にこだわる意味深な態度が気にかかった。訳を聞こうとしたが、北見は一切答えなかった。

水野は純のことをルーブル美術館に所蔵されている「サモトラケのニケ」になぞらえた。船の先端で羽根を広げ、風を一身に受けている。逆境に立ち向かっていく純のことを大いに褒めた。そして、夕食に誘ってくれた。

純はニケの話を聞いて、勇気が湧いてきた。再び粕谷の部屋へ直談判に向かった。
しかし、粕谷は純の説得を全く聞き入れなかった。その上、酔ったはずみで純に暴力を振るおうとした。

その時、粕谷の部屋のチャイムが鳴った。つられて粕谷がドアを開けると、愛(風間俊介)が立っていた。不思議な事に、彼が「電球が切れるので修理に来た」と言った瞬間、部屋の照明が消えて真っ暗になった。一同が驚いている間に、愛は純の手を引いて逃げた。

厨房をクビになった愛は、電気修理のアルバイトに就いたという。ただし、言ったとおりに照明が消えたのは、ドアの横のルームキーホルダーからキーを抜いたので電源が切れたという単純なからくりだった。
愛は電気修理の仕事をしながら、ずっと純のことを見張っていたのだという。いつか無茶をするのではないかと警戒しており、危なくなったので助けに来たのだという。

純はますます愛のことが気味悪く思った。やっていることはストーカー行為であるとなじった。
愛は弁解することなく、純に言われるままその場を去ろうとした。

その時、純は愛の能力のことを思い出した。人の本性がわかるなら、ぜひ頼みたいことがあるというのだ。

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NHK『純と愛』第7回

ヒロインの同僚・田辺千香役の黒木華が気になって気になって仕方がなく、彼女が出ている日本映画専門チャンネルサイト内の「岩井俊二映画祭 presents マイリトル映画祭」をじっとりと見ている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『純と愛』の第7回めの放送を見ましたよ。

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第2週「ほんとうのかお」
純(夏菜)は、不気味だと思いつつも、どうにも待田愛(風間俊介)のことが気になった。彼が働く厨房へ会いに行ったのだが、すでにクビにしたのだという。厨房スタッフ(長部吾郎)の説明によれば、愛は人の顔をまともに見ようとせず、使い物にならないので解雇したというのだ。
純は、愛は人の顔を見るとその人の本性がわかる。それが嫌なので、顔を見るのを避けているのだと弁護しようとした。しかし、自分ですら半信半疑のことを他人が信じるとは思えず、口をつぐんだ。
新入社員の研修が終わり、純はベルガールに任命された。

一方、同期入社の田辺千香(黒木華)はフロント係となった。
それぞれが持ち場に着く直前、千香が純に声をかけてきた。先日、千香は純のせいで迷惑している、純の勝手な行動のせいで新入社員全員が変な目で見られると言った件を謝罪した。そんなことは忘れていた純は、何も気にせず許してやった。すると千香は安堵の笑顔を浮かべ、仕事をがんばろうと声をかけてくれたのだった。

純と千香はともにロビー周辺が持ち場となるので、互いの働きぶりがよく見えた。
千香は早速、先輩社員たちに挨拶にして回った。特に、コンシェルジュの水野(城田優)のところでは時間をかけて親しげに挨拶していた。水野が色男なために千香が熱心に話しかけているということは、純から見てもありありと分かった。

所在なくロビーに立っていた純であったが、いよいよ初めての接客をした。
一人で宿泊にきた北見(平泉成)という客の荷物を持ち、客室まで案内した。初めてのことで緊張した純は、メモを盗み見しながら、しどろもどろと設備の説明をした。
慌てながらも熱心に話す様子に、北見は目を細めた。「痒いところまで手の届く説明だった」と、本音とも皮肉ともつかない言葉とともに、純へ感謝した。その言葉に純は喜んだ。

続いてロビーに控えていると、突然、客(近藤芳正)に尻を触られた。腹を立てた純は、他の客の目があるにも関わらず怒鳴りつけた。
その騒ぎを目に止めたフロント係・小野田(木内義一)が慌ててやって来て、その客を慇懃にフロントへと案内した。そして、純には黙るように命じた。

