NHK『ゲゲゲの女房』第143回

 どうやら一昨日食べた刺身にあたったのではないかと思われ、ゴジラの放射熱線のようにザ・プレミアムカルピス2本分を豪快に吐き戻したりして、各方面にはご迷惑やご心配をおかけしている当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第143回めの放送を見ましたよ。

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「人生は活動写真のように」

 修平(風間杜夫)の体調は悪く、床に伏せてばかりいる。それでも、少しでも調子の良い日は映画シナリオの続きを書いたりしている。

 この日、茂(向井理)と布美枝(松下奈緒)は仲人として、アシスタント相沢(中林大樹)の結婚式に出かけていた。藍子(青谷優衣)は教員採用試験で留守。絹代(竹下景子)は買い物に出かけていた。
 家に一人残った喜子(荒井萌)が修平のそばについていた。

 喜子は高校卒業後の進路について、修平に相談してみた。祖父・修平は文章を書くのが得意で、父・茂は絵を描く才能に恵まれている。しかし、自分はそのどちらも苦手であり、しいて親の血を引き継いでいる点を挙げれば、朝寝坊だけであると自嘲する。
 修平は、人の一生はどんなにうまくいったとしてもたかが知れており、まるで流れていく雲のようなものだ。だから好きなことをやればいいとアドバイスする。ただし、修平は人生を雲に喩えたことに対して、自分に酔っているに過ぎなかった。そのため、喜子は役に立たない助言だと思っていた。

 結婚式から茂らが帰って来た。下戸の茂であったが、仲人の立場上、客から勧められる酒を断ることができなかった。そのため、完全に酔っ払ってダウンしてしまっていた。布美枝は、義父母にそのことを報告しながら、まるで自分たちの結婚式の時のようだと話した。茂と布美枝の結婚式でも、茂は勧められるがままに酒を飲んで、式場で倒れてしまったのだ。
 布美枝の結婚式では、茂が豪快に放屁した。それを受けて、修平が屁の講釈をした。そんなことを懐かしく話し合っていた。屁から連想して、修平は「人生とは屁である」と言い出した。大きな音を出して飛び出すが、あっという間に消えて無くなるという意だという。人に笑われたりして、取るに足らないつまらないものだが、それでもやはり面白い。それが屁であり、人生であるという。

 昭和59年10月になった。
 最近の修平は、シナリオを書く事もほとんどなく、1日じゅう寝てばかりいる。
 茂が本人から聞いたところによると、修平は自分の遺骨は境港の墓に入れて欲しいと言っているらしい。調布の茂のもとに身を寄せて20年になるが、やはり故郷は懐かしく、死後はそこに戻りたいと思っているのだ。

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NHK『ゲゲゲの女房』第142回

 夜は涼しくなり、窓を開けて寝ていたら体調を悪くした当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第142回めの放送を見ましたよ。

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「人生は活動写真のように」

 喫茶店で倒れた修平(風間杜夫)は、居合わせたアシスタントらに付き添われて帰ってきた。修平は血圧を下げる薬を飲み過ぎて貧血を起こしたようだ。医者の往診を受け、彼の体調は落ち着いた。
 問題は、修平と一緒に若い女までが家に来てしまったことだ。

 彼女は、以前に茂(向井理)に会いに来た劇団員の一人、川西志穂(入山法子)だった。彼女は、自分が修平を映画に誘って連れ回したせいで大変なことになったと詫びた。以前、銀座の歌舞伎座に連れて行ってもらったお礼をしたかったのだという。

 実は、修平と志穂には奇妙な縁があったのだ。志穂の祖父・川西一学(鈴木綜馬)は、活動弁士(サイレント映画のセリフや状況説明をする職)だった。修平が運営していた境港キネマで働いたことがあり、修平と親しかった。
 志穂は祖父から修平の話をよく聞いていたという。先日、村井プロダクションを訪問し修平に会った時には気付かなかったが、後で考えてみれば祖父の親友であると思い至ったのだ。それで手紙を書き、実際に会って話を聞くようになったというのだ。

 志穂の祖父・一学はすでに亡くなったが、生前には修平が書いていた映画シナリオの続きをずっと気にしていたという。境港で第三丸という船が爆発したことを題材にしたシナリオだが、爆発事故の前で筆が止まっていたという。志穂もその続きを聞きたくなったというのが、修平に会う動機だった。

