33歳と37歳の間には深くて暗い谷がある

芸能プロダクションWACに所属する2人の女優。

桝井志穂、1977年生まれ33歳。最近のTV出演はNHK『カーネーション』の女性客役。

山野さゆり、1974年生まれ37歳。最近のTV出演は同じく『カーネーション』。ただし、中年女性客役。

毎日目を皿のようにして『カーネーション』を見ている僕も、彼女らがどこに出ていたかわからない。ほんのチョイ役で、ほとんど似た様な役どころなのに、一方にだけ「中年」がつけられるなんて。残酷だなぁ。35歳あたりが境目なのだろうか。

同じ1974年生まれである当方は、中年ブロガーとして山野さゆりさんを全力で応援していきたいと思います。

NHK『カーネーション』第28回

「カーネーション: オリジナル・サウンドトラック」は amazon で MP3版が売られている(全曲試聴可)こと、および、椎名林檎の主題歌は収録されていない(別途MP3版がある)ことに気づいた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第28回目の放送を見ましたよ。

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第5週「私を見て」

糸子(尾野真千子)はミシンを借りるために神戸の祖父母(宝田明、十朱幸代)の家に泊まりこんだ。彼らは糸子が来たのを喜び、大歓迎した。しかし、のんびりしている暇の無い糸子はすぐに仕事にとりかかり、食事以外はミシンの前を離れることはなかった。

夕食は、神戸の親戚が勢ぞろいし、豪華で美味しい料理が提供され、楽しい時間であった。けれども、神戸での時間が楽しく有意義であると思うのに比例し、岸和田の家のことが気になり始めた。糸子の神戸行きについて機嫌を損ねている父・善作(小林薫)と、その矢面に立たされているであろう母・千代(麻生祐未)のことが心配になってくるのだった。

その時、妹・静子(柳生みゆ)から電話がかかってきた。彼女は驚くべき事件を報告し、すぐに岸和田に帰ってくるよう伝えるのだった。

静子によれば、糸子の神戸行きを知った善作は激怒したという。予想通り、一番立場の弱い千代に詰め寄った。それに対して、家族の女たちは全員一丸となって善作の前に立ちふさがり、千代をかばった。家庭内に一触即発の緊張がみなぎった時、善作は諦めたように部屋を出ていった。
そして、店の売り物を全て持って、行方をくらましたという。
夕食になっても善作が帰って来ない。あんな父親であっても、家族は全員善作のことが心配になってきた。

その時、店の方から大声が聞こえたかと思うと、善作は上機嫌で帰ってきた。
なんと、糸子のためにミシンを入手してきたのだ。

その話を電話で聞いて、糸子は翌朝一番で岸和田に帰った。
ミシンに対面した糸子は嬉しかった。しかし、立派なミシンとは対照的に売り物が全てなくなった呉服屋の様子を見て、少々物悲しくもあった。
父にさっそく礼を言う糸子であったが、善作は照れているのか、まともに取り合わなかった。

ぼんやりしている暇は無いので、糸子はさっそくミシンで作業を開始した。
呉服屋が洋裁をするのはきまりが悪いので、これまでは2階の部屋で隠れるように作業をしていた。しかし、今日からは店の中で堂々と洋裁を始めた。店の真ん中にミシンが鎮座し、その背後で家族総出で手伝った。
品物がなくて驚く客に対して、善作は悪びれるところもなく、洋裁も始めたと説明するほどだった。

昭和8年(1933年)、元日。
納品を明日に控え、小原一家は相変わらずの大忙しだった。今年ばかりは正月気分を味わうわけにもいかなかった。近所の幼馴染の勘助(尾上寛之)は小原一家の様子を見かねて、おせち料理を持ってきてくれたばかりか、作業の手伝いまでしてくれた。

その甲斐もあって、納品日の早朝に製品すべてが完成した。もちろん糸子は徹夜であったし、家族は今で倒れるように雑魚寝していた。

糸子は勘助に手伝ってもらって、心斎橋百貨店へ納品に向かった。支配人室へ続く階段を登りながら、きちんと受け取ってもらえるかどうか、そればかりを心配していた。

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NHK『カーネーション』第27回

本日発売の『カーネーション: オリジナル・サウンドトラック』の1曲目は「ふたりの糸子のうた」だと知り、これはーーー!!と叫び声をあげた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第27回目の放送を見ましたよ。

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第5週「私を見て」

自作の制服を来た糸子(尾野真千子)は百貨店の支配人・花村(國村隼)の前に飛び出した。判断のつきかねる花村は、糸子を百貨店のあちらこちらに立たせ、印象を確かめた。
そうしていると、一人の客が糸子を本物の従業員だと勘違いし、声をかけてきた。その時、糸子は成功を確信した。