純が腹に据えかねていると、次の仕事が命じられた。不審者が寝ているので注意して追い払えというのだ。
駆けつけてみると、そこで寝ていたのは弟の剛(渡部秀)だった。家出し、世界中を旅しながら宮古島の良さを伝えて回りたいと言うのだ。実家には秘密にしたまま、純の家に泊めてくれと頼み込んだ。
純は家に帰るよう説得するが、剛はまったく聞く耳を持たない。

そうして揉み合っていると、千香が慌ててやってきた。客から隣の部屋がうるさいとクレームがあったのだという。一度千香が注意に行ったのだが、聞き入れてもらえなかったという。そこで、純に助けて欲しいと言うのだ。クレームを処理できなかったことが上司に知られると怒られて評価が下がるし、コンシェルジュの水野からも仕事ができないとして軽蔑されるかもしれない。そういった事態はどうしても避けたいというのだ。

純は渋々手伝ってやることにした。
すると千香は全てを純に押し付けていなくなってしまった。千香に対して腹を立てたものの、それを表に出すことは控えた。

クレームの主は先ほど荷物を運んだ北見だった。北見の方も顔を見知った純が来たことで、少々落ち着いたようだった。純を信頼して全てを任せると言われ、純にはやる気が芽生えた。

騒いでいる部屋のベルを鳴らすと、ドアが開くやいなや、純は部屋の中に引っ張りこまれた。中では数人の男たちがバスローブ姿で酒盛りをしていた。客の一人が飲み過ぎて吐いてしまい、その後片付けが純に押し付けられた。

やっと掃除を終え、いよいよ純は本題に入った。毅然とした態度で、声を低くするよう頼んだ。
しかし、そんなことで大人しくなる連中ではなかった。グラスになみなみとワインを注ぎ、それを飲み干せば静かにすると無理を言うのだった。純が勤務中を理由に飲酒を断ると、客は純を追い返してした。

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NHK『純と愛』第6回

HDDレコーダーの引き取り手が見つからず、部屋が片付かないので誰かお願いしますよと懇願する当方が、NHK朝の連続テレビ小説『純と愛』の第6回めの放送を見ましたよ。

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第1週「まほうのくに」

米田(矢島健一)と露木(や乃えいじ)にスタンドプレイを叱責され、人格まで否定されたことに純は逆上した。感情に駆られ、ホテルを辞めると言ってしまった。
その瞬間、厨房洗い場の男(風間俊介)が皿を落として割った。
皆の注意がそちらに向かった瞬間を捉え、指導係の桐野(吉田羊)は一言二言でうまくその場を取り繕い、辞職宣言をうやむやにし、純を連れ出して事なきを得た。

ただし、桐野はもう一度純のことを厳しく叱った。
一つには、犬が飼い主を選べないのと同じように、従業員も上司を選べないのだから我慢しろとたしなめた。二つめには、ルール厳守を再度言い渡した。

自律性やその人なりのやり方、理想を認めてもらえないことに、純はまだ納得できなかった。そこで、桐野に仕事の理念や目標について聞いてみた。
しかし、桐野の反応は冷ややかだった。そのような質問自体が青臭いといって相手にしなかった。そして、自分の考えが正しいと信じ、それのみに固執する人間は成長をやめたのと同じだと手厳しく答えた。

ますます納得のいかなくなった純は、同僚の千香(黒木華)に相談した。面接の時の彼女は、ホテルで働くことへの大いなる憧れを語っていた。自分と同じ思いでいるに違いないと思えた。
しかし、彼女の反応は予想だにしないものだった。千香がオオサキプラザホテルに就職した本当の理由は、不景気で他に仕事が決まらなかったので仕方のないものだったという。面接の時に話した内容も、採用のための方便だったという。
そして、純に対する苛立ちをついに爆発させた。上司たちは個人ごとの評価ではなく、新入社員全員を一括りにして見る傾向がある。そのため、純の身勝手な行動で自分にも迷惑がかかるというのだ。今日一緒に行った深夜フロント研修でも、純が勝手にルームサービスを受けてしまったことで、自分の帰りまで遅くなってしまった。
それまでのおっとりとした雰囲気と打って変わって、千香はドスの利いた関西弁で一気にまくし立てた。

