東海道新幹線の車内販売が今日で終了するというニュースを聞いて、ワゴン販売員がその仕事内容を記述した徳渕真利子(2007)『新幹線ガール』を久しぶりにパラパラと眺めた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第22回めの放送を見ましたよ。
産みの母・キヌ(中越典子)の家を去った鈴子(趣里)は呆然と歩いていた。自分の出生の秘密を知り、身体中が熱くて張り裂けそうな思いをしていた。
その日の夕方になって、やっと祖母・トシ(三林京子)の家に帰ってきた。
弟・六郎(黒崎煌代)はずっと鈴子のことを心配していて、体がバラバラになってしまいそうな思いをしていたという。鈴子も六郎も別々の場所で同じような感情を抱いていたのだ。鈴子は六郎に抱きしめてくれるよう頼み、彼にしがみついて泣いた。
母方の祖母・トシは、これまで黙っていたことを鈴子に謝った。
そして、本人の本心はわからないとしながらもツヤ(水川あさみ)のことを弁護した。きっと、ツヤは前後の見境がつかなくなるほど鈴子のことを大切に思い、鈴子の心も体も自分のものにしたくなり、二度と返したくなくなったのだろうと話した。トシの本音は、孫の鈴子や六郎よりも、自分の子であるツヤの方が大切に思っているという。それと同じように、ツヤも自分の子が大切だと思っているのだろうし、鈴子のことを本当の子だと思っているのだろうと話した。
最後にトシは、今回のことをツヤに話すかどうかは鈴子が決める問題だと話した。トシは自分の大切な娘であるツヤが悲しむのは見たくないと言いながらも、鈴子もひとりの人間なのだから、鈴子を尊重すると話した。
そして、鈴子と六郎は大阪に帰ってきた。
帰りの道中、鈴子はずっと決めかねていた。しかし、実家の建物を見ると決断をした。出生の秘密を知らないふりをし続けようと決めた。弟・六郎にも口止めをした。
母・ツヤは川で何かあったのではないかと心配そうな顔つきをしていたが、鈴子が満面の笑みで帰ってきたのを見て安堵した。
こうして、鈴子の1週間の休暇は終わった。またいつも通りの稽古と本番の日々が始まった。