木公 について

不良青年になりたいのですが、臆病で不良青年になれない当方です。 幸か不幸か、頭と顔と人格は、生まれつき不良品です。 職業は会社員で、やってることは研究関連。 大学での専攻は心理学。 そのせいかどうか知らないけれど、「理屈っぽいうえに、人の弱みを握ってそこをチクチクやるのが上手い。サイアクー」と言われ、あんまりモテない。 北海道出身のくせにスキーは一度もやったことがない。その上、スポーツ全般が苦手。 太陽光線もあまり浴びないインドア派。酔うとすぐにガンダムの話を始める。おかげで「あなたって、面白みのないオタクね。サイテー」と言われ、まったくモテない。 細かいことはあまり気にせず、ちょっとくらいの困ったことなら適当にジョークにして笑い飛ばすように、日々努力して生きています。 そのおかげで「そういう、明るく生きているところだけは、アナタのいいところかもね」と、ちょっぴりだけお褒めいただいております。

NHK『カーネーション』第17回

最近寒いし、朝はなかなか起きられないのだが、ベタながら「糸子に元気をもらおう!」と思えばサクリと布団から出ることのできる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第17回目の放送を見ましたよ。

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第3週「熱い思い」

昭和5年(1930年)夏。
糸子(尾野真千子)がパッチ店で修行をはじめて2年が経過した。
店では未だに一番下っ端であった。それでも、ミシンでの縫製も任されるようになり、裁断から仕上げまで一人でこなせるようになった。しかし、まだまだ失敗ばかりで、先輩に怒られては糸をほどいてやり直しを命じられている(糸をほどく道具にちなんで「目打ちの小原」というあだ名まで付けられた)。
けれども、自分自身で成長が感じられ、活き活きと仕事に打ち込んでいた。

最近の糸子は、幼なじみの勘助(尾上寛之)の家によく出入りをしていた。中学を卒業して紡績工場で働き始めた勘助は、仕事がキツイといっては弱音を吐き、しょぼくれてばかりいる。就職経験が長く、元来姉御肌の糸子は、勘助を叱咤激励した。それでも勘助の態度は改まらず、糸子は呆れるのだった。

勘助の義理の姉・八重子(田丸麻紀)と話をするのも楽しかった。一見すると彼女は地味なタイプだが、よく見ればおしゃれな女性で、ファッション雑誌を購読しており、洋服にも詳しかった。

八重子から洋服を縫わないのかと聞かれ、自分の本来の夢が後回しになっていることに気付いた。パッチ店での仕事は楽しく、真剣に取り組んではいるが、洋服を縫うという目的を見失っていたのだ。帰宅すると、幼い頃に祖母からもらったドレス(第5回)を引っ張り出し、みんなから忘れ去られ色あせてしまったドレスの様子に、自分の洋服への夢を重ねあわせた。そして少々落ち込んだ。

がっかりしながら家の前の往来を見ていると、洋服を素敵に着こなした女性の後ろ姿が見えた。このあたりで洋装をする人は珍しく、糸子は慌てて後を追った。するとそれは奈津(栗山千明)だった。糸子は腹の底から悔しくなった。自分の夢だったものが、奈津に先をこされて心底悔しかった。自室の床にのたうち回って悔しがった。

自分も早く洋服を作らなければ、と決意した。しかし、決意した瞬間、父・善作(小林薫)が一家に洋服禁止令を出していることを思い出した。洋服を作っていることがバレたら、父がどれだけ激怒するか分からない。糸子は困ってしまった。

八重子に悩みを打ち明けると、彼女は最初に善作用の洋服を作ってみたらいいとアドバイスしてくれた。口では文句を言っているが、娘が手作りした物なら喜ぶし、実際に着てみたら良さもわかるだろうというのだ。
糸子はその気になった。

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NHK『カーネーション』第16回

通勤経路にコスモス畑があり、その横をミニスカを翻しながら自転車で走っていく女子高生を眺めては「コスモスの花言葉は少女の純真か・・・」とひとりごちている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第16回目の放送を見ましたよ。