純は疲れきった。自分の来し方を思い返しては、昔から不器用な性格で、損な役回りばかりだったと落ち込むのだった。

やっと家に帰り着き、徹夜で疲れた体を休ませようとした矢先、実家の母(森下愛子)から電話がかかってきた。弟・剛(渡部秀)が真面目に予備校に通わないことを父・善行(武田鉄矢)がなじったことが引き金となり、剛が家を出ていく騒ぎになっているという。
純はイライラした。そもそも母が剛に甘い顔を見せるから彼がつけあがるのだと言って、母に責任を負わせた。ただでさえ、末っ子の家で騒動で動揺している母は純の言葉に深く傷ついた。純に対して、大阪に行った人間は宮古島の家族のことなど見捨てるつもりなのだなどと喚き散らして電話を切ってしまった。

純はますます腹がたって眠れなくなった。
大好きだった祖父(平良進)のことを思い出すばかりだった。祖父の思い出は、全て楽しく愉快であたたかいものだった。

ふと、祖父の言葉を思い出した。純が自我の強さで軋轢を生じさせたり、苦しい目に遭ったとしても、「ずっとそのままでいてよい」と応援してくれた。
その時初めて、それは例のストーカーが言ったのと同じ言葉だと思い至った。それで、彼のことがなんとなく心に引っかかるようになった。

仕事が終わる頃を見計らって、ホテルの厨房を覗きに行った。そこで例のストーカーを捕まえ、とっさに皿を落として、純の辞職を取り消してくれたことのお礼を告げた。
その時、名札を見て、彼の名が待田愛(まちだいとし)であることを知った。

それから、和やかに話をしようとしたのだが、愛がホテルの厨房で働き始めたきっかけを聞いて空恐ろしくなった。純がホテルの採用通知を受けたのは、愛の目の前であった。そこで愛も後を追って、このホテルで働き始めたのだという。
そう説明して、愛は純の顔をじっと見据えた。

純は後退りしながら、愛が「自分には人の本性が見える」と言っていたことについて説明を求めた。
愛によれば、人の顔を見るとその人の本当の顔がわかるのだという。強そうな人が怯えていたり、優しそうな人が冷たい顔をしているなどといったことがわかる。そのようなわけで、先日純が助けた老婆(川本美由紀)がスリ師であることもすぐに分かったのだという。

ただし、愛は人の本性を積極的に知りたいと思っているわけではなかった。そのため、人の顔を見ないようにいつもうつむいて歩いている。そのせいで、人にぶつかってばかりいるのだ。
けれども、純の顔だけは裏も表もなかった。愛にとって、そのような人物は初めてであった。だから、純にはいつまでも変わらず、裏表のない人物であって欲しかった。そのままでいて欲しいと懇願するのだった。

純には愛の話が信じられなかった。そして、恐ろしくて気味が悪くなった。愛を残して走って逃げた。

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NHK『純と愛』第5回

先日、会社で飯を食っていたら、金メダリストがメダルをかじるのは見苦しい(特に女子選手)という問題提起がなされ、あれは時代劇等で小判が純金かどうかを調べる時の仕草であり、メダルが金ではないと選手が疑っていることになる(いや、実際、オリンピックのメダルはメッキらしいけど)のだからケシカランという話になり、じゃあ一体どのようなパフォーマンスならばふさわしいのかという議論になり、「水を張ったバスタブに浸かった後『ユーレカ!ユーレカ!』と叫びながらハダカで走り回るのが良い。金の純度を調べるにあたって、口でかじるよりよっぽど知的であるし、ギリシャ繋がりなところがなお良い。特に女子選手にやって欲しい。」という結論になり、そういうオリンピックが見たい、早く4年経たないかと待ち望んでおり、ここまでの話とは一切関係ないが、昨日やっと夏菜の胸がわりとデカいということに気付いた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『純と愛』の第5回めの放送を見ましたよ。

