爆笑問題のニッポンの教養: 書籍版

NHK爆笑問題のニッポンの教養の書籍が9/26に発売になるとのこと。

ラインナップは

  • 「生命のかたちお見せします」浅島誠
  • 「現代の秘境は人間の”こころ”だ」中沢新一
  • 「宇宙人はどこにいるのか?」井田茂
  • 「人間は動物である。ただし……」山岸俊男

の4冊。

お約束で、放送も見たし、山岸俊男編だけ予約した。
本当は4冊とも欲しかったんだけれど、そこはお小遣い問題。

放送のやつはあんまり評判がよくなかったけれど、書籍版はどうだろうか。

続きを読む

『夏への扉』 ロバート・A・ハインライン

9月も中旬に入ったけれど、まだまだ暑い日が続いて、もうやるせなくなってきている今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。

これだけクソ暑いと
「早く、冬にならねぇかなぁ。寝汗をかきながら夜中に目が覚めて、忌々しく恨み言をいう必要もなく、暖かい毛布にくるまって、猫ちゃんを湯たんぽ代わりに抱いて寝たら気持ちいいだろうなぁ。」
なんて、思わずにいられないわけで。

でも、冬になったら冬になったで、
「クソ寒ぃ。風邪はひくは、ハナは出るわ。早く夏にならねぇかなぁ。こんな重苦しい掛け布団なんてうっちゃって、タオルケット一枚で大の字になって眠りたいぜ。照りつける太陽が懐かしい。」
と、たった半年前にあれだけ怨んだ夏を賛美し、あれだけ待ち望んだ冬をこの世の地獄のように感じるようになってしまうわけだが。

ついには、北風に吹かれながら、季節外れで、時代遅れな松田聖子のヒット曲まで口ずさんでしまうわけである。

フレッシュ!フレッシュ!フレッシュ!
夏の扉を開けて
私をどっか連れて行って
「夏の扉」作詞:三浦徳子

1970年12月、それほど厳しくない気候のロサンジェルスではあるが、主人公は重苦しい冬に嫌気がさし、夏を求める。
彼の飼い猫ピートが、家に11ある扉の一つ一つを調べ、夏へと続く扉を求めるように。
ハインラインの『夏への扉』はそんなシーンから始まる。

続きを読む

「源氏物語」に思う。思わざるを得ない。

先日、本屋の店頭で気を失い、瀬戸内寂聴の「現代語訳 源氏物語(一)」を購入したところで気がついた。
しかも、単行本版。家に帰ってきて amazon で調べたら、半値で文庫版が出ていることを知って、再び気が遠くなった。
気を取り直して、2巻以降は文庫版を買うことにした。

そんなわけで、「源氏物語」なのである。
当方にとっての源氏物語といえば、高校の時の国語の教科書に「桐壺」の冒頭部分が掲載されており、そこを授業で勉強したのがほとんどである。

追加知識としては、
「光源氏はロリコンで、かわいい幼女を引き取って育て、年頃になったら美味しくいただいちゃう。そのくせ、ほかの女性にもモテまくりで、あっちこっちでヤリまくり。」
といった、どう考えても青少年の健全な育成には好ましくない表現がふんだんに使用されているわけだが、物語の本質を突いていないような、突いているようなものである。

こんな自分の知識が、果たして正しいのか否か、きちんと見定める必要がある。
そんなわけで、源氏物語を読み始めたわけである。

続きを読む

『プチ修行』 小栗左多里

これまで世の中をナメきって生きてきたり、今日現在世の中をナメきって生きていたり、今後も世の中をナメきって生きていきそうな当方ですが。

「そんなに世の中をナメきっていていいのか?」
と、ちょっぴり自己嫌悪に陥った感がある。

そんなわけで、自分を見つめなおし、修養を積むために「三日坊主」よろしく、2泊3日くらいのスケジュールで禅宗の寺に入門して、根性を叩き直してもらおうかと本気で思ってみた。

