テレビ小説「だんだん」 第14回

視聴率のアップに貢献するという目論見(マジ)で毎日NHK連続テレビ小説日誌を書いているのですが、複数の人から「これを読めば、あらすじがわかるので、ドラマを見る必要がない。ありがたい」と言われてしまい、本来の目的が果たされていないことに軽い悩みを抱えている当方が、「だんだん」の14回目の放送を見ましたよ。

のぞみ(三倉佳奈)が舞の披露会で大失敗を犯し、めぐみ(三倉茉奈)が戸籍で家族の秘密を知った夜、二人は携帯電話で話し合いながら姉妹の絆を深める。祇園と松江のそれぞれの家族は、示し合わせたわけではないけれど、離れてしまった片親(のぞみにとっての父親、めぐみにとっての母親)はすでに死んでいるものとして本人に説明することを互いに決定。

主人公の二人はほぼ真実を知ってしまったのに、周りの人間がウソをつくという構造が作られました。本人たちが、周囲の人間に真実を認めさせようと奔走するというストーリーのように見えました。

続きを読む

テレビ小説「だんだん」 第13回

カッコいい男が颯爽と現れて、ヒロインに手を差し伸べて幸せをもたらすようなストーリーを「白馬の王子」物と呼んだりする。当ドラマに関しては、カッコいいヒーロー1人どころか、周りの人物全てがヒロインのためにアレコレと手を焼いてくれるので、いっそ「白馬の騎士団」物と呼んでいいんじゃないかと思っている当方が、「だんだん」の13回目の放送を見ましたよ。

戸籍謄本を見ためぐみ(三倉茉奈)は、ふたりの母親が同じであることをのぞみ(三倉佳奈)に伝える。衝撃を受けためぐみのもとへ様子を心配したスカウトマン(山口翔悟)が現れ、めぐみを抱きすくめて慰める。めぐみは心の平静を取り戻すとともに、彼の無作法な態度を咎める。一方、舞の披露会で大失敗を犯してしまうのぞみ。そのせいで彼女は大きく落ち込んでしまう。

さてさて、役所にいためぐみの姿を目撃したヘルン先生(曾我廼家八十吉)は、そのことを近所衆に密告。めぐみが真実を知ったのではないかと噂を始める。彼女の父(吉田栄作)も、ついにめぐみの実の母(石田ひかり)の正体を妻(鈴木砂羽)に打ち明ける。

続きを読む

『スキヤキ・ウェスタン ジャンゴ』(三池崇史監督作品)

連続テレビ小説「だんだん」 第12回

見ていて面白いドラマというのは、主人公が自分で運命を切り開いていくタイプのドラマだ。その観点から見ると、主人公がふたりもいるのに、その両方が自分の進路の決定を家族に任せっきりにしていたり、出生の秘密も自分からは積極的に行動することなく受動的に知ってしまったりと、盛り上がるべきポイントに全て肩透かしを食らっていてガッカリしている当方が「だんだん」の12回目の放送を見ましたよ。

祇園ののぞみ(三倉佳奈)のところへ、音楽事務所のスカウトマン(山口翔悟)が姿を現す。松江でのデュエットを聞いて目をつけたのが理由だ。彼はのぞみに対して、役所で戸籍を調べれば事実がわかると入れ知恵する。舞の披露会の準備で身動きが取れないのぞみは、松江のめぐみ(三倉茉奈)が役所に行くよう指示する。躊躇するめぐみであったが、「今の家族が本当の家族。自分は双子ではない」という確信を得ることを目的に役所へ向かう。そこで目にした戸籍謄本には、松江の母とは違う人物の名前が記載されていた。

続きを読む

連続テレビ小説「だんだん」 第11回

連続テレビ小説には3つの波がある。半年でドラマが完結するという波(長波)、1日15分という放送枠(短波)、そしてもう一つは1週間を単位としたミニストーリーが展開されるという構造(中波)である。そんなことに注目している当方が、「今日は金曜日だし、遅くとも今日はミニストーリーの起承転結のうち”転”があるはずだ!」と睨みながら「だんだん」の11回目の放送を見ましたよ。

松江のめぐみ(三倉茉奈)は、自分の真の両親を知るためにさまざまな人にさりげなく話を聞いて回る。しかし、真相を知る者はみな、話をはぐらかす。その態度にますます疑惑を抱くのだが、ついには真相を知ることが恐ろしくなり、事実から目を背けることにする。
祇園ののぞみ(三倉佳奈)は甘い祖父につけこみ、置屋では所有の禁じられていた携帯電話を密かに入手する。簡単に連絡が取れるようになったことに気を良くし、「双子としてまた一緒に歌いたい」などと伝えるが、相手のめぐみからは真実を知りたくないという決別の言葉が返ってくる。