 話を聞いていた絹代(竹下景子)も昔のことが懐かしくなってきた。もちろん、一学のこともよく覚えていて、修平とふたりで夜遅くまで映画の話をしていたことなどを志穂に聞かせてやった。映画館が潰れ、戦争のゴタゴタなどもあり、一学と音信不通になってしまったことは、絹代も悔やんでいたのだ。
 修平の浮気疑惑が晴れたことと、旧知の孫に会えたことで、絹代はいっぺんに機嫌が良くなった。

 修平が志穂と出かけていたことを知らなかったはずの絹代が、近頃どうして不機嫌だったのか茂は理由がわからないままだった。一方で布美枝は、絹代が修平が女性と出かけていることに気づいていたのではないか、そのせいでヤキモチを焼いていたのではないかと、女の勘で気付くのだった。
 しかし、茂や布美枝(松下奈緒)は、やましいことがないのに、修平が志穂とのことを隠していた理由がさっぱりわからなかった。

 修平は、隠していた理由を絹代にだけ白状した。志穂と会ったことで、書きかけのシナリオを完成させる気になった。しかし、また挫折してしまうかもしれない。再開し、また途中で投げ出したと知られてしまってはきまりが悪い。だから、みんなには黙っていたのだという。
 一方で、絹代が妬いていたと気づいた修平は、彼女のことをからかう。それを認めたくない絹代は落ち着きをなくし、話題を変えようとキョロキョロする。シナリオ原稿の入った手提げ鞄をベッドの修平に押し付け、今度はしっかり書き上げるようにと発破をかける。そして、完成したものを読むのが楽しみだと付け足した。

 昭和57年7月になった。
 藍子の教員採用一次試験の日である。茂はいまだに藍子(菊池和澄)が教師になることに賛成していない。しかし、何も口出ししないのは、教員採用試験の倍率を考えれば藍子が合格するはずはないと思っているかららしい。
 喜子(松本春姫)によれば、藍子は夜遅くまで勉強していて、相当真剣に取り組んでいるらしい。そんな姉の様子を見て、喜子も自分の進路について、少しだけ真剣に考え始めるのだった。

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『僕はどうやってバカになったか』を読んだ

 心太さんが『アルジャーノンに花束を』とあわせて紹介してくれた『僕はどうやってバカになったか』を読んでみました。

 主人公アントワーヌ・アラカンは25歳。生物学の学士号、アラム語の修士号、サム・ペキンパー映画論などをはじめとする多くの学位を持つ秀才である。彼の主治医に言わせれば「優秀で、知的で、教養があって、好奇心が旺盛で、ちょっと変わった存在、人なつっこくて、愉快で、少し散漫なところがあって、優柔不断、そしてやや心配症」な人物である。
 現在は、パリ第5大学で非常勤講師を行いながら慎ましく暮らしている。そして、知的労働者によくあるように、少々厭世的で鬱傾向がある。

 さて、博学な彼は、世界は必ず2つに分類することができるという、文化人類学的知見も披露してくれる。曰く、紅茶に砂糖を入れる人と入れない人、シャツをズボンから出して着る人と中に突っ込んで着る人、ザ・シンプソンズがいいと思う人とサウスパークの方が好きだという人、などなど。

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NHK『ゲゲゲの女房』第141回

 知人R氏と神宮丸太町付近で会った時、「京阪の駅の自販機で、炭酸入りのアクエリアスを見た」(確か、東福寺駅だったと思う)と言うので、そんなのあるわけ無いじゃん、白昼夢でも見たんじゃないの?と馬鹿にしたところ「やっぱりあるっしょ」とメールで商品情報のURLを送り付けられて降参するよりなかった当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第141回めの放送を見ましたよ。

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「人生は活動写真のように」

 修平(風間杜夫)が女性と銀座を歩いていたという話を持ち込んだ浦木(杉浦太陽)はきつく口止めをされた。しかし、なかなか帰らず、家の中で一人でブツブツ言っていたところを絹代(竹下景子)に捕まってしまった。そして、全て白状させられた。

 その日は、村井家の3世代が揃って食事をする約束になっていた。上機嫌の修平に対して、絹代は不機嫌なままだ。布美枝(松下奈緒)は絹代の様子がおかしいことに気づくが、絹代が修平の秘密を知ってしまったことは知らなかった。

