本作の制作を初めて知った時、「大丈夫かな、これ・・・。」などと言ってしまった自分の不明を恥じている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第152回めの放送を見ましたよ。
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最終週(第25週)「おらたち、熱いよね!」
6月30日の鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)チャリティーリサイタル、および荒巻(古田新太)との結婚披露宴へ向けて海女カフェの内装の仕上げが終わった。また、7月1日の北鉄運転再開(北三陸-畑野間)の準備も順調で、試運転の準備が整った。
そんな中、副駅長・吉田(荒川良々)の妻・しおり(安藤玉恵)がおかしな事を言い出した。鈴鹿が音痴なのではないかと言うのだ。しおりが子どもを連れて歩いていると、鈴鹿に出会った。鈴鹿は子どもをあやすために『だんご3兄弟』を歌ってくれたという。しかし、その歌声があまりに不快で、死霊のうめき声のようだったのだ。子どもは激しく泣きだし、しおりも恐ろしさのあまり足早に立ち去ってしまうほどだった。
しおりがそう訴えても、吉田をはじめ、町の人々は聞く耳を持たなかった。人々は「鈴鹿ひろ美は歌が上手い、しおりは若いから彼女のヒット曲を聞いたことがなく、変なことを言うのだ」と言うばかりだった。春子(小泉今日子)が鈴鹿ひろ美の影武者で歌っていたことは秘密であり、その場にいた水口(松田龍平)は秘密がばれるのではないかと肝を冷やした。
鈴鹿は悩んでいた。リサイタルで披露する『潮騒のメモリー』には、「寄せては返す波のように激しく」や「三途の川のマーメイド」など、津波を連想される歌詞がある。それが津波被災者の心を傷つけるのではないかと心配していたのだ。その気持を夏(宮本信子)に打ち明けた。
しかし夏は、それは鈴鹿の杞憂だといって笑い飛ばした。鈴鹿が歌おうが歌うまいが、被災者は常に津波のことを思い出して苦しんでいる。今さら鈴鹿が1度歌ったくらいでは傷つかないと明るく言うのだった。被災者は落ち込むどころか、鈴鹿が目の前で歌ってくれるということで大喜びするというのが夏の意見だった。夏は、むしろ鈴鹿のチャリティ活動に感謝し、深く頭を下げるのだった。
夏は、春子のことを引き合いに出して話をした。春子もアイドルを目指していたが、鈴鹿のようにはなれなかった。夏と春子は長らく疎遠になり、春子の夢も破れてしまった。しかし、春子はかわいい孫・アキ(能年玲奈)を連れて帰ってきた。夏はそれで自分の人生が報われたと思い、大逆転したと話すのだった。
春子のことは鈴鹿の胸に今でも引っかかっていた。鈴鹿は、自分と春子の秘密を夏に打ち明けようとした。しかし、その瞬間に、アキが大吉(杉本哲太)らを連れて帰宅した。それで言うタイミングを逸した。
夏の家にやってきた大吉は、安部(片桐はいり)との再婚を決意し、翌日の試運転終了後に喫茶リアスで彼女にプロポーズするつもりだと話した。ふたりは22年前に一度結婚し、半年で離婚した。それ以後は、元夫婦としての友情関係で結ばれていたが、正式に再婚したいのだという。大吉は、自分が安部のどこが好きなのかわからないと話した。それでも安部と再婚したいのだという。安部の得意料理「まめぶ」は甘いのか塩っぱいのかわからないのに、いつの間にか好きになってしまう。それと同じように、理由もないが、いつの間にか安部のことが好きになっていたのだと言う。
アキをはじめ、人々は大吉のことを祝福した。そして、大吉にいたずらを仕掛けた。試運転の車両に「安部ちゃん おらど結婚してけろ!大吉」と大きく書いたのだ。試運転当日、出発前に車両の隅々を点検しようとする大吉であったが、吉田が妨害して大吉を真っ直ぐ運転席へ誘導した。大吉は何も知らないまま、試運転列車が出発した。
沿線の人々は、プロポーズの言葉の書かれた車両を見て大笑いしながら手を振った。いたずら書きされていることを知らない大吉は、北鉄再開が町の人々を喜ばせているのだと思って感激した。大吉の勘違いはあったが、試運転は大成功に終わった。北三陸のホームに戻ってくると、大吉は一目散に喫茶リアスに向かった。そこに安部を待たせてあるのだ。
喫茶リアスではアキが店番をしていた。客は安部以外になかった。試運転列車が戻ってくると、アキはホームに面した窓へ安部を誘導した。そこで安部は、車両に書かれた大吉のプロポーズの言葉を読んだ。安部は、本人の言葉より先に、大吉の気持ちを知った。
大吉がリアスに飛び込んできた。息を整え、プロポーズの言葉を述べようとする大吉だが、安部は窓の外ばかり気にしていた。つられて外を見た大吉は、そこで初めて真相を知り驚いた。何も言えなくなってしまった大吉に向かって、安部は自分から先に「よろしくお願いします」と承諾の返事をした。
それを合図に、リアスの常連たちが姿を現した。クラッカーや紙吹雪、くす玉が割られ、みんなでふたりを祝福した。大吉はもみくちゃにされ、結局、自分の口からはプロポーズの言葉を発することができなかった。しかし、幸せだった。
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