昨日、朝ドラまとめ記事を書く過程について質問があったので、メイキングとして7:45時点のファイル(BS放送終了直後)を公開する当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第118回目の放送を見ましたよ。
聡子(安田美沙子)は、気難しい常連客・鳥山(末成由美)の指名を受けた。鳥山は聡子の若い感性に期待し、自由にやらせてくれるという。聡子はその言葉を額面通り受け取り、日本ではまだ誰も着ていないミニスカートのワンピースをデザインした。ロンドンの女の子の間で流行しているのを参考にしたのだ。
1964年(昭和39年)9月13日。だんじり祭の前日。
洋服が完成し、鳥山が店にやって来た。しかし、試着するやいなや鳥山はカンカンに怒ってしまった。膝が丸出しで破廉恥な服など着れるはずがないと言うのだ。聡子の自由にさせるとの言葉とは裏腹に、もう二度と店には来ないと言って金も払わずに出ていった。
そもそも鳥山のことを面倒な客だと思っていた糸子(尾野真千子)は、この一件をむしろ喜んだ。けれども、聡子はひどく悲しみ、泣き出してしまった。糸子は、客の心理について聡子に諭しながら慰めた。客は今まで人に見せたことのない部分を出すことを恥ずかしく思う。だから、どの程度まで肌を露出させて良いか決めるのは難しいものなのだと説明した。そのことを身をもって勉強できたことを良かったと思えと励ますのだった。
翌、9月14日。だんじり祭が始まった。
直子(川崎亜沙美)も見物のために帰省したし、近所の人々も小原家に集まり、家の中はにぎやかで楽しくなった。あんなに落ち込んでいた聡子も、すぐさま元気を取り戻した。
聡子が件のミニスカートを見せると、直子はべた褒めした。直子によれば、デザイナーは破廉恥だと言われたら勝ちだという。実際、直子も頻繁に苦言を呈される。しかし、デザイナーは客に媚びる必要はないというのが直子の持論だった。自分が好きだと信じるものを作り続けていれば、それを認めてくれる人々が自然に集まってくるというのだ。その方針で成功を掴みかけている直子の言葉は、聡子に強く響いた。直子のおかげで、聡子はますます元気づけられた。
祭りにかこつけて、北村(ほっしゃん。)もやって来た。一時期、彼は自分で一流デザイナーを育成する計画を立てていたが、それは頓挫したという。何人か雇ってみたものの、どれも使い物にならなかったという。
糸子は北村の無謀な計画を「ほれみたことか」と言って馬鹿にした。しかし、北村はそれに食ってかかった。最近の糸子は新しい試みをすぐに馬鹿にするようになったと指摘した。何事もやってみなくてはわからないのに、糸子にはその気概がなくなっているというのだ。新しいことに挑戦することの重要性は直子や聡子もしきりに同意するのだった。
最近、北村は新しい事業として不動産にも手を出し始めたという。地価の上昇が著しいので、今のうちに買っておけば労せず値上がり益を手に入れることができるというのだ。心斎橋に店舗向けの良い物件を押さえてあり、糸子にそれを買うことを勧めた。直子らもそれに賛同した。しかし、糸子は全く買うつもりはないという。これ以上店を増やすつもりはないし、そもそも楽して儲けようという態度が気に入らないと言うのだ。
翌朝、祭りが終わると直子は東京にとんぼ返りした。
ただし、家を出る前に、直子は泊まっていた北村に耳打ちした。心斎橋の空き店舗を糸子には秘密で売らずにいて欲しいというのだった。
だんじり祭は、毎年同じように開催される。毎年同じ事をやっているようで、少しずつ変化もしている。女の子でもだんじりを曳くことができるようになったし、近頃では町内会ごとに揃いの法被で決めている。その様子に、糸子は時代の変化をしみじみと感じるのだった。
しかし一方で、祭りが終わってしまえば、そんな感慨にふけることもなく、いつもと同じ日常が始まるのだった。
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