映画『ペイ・フォワード』

この世界はクソだ。

世の中はクソだ

学校内でのいじめ、満足な教育を受けられなかったことによる貧困。アルコール依存症、家庭内暴力。ホームレス、強盗事件。

中学1年生の社会科を担当するシモネット先生(Kevin Spacey)は、風変わりで少々偏屈だ。
彼は、生徒たちに課題を与えた。実世界で起きている問題を見つけ、それを解決する方法を考案し、実践しろ、と。

Think of an idea to change our world -- and put it into ACTION!

トレバー少年(Haley Joel Osment)は、世界に善意の輪を広げたいと思った。それを実現するユニークな方法も考え出した。
初めに、トレバー自身が3人の相手に善い行いをする。善行を受けた3人は、さらに別の3人に善い行いをする。次の人も同じことをする。
そうすれば、指数関数的に善行を受ける人が増えるだろうという目論見だ。

Pay it forward

しかし、人々はトレバーが考えていたよりも臆病だ。善意を受けても、それを他の誰かに受け渡すことができない人もいる。

Kevin Spacey

そして、ついにトレバーは・・・。

Ending

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中島隆信『大相撲の経済学』

大相撲の力士が八百長に関わっていたというメール記録が見つかり、日本相撲協会が揺れている。来月、大阪で開催される予定だった平成23年大相撲三月場所の開催中止も正式に決まった

ここ数年、大相撲はスキャンダルまみれだ。
2007年には時津風部屋で力士への暴行死亡事件が発生したり、力士が野球賭博を行っていた問題であるとか、横綱・朝青龍が一般人への暴行をはたらき現役を引退したり。

そこへきて、今回の八百長発覚。ついに、日本相撲協会は存続の危機にすら直面しているようだ。

なお、大相撲に関する不祥事は昔からたくさんあるようで。「大相撲 不祥事の歴史: 耳の彩、眼の朝」にはいろいろと香ばしい事件が列挙されている。たとえば、拳銃所持で逮捕された大関、部屋関係者に暴力をふるって失踪した横綱、3億円の所得申告漏れなどなど、どれもこれも一般人の想像を絶しているような、いないような。

考えて見れば、大相撲の世界は異様だ。
江戸時代が終わって140年も経つのに、力士はいまだに髷を結っている。あの体の大きさを見ても、僕達と同じ人間だとはいまいち信じられない。
番付という制度の下、力士はピンからキリまで完全な序列に組み込まれている。下っ端の力士や入門したばかりの者は、先輩力士達に厳しい滅私奉公をしなければならないといった話も聞く。
僕達とは住む世界が違うようだ。

「そんだけ違う世界に生きているんだから、一般常識とは違う論理や習慣に従うのも仕方ないよな」
と思わないでもない。

一方で、
「それでも、なんでも、僕達と同じ現代社会に生きているのだから、一般的なルールや考え方に従ってもらわないと困るよ」
と言いたくもなる。

どちらの意見を採用するにしても、まずは大相撲の世界がどういう所なのかある程度勉強してみる必要はあるのではないかと思う。

そこで、今回、中島隆信の『大相撲の経済学』を読んでみた。

著者は慶応大学商学部の教授だが、『これも経済学だ』、『お寺の経済学』などの著作がある。
レヴィット&ダブナーの『ヤバい経済学』と同じような路線で、日常的にありがちな問題を、経済学でいうところの「インセンティブ」の観点から鮮やかに説明してみせるタイプの著作家だ。
なお、ちょうどこの記事を書いている途中、NHKで大相撲の不祥事のニュースが流れており、「大相撲に詳しい 慶応大学 中島隆信教授」としてコメントが流れていた。

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Charity Run: 日本赤十字社へ10,000円

今年の1月より、Nike のサイトでRUN FWD:という企画が開催されている。

これは、リアルとバーチャルを融合した駅伝レースだ。
走者は実際にランニングをする。この部分はリアル世界のできごとだ。
ランニングを終えた走者は、メールで次走者を指名する。ネット上でたすきを受け渡すのだ。ここはバーチャル世界のできごとだ。
このようにしてたすきリレーを行い、一番多くたすきを受渡したチームが優勝するというゲームだ。

各人が走った距離は、iPod touch / iPhone 用のアプリケーション NIKE+GPSで計測される。iPod touch に内蔵の加速度センサーや、iPhone のGPSで走行距離が計測され、走行データをアップロードして記録を登録する。

たすきを受け取った人は3日以内に発走しなければならない。それができないとチームは失格になってしまう。
1月4日より始まったゲームだが、本日時点でトップのチームは28人リレーの記録となっている。
1月26日の時点では、僕の作ったチームが 16人リレーでトップだった。残念なことに、その日にたすきが途切れて失格になってしまった。

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リリー・フランキー『美女と野球』

リリー・フランキーが1990年代に雑誌連載していたエッセイをまとめた物。

リリー・フランキーの代表作といえば、『東京タワー: オカンとボクと、時々、オトン』だろう。
同作は、リリー・フランキーの自伝小説であり、最愛の実母との死別をテーマにしている。苫小牧一の親不孝と言われている当方ですら、思わず泣かされてしまった(前に読んだ時の記事)。

同作は、一貫して、冷静でしっとりとした文体で書かれている。激しい感情は胸の内に深くしまいこんであった。なんて美しい文章を書く人なんだろうと感心させられた覚えがある。