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第3週「熱い思い」

昭和3年 (1928年)春、糸子(尾野真千子)がパッチ店で修行を始めて半年が経った。いまだに毎日叱られてばかりだが、充実した毎日だった。夜の居残りミシン練習にも楽しく取り組んでいた。

糸子は布の裁断を教えてもらえることになった。山口(中村大輝)は裁断を教えてもらうまでに2年かかったのに比べると異例の早さだった。山口は面白くなかったが、周囲が糸子の努力を認めた結果であり、彼にはもっと頑張るようにと促した。糸子は少し鼻が高かった。

そんな矢先、神戸で繊維会社を経営する母方の祖父・清三郎(宝田明)が岸和田にやってきた。パッチ店をこっそり覗くと、失敗する度に折檻されている糸子が見えた。孫のかわいい清三郎は心を痛めた。

しばらく観察した後、清三郎は糸子を早退させて心斎橋のカフェへ連れて行った。糸子は珍しい食べ物や美しく着飾った女性たちに目を奪われた。和服姿の女給たちが着用しているフリル付きのエプロンも興味深く眺めた。

糸子の境遇に胸を痛めた清三郎は、糸子に神戸へ来るよう誘った。清三郎の会社には大量のミシンがあり、糸子はいつでも好きなだけ使うことができるという。
しかし、糸子は即座に断ってしまった。祖父が自分に甘いことをよく知っており、それでは何も自分の勉強にならないと思ったからだ。店では怒られてばかりだが、それだけ必死になって勉強しようと努力する気持ちになる。だから今の環境が良いと説明した。
今のまま修行を続けて、一人前になったらきっと祖父の会社を手伝うと言うのだった。そこまで言われた清三郎は、糸子を説得することができなかった。それどころか、糸子の健気さに胸を打たれ、目の前で涙ぐむのだった。

4月12日、吉田屋の大広間で泰蔵(須賀貴匡)と八重子(田丸麻紀)の結婚式が挙げられた。糸子らも招待され、善作(小林薫)はふたりの門出を祝福する謡を披露した。天気の良い大安でみんな幸せそうだった。

ただし、奈津(栗山千明)だけは悲しみにくれていた。泰蔵の弟・勘助(尾上寛之)とは小学校の同級生であり知らない仲ではないし、家の料理屋の次の女将として挨拶するのが筋だった。しかし、ずっと庭で泣いていた。何年間も密かに思いを寄せいていた泰蔵の結婚がどうしても許せなかった。

一度だけ奈津に相談を受けたことのある糸子であったが、そんなことは少しも気にしてないようだった。

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NHK『カーネーション』第15回

カーネーションの花言葉は「母の愛」だそうだが、山口百恵の『秋桜』(さだまさし作詞・作曲)の印象があまりに強すぎて、コスモスの花言葉こそが「母の愛」だと思いこんでいた(実際は「少女の純真」)当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第15回目の放送を見ましたよ。

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第3週「熱い思い」

風邪をこじらせた糸子(尾野真千子)は、そもそも役に立たない上に風邪をうつされてはかなわないと言われ、家に帰された。裁縫をやらせてもらえず、役立たずとまで言われて、糸子は打ちのめされた。
帰宅して布団で休んだが、店を辞めたい、女学校に戻りたいと後悔ばかりしていた。ただし、家族にはまだ打ち明けずにいた。そのうちに眠ってしまった。

ふと、次女・静子(柳生みゆ)が母・千代(麻生祐未)に不満を訴えている声が聞こえてきた。長女の糸子ばかり新しい着物を買ってもらって、自分はお下がりだ。糸子は学校を辞めたいと言えば辞めさせてもらえた。糸子ばかりが自由で不公平だと言うのだ。
しかし、母は即座にたしなめた。糸子は自分で父を説得して自由を獲得したのだ。女はただでさえハンディがあるのに、糸子は自分で道を切り開いた。それでいて愚痴を言わない。静子は糸子のような努力もせずに不満を言うのは筋違いだと諭した。