ちょっと調べて、京都府亀岡市に宝泉寺禅センターという施設があることを知った。
うちからだと小一時間程度の場所だし、3泊4日で10,000円という額も入門にはもってこいな感じ。
かなり本気で禅修業に行こうかと思い始めている、僕がいる。

続きを読む

『鴨川ホルモー』を半分くらい読んだ

『鹿男あをによし』がたいそう面白かったので、万城目学の処女作『鴨川ホルモー』を読み始めている。

既に読んだ人への報告としては、現在、立命館大学での「衣笠ホルモー」が終了したあたり。
高村が”大切なものを失ったけれど、大丈夫”になったあたり。
ていうか、The Beatles の名作 “Abbey Road” をモチーフ(横断歩道を横切る、例のアレ)とした本書の表紙に、なぜか丁髷の男が描かれていて、なんのこっちゃと思っていたのだが、その疑問が氷解したあたり。

つーか、あの”鼻”持ちならない芦屋に彼女がいることがわかり、しかも、よりによって・・・、と俄然盛り上がってきたところで、小休止して現在に至る。

続きを読む

木公の誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて勉強しました

タイトルの元ネタは、Woody Allen の映画ですね。
僕は見たことありませんが。

見たことがある人は、映画の感想と、僕も知りたがっているけどにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えてください。

できれば、色白ぽっちゃり系のベビーフェイスの若い女性のインストラクターから、実技を伴った講義を受けることを希望します。

そんなわけで、以下同様に、下衆な話が延々と続くので、そのテの話に嫌悪感を抱く恐れのある方は、今夜のところはこのへんで、おやすみなさい。

続きをみるときは部屋を薄暗くして他人を近づけすぎないようにしてみてくださいね。

もしくは、

【警告】

続きには、18歳未満の方には不適切な表現内容が含まれています。
18歳未満の方のアクセスは固くお断りします。

あなたは18歳以上ですか?

はい] [いいえ

続きを読む

『鹿男あをによし』の舞台を巡る

先日、万城目学の『鹿男あをによし』を読んだせいで、にわかに奈良ブームが巻き起こった当方。

いや、普段の生活圏がまさに奈良なのだが、非常に生活臭くて、”観光” 目的で見て歩くことはほとんどない。
そこで、『鹿男あをによし』を手がかりに、そこに書かれている場所を何箇所か巡ってみた。

続きを読む

『鹿男あをによし』 万城目学

alm-ore 読者、必読の一冊。
ましてや、奈良市に縁のある人(特に、大宮通りに沿って、奈良公園~平城京跡の土地勘を持ってる人)は、避けては通れない小説。

『鹿男あをによし』の事件のほとんどは、下のマップの範囲で起きている。
今日も今日とて、某用事で若者を近鉄・新大宮駅まで送り届けたのだが、新大宮駅もばっちり登場する地域密着小説。


大きな地図で見る

たまに、奈良市外に出張もするけど。
その行き先がまた、alm-ore で取り上げた京都の伏見稲荷だったり(そのときの記事)、奈良県明日香村だったり(そんときの記事)。
残念ながら、主人公たちが出向くことはなかったが、僕が以前訪れた大阪歴史博物館の周辺(この記事)が重要な意味を持っていたり。

この本は、alm-ore のネタにしてくださいと言わんばかりの1冊。
とにかく、必読。

こんなクソ blog を見てる暇があったら、今すぐ『鹿男あをによし』を読め。
今すぐ、本屋に走れ。
いや、本音を言うと、うちの amazon アフィリエイトで買ってくれるとうれしい。

続きを読む

『チューネン娘。』 伊藤理佐

脳ミソまで溶け出して耳から流れ出そうな暑さの中、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
残念ながら耳から流すだけの余計な脳ミソをお持ちではない当方は、両手の人差し指を耳の穴に突っ込んで脳ミソが溶け出さないように気をつけながら過ごしています。

かなり頭がやられてきたので、無心で頭を使わずに読めるマンガを読もうと決意したわけで。
「ドカベン」と「北斗の拳」に後ろ髪を引かれながらも、このクソ暑いのに、ますます暑苦しい男だらけのマンガを読むのもどうかと思いとどまった。