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山瀬ベスト盤発売日延期: 3月16日→4月20日

山瀬まみのデビュー25周年記念ベスト盤「25th Anniversary Best Album」の発売日が1ヶ月ほど延期になった模様。
当初2011年3月16日発売とアナウンスされていたたのだが、4月20日に延期になった。

2010年度の終盤を山瀬ベスト盤発売だけを楽しみにしていた当方なので、これはキツイ。
しかし、「まだかな、まだかな~。山瀬のベスト盤まだかな~」(学研の学習雑誌のCMソングで)と歌いながらじっと我慢することにしますよ。
4月下旬生まれの当方なので、何よりの誕生日プレゼントなのだと思えば。

東直己『探偵はBARにいる』の映画化を東映が正式発表

東映株式会社のwebページに、映画『探偵はBARにいる』の情報がアップされている。
まだほとんど何も書かれていないが、大泉洋が主演だという噂も聞く。

謎の女との接触が呼び寄せた三つの殺人事件-。不可解な事件の真相は?謎の女の正体は?全てが終わる時、探偵を待つものは?日本推理作家協会賞受賞の東直己の人気シリーズ<ススキノ探偵シリーズ>が遂に映画化!原作はシリーズ第二作目の『バーにかかってきた電話』。2011年、新たなるエンターテインメントが誕生する!!

2011年9月公開予定とのこと。

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健やかなる時も、病める時も・・・

某所から、ちょっと高級なティシュペーパーを入手した。
主に花粉症の人々をターゲットにした製品で、頻繁に鼻をかんでも肌が荒れにくいという宣伝文句のティッシュペーパーだ。

3箱あったので、職場の同僚と分けあった。
一人は僕で、もう一人は妻子ある男性社員で、残る一人は夫と2児を有する女性社員だ。

そして、この話の中心はその女性社員である。

* * *

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山瀬まみ25周年ベストの曲目の一部が判明

2011年3月で、山瀬まみはデビュー25周年を迎える。
それを記念して、3月16日に「山瀬まみ-25th Anniversary Best Album-」が発売される。CDとDVDが1枚ずつ入ったセットになる模様。

未だ全ての収録曲が明らかになってはいないが、その一部がHMVのサイトでリストアップされていた。
ここにそれを引用し、ちょっとした感想を書いてみる。

山瀬まみ 25周年ベスト! (HMV)より

【CD収録予定曲】

  1. メロンのためいき
  2. セシリア・Bの片思い
  3. Heartbreak Cafe
  4. Strange Pink
  5. 怪傑ぶんぶんガール
  6. 可愛いゝひとよ
  7. スターライト・セレナーデ
  8. 星空のエトランゼ
  9. サヨナラの子猫
  10. あ 不思議な気持ち
  11. Heart Candle / ポンヌフ(with 桂三枝)
  12. 笑顔でね ~結婚の歌~
  13. 曲名未定(LF「高橋克実と山瀬まみおしゃべりキャッチミー」タイアップソングを予定)
  14. 新録音曲または既存曲より
  15. 新録音曲または既存曲より
  16. 新録音曲または既存曲より

【DVD収録予定曲】

  • 『親指姫 LIVE AT TERADA SOKO F-GO』
    1. ビートパンク小僧
    2. 綺麗になりたい
    3. 恋人よ逃げよう世界はこわれたおもちゃだから!
    4. I WANT YOU
    5. 芸能人様のお悩み
    6. YAMASEの気持ち
    7. かわいいルーシー
    8. ゴォ!
    9. ヒント
  • 『親指姫ふたたび LIVE TOUR 1991 AT POWER STATION』
    1. ゴォ!
    2. 198
    3. YOU ARE HAPPY
    4. ビートパンク小僧
    5. 花売り娘
    6. CRUSH YOUR PARTY
    7. 気分はWAR
    8. 本日ハSEITEN成り
    9. (デート)2
    10. 天使も災難
    11. 地球よ私のために廻れ!
    12. BURICCO
    13. 魔女っ子メグちゃん
  • 『PV』
    1. BURICCO
    2. ゴォ!

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一般交換だし、伊達直人には直接お礼はしなくていいんじゃね?

最近、「伊達直人」(『タイガーマスク』)等、マンガの主人公を名乗り、児童施設へ匿名の贈り物をするのがブームになっているっぽい。

特に悪いことだと思わないし、もっとドンドンやってくれりゃいいと思う。
ただし、僕はどちらかというと、「世の中カネだぜ」と思う方だし、「善いことしたら言いふらしたい」タイプなので、今回のブームにはのらないけど。
#そのかわり、何かのイベントごとに現金で寄付をするように心がけているし、blogでそのことを吹聴したりする(直近ではクリスマス)。

マスコミも、彼らの匿名の贈り物を美談として連日取り上げている。

そんな中、真摯な取材の結果から正直にそういう記事になったのか、「うちは逆サイドから眺めてみることで、独自性を出すよ」という目論見なのか知らんけど、以下のような記事を見つけた。

広がる「タイガーの輪」、受け取り側には戸惑いも… (カナコロ)

同じく寄付が届いた児童養護施設の職員の一人は「もちろんありがたい」としながらも、複雑な表情。子どもたちには「多くの方々に支えられて生活ができている」と教え、寄付者には直接感謝の気持ちを伝えるよう指導している。顔の見える関係こそ、教育の根幹と考えるからだ。だが、漫画の主人公の名前では「お礼の言いようがない」。

匿名のままだと、子供にお礼を言わせることができないから困る・・・というのだ。

ずっこけた。

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