そんなやりとりを寝床で聞いていた糸子は嬉しかった。自分が褒められて嬉しかった。すっかり体調が回復し、精神的な元気も湧いてきた。
相変わらず、父・善作(小林薫)には「勉強をしに行くと思え」と念仏のように言われていたが、今日初めてその意味がわかった。見方を変えれば、雑用の一つ一つが今まで自分の知らなかったことばかりだ。自分が働くと周りの人が喜んでくれて、自分が少し大人になる。そう思って、しごと帳をつけていたことを思い出した(第8回参照)。
それからは、どんなことも新鮮に思えた。どんなことにも真剣に取り組んだ。

ある朝、楽しそうに店のミシンを磨いていると、店主の桝谷(トミーズ雅)が笑顔で近づいてきた。彼は、ミシンは「夜になったら遊んでいる」と教えてくれた。糸子はその比喩の意味がわからず、一瞬混乱した。桝谷はあらためて、夜、誰も使っていない時なら自由にミシンを使っても良いと許可してくれた。

その日の夜、早速遅くまで残った。同じように夜間のミシンを狙っている山口(中村大輝)に追い返されそうになったが、店主からミシン練習の許可が出たと言い返すのだった。山口はミシンの許可が出るまで1年かかったという。山口は面白くなかったが、山口の練習が終わるまでおとなしく待つというので、糸子と一緒に居残りをすることになった。

山口が帰宅し、いよいよ糸子の番となった。
今朝許可をもらったばかりで、縫うものがなかった糸子は、ミシンの前に座ってうっとりと眺めるばかりだった。今夜はミシンに話しかけ、ボディをなで、優しく抱きつくばかりだった。

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NHK『カーネーション』第14回

昨日はいつもより1時間早く家を出たら、ちょうど高校生の登校時間で、ミニスカ自転車の女子高生の白くて健康的な太ももが眩しいなぁとニヤニヤしていたら、スカートがめくれて白地に水玉模様のパンツが見えるという行幸に巡りあい、これから毎日この時間に出勤しようと思った矢先、立て続けに3人のパンチラを目撃し、その途端、なんかもういいわ・・・という気になって萎えてしまった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第14回目の放送を見ましたよ。

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第3週「熱い思い」

パッチ店での1日目、糸子(尾野真千子)は夕食に遅れて帰ってきた。仕事のことを聞かれて、糸子はとても楽しかったと明るく話した。しかし、それは家族を心配させないための嘘だった。部屋で一人になると落ち込んだ。雑用ばかりで、ミシンを使わせてもらえるまで10年もかかると言われ、その先の長さに挫けてしまいそうだった。
家族の方も、糸子の嘘にうすうす気付いていた。家族に勘づかれたことを、糸子自身も気付いていた。母(麻生祐未)や祖母(正司照枝)が何かと気を使ってくれた。彼女らの優しさをありがたく思いつつも、本当のことは言い出せないままだった。

パッチ店では失敗続きで、先輩職人に一日中怒られてばかりだった。もちろん裁縫をさせてもらえるはずもなかった。ミシンに触れるために女学校を辞めたはずなのに、かえってミシンが遠ざかっていくように感じた。
できることなら女学校の友だちに会いたい。そう思った瞬間、奈津(栗山千明)パッチ店を覗きに来た。

若くて美人の奈津は、職人たちにちやほやされた。職人たちは奈津にミシンを体験させ、しきりに上手だと褒めたたえた。それは、糸子が初めて店に来た時におだてられたのと全く同じ光景だった。糸子は、店の者たちの常套手段を面白くなく眺めていた。