 場の雰囲気を変えようと、布美枝は娘たちの進路に話題を変えた。次女の喜子(荒井萌)は、とりあえず短大志望ということにしたようだ。

 一方の藍子(青谷優衣)は教師になりたいという。すでに教員採用試験の準備も始めているという。
 家族には初耳だった。茂は急に怒り出す。自分の会社の手伝いをさせたいと考えていたこともあるし、なによりも、今まで何の相談もなく黙っていたことが許せなかった。
 絹代の不機嫌さと茂の怒りで、その日の夕食は惨めなものになった。

 数日後。またしても修平がめかし込んで出かけようとしていた。ヤキモチを焼いた絹代が香水を隠してしまったために、ふたりは激しい言い争いになる。その様子から、布美枝は浦木が秘密を漏らしてしまったのではないかと疑い始めた。

 アシスタントの相沢(中林大樹)が近々結婚式を挙げる。仲人を務める茂と布美枝は、相沢から式次第の説明を受けていた。相沢の妻となる女性は、専門学校の事務員をしているという。本来は教員志望だったのだが、教師は転勤が多く、夫婦が一緒に暮らせなくなるおそれもあるので事務員になったという。それに、教師の初任地は僻地になることが多く、それを嫌った部分もあるという。

 教師が僻地に赴任させられると聞いて、茂は藍子のことを思った。茂は彼女を手放したくないのだ。僻地に行って、そこで結婚でもしたら、調布には二度と帰ってこないのではないかと狼狽した。
 さらには、藍子の進路問題について落ち着き払っている布美枝の態度も気に入らない。その様子を見て、布美枝だけは以前から相談を受けていたのではないか、自分だけが蚊帳の外だったのではないかと、布美枝に食ってかかった。布美枝も珍しく対抗し、ふたりは夫婦喧嘩を始めてしまい、口を聞かなくなった。

 相沢は先輩アシスタントの菅井(柄本佑)と連れ立って喫茶店に来た。相沢は結婚生活に希望を持っていたはずなのに、茂ら夫婦の様子を見て自分の将来を不安視してしまった。

 質屋の主人(徳井優)が、修平の噂をアシスタントたちの耳に入れた。ちょうどその時、修平が女性同伴で喫茶店に現われた。
 まずい場に来てしまったと慌て、説明をしようとした瞬間、修平はめまいを覚え、その場に倒れてしまった。

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NHK『ゲゲゲの女房』第140回

 昨日のまとめ記事にはメモ書きがそのまま残り、意味不明な箇所があったことについさっき気づき、赤面しながら修正した当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第140回めの放送を見ましたよ。

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「人生は活動写真のように」

 警察に保護されていた絹代(竹下景子)が帰宅した。店の前に座り込んで邪魔になっていた若者たちを叱りつけ、杖を振り回したところ相手に軽いけがを負わせたという。相手にも非があり、絹代の歳も勘案し、事件にはせずに済ませてくれた。
 絹代は「悪いことを悪いと言わないから、世の中はおかしなことになっている」と主張し、家族は同意しかける。

 しかし、修平(風間杜夫)が横槍を入れたせいで、絹代はますます興奮し始めた。若い頃の修平の失敗談を次々に挙げ連ねるのだった。強盗警戒の宿直中に恐ろしくなって逃げ帰り銀行をクビになったこと、難解な外国映画ばかりかけたために映画館の経営に失敗したこと、腕白な3人の息子を絹代一人に任せて大阪へ単身赴任に行ったことなど。
 ついに修平は、絹代との結婚は失敗だったと言ってしまった。東京に暮らしていた当時、下宿屋の娘との婚姻話もあったのだが、実家の家族の誤解によって絹代と結婚することになってしまった。それを後悔しているというのだ。
 ふたりは家の中で冷戦状態になった。

 喜子(松本春姫)は、高校卒業後の進路についてまだ悩んでいた。藍子(青谷優衣)に相談を持ちかけてみたものの、藍子は自分の勉強に忙しくてまともに話を聞いてくれなかった。
 茂(向井理)の仕事は再び忙しくなりそうな気配だ。プロダクションの仕事も弟の光男(永岡佑)ひとりでは手に負えなくなりつつある。大学を卒業したら藍子に会社を手伝わせてはどうかと、布美枝(松下奈緒)に相談する。布美枝もいい考えだと賛成した。

 数日後、修平に誰かから手紙が来た。その直後から、修平は人が変わったように元気になった。めかし込んで銀座の歌舞伎座に芝居を見に行ったり、喫茶店では周囲に自分は死なないような気がしてきたと話すほどである。絹代も、オーデコロンが急に減っているのを見つけていぶかしく思った。

