今日は音楽教室の発表会でした。新型コロナウィルスによるアレコレで僕は1年半ぶりの参加。楽しかったー。
1年半も時間があったんだからかなり上達しているのが当たり前のところだけれど、いつもどおりにミスりまくってしまって。バンドメンバーにはご迷惑をおかけしました。楽しかったんだけどね。
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NHK『おかえりモネ』第110回
『俺の話は長い』というドラマの中で、清原果耶が「お母さんの財布からお金借りる歌」という変な歌を歌っていると知った当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第110回めの放送を見ましたよ。
深夜3時ころ、亮(永瀬廉)たちの漁船は低気圧を無事にやり過ごし、港へ向けて船を進めだしたとの連絡が入った。2時間ほどで帰港するという。人々はみな安堵した。
百音(清原果耶)に促され、未知(蒔田彩珠)は港に向かった。
夜明け後、百音がコミュニティセンターの事務所に詰めていると、未知と亮がやって来た。百音に無事を報告するよう、未知が亮を連れてきたのだ。
一言二言ことばを交わすと、百音は席を外した。出向前から未知が亮とふたりきりで話したがっていたことを知っていたので、そのための時間を作ってやることにしたのだ。
ふたりきりになると、未知は亮の前で泣き出した。辛抱していた感情が溢れ出たのだ。
しかし亮はそんな未知を冷たく突き放した。自分は「大丈夫だ」といつもの決り文句を言った。そして、自分と一緒に居ても未知が苦しくなるだけだであり、これ以上亮に縛られるべきではないと別れを告げた。
不穏な雰囲気を察した百音が顔を出したが、ふたりは留まらなかった。
未知は、亮が「大丈夫」としか言わないことに不満を述べた。何を聞いても、亮は優しい作り笑いをして「大丈夫」と答えるだけである。そのたびに未知は自分の無力感を思い知らされるのだ。亮は、未知が苦しくなるばかりであり、もう自分のことは諦めろと再度話した。
全てを諦めた未知は、その場を立ち去ろうとした。
とっさに百音は未知を引き止めた。そして話しだした。百音から見ると、未知と亮は互いを誰よりも大事に思っており、このまま終わるべきではないと言うのだ。
確かに、百音も亮から「大丈夫」と言われて傷つく事があった。しかし、そう言わざるを得ないように追い詰めていたのは百音や未知の方だったと謝った。もう無理に笑ったり、強がって「大丈夫」と言わなくてよいので本音を聞かせて欲しいと迫った。
ついに亮の笑顔が消えた。
亮は百音や未知だけでなく、全ての人に対して敵意があると打ち明けた。誰一人、自分の気持などわかっていないのだと話した。
百音は、誰も亮の気持ちがわからないということに同意した。しかし、そんな人々の中にあって、未知だけは亮のそばを決して離れようとしなかった。そんな未知を突き放してしまうと、亮も未知も寂しい思いをするしかないと反論した。
亮は、未知のおかげで頑張ってこられたことは認めた。しかし、自分は父・新次(浅野忠信)と同じ道を歩むと話した。新次が漁船を新造した直後に震災で船と妻を失ったのと同じように、物事がうまく進んでも必ずどこかで挫折するに違いない。そんな自分と一緒にいると、未知には余計な苦労をさせるだけである。
未知のことを大事に思うからこそ、つらい思いをさせたくないのだと話した。
未知は亮の手を握った。
亮は、自分が幸せになってもいいのかと未知に尋ねた。未知は黙ってうなずいた。
NHK『おかえりモネ』第109回
バカみたいに分厚い二重のせいでお茶犬に似ていると言われてしまった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第109回めの放送を見ましたよ。
1月3日16時ころ。
百音(清原果耶)の予想通り宮城沖で低気圧が発達し、大荒れの天候となった。百音の熱意に負け渋々ながら沖合の漁船に早めの帰港を指示した漁協長・太田(菅原大吉)であったが、百音に感謝した。おかげでほとんどの漁船が安全に帰ってくることができた。
ところが、悪い報せがもたらされた。