花村からも、すぐに採用の返事をもらった。
ただし、1週間以内に20着を納品することが条件だった。せっかく素晴らしいデザインなので、翌週にせまる新年初売で大々的にお披露目したいというのだ。納品が無理なら、デザイン料だけ支払って、縫製は他の洋服屋に発注すると告げられた。

本心では、糸子も難しい条件だとわかっていた。しかし、この機会を逃してなるものかと、胸を張って請負った。

一刻も無駄にできない。
代金の2割を先払いしてもらったので、そのまま心斎橋で大量の生地を買い、電車で家に持ち帰った。家族全員に生地の裁断を手伝ってもらうことにした。そちらの作業はなんとかなりそうだった。
その時間を利用して、糸子はミシンを貸してくれる所を探しに出かけることにした。

大きな仕事を取ってきたことで、いつも気難しい善作(小林薫)ですら生地の裁断を進んで手伝ってくれた。善作の腕前は信用できたし、何よりも彼の機嫌がいいことに糸子は安心した。裁断の全てを家族に任せ、桝谷パッチ店にミシンの相談に行った。

桝谷(トミーズ雅)は糸子との再会に大喜びし、いくらでも力になるつもりでいた。しかし、年の瀬の繁忙期でもあり、1台しかないミシンはフル稼働だという。どうしても糸子を助けてやることはできなかった。糸子は、パッチ店の職人たちの応援だけを受けて、次を探しに行った。

電話で神戸の祖父母(宝田明、十朱幸代)に相談した。紡績工場を所有し、孫のかわいい祖父がすぐにミシンを都合してくれることになった。岸和田まで輸送するのでは間に合わないので、糸子が神戸に泊まりこんで作業することになった。
岸和田で裁断を行い、妹・静子(柳生みゆ)が電車で生地を搬送、神戸で糸子が仕上げるという計画を立てた。

しかし、その計画に善作がへそを曲げた。義父母と折り合いの悪い善作は、糸子が彼らの元に行くことに我慢ならないのだ。口ごたえする糸子を張り倒し、神戸行きを禁じた。怒った善作は作業も放り投げていなくなってしまった。

八方塞がりになってしまった糸子にやさしく声をかけたのは祖母・ハル(正司照枝)だった。善作の言い分が明らかに間違っていると言って、糸子の味方をしてくれた。善作のことは自分たちで何とかするから、糸子はすぐに神戸へ行けと言ってくれた。
それでも糸子は、踏ん切りが付かなかった。父は機嫌が悪くなると必ず母(麻生祐未)に八つ当たりをする。母が自分の身代わりになることを耐えられなく思った。

しかし、母も心配はいらないと言ってくれた。その言葉に後押しされて、糸子は神戸へ向かった。迷っている時間は全くないのだ。

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NHK『カーネーション』第26回

國村隼といえばサントリーオールドのCM(参考映像)を真っ先に思い出し、それにともなってCMの相手役の伊藤歩のことを思い、彼女は前作『おひさま』で夏子先生役だったよなぁ・・・と遠い目になる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第26回目の放送を見ましたよ。

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第5週「私を見て」

糸子(尾野真千子)は百貨店の制服のデザイン画を持っていったが相手にされなかった。平凡すぎると言って断られたのだ。

しかし、それくらいのことでへこたれる糸子ではない。帰りに大量の婦人雑誌を買い込んで勉強し、休むまもなく新たなデザイン画を描き始めた。しかし、それはワンピースに振袖をつけるなど奇をてらい過ぎており、自分で見ても駄作だった。時間がかかり過ぎると、他の洋服屋に仕事を取られてしまうかもしれない。糸子は焦る一方だった。

八重子(田丸麻紀)が様子を見に来てくれた。彼女に相談しながら、百貨店の支配人・花村(國村隼)に言われたことを反芻した。従業員の制服は目立つほうが良い。一方で、店の象徴となるので奇抜すぎるものはふさわしくない。八重子の助言は「この人に接客して欲しいと思えるものが良い」というものだった。
その一言で糸子は蒙が啓かれる思いがした。和服を基調とした現在の制服はどこかしら地味で、一緒にいてもあまり嬉しくないし、ワクワクもしない。どこか素敵な所へ案内してくれる、そんな期待を抱かせる制服が必要だと考えた。
見ているだけで嬉しくなる制服。そういったものをつくろうと決意した。