 修平が芝居を見に行った日、浦木(杉浦太陽)が久しぶりにやって来た。広告代理店の事務所を銀座・歌舞伎座の裏に構えたのだという。ただし、雑居ビルの地下倉庫の片隅を借りたというのが真相ではあったが。
 そんな浦木が、銀座で修平を目撃したという。しかも、絹代ではない妙齢の女性と親しげに歩いており、ただならぬ様子であったという。

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『アルジャーノンに花束を』を読みました

 @kaihiraishi さんわ『アルジャーノンに花束を』をYOまないと人せいをそんするといった。ぼくわそんをするのわいやだなーとおもたから一しょうけんめいYOんでみることにしました。

 しん太さんは、しゅ人公の名まえがわからないと言っていたので、僕がおしえてあげたいと思う。主人公の名前はチャーリイ・ゴードンです。ちえ遅れのチャーリイは頭がよくなりたいと思って、頭のよくなる手じゅつをうけました。世界初の手じゅつなので、成功するかどうかだれにもわかりませんでした。けれども、手じゅつは成功しました。

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NHK『ゲゲゲの女房』第139回

 先日、「カバンの薄さは、知能の薄さ: 80年代後半~90年代前半を回顧するブログ」を読んだものの、自分も周囲も革の鞄を使っていなかったのであまりピンとこなかった当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第139回めの放送を見ましたよ。

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「人生は活動写真のように」

 昭和59年4月。茂(向井理)の初期作品の復刻出版計画が持ち上がるなど、仕事は再び順調になりはじめていた。

 茂の父・修平(風間杜夫)の様子がおかしい。首に原因不明の瘤ができ、眠ったまま起きなくなってしまった。茂は南方民芸人形を掲げて神頼みを行った。すると修平は目を覚ました。修平が言うには、夢のなかに茂の民芸人形が現れて救ってくれたという。
 修平や家族は日常生活に戻ったが、修平は元気がなく、ずいぶんと弱ってしまっていた。

 ある日、小劇団の劇団員がプロダクションを訪ねてきた。『悪魔くん』をモチーフにした芝居を行うのだという。
 芝居好きの修平は、呼ばれもしないのに話に首を突っ込んだ。戦前の芝居業界の様子や、自分のおじが俳優だったことなどを披露するが、若い劇団員たちにはピンとこない話ばかりだった。

 布美枝(松下奈緒)は、修平が茂の著した『あの世の辞典』を眺めているのを見つけた。修平は自分の昔話が今の若者達に伝わらないのが寂しいという。あの世に行ったら、昔の知り合い達と昔話に華が咲くのにと言う。俳優だったおじは、修平と年も近かったが、30歳ほどで夭折したという。布美枝は、修平が死ぬにはまだ早過ぎると、通りいっぺんの励ましをするしかなかった。

 この年、藍子(青谷優衣)は大学4年、喜子(荒井萌)は高校3年生になっていた。ふたりとも次の進路を考えなければならない時期になっていたが、布美枝は本人たちの好きにすればよいとのんびり構えている。
 しかし、喜子は自分が何をしたいのか、もしくは、すべきなのかわからずに困っていた。獣医への漠然とした憧れはあるが、数学ができないので獣医学部の入試に合格しそうにないというのだ。

 交番から電話があって、呼び出された。絹代(竹下景子)が保護されたので、迎えに来て欲しいというのだ。布美枝と喜子はすぐさま駆けつけた。

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2010夏 alm-ore 読書感想文大会 結果発表

 7月末に開催を宣言した「夏の読書感想文大会: 商品総額5千円」の審査結果を発表します。

 9月4日18時の締切りまでに37編の読書感想文が投稿されました。応募人数は8人でした。
 一覧は開催案内記事のtrackbackで見ることができます。
(本来は8月31日を締切りとしていましたが、数日締切りを延長しました。締切り直後に審査と結果発表をしようと思っていたのですが、ちょいと仕事が忙しくてそれどころではなく、どーせ審査しないのだからその間も受付け用ようと思い延長した次第。)