他の船よりもさらに遠海で操業していた漁船が1隻おり、逃げ切れないまま低気圧に巻き込まれて身動きがとれなくなったという。しかもそれは亮(永瀬廉)の乗っている船だという。強風と高波で転覆するおそれすらある。
百音はコミュニティセンターの事務所から関係各所との連絡に従事した。
本社で交通気象に携わっている野坂(森田望智)に助言を求めると、低気圧が過ぎるまで漁船はその場に留まるのがよいとのことだった。低気圧が去り、波が落ち着くまで6時間かかると予想された。このままでも転覆のリスクは避けられないが、下手に移動を試みるともっと危険だというのだ。その意見を取り入れ、百音は漁協経由で現地の漁船に指示を出してもらった。
漁協には乗組員の家族たちが続々と集まってきた。その中には亮の父・新次(浅野忠信)の姿もあった。不本意なかたちで漁師を廃業した新次だったので、漁協の敷居は高かった。しかし、緊急事態でもあり、漁協長・太田は何も言わずに新次を招き入れた。
新次は漁船と無線で話すことを望み、許された。新次は風の方向に舳先を向け、落ち着くまでじっとしているよう指示した。それは新次の漁師の経験によるものだったが、百音たちの分析結果と期せずして一致していた。
未知(蒔田彩珠)は待ち合わせ場所で亮の帰りを待っていた。漁から帰った午後に会う約束をしていたからだ。夜になっても連絡一つない亮のことを辛抱強く待っていた。
そこへ、亮の船が遭難しかかっていることを百音からの電話で知らされた。未知は百音のいる事務所へ向かった。
未知は百音の前で後悔の涙を流した。亮が漁船を買うことをやめるよう言えばよかった、それどころか漁師すら辞めるべきだったと訴えた。亮も未知も様々なしがらみにがんじがらめにされていたのが間違いの元だったと言うのだ。
そんな未知を見て、百音はなんとか亮の漁船を救う手立てを見つけ出そうとした。
本社に電話をかけ、近くを航行する商船に救助要請をしてほしいと言ったり、気象シミュレーションをやり直したらもっと早くに海が落ち着く結果が出るのではないかと言ったりした。その様子は誰の目にも支離滅裂だった。
本社でやりとりを聞いていた朝岡(西島秀俊)は百音をたしなめた。
気象予報士は本分は科学に裏打ちされたデータ分析と予測である。できるのはそこまでであり、未来を自分の望むように変化させる力はないのだ。百音はここまで最善を尽くしたのだから、あとは天命を待つしかないと諭した。
そう言われて百音はやっと落ち着いた。
翌4日3時、百音に電話がかかってきた。
NHK『おかえりモネ』第108回
早く涼しくなってほしいと願っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第108回めの放送を見ましたよ。
百音(清原果耶)は菅波(坂口健太郎)からの電話を無視した。その代わり、メッセンジャーで謝った。
百音は、仕事がうまくいかなくて悩んでいる。菅波と直接通話すると、考えがまとまらないままぶちまけてしまうと危惧された。だから電話に出なかったと説明した。百音は、顔の見える身近な人々の役に立ちたいと思って故郷に帰ってきた。しかし、自分が提供する気象情報は先行きが暗いという内容ばかりで、解決策を提示することができない。かえって人々を落胆させるばかりである。自然の前に無力な自分を思い知らされるばかりだと書いて送った。
それを読んだ菅波は、自分で選んだ通りそこに留まるのか、東京でやり直すのかとそっけなく問い返した。
百音は、気仙沼にいるつもりだと返信した。
年が明け、2020年1月になった。
元日、未知(蒔田彩珠)は亮(永瀬廉)と会った。翌日から漁に出る亮は、3日の昼ころに戻ってくるという。未知はその時に亮に聞きたいことがあると話した。亮は帰ってきたら未知に会い、聞かれたことには答えると約束した。
そして、亮が帰ってくる予定の3日になった。
11時ころ、百音は天気図を見て気になることがあった。東北地方の太平洋側に低気圧が発達するように思われるのだ。夜にかけて風速15mの強い風が吹き、海は波の高さが4-6mほどになる大しけとなると考えられる。しかし、気象庁からはまだそのような予報は出ていない。誤報をおそれる百音は2時間後に発表される気象庁の見解を待つことにした。