糸子は徹夜でデザイン画を描き上げた。自分でも満足できる物ができた。

朝一番で心斎橋に出かけようとしていたところ、家族の誰も起きてこないのに、善作(小林薫)だけが糸子の様子を見に来た。躊躇する糸子にかまわず、なかば強引にできたてのデザイン画を見た。
善作はデザインについては何も言わなかった。その代わり、画などではなく、現物見本を持参すべきだと助言した。「そっちの方が面白い」と。

糸子もその考えに賛成した。しかし、材料を購入する金がない。善作も貸す金は無いという。しかも、失敗したら金を失うことになる。
糸子と母・千代(麻生祐未)は、神戸の祖母(十朱幸代)から贈られてきたガラクタをかき集めた。神戸の祖母は外国の品物を頻繁に送ってくれる。それらは美しく珍しいものなのだが、小原家には似つかわしくない調度品(異国情緒満点の民族仮面など)ばかりで使い道がないのだ。
そういったガラクタを古道具屋に振り払って金を作った。最上級品を買うことはできなかったが、3番目くらいに上等な生地を買うことができた。

材料を手に入れると、糸子は寝食を忘れて見本を手で縫い始めた。一晩かかり、2日連続の徹夜の末に完成した。それは自分でも満足できるできだった。
早速、家族に披露した。家族は異口同音に褒めてくれた。糸子はますます自信を得た。

善作の指示は、それを着たまま百貨店に行けというものだった。制服で突然現れて披露すると効果的だというのだ。糸子はまったくその通りだと思い、すぐに実行に移した。

そのまま隣の履物屋(上杉祥三)に靴を買いに行った。これ以上金は無いので堂々とツケで買った。
岸和田の街をハイヒールで颯爽と歩いた。根岸(財前直見)の洋服レッスン初日に「胸を張って歩け」と言われた時以来であったが、2年前の教訓を忘れずに堂々としていた。

ところが、いざ百貨店に到着すると、糸子は緊張で押しつぶされそうになった。堂々と快活な立ち居振る舞いをしなければ印象が悪くなり逆効果だ。頭ではそう思っていても、支配人・花村に見せることを考えるとどうしても顔がうつむいてしまった。自分を奮い立たせようとすればするほど、背中は丸くなるのだった。

店内の陰で花村が来るのをじっと待った。すると彼が歩いてくるのが見えた。
意を決し、制服姿の糸子は花村の前に飛び出した。

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映画『サルベージ・マイス』は広島以外でいつ見ることができるのか?

週末から空前の谷村美月マイブームが巻き起こっている。

それでいろいろ調べていたら、『サルベージ・マイス』という映画で谷村美月が主演を務めていると知った。

この映画は、盗難美術品を逆に盗むという義賊の話だそうだ。その女盗賊を谷村美月が演じるという。谷村美月がアクション映画初挑戦だという。
この女盗賊は覆面をして盗みに入るそうだ。ウェブサイトを見ると、キャッツアイみたいでカッコイイぞ。

キャッツアイみたいでカッコイイのはいいんだが、トップページに谷村美月の素顔が一切でてこないのはどういうことだ?アリか?アリなのか!?
予告編を見ても、助演の長野じゅりあばかりが目立つし。

それでも、予告編を見ると痛快爽快系で悪くなさそうだ。これはぜひ見てみたい。

しかし、劇場情報を見ると、広島でしか公開されていない。映画の舞台が広島市なので、同地で10月22日に先行公開したのだという。
いや、ロケ地で先行公開するのはいいけど、それ以外の地域のスケジュールが決まってないってどういうことですか!?

配給会社がんばれ。俺の谷村美月マイブームが終結する前にちゃんと神奈川でも公開してくれ。頼むよ。

NHK『カーネーション』第25回

本ドラマのまとめシリーズが終わったら、次は『新婚さんいらっしゃい!』について「桂三枝が椅子から転げ落ちた一問一答」を毎週まとめる(付録として、山瀬まみが三枝師匠に「ちょっとぉ!」と突っ込んだ回数もカウントする)のもアリだなと思った当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第25回目の放送を見ましたよ。

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第5週「私を見て」

東京の百貨店の火災が発生し、和服の女性従業員が死傷した。それを契機に洋服の制服を求める声が一部からあがった。それを知った糸子(尾野真千子)は、自分の作った洋服を持って心斎橋百貨店へ向かった。

まずは女性従業員の制服を観察し、全員が和服に前掛けという姿であることを確認した。続いて、そういった女性のうちの一人(辻本瑞貴)に声をかけ、店の支配人の所へ案内してもらった。