続きを読む

『銀杏の樹の下で』: 北大が舞台の映画

北大を舞台にした「銀杏の樹の下で」という映画が、11月1日と3日に北大のクラーク会館(通称: クラ館)で上映されるそうだ。前売り400円とのこと。

“ショートフィルム”という自称しているので、それほど見ごたえがあるってわけじゃないんだろうなぁ。予告編を見ても、ありがちなハートウォーミング系っぽいし。

でも、映像を見る限り、色づいた銀杏並木がとても美しい。あの黄色いトンネルを最後に歩いたのはいつだろうかと考えると、郷愁で涙が出そうになる。
あちこちで上映されるわけじゃなさそうだけれど、一度どっかで見れるといいなぁ。

続きを読む

連続テレビ小説「だんだん」 第10回

連ドラ日誌もそろそろ潮時かなぁと少々思い始めている当方が「だんだん」の10回目の放送を見ましたよ。

今日の放送は、「母親は誰か?」問題に焦点。

めぐみ(三倉茉奈)は松江で一緒に住んでいる嘉子(鈴木砂羽)こそが自分の母親で間違いないと信じ込んでいる。その前提から出発し、自分たちが双子ということが誤りであるという持論を展開する。

【めぐみの三段論法】
1. 自分は嘉子の子であることに間違いない。
2. 優しい性格の嘉子は、自分の子どもを手放さない。
3. ゆえに、血を分けた姉妹が京都にいるはずが無い(双子ではない)

いろいろツッコみたくなってくるわけだが、視聴者が突っ込むまでもなく、のぞみ(三倉佳奈)が電話越しにそもそもの前提(嘉子が母)が誤りであることを伝える。京都にいる一条真喜子(石田ひかり)が二人の母親である根拠(産科医の失言)を述べる。

このときののぞみの口調はかなりキツめであり、めぐみのことを「頭が悪い」などと言ってのける。いや、確かにさっきの三段論法の件とか頭悪いのはわかるが、見ている視聴者もハラハラしてくるほどの剣幕である。たった1日あっただけの人物に対して、あそこまで言うことのできるのぞみの度胸(というか、脚本の無遠慮さ)にドキドキしてしまう当方でありました。

続きを読む

連続テレビ小説「だんだん」 第9回

昨夜、シナリオの先読みをした当方が、「だんだん」の9回目の放送を見ましたよ。

ついにのぞみ(三倉佳奈)がのぞみ(三倉茉奈)に電話をかけ、自分たちは双子ではないかということを打ち明けた。まずは、「母親は誰か?」という問題の解明にとりかかりはじめる二人。

・・・それじゃあ、昨日の放送のウキウキした表情はなんだったんだよ!と負け惜しみを言いつつ、自分の憶測の明のなさを恥じつつ、明日の放送を待つなり。

連続テレビ小説「だんだん」 第8回

ここ数日、「深読みしたり、粗探ししたりせずに、純粋かつ単純にドラマを楽しめばいいのに」と自嘲しながらも、どうしても単純に楽しむことができないでいる当方が「だんだん」の8回目の放送を見ましたよ。

一度は歌を諦め、看護師になることを決意した松江のめぐみ(三倉茉奈)ですが、周囲の軽いジャブに揉まれ、少々気持ちがぐらついているところです。また、彼女の継母(鈴木砂羽)は、めぐみは一人っ子だと信じて生きてきました。事実を打ち明けていない父(吉田栄作)らとの間でのひと悶着を予感させる展開となっております。一方、京都の のぞみ(三倉佳奈)は自分だけがめぐみの連絡先を知っており、出生の秘密問題に関するイニシアチブを持っていることを自覚しています。そのせいなのか、もともとの才能が乏しいせいなのか、舞の稽古に身が入らず、師匠に叱責されたりします。

そして、連絡することを逡巡していたのぞみが、ついにめぐみに電話をかけます。しかし、(ドラマ的に)絶妙のタイミングで邪魔が入り、後でかけ直すことを約束します。

話の内容は何だろうと視聴者をドキドキさせて、次の放送に引っ張ります。
素直に考えれば
「いよいよ出生の秘密を打ち明けるのか?」
と思うところです。

続きを読む

連続テレビ小説「だんだん」 第7回

地方自治法施行60周年を記念して、47都道府県ごとの記念硬貨が作られているそうだ。今日、シリーズ第2弾となる京都府と島根県の記念硬貨の打ち初め式が大阪の造幣局で行われたそうだ(asahi.com: 地方自治60年記念、京都と島根の硬貨打ち初め 造幣局)。
「京都と島根をこの時期に造るなんて、NHKと造幣局の間に事前の申し合わせでもあったのだろうか?」
と、ちょっぴり疑ってしまった当方が、NHK連続テレビ小説「だんだん」の7回目の放送を見ましたよ。

週が明けて、今日からサブタイトルも「一人ぼっちの二人」に変わりました。坂本九の歌らしいのですが、僕はどんな歌なのか知りません。

先週のラストは松江城で主役の二人がライブを行うところで終了。松江に住むめぐみ(三倉茉奈)は、京都の のぞみ(三倉佳奈)と一緒に歌えたことをたいへん喜ぶ。一方で出生の秘密を知りかけている舞妓・のぞみは手放しに喜べない状況。竹内まりやのナレーションは、そんなのぞみの心境をパンドラの箱になぞらえながら、「知りたいのに知ってはいけない予感」を上手く表現していました。

続きを読む