13時になった。
未知から、亮がそろそろ帰港するころだと聞かされていて少し気になった。しかし今は東北地方の低気圧について調べることが先だと気を取り直した。
はたして、気象庁からも百音の予想と合致する情報が出された。百音はラジオ放送で注意を呼びかけるとともに、地域の消防団や病院などに対応準備を進めるよう個別に連絡をした。
百音は漁業組合にも電話をかけた。海がしけるので操業中の漁船には早く戻るよう伝えて欲しいと述べた。しかし、組合長・太田(菅原大吉)は取り合わなかった。漁師は長年の経験を元に判断するとの一点張りだった。
14時ころ、百音は漁業組合に直接乗り込んだ。電話では埒が明かないので直談判に来たのだ。
初めは百音に冷淡だった太田であるが、百音の熱心さについに折れた。ほとんどの船は帰港したが、沖に残っている3隻に無線連絡だけはしておくという。
太田は、百音のことを完全に信用したわけではないと話した。ただ、アワビの解禁日予想が的中した例があるので、あくまで念のための連絡だと話した。
NHK『おかえりモネ』第107回
岡本玲の2022年カレンダーを買うかどうか悩んでいる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第107回めの放送を見ましたよ。
近年の気候変動の影響で、気仙沼近郊の海水温が上昇している。それに伴い、地元の漁師たちは漁獲量の減少に頭を抱えていた。
百音(清原果耶)は気象情報サービスを売り込むチャンスだと捉え、足繁く漁業組合に通った。既存の気象情報サービスとは異なり、地元の操業海域に特化した詳細な分析を行うのがセールスポイントだとアピールした。
しかし、手応えはまったくなかった。組合長・太田(菅原大吉)によれば、気象概況は既存のもので十分であり、そこから先のことは漁師の長年の経験と勘が何よりも勝るというのだ。
ベテラン漁師(平野貴大)も不機嫌そうに応じた。百音は今後の状況が悪くなると言うばかりで、具体的な対応策が全く無いというのだ。
百音は何も言えず、引き下がるしかなかった。
ある日、地元でほうれん草やネギを栽培する農家の女性・村越(村越ずる)が百音のことを聞きつけて相談に来た。近年、村越の畑の周辺だけ雨の量が減ってしまったというのだ。そのせいで作物のできが悪くなり困っているという。
百音は過去数年の気象データ分析や現地の視察を行った。その結果、風向きに変化があり、それが原因で降雨量が減っているらしいことがわかった。この傾向は今後も続くというのが百音の結論だった。
しかし、百音にはその対応策を提示することはできなかった。暗い先行きを聞かされただけで、村越は肩を落として帰っていった。
百音は、漁師にも農家にも力になれないことを思い知らされた。
サヤカ(夏木マリ)と電話で話した時、焦りは禁物だと釘を刺された。時間をかけて「この人の言う事なら信じられる」と思ってもらうことが先決だというのだ。実際、百音がテレビ出演していた時は、どうやって自分たちのコメントを信じてもらうかが課題であり、それを克服した。その時と同じ状況であるのだ。
百音は頭ではそのことを理解していた。しかし、なかなかうまく行かず全てが空回りしているように思われた。
菅波(坂口健太郎)から電話がかかってきた。
しかし、百音はどうしても電話に出る気になれなかった。そのうちに電話は切れてしまった。
NHK『おかえりモネ』第106回
中島らも『僕に踏まれた町と僕が踏まれた町』の表紙に描いてあるようなブーツが欲しくて近所のイオンに探しに行ったんだけれど売っておらず、どんな靴屋さんに行けばいいのかわからず困っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第106回めの放送を見ましたよ。
百音(清原果耶)は、未知(蒔田彩珠)の悩みの続きを聞いてやることにした。
未知は、自分のこれからの人生に悩んでいるのだ。東京の大学で研究に専念すべきか、家に留まってカキ養殖を担うべきか。そして、それには亮(永瀬廉)への恋心が大きく関わっていた。しかし、亮の態度はいつも煮えきらず、未知はどうすることもできなかった。今は何よりも亮の気持ちを確かめたいと話した。