支配人の花村(國村隼)に会うことに成功した糸子であったが、ほとんど相手にしてもらえなかった。
花村も洋装の制服が、動きやすく衛生的、かつ先進的であることを認めている。しかし、どこの馬の骨とも知れないような、ましてや、まだ年端も行かない少女である糸子に制服を任せるわけにはいかないとはっきり断るのだった。制服は店の顔であり、もっと実績と信用のある相手に依頼すると言って糸子を追い返した。

去り際、糸子はせめて1つだけ質問に答えてくれるよう頼んだ。新しい制服に大事なことは何かと尋ねたところ、花村は「デザイン」だと教えてくれた。それを聞いた糸子は素直に帰っていった。

しかし、その答えを聞いた糸子は俄然やる気になっていた。
ファッションに詳しい八重子(田丸麻紀)の雑誌や切り抜きを研究し、勘助(尾上寛之)の助けも借りて、制服に良さそうな衣装の例を見つけた。その写真に写っていた洋服は、品が良くて誰にでも似合いそうに思えた。

その写真を手本に、夜遅くまでかかって10枚のデザイン画を描き上げた。翌朝一番で再び心斎橋百貨店に向かった。

しかし、店では糸子を支配人の所に取り次いではくれなかった。昨日の顛末で案内役の従業員が叱られてしまったのだ。しかし、そんな事で引き下がる糸子ではなかった。自分が行くことのできないのならばと、花村がやって来るのを店内でじっと待った。ずいぶん待った後、花村が店内の巡視にやってきた。それをすぐに捕まえた。

花村は追い返そうとするが、糸子の剣幕におされて、適当に1-2枚のデザイン画を見たら、それ以上相手にしなかった。あまりに平凡で見るべき所がないというのだ。10人中9人までが考えそうなデザインだ、そんなものを店の顔にはできないと言って立ち去って。

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NHK『カーネーション』第24回

昨日までのまとめ記事で、洋裁講師の根岸のことを財前と書いていたり(それは女優名だっつーの!)、某学会関連の仕事で名古屋市であるべきところを新潟市の住所を書いていたりと、凡ミスばかりしていた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第24回目の放送を見ましたよ。

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第4週「誇り」

根岸(財前直見)の1週間限定の洋裁レッスンは2日目となった。ここから最終日までは、洋服づくりの基本がみっちりと教え込まれた。それまでの根岸の態度と違って、全く遠慮のない厳しいものだった。しかし、それは短期間に最大限の知識を与えるためのものであることが糸子(尾野真千子)にもわかっていた。だから必死で食らいついた。

1週間で、糸子は洋裁の基礎をおよそ身に付けた。とても充実した毎日であったし、最終日夜のお別れ会は近所の人々を招いて愉快に催された。

翌朝、糸子は涙をこぼしながら深く頭を下げ、根岸を見送った。一方の根岸は、「がんばりなさい。さようなら」とだけ告げて、振り返ることもなく去っていった。彼女も感極まっていたが、感情を抑えるのに精一杯だったのだ。

根岸の去った小原家は、たった1週間前に比べて、一層暗くみすぼらしいものに思えた。まったく売れる気配のない在庫の反物と、季節外れなのに売り続けられる夏用アッパッパ、元気のない父・善作(小林薫)などを見るにつけ、糸子は救いのない気分になった。

そんなある日、善作が中古のラジオを買ってきた。瞬く間にラジオが一家の中心となり、朝は娘たちがラジオ体操、昼は仕事をしながら善作が謡をうたう、夜は一家で落語を聞くといったことが定例となった。少しだけ家の中が明るくなった。

それから2年が経ち、昭和7年(1932年)となった。糸子は19歳になった。
小原呉服店は相変わらずの閑古鳥だった。善作の発案で、暖かさを保つ冬用アッパッパを店に並べたが全く売れなかった。糸子の作った洋服もいくつか並べてみたが、全く売れなかった。岸和田で洋服を着ようと買い求める人はまだほとんどいなかったのだ。手提げかばんと前掛けはそれなりに売れるので、糸子はそういった雑貨ばかりを縫っていた。

一つ変わったことは、善作が和洋折衷の装いを始めたことである。防寒マントとカンカン帽を身につける姿も様になっていた。

そんな頃、東京の百貨店で火災が発生し、大勢が死傷したというニュースが世間を騒がせた。事故を重大化させた問題点がいくつか指摘されていたが、糸子は女性従業員の制服の問題に注目した。若い女性従業員は、避難する時にすら、和服の裾の乱れを気にしてしまった。そのせいで逃げ遅れたり、避難ロープから手を離して落下してしまったというのだ。

その記事を読んで、糸子はモヤモヤとした中から