昨日、「三大黒木」には昭和風エロティシズムを感じると書いたわけだが、黒木瞳の『失楽園』における鼻にかかった声で悶える色気は言わずもがな、黒木香の『SMぽいの好き』における上品な言葉遣いと腋毛と笛の対比も意味わからなくてそそる、では黒木華の昭和風エロさは何かと問われれば、日本映画専門チャンネルのCMにおける畳上の横座りであると答える当方が、NHK朝の連続テレビ小説『純と愛』の第10回めの放送を見ましたよ。
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純(夏菜)はまたしても粕谷(近藤芳正)の部屋を訪れ、静かにしてくれるよう頼んだ。床に跪いて頭を下げ、静かにできないようなら出て行って欲しいと懇願した。
しかし、粕谷は一切聞く耳を持たなかった。純の頭に一升瓶の酒を浴びせかけ、拒絶した。
逆上した純は、粕谷の部屋のバスルームに立て篭もった。願いが聞き届けられるまでそこを動かないと言いはった。
すぐに、米田(矢島健一)と桐野(吉田羊)が駆けつけてきた。米田は粕谷に平謝りし、純は元々頭のおかしい人間なのだと言って弁解した。純は採用面接で社長になるなどと口走るようなバカな社員なのだと説明した。それを聞いて、粕谷は純のことを嘲笑した。
純は、バスルームの中から持論を展開した。自分が社長なら、全ての客に幸せになって欲しいと願い、そのためにできる限りのことをする。隣に宿泊している北見(平泉成)は亡き妻の思い出に浸っているのだから、彼のためにも静かにして欲しいと再度頼むのだった。
ついに粕谷は折れた。
ただし、他のホテルに移るのだという。しかも、会社の社員旅行や学会開催などでオオサキプラザホテルを贔屓にしてきたが、今日を限りに二度と利用しないと通告し、帰っていった。
後に、純は米田にこっぴどく叱られた。
米田は純に粕谷には関わるなと命令したはずなのに、それを遵守しなかった。その結果、粕谷を怒らせたことで、ホテルは年間1億円近い売上を失う。自分が社長なら、この損失に対してどのような責任をとるつもりかと詰め寄られたが、極度に落ち込んだ純は何も答えることができなかった。
なんとか家に帰り着いたが、純は塞ぎこむばかりだった。
父(武田鉄矢)に言われた通り、自分は文句ばかり言って、まわりに迷惑をかけるばかりだ。迷惑をかけないためには、気に入らないルールでも守らなくてはならないらしい。精一杯頑張っても、「社長、社長」といって皆から馬鹿にされる。オオサキプラザホテルを魔法の国に変えることなど不可能らしい。
翌日、純は退職願を懐に忍ばせて出勤した。
朝一番に、北見がチェックアウトするのを見送った。
北見は純の努力に対して感謝の言葉をかけてくれた。少しでも自分のことが認められたのだと思うと、純は半べそをかいてしまった。心配そうに見返す北見を不安にさせないため、純はすぐに笑顔を取り繕って、元気よく北見を送り出した。
その直後、純は米田に呼び出された。
改めて、粕谷とのトラブルによる損失の責任をどう取るのかと問い詰められた。
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