そこへ偶然、亮と新次(浅野忠信)が永浦家を訪ねてきた。亮が漁に出ていたので雅代(竹下景子)の七回忌法要に参列できなかった埋め合わせにきたのだという。
新次は永浦家の人々と愉快に語り合った。最近は、イチゴ農家の手伝いをしているという。漁師として天然資源を獲るばかりの半生だったが、作物を育てて収穫することもいいものだと話した。その様子はとても楽しそうで、海や漁師にはまったく未練がないように見えた。
亮と耕治(内野聖陽)だけは団らんの輪を離れ、ふたりだけで話をしていた。
亮は中古漁船の購入を計画しており、資金繰り等を耕治に相談した。すでに購入する船を決めており、見積もり価格は3000万円であった。耕治も、性能や年式は価格に見合うものであり、申し分ないものだと評価した。ただし、融資や返済計画のことを考慮すると、現金での頭金があと50万円ほど足りないという。
亮は焦っていた。漁船の売り主は、来月中に話がまとまらない場合は別の買い手を探すと言っているのだ。かといって、今すぐに必要なだけの現金も準備できない。目をつけている漁船は、父・新次が好きな型の船である。なんとしてもこれを手に入れたいと願っていた。
亮は、願わくば新次とともに漁に出たいと思っていた。しかし、彼に船の話をしても興味がなさそうに二度と船には乗らないと言うばかりだという。実物の船を見れば考えが変わるかもしれないと思い、亮はこの中古漁船のチャンスを逃したくなかった。
帰り際、未知は亮とふたりきりで話をする機会があった。未知は、亮の貯蓄や新次との関係について気遣った。
しかし、亮は何についても「大丈夫」としか答えなかった。
彼らが帰った後、未知は百音に苦しい胸の内を明かした。
未知は、亮から「大丈夫」としか言われないことに悩んでいた。未知は自分のことや亮自身のことについて、彼とじっくり話し合いたいと思っている。しかし、亮の返事はいつも同じで本音を言わないので、話し合いができないというのだ。
ある日、百音は漁港を尋ねた。漁師たちは事務所に集まって景気の悪い話をしていた。漁獲高が減っていて、船を出せば出すほど燃料費で赤字になるばかりだというのだ。
亮はマグロを狙うことを提案した。もうすぐ年が明ける。新年の初競りはご祝儀相場でマグロの値が高騰する。それを狙って稼ぎたいと話した。
亮が漁船を買うために貯金していることは漁師仲間は全員知っていた。亮のためにもマグロで一攫千金を狙うことになった。
NHK『おかえりモネ』第105回
今日の放送に出てきたトリコロールカラーのバックパックを見て、うまくボディを塗れなくて放棄したガンプラを思い出した当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第105回めの放送を見ましたよ。
亜哉子(鈴木京香)は家族みんなの前で、小学校教員を辞めた本当の理由を話した。龍己(藤竜也)は、亡き雅代(竹下景子)の介護のせいで辞めさせる羽目になったと思いこんでいる。その誤解も解かねばならないと思ったからだ。
東日本大震災の日、小学1年生の担任だった亜哉子は児童たちとともに学校に避難していた。児童たちの安全を守る責任があるにもかかわらず、亜哉子は学校を離れようとした。自分が腹を痛めて産んだ百音(清原果耶)と未知(蒔田彩珠)のことが心配でいられなくなったのだ。
我に返った亜哉子はその場に留まり、責任を全うした。しかし、一瞬でも小さな子どもたちを見捨てようとしたことで自己嫌悪に陥った。それから1年間は教師を続けたが、自責の念から逃れるように教師を辞めたのだと話した。
改めて、雅代の介護のために辞めたのではないと強調した。
話を聞いた龍己は納得した。今まで通りカキ養殖を手伝いたいという亜哉子の申し出を受け入れ、小規模ながらも突風被害を免れた設備で事業を継続することになった。
その数日後、雅代の七回忌の法要が行われた。
亜哉子はあらためて雅代との思い出を話した。亜哉子が耕治(内野聖陽)との結婚の決め手になったのは雅代だったと言う。とても魅力的な人であり、この家の家族になりたいと思ったのだという。雅代はカキ養殖、民宿、民宿に来る子どもたちの里親など、どの仕事も楽しそうでいつも笑っていた。その姿に憧れたと言う。