 大会ルールでは、3つの部門からそれぞれ1名ずつの優秀者を選出することになっていました。各部門は以下のとおりです。

  1. 自由図書部門: どんな本を選んでも結構です。あなたが読みたい本を読んで感想文を書いてください。評価基準は「うぉ、面白そう!読みたい」と僕が思えるかどうかです。
  2. 意見交換部門: この部門は、1年以内に僕が読んで印象深かった本が12冊がピックアップされています。他の人が同じ本を読んで、どんな感想を抱くのか知りたいと思っている本です。評価基準は「そうか、そういう受け止め方もあるのか」と僕が考えを深めることができるかどうかです。課題図書リストは後述します。
  3. 購入判断部門: この部門には、僕が買おうかどうしようか迷っている本が12冊集められています。応募された読書感想文を読んで判断を下そうと思っているものです。評価基準は「よし、買おう!」もしくは「買うのをやめよう。お金が節約できた」と思えるかどうかです。

 それでは、各部門の講評と優秀者を発表します。

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2階からアサガオ

2階ベランダからアサガオのツルを見る

 以前、アサガオがどんどん伸びるようにと、庭から2階のベランダまでネットを張った
 その後、アサガオは当方の期待を下回るものの、それなりに成長し、2階のベランダの高さに達するまで伸びた。

 上の写真が2階部分のアサガオを撮影したもの。背後を走る自動車や街路樹の角度で、なんとなく高度を感じていただきたい。下の白い部分がベランダの床だ。ベランダのフェンスは透明プラスチックなので、伸びてきたアサガオの様子が観察できる。

 結局ここまで伸びたのは2本だけだった。他のツルは、1階の天井部分で力尽きたり、そこから地面に向けてUターンしたりしていた。

 先週は2階部分で花を咲かせていたのだが、それは撮影していなかった。

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NHK『ゲゲゲの女房』第138回

 1週間ぶりにいつものペースを取り戻した当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第138回めの放送を見ましたよ。

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「妖怪はどこへ消えた?」

 茂は(向井理)、川で「小豆洗い」(声: 泉谷しげる)に会った様子を布美枝(松下奈緒)に詳しく聞かせた。
 小豆洗いが言うには、妖怪は人を驚かせることが商売なのに、最近は誰も存在に気づかない。このままでは、人々に忘れ去られ、消えてしまう。茂を見込んだ小豆洗いは、妖怪のことを絵に描くよう命じると姿を消した。

 茂は妖怪事典を作りたいと布美枝に相談した。仕事の注文がなくて苦しい時に、出版の見通しのない仕事を始めてよいものかどうか、意見を聞きたかったのだ。
 布美枝は文句を言うでもなく、茂の計画に賛成した。それどころか、日本の妖怪だけではなく、世界中の妖怪を全て書き終わるまで続けるべきだと、背中を押して応援するのだった。
 茂はついにスランプを脱した。

 喜子(荒井萌)が修学旅行から帰って来た。彼女は同室のクラスメイトと一緒に、障子にたくさんの目が浮かび上がるのを見たという。茂によれば、それは妖怪「目目連」だという。茂がイラストを描いたところ、喜子が見たものと一致していた。
 喜子は、早速クラスメイトにも教えてやるのだと明るく話している。彼女は、修学旅行で少しだけ友達たちと仲良くなれたようだ。

 茂や喜子の様子を見た藍子(青谷優衣)は、ふたりは家の雰囲気を良くするために、自然に口裏を合わせているのではないかと布美枝に耳打ちする。布美枝も本当のところはわからないと言いつつも、妖怪が彼らに前向きに生きる力を与えてくれたのだろうと信じるのだった。

 茂はプロダクションのスタッフを集めて、妖怪事典の制作を発表した。まともに注文もなく、プロダクションの経営も危険な時期にそのような仕事をやって大丈夫かと、スタッフ達は動揺する。しかし茂は、このような時だからこそ丁寧な仕事を行い、納得が行くまで打ち込めるとみんなを説き伏せた。
 どんなに苦しくなっても、仲間を見捨てることはないと約束し、プロダクション一丸となって妖怪事典の制作に取り組んだ。

 夜遅く、茂は久しぶりに民芸品の片付けを再開した。そこに布美枝が現われたのを捕まえて、茂は今後の方針を話した。
 妖怪辞典を作るかたわら、以前から断り続けていた自伝漫画を描くことに決めたという。プロダクションを支えていくためには妖怪漫画だでは無理であり、他のジャンルも必要だと割り切ったのだ。その第一歩として自分の貧乏生活を描く。それにあたっては、布美枝のことも赤裸々に描く必要があるが、それで良いかと訪ねた。
 布美枝は、もちろん構わないと答えた。

 その秋、『水木しげるの妖怪事典』が出版された。茂は活躍の場を大きく広げた。

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