日も暮れて、糸子が帰ろうとすると、店の前で奈津が待っていた。奈津は、大工の泰蔵(須賀貴匡)が結婚するという噂をもたらした。泰蔵の家とは親しく付き合っている糸子であったが、それは初耳だった。
すると、奈津は突然感情を爆発させ、泰蔵に結婚して欲しくないと言い出すのだった。聞けば、奈津は泰蔵のことをずっと好きだったのだという。しかし、糸子の見立てでは、泰蔵は奈津の存在すら知らない、奈津がどんなに頑張っても泰蔵が振り向いてくれることはないというものだった。
それでも奈津は引き下がらず、自分が大きくなって、もっと綺麗になったら泰蔵は必ず振り向くはずだから、それまで結婚しないよう言って欲しいと頼んできた。そのあまりにバカバカしい言い草に、糸子はおかしくなって笑いとばした。奈津は気分を害してさっさと帰ってしまったが、糸子は久しぶりに女学生に戻った気がして、仕事の辛さを少しだけ忘れることができた。

ある朝、糸子は風邪をひいてしまった。家族には仕事を休むように言われたが、糸子は無理をして出勤した。いつも通りに誰よりも早く店に出て、掃除などの準備をしていた。やってきた先輩職人の岡村(河野智宏)は糸子の体調が悪そうなのに気づくと、家に帰れと言った。糸子はいてもいなくても同じどころか、いない方が仕事も捗る、下手に風邪でも移されたら迷惑だと言って追い返すのだった。

反論できない糸子は、そのまま帰った。しかし、途中の道で悔しくなって泣き崩れた。店を辞めると言って、一人で泣き続けた。

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NHK『カーネーション』第13回

昨日はスーパーで買ってきた一尾79円のサンマがおいしくて、どんぶり飯を2.5杯も食べてしまった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第13回目の放送を見ましたよ。

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第3週「熱い思い」

昭和2年(1927年)。
糸子(尾野真千子)は学校を去った。同級生たちには、パッチ屋で働くために学校を辞めるのだと説明した。洋裁が好きで自ら選んだ道だと宣言した。そして、家の商売が傾いたから学校をやめるのではない、変な噂を流すなと念を押した。

いよいよ桝谷パッチ店へ出勤する初日。糸子はワクワクしていて、女学校時代には考えられなかったほど早起きをした。父・善作(小林薫)には仕事に行くのではない、勉強に行くのだとしつこく言われた。しかし、糸子の耳には届いていなかった。

糸子は期待で胸がいっぱいだった。親切な職人たちと明るい職場で、大好きな洋裁をやっていけることは楽園のように思えるのだった。

パッチ店では、明るく元気に挨拶をした。しかし、店の者たちの態度はあからさまに冷たく、よそよそしかった。自分が店に来ない間に何があったのかと山口(中村大輝)に尋ねると、馴れ馴れしい口を聞くな、敬語を使えと叱られた。

以前の糸子はお客さんだったから親切にしたが、今は店の中で一番下っ端であるというのが山口の言い分だった。お茶くみ、店の掃除などの下働きは全て糸子の担当にされた。みんなが食事をしている間も、糸子一人だけで店の留守番を命じられた。自分の食事の番になったが、ご飯はほとんど残っていなかった。
遊びに来るのと働くのとでは全く違うのだと思い知らされた。

一番びっくりして、一番悲しかったことは、布にすら触らせてもらえないことだった。
店に入って5年間は雑用のみ、10年経ってやっとミシンを使わせてもらえるというのだ。

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NHK『カーネーション』第12回

それが見るに耐えないほど酷いものだと言うつもりは全くないが、尾野真千子の左こめかみにある大きなホクロがどうしても気になってしまうので、どうか左側からは撮影しないでくれと思っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第12回目の放送を見ましたよ。

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第2週「運命を開く」

店の資金繰りが上手くいかないことで、善作(小林薫)はふさぎこんでいる。しかし、家族は誰一人として原因に気付いていない。妻の千代(麻生祐未)などは、腹に虫がわいたと思って、呑気にも薬を買ってくるほどだった。