また雅代から、亀島に住む条件として教師を続けるよう諭されたという。いまだにこの地域では女が好きな仕事を続けることは難しい。亜哉子はせっかく教師になれたのだから、それを続けろと言われたのだ。それもあって、亜哉子はしばらく小学校教員を続けていた。
ある日、百音の職場に あかり(伊東蒼)が姿を見せた。
気象予報士やラジオの仕事に興味があるのかと尋ねるが、あかりはそんなものには全く興味がないと話した。むしろ、将来何をやりたいのか自分でもさっぱりわからないと言う。百音は気象予報士を目指す前の自分を見ているようで微笑ましく思った。
あかりは学校の勉強も苦手だと話した。高校には進学できそうだけれど、その後のことが全く見通せないという。
百音は、亜哉子をあかりの家庭教師にすることを思いついた。次の日曜、百音が車で送り迎えし、百音の家で亜哉子が勉強をみることになった。
あかりが楽しそうに勉強をするのはもちろん、亜哉子はもっと楽しそうに笑っていた。やはり亜哉子は子どもたちの世話をするのが心から好きなのだ。
その様子を覗き見ていた耕治にも感じ入るものがあった。
耕治は家の広間にホワイトボードやテーブルを並べ始めた。そして亜哉子に塾を始めることを提案した。民宿を再開して、里親として子どもたちを迎え入れるには時期尚早だが、近所の子どもたちを集めた塾ならすぐに始められるというのだ。
亜哉子と同様、耕治も子どもたちの笑顔をみたいと願った。
NHK『おかえりモネ』第104回
東海林さだお『ざんねんな食べ物事典』を読み始めたら、のっけから行動学に関する説明を受けた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第104回めの放送を見ましたよ。
百音(清原果耶)の家族はそれぞれ来し方行く末について思い悩んでいた。それを目の当たりにしても百音は何も言うことができなかった。自分は一度家を離れたという負い目があったからだ。
朝の放送前、百音は菅波坂口健太郎)と電話で話した。家族が悩んでいるのに何もできない自分の心苦しさを打ち明けた。
菅波は、まずは彼らが胸に秘めていることを自由に話せるようにするべきだとアドバイスした。直接的な解決は無理でも、話をするだけで本人の心は軽くなる。ひょっとしたら、そこから解決の糸口が見つかるかもしれないというのだ。
その日の朝の放送で、百音は低気圧の接近を予報した。低気圧のせいで身体ばかりでなく、心の痛みがぶり返すことがあると話した。辛いことがあったら、少しずつでも外に吐き出してみて欲しいと促した。
百音の家族たちも、朝の支度をしながらその放送を聞いていた。
放送終了後、またしても中学校の制服姿の石井あかり(伊東蒼)が訪ねてきた。あかりは小学校時代の担任だった亜哉子(鈴木京香)に会いたいという。苗字が同じことから、百音が亜哉子の娘だと勘づいたのだ。百音はあかりを家に案内することにした。
亜哉子は姿を見るなり あかりのことを思い出した。そして再会できたことを心から喜んだ。百音の前では硬い表情を崩さない あかりであったが、亜哉子の前では少女らしい笑顔を見せた。あかりは3年生になる時に母方の実家である北海道へ引っ越した。6年ぶりに気仙沼に帰ってきたという。
あかりは、北海道での暮らしを聞かれると表情がくもった。あかりは北海道に住み続けたかったのだという。決して気仙沼のことが嫌いではないし、新しい中学校にも馴染み、友達がたくさんできた。それでも、北海道への愛着が生まれていたのだ。しかし、気仙沼に戻れたことを喜んでいる両親を見ていると、そのことを誰にも言えなかったという。亜哉子に話して、少し気が楽になった。
その夜、百音と亜哉子はふたりで夕飯の支度をしていた。亜哉子は、百音があかりと引き会わせてくれたことに改めて感謝した。
しかし、亜哉子が突然涙ぐんだ。
東日本大震災が発生した時、亜哉子は教員として小学1年生のあかりたちの担任だった。震災の夜はそのまま学校に留まり、あかりたちを守ろうと必死だった。