そこで、当方の「肩の力の抜けた女性漫画家 best 5」にランクインしている伊藤理佐を読むことにした。
今まで、雑誌なんかでつまみ読みしたことはあったけれど、単行本を買うのは初めて。
短くて、本屋で全巻揃っているものを吟味した結果「チューネン娘。」(全2巻)に決定。
昔、なんかの雑誌で半分くらい連載を読んだことがあって、「胸のとんがってるシイナさん」っつーフレーズをなんとなく覚えていたし。

続きを読む

『新幹線ガール』 徳渕真利子

道産子として北海道をこよなく愛する当方であるが、5年前から京都府に移住したわけである。
周りの人からは少々同情もされたわけであるが、当の本人はその移住に関してかなり前向きに喜んでいたわけである。
それには、3つの理由がある。

1つ目は、実は寒がりであるという事実である。
北海道の厳しい寒さに辟易しつつあったので、比較的冬の厳しくない近畿地方で暮らすことは歓迎すべきことであった。
ただし、こちらは暖房設備が貧弱なので、冬の家屋内は却って冷え込むけれど。

2つ目は、天下一品に気軽に通えることである。
悲しいことに、北海道には天下一品の店舗はひとつもなく、その憧れたるや筆舌しがたかった。
ただし、齢30を越えた現在、天一のラーメンを食べた直後は、ちょっと胃がもたれるようになったけど。

そして、3つ目は、日本のスーパー・エクスプレスであるところの新幹線が運行されていることである。
完成するんだかしないんだか、よくわからない北海道新幹線などという計画もあったりなかったりするわけだが、とにかく現在の北海道に新幹線はないのである。
夢の超特急である新幹線に日常的に乗車できる生活を想像するにつけ、京都への移住がまるで “楽園のDoor” (南野陽子の歌?) にも等しかったのである。

北海道在住時代は飛行機に乗る機会は多く、確かにそれはそれで嫌いではない。
離着陸の時に地上の建物や車両が小さくなったり大きくなったりするのを見るのが好きだし、上昇して厚い雲を抜けるとどこまでも真っ青な空が広がっているのを見るのも好きだし、夜のフライトでは漆黒のビロードの上に宝石をぶちまけたような夜景もきれいだ。(←なにを気取って、陳腐なことを書いているのか)
そして何よりも、甲斐甲斐しくサービスを行っているキャビン・アテンダントの麗しいおねーさん方を眺めながら、
「俺と彼女は、いつ恋が始まるのか」
と夢想するのも楽しかったりするわけだが。
(そして、もちろん夢想に終わるわけだが)

しかし、なんつーか、飛行機に乗るのはなんだか準備が大変で、いろいろと気後れするのである。
きっちりと予約をしておかないとダメだとか、フライトよりかなり早めに空港に到着していないといけないとか、機内での行動がずいぶんと制限される(シートベルトとか、禁煙とか、ケータイ電話が使えないとか)などのメンドくささがつきものなのである。

その点、新幹線は、発車直後から到着まで、車内をランニングすることすら可能な自由奔放さが素晴らしい。
出発時間の5分前にでも切符を買ってぷらっと乗れる気軽さも最高だ。5-15分おきくらいに発着するし。

乗るのももちろん好きだが、新幹線を眺めるのも大好きだ。
近畿自動車道に沿って摂津市のあたりを南下するときには、新幹線鳥飼基地 (←ぐぐってみる) に鎮座している車両を眺めてニヤニヤしたり。
女の子と車でデート(デート?デートなのか!?)している最中ですら、新幹線が走っているのを見かけると
「うぉ、新幹線!」
と声を上げて、女の子との会話もそっちのけだし。
そういう状況によく陥るのが、京都駅近辺と、京都-大阪間の171号線であることを申し添えておく。
ていうか、「そんなに新幹線が好きなら、私となんかじゃなくて、新幹線とデート(デート?デートなのか!?)すればいいのよ!」と言われているとか、言われていないとか、きっと心の中でそう思われているのだろう。

続きを読む