大地主(石田太郎)の娘の嫁入り衣装を請け負ったことで起死回生を目指していたが、問屋から反物を仕入れる金もない。どうすることもできなくなった善作は、大地主に正直に打ち明けて仕事を断ってしまった。
大地主は怒りはしなかった。むしろ、善作の今後について心配してくれた。ただし、商売は一度失敗すると坂道を転がるように没落していく、店をたたむなら早い方が良いとアドバイスするのだった。
頭でそれがわかっている善作であったが、どうしても踏ん切りが付かなかった。

糸子(尾野真千子)の女学校は夏休みが終わり、新学期が始まった。夏休みの間はおとなしく家にいた糸子であったが、学校の帰りに寄り道をして、父から出入りを禁じられていたパッチ店を覗いた。中からは店員たちの威勢のいい声やミシンの音が聞こえてきた。それらの音を聞いているだけで満足した糸子は、素直に家路についた。

ところが、帰り道の途中で、幼なじみの勘助(尾上寛之)が同級生にいじめられているのを見つけた。糸子は彼を助けようと思い、2人の男子に飛びかかった。しかし、小学生の頃とは違い、あっさりと返り討ちにあってしまった。
それまではやられるがままだった勘助であったが、糸子の窮地を傍観しているわけにはいかなかった。勇気を振り絞り、自分も加勢した。けれども、勘助も簡単にやられてしまった。

ふたりはボロボロになり、糸子は勘助に背負われて帰宅した。勘助が事情を説明しようとすると、何も言わせないうちに、糸子は勘助に物を投げつけて追い返してしまった。そして、そのまま糸子は布団に寝込んでしまった。

糸子は悔しかったのだ。弱虫で自分の庇護の下にあると思っていた勘助に、逆に助けられたことが悔しかった。男は成長につれて力が強くなっていくのに、女はそうならないことが悔しかった。女である自分は、これから一生男に勝てないのだと思うと悔しかった。だんじりに乗れないことが悔しかった。唯一自分の生きがいである洋服やミシンを父から禁じられていることが悔しかった。
もう自分の人生はお終いだ。そう思うと、普段は絶対に人前で涙を見せない糸子が、祖母(正司照枝)の前で号泣した。

善作は、その様子を陰から覗き見ていた。
翌朝、善作は糸子に声をかけた。だんじり祭が終わったら、女学校を辞めてパッチ店で働くことを許可するという。糸子は有頂天になった。父が話し続けているのにもかかわらず、ニヤニヤして大はしゃぎした。
善作は糸子を落ち着かせると、働きに行かせるのではなく「勉強をさせに行くのだ」ということを強調した。しかし、糸子はパッチ店に行けることが嬉しくて上の空だった。勉強という意味が少しもわかっていなかった。

そして今年も例年通り、勇壮なだんじり祭が行われた。

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NHK『カーネーション』第11回

元AKB研修生(AKB的には「研究生」が正しいらしい)を自称する尾野真知子という今年デビューした人のエロDVDがあると知り(amazonで調べる)、いろいろギリギリなところを突いてくるなぁと感心している当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第11回目の放送を見ましたよ。

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第2週「運命を開く」

善作(小林薫)は、またしても妻・千代(麻生祐未)を実家に派遣して金を借りてこさせようとした。しかし、一銭も借りることができなかった。千代の話によれば、これまで借りた金を全く返していないことではなく、善作が自分で来ないことが問題なのだという。

仕方のなくなった善作は、糸子(尾野真千子)を連れて神戸の妻の実家へ向かった。いつもなら善作に顔を合わせるたびに「学校を辞めたい、パッチ屋で働きたい」と直談判していた糸子であったが、何か様子のおかしいことを感じ取って、今日は黙っておくことにした。

清三郎と貞子(十朱幸代)は糸子を大歓迎した。しかし、善作に対してはいささか冷たく、よそよそしい態度だった。
清三郎は、糸子に席を外させると、善作にはびた一文金を貸さないと告げた。理由は、善作の呉服屋には将来性がないからだという。これからは洋服の時代になり、一流の呉服屋以外は生き残ることができない。善作の店は5年以内には潰れてしまうだろうというのだ。
店をたたんだ後は、清三郎が所有している姫路の工場で仕事を世話するという。そして、妻や子供たちは神戸に引き取るという。いわば、善作は家父長失格だと宣告されたのだ。