しかし、ふと百音や未知(蒔田彩珠)のことが心配で居ても立っても居られなくなったのだという。気付いたときには、児童たちを置き去りにして学校を出ようとしていたという。自分の娘よりも幼くか弱い子どもたちを見捨てようとしたことを今でも悔やんでいる様子であった。
NHK『おかえりモネ』第103回
暑いのか寒いのかよくわかんなくてしんどいなーと思っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第103回めの放送を見ましたよ。
百音(清原果耶)は未知(蒔田彩珠)を迎えに行き、ふたりで帰宅した。未知は亮(永瀬廉)との関係が進展せず、心のバランスを失っていた。家族を心配させないよう、百音が話を聞き落ち着かせてから帰ってきた。それでも未知は元気がなかった。
ふたりが帰宅すると、亜哉子(鈴木京香)は民宿のなじみ客だった男声からの手紙を読んでいた。民宿を再開しようと考え始めた亜哉子は、昔の客たちに手紙を送った。そうしたところ返事が届いたのだ。
この地域の民宿では「島の里親制度」と呼ばれるものを行っていた。学校や家庭に馴染めない子を夏休み等に迎え入れて支援しようという制度である。それを利用してよく来ていた男の子からの返事だった。彼は当時のことを懐かしみ、民宿が再開されたらぜひ訪問したいと書いていた。亜哉子はそれをとても嬉しく思った。
亜哉子の気を未知から逸らすためにも、百音は一緒に喜んでみせた。
そこへ、地区の漁協長から電話がかかってきた。亜哉子が出たところ、龍己(藤竜也)がカキ棚の復旧を諦めたことを知らされた。亜哉子や娘たちには寝耳に水だった。すぐさま龍己を問いただした。
龍己はいずれ話すつもりだったと謝りつつ、自分の代でカキ養殖は終わりにするとあらためて話した。
未知は自分が後を継ぐと食って掛かった。彼女はそれを前提に水産高校に進学し、水産試験場で働くのも修行のためと思っているのだ。しかし、龍己は未知に継がせる気もないと言う。養殖技術の研究と、実際の養殖産業とは似ているようで実は違うものである。未知はいつしか研究に強い興味を抱くようになった。そのような未知に養殖産業を継がせるわけにはいかないというのだ。
未知は聞く耳を持たなかった。強情に自分が跡継ぎになると言いはった。
龍己と未知の言い合いが平行線になり、亜哉子が割って入った。当面は亜哉子が継ぐというのだ。細々とでも継続することが重要で、その間によりよい方法を見つければいいというのだ。
しかし、龍己はそれも否定した。龍己の見立てでは、亜哉子が本当にやりたいことは子どもと関わる仕事である。民宿を再開したいというのも「島の里親制度」を復活させたいからであると龍己は予想している。加えて、亜哉子が雅代(竹下景子)の介護のために教師を辞めざるを得なくなったことを今でも申し訳なく思っている。亜哉子にはこれ以上犠牲になってほしくないというのが龍己の考えだった。
亜哉子は、雅代の介護のせいで教師を辞めたわけではないと反論した。続けて、本当の理由を話そうとしたが、そこで口ごもってしまった。
そこで龍己は話を打ち切った。もうしばらくそれぞれが考える時間が必要だと判断したのだ。
その少し前に帰宅した耕治(内野聖陽)であったが、深刻な雰囲気に口を出せるでもなく、陰からじっと聞き耳を立てるだけだった。
その話し合いの後、百音は未知の部屋で話を聞いてやることにした。
未知は龍己の考えに不満だった。自分が跡継ぎになることは以前から自他共に認めていたはずなのに、急に反故にされたことに困惑しているのだ。
百音は、未知が研究をやりたがっていることを酌んでくれたのだろうと龍己を弁護した。しかし、その一言は未知の怒りの火に油を注ぐ事となった。
未知は、百音に嫉妬した。百音は自分のやりたいことを見つけ、それを地元で仕事にすることができた。好きな人とも気持ちが通じ合い、結婚の約束もしている。何もかもが順調である。
それに比べて、未知は何もかもが上手くいかないと言うのだ。研究と家業の跡継ぎのどちらを選べば良いのか自分でもわからず混乱しているという。さらに、亮の態度もはっきりしない。もうどうしていいかわからないと言って涙を流した。
百音は、未知の手を握ること以外何もできなくなってしまった。
