おろしたてのジーパンの右足太もも裏にサイズ表示のシールを付けたまま朝から非常勤講師をやる都合で、リアルタイムでは見ることはできないので録画しておいた当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第49回めの放送を見ましたよ。
「私、働きます」
ある冬の日。今日は布美枝(松下奈緒)と茂(向井理)の結婚記念日である。
茂は山海社に「鬼太郎夜話」の最終回原稿を届けに来た。そこには、山梨から家出同然で原稿を持ち込んできた河合はるこ(南明奈)がいた。さらに、それを追いかけて、彼女の父親(野添義弘)まで怒鳴り込んできた。
社長の深沢(村上弘明)は、はるこの漫画をそれほど高く評価していたわけではないが、はるこの父が漫画を低俗なものであると言ったことに腹を立てて、はるこの味方をする。ただし、家族すら説得できない人間が漫画を描いたとしても、世間の大勢の読者の心を動かす事はできないだろうと諭し、一度帰らせることにした。
深沢は、はるこの現在の作品は箸にも棒にもかからないが、自分の個性を押し出していけば大成するかもしれないと見立てていた。
原稿料をもらおうとする茂であったが、たまたま事務所に現金の用意がなかった。しかし、深沢に対して信頼を寄せている茂は、後日の支払いで構わないと申し出るのであった。
次回作「河童の三平」についての相談は、おでんの屋台で酒を飲みながら行われた。人間の三平とそっくりな河童がいて、ふたりが入れ替わりながら人間界で騒動を巻き起こすというストーリーが深沢に受け、すぐに出版が決まった。
下戸であり、また、結婚記念日を家で待つ布美枝のことが気になる茂であったが、酒が好きで上機嫌になった深沢から次の店へ誘われた。漫画論を熱く語る深沢を前に、誘いを断ることができなくなってしまった。
家では、収入が増え、暮らし向きが良くなり始めたこともあり、布美枝は上機嫌であった。結婚記念日のご馳走と贈り物の準備も万端で、あとは茂の帰りを待つばかりとなっていた。
雪が降り始めた。
次の店に向かう途中、それまで快活であった深沢がめまいで倒れる。その上、喀血してしまう。