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第1週「まほうのくに」

純(夏菜)はエレベーターで社長の大先(舘ひろし)と乗り合わせた。
彼が入社式で純のことを「社長になりたいと言っている」と暴露したために、純はホテル中からからかわれる羽目になった。そのため、大先のことは内心腹を立てている。大先はそんなことには気づかないようだ。ホテル経営について話を聞きたいなどと方便を使いながら、純の電話番号を聞き出し、デート(デート?デートなのか!?)に誘う仕草を見せた。
純がためらっているうちに、目的の階について大先は降りていった。そこには若くて派手な女(松本奈摘)が待っていた。純は大先の女癖の悪さを軽蔑するのだった。

今日の純の仕事は、深夜フロント業務の研修である。指導係の桐野(吉田羊)からは、指示されたこと以外は絶対に行わないようにときつく釘を刺された。

深夜といえども、フロントは暇なわけではなかった。客の対応に追われ、先輩社員たちの手は全てふさがっていた。

その時、フロントの電話が鳴った。
純は、電話対応をしろという指示は受けていない。かといって、電話を待たせたり無視したりすることは、客に嫌な思いをさせることになる。板挟みになる純であったが、意を決して電話に出た。
それは、ルームサービスの注文であった。電話対応が初めてであった純は、しどろもどろになりながらもなんとか注文を受け付けることができた。

しかし、直後にフロント係の小野田(木内義一)に叱られてしまった。現在は0時5分である。ルームサービスは0時で終了する規定になっており、受付時間を過ぎているのだ。
規則を破ると、厨房にいい顔をされない。面倒を起こしたくない小野田は、純に客へ断ってくるよう言いつける。しかし、客へのサービスを優先したい純は、厨房にかけあってくると言って飛び出していった。

厨房では、見習い(杉森大祐)が後片付けを行なっており、今まさにコーヒーを捨てようとしていたところだった。見習いも上役に叱られることを恐れ、規則を守ってルームサービスの注文を断ろうとした。しかし、純に押し切られる形でコーヒーを渡してしまった。

純がコーヒーを運んでいくと、注文した山本(芝本正)はとても喜んだ。彼は就寝前にコーヒーを飲むことを習慣にしているのだが、今夜は注文の時間が遅れてしまったので飲めないのではないかと心配していたのだという。無事に飲むことができてよかったと、山本から満面の笑みでお礼を言われた。
翌朝、チェックアウトの際にも純に笑顔でお礼を言ってくれた。純が理想とする「宿泊客が笑顔で帰って行く魔法の国」が実現できたと思い、とても嬉しかった。純は有頂天になった。

しかし、深夜フロント研修が終わる際に、小野田からはルームサービスの件は純の一存でやったと言って責任を押し付けられた。そして、指導係の桐野に呼び止められ、宿泊部長の米田(矢島健一)と飲料部長の露木(や乃えいじ)の元へ連れて行かれた。
純は、自分の臨機応変な行動が褒められるのだと思って、ふたりの待つ厨房へ喜び勇んで向かった。

しかし、純はふたりから激しく叱責された。背後では、昨夜協力してくれた厨房見習いがうなだれている。ルームサービスの件が問題視されているのだ。
経費削減のためにルームサービスの24時間受付は廃止されたことを説明した上、例外を作ると歯止めが利かなくなると説教された。さらに、勝手な行動で食中毒などが発生した場合の責任の所在についても説かれた。各セクションにはその道のプロがおり、他の部署が勝手なことをすると迷惑をかけることになるのだとたたみかけられた。
終いには、桐野の指導が甘いのだといって、彼女にまで火の粉が降りかかった。

純は反発した。
彼らは自分たちの保身や業績評価だけを気にかけ、客のことをないがしろにしていると感じた。余計なことは言わないように自制しようとしたが、感情に駆られて我慢が難しくなった。宮古島の人間はもっと大らかであれなどと理不尽なことを言われ、ついに純は爆発した。

「ホテルで一番大事なことは、ホテルの都合ではなく、客の都合である」という、祖父(平良進)の言葉であり、自分の信念をまくし立てた。そして、宮古島の人間にも自分のように激しい気性の持ち主がいるのだと言い返した。

そこまでいうと、純は泣きべそをかいてしまった。
そして、これ以上オオサキプラザホテルで働くことに我慢ならなくなった。

「やめてやる!」
そう言うのと同時に、背後で皿の割れる音がした。
そちらを見ると、先日のストーカー(風間俊介)が皿洗いとして働いていた。

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NHK『純と愛』第4回

「俺の理想の朝ドラはこれだっ!」と下の図を作って鼻息を荒くしている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『純と愛』の第4回めの放送を見ましたよ。