翌早朝、百音が海に気嵐の様子を見に出かけようとしていたところ、耕治がトランペットを取り出して眺めていた。慌てて隠した耕治であったが、百音にしっかり見られてしまった。
耕治は、トランペット奏者を諦めて銀行員になったり、家業を継がなかった決断は正しかったのかと問うた。百音は、銀行で立派に出世したのだから間違っていなかったと話した。それを聞いて、耕治は自分で自分を言い聞かせようとした。
家族は、それぞれに家族のことを思い迷っていた。苦しい状況だった。
NHK『おかえりモネ』第102回
ドラマ『僕の姉ちゃん』の中で黒木華さんがホワイトロリータをバクバク食べていたので慌てて買いに行った当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第102回めの放送を見ましたよ。
百音(清原果耶)は、平日の午前中なのに学校にも行かず制服姿でコミュニティセンターに来ていた中学生・石井あかり(伊東蒼)に声をかけた。
あかりは口数は少ないが、思ったことを正直に言う少女だった。
百音が人の役に立ちたいから気象予報士になったと説明すると、きれい事だと言い切った。それは以前に亮(永瀬廉)に言われたのとまったく同じだった。百音は怒るわけでもなく、異口同音だったことに苦笑いし、あかりの評価は正しいと述べた。
あかりは気仙沼を6年間離れていたという。百音も5年半地元を離れていたので、互いの境遇は似ていると話した。しかし、あかりはそれだけで似ているとは言えないと反応した。百音はふたたび苦笑いし、不思議な雰囲気を醸し出すあかりのことがますます気になった。
もっと話をしたかったが、ラジオ放送の打ち合わせの時間になり、打ち切られてしまった。そのままあかりは帰っていった。
百音は、幼なじみで市職員になった早坂悠人(高田彪我)に地域防災について相談した。高齢者のいる世帯を把握し、早期避難のマニュアルを作成することで防災に役立てたいと話した。悠人によれば、それは役場でも取り組みたい課題だという。しかし、世帯構成の調査などは個人情報に関わる問題であり、百音が努めているような民間企業とは連携しにくいと難色を示した。
同じく幼なじみで、そのやりとりをそばで聞いていた後藤三生(前田航基)は、自分たちの住む亀島ならば住民が家族ぐるみの付き合いがあり情報共有することにも抵抗が少ないが、本土の市街地ではそうもいかない事情があるなどと話した。
それを聞いた百音は、まずは亀島をモデルケースとしてやってみるのが良いと思いついた。早速、百音は島の各家庭をまわり、高齢者のいる世帯の聞き取り調査を始めた。島民たちは協力的であり、百音に信頼を寄せているようだった。おかげで調査は順調に進んだ。地域防災マニュアルの作成にはずみが付き、百音は安堵した。
夜、百音は未知(蒔田彩珠)を街まで迎えに行った。未知は亮と飲んだあとで、したたかに酔っていた。
未知は、亮が漁から帰ってくるたびに飲みに誘うのだという。亮に断られたことは一度もないが、いつも早めの時間に帰らされてしまうという。自分は何年も亮のそばにいて助けになりたいと思っていたけれど、亮はそれを望んでいないかもしれないと思わされると話した。むしろ、亮はあえて人を好きにならないようにしているように見えると言う。そう思っても、未知は関係が壊れるのが怖くて亮に聞くことができないのだ。これまでの自分はいったい何をしてきたのだろうかと話した。
百音は、以前に亮が人を好きにならないと言ったことを思い出した。何よりも大切で好きな人が自分の目の前から消えてしまったら、自分自身が壊れてしまう。彼の父・新次(浅野忠信)は最愛の妻・美波(坂井真紀)を津波で亡くしてから自暴自棄になってしまった。亮は自分も同じようになるのを恐れているのだ。
亮の本心を知っている百音だったが、それを未知に言うわけにはいかなかった。
ふたりは誰もいなくなった夜間のコミュニティセンターで話をしていた。家族を心配させないように、未知の酔いを覚ましてから帰ろうとしていたからだ。
未知は、百音のオフィスに飾られている宇田川の絵に目を留めた。百音が東京から持ち帰ったその絵を見て、未知は東京のことを考えるのだった。