岸和田への帰り、善作は放心状態になっていた。往路よりも様子がおかしくなったことを感じ取った糸子は、学校をやめてパッチ屋で働きたいと試しに言ってみた。いつものように怒鳴ったり殴ったりすることもなく、力ない声で却下するだけだった。糸子はそれ以上何も言えなくなってしまった。

一家の女たちは夏祭りの夜店見物に出かけ、帰りが遅くなってしまった。善作にどやされるのではないかとヒヤヒヤしながら帰宅したが、善作はすでに布団を敷いて寝てしまっていた。明らかにいつもと様子が違うことに気付いたが、誰も本当の理由は知らなかった。どこか体調が悪いのだろうと思うのだった。

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NHK『カーネーション』第10回

昨日、10日にリニューアル・オープンしたばかりのNHKスタジオパークを見学してきた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第10回目の放送を見ましたよ。

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第2週「運命を開く」

神戸の伯父・松坂正一(田中隆三)が訪ねてきた理由は、小原一家が苦労していないか様子を見ることだった。糸子(尾野真千子)の父・善作(小林薫)は、元々は松坂家に出入りする呉服屋の番頭であった。いつしか、千代(麻生祐未)と恋に落ちて、駆け落ち同然で結婚してしまったのだ。そのような経緯もあり、神戸の母方の実家では小原一家の経済問題等をいつも心配しているのだ。

松坂家の人間を苦手としている善作は、すでに逃げ出してしまっている。残された千代は、あまり正直に言っても話がややこしくなるので、適当にはぐらかして正一を帰してしまった。

ところが、正一が帰路につく途中、町の人間から糸子がパッチ店で働いているという噂を聞いた。調べに行ってみると、本当のことだった。正一は糸子を連れて、家に戻ってきた。

正一は、小原家の家計が苦しく、善作の命令で糸子が働きに出されているのではないかと疑ってかかった。ところが、善作はまったく知らないことだった。
糸子は、もう隠していても仕方のないことだと、全てを打ち明けた。自分の意思でパッチ店に出入りしていること、金はもらっていないこと、純粋にミシンを触りたいことが理由だということを説明した。しかし、一同には糸子の気持ちがよく分からなかった。

特に、善作は糸子がパッチ店に出入りすることが気に入らない。苦しい経済状況の中から学費を捻出しているのに、それをないがしろにされているような気がするのだ。
糸子がついに学校をやめてパッチ店で働きたいと申し出ると、善作は激怒した。糸子は蹴られて、顔に痣ができた。それでもめげずに、糸子は時を変えて何度も頭を下げた。しかし、その度に善作は怒り狂い、湯のみを投げつけられたり、酒を浴びせかけられたりした。善作は態度を変えようとしなかったが、糸子も粘り続けた。

そういうことが何日か続く間、糸子は桝谷パッチ店に顔を出すことができなくなった。心配になった店主(トミーズ雅)は妻と一緒に、糸子の家へさり気なく様子を見に来るようになった。糸子はその事に気付いていたが、顔を合わせにくく、隠れてばかりだった。

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虎姫一座

浅草をぶらぶら歩いていたら、チンドン屋のような若い女の子たちが向こうから歩いてきた。どっかの大学のサークルか何かの戯事かと思ったら、一応プロのショーなのだという。手渡されたビラを見てみたら、昭和初期の大スターであらせられるところの、笠置シズ子と榎本健一の曲を演奏するレビュー・ショーなのだという。

なんだそれは?・・・と思いつつも、何となく興味が惹かれたので2,500円の入場料を支払って見物してきた。
最初は冷やかしのつもりだったのだけれど、見てみたら予想外に楽しめた。たった1時間半だったけれど、ファンになってしまった。

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