朝の連続テレビ小説『じゅんと愛』: サブカル×ベビーフェイスは当方の大好物。


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第1週「まほうのくに」
翌年の春。
オオサキプラザホテルに就職の決まった純(夏菜)の初出社だ。オオサキプラザホテルを自分の理想の「魔法の国」にしようと意気込んで家を出た。

入社式では田辺千春(黒木華)と隣り合わせた。彼女とは最終面接で一緒になり、面接官のケータイやくしゃみで萎縮してしまった彼女を純が弁護してやったことがある。千春はその時のことを純に感謝し、ふたりは打ち解けた。

大先社長(舘ひろし)のスピーチが始まった。純は彼のことを面接会場で見ていたが、まさか社長だとは思っていなかった。第一印象でいい加減な男だと思っていたので、彼が社長であることにいささか驚いた。

大先は面接の時のエピソードを話し始めた。面接で「社長になりたい」と豪語した志望者がいたと言い、本人はこの場で立てと命じた。
純は自分のことだとすぐに分かったが、恥ずかしくて、ためらいながら静かに立ち上がった。

大先は純をじっと見据え、気持ちに変わりはないかと訪ねた。すると純は度胸満点で力強く頷いた。
大先だけはにこやかにしていたが、参列している重役や他の新入社員たちからは一斉に冷ややかな目で見られてしまった。

入社式が終わると、早速研修が始まった。
はじめは、会議室で接客マナーの研修だった。しかし、純にはそれが空々しく嘘っぽい演技に思えた。バカバカしくて少しも身が入らなかった。早く現場に出て、実際に客に接したいと願うのだった。

次の研修は、ベッドメイキングや荷物の運搬など、接客はしないが現場での実地訓練だった。現場の先輩たちから直接指導を受けた。
ところが、純が「社長になりたい」と宣言したことはすでにホテル中の噂になっていた。「社長」というあだ名を付けられ、行く先々で皆にからかわれた。

やっと初日の勤務が終わった。
振り返ってみると、社長になるという自分の目標がみんなからバカにされたことしか思い出されない。そのような目標を持つことは許されないのだろうかと、純は思い悩みながら帰路についた。

あくる日以降も、純はホテルの従業員全員からからかわれ続けた。
そんな中、コンシェルジュの水野(城田優)だけは純を励ましてくれた。自分も純と同じ気持だといい、目標を高く持つのは当然だと言って励ましてくれた。
水野は優しくいい人であるばかりか、ロビーでの働きぶりも様になっていた。その上、ハンサムであった。純は水野への軽く小さなあこがれを抱いた。

いよいよ、純は客の前で研修をすることになった。といっても、レストランに控えて、客に水を汲むだけの役割だった。
それでも、純は前向きに、自分なりの工夫をした。よくフロアを見回し、水を一気に飲み干した客(小松健悦)を見つけるやいなや、素早くコップに水を注いだ。そのタイムリーな給仕に、客は大いに満足した。
さらに純は、その客のためにレストランで肩を揉んでやった。ちょうど疲れの溜まっていたその客は、ますます喜ぶのだった。

しかし、その行動が後に問題視された。
指導役の桐野(吉田羊)は、新入社員全員がいる場で純のことを叱責した。レストランの給仕係が勝手にマッサージを行うと、本職のマッサージ師の仕事がなくなり迷惑をかけるというのだ。しかも、従業員が行うサービスは全てホテルが決めるものであり、従業員は指示された行動のみをとるべきであり、ルールを順守せよというのだ。
他の新入社員たちも冷ややかで、純の味方をするものは一人もいなかった。

純は落ち込んだ。自分が正しいと思ったことを行ったのに、それが認められなかった。ルールにのみ従えということは、自分自身の考えやその場で客が本当に望んでいることを無視しろということに他ならない。それは純の理想とは程遠かった。

ふと、純につきまとう男(風間俊介)のことを思い出した。
彼は純に対して「そのままでいてください」と何度も言った。彼の本意が何なのか未だ分からないが、その言葉だけはずっと心のなかで繰り返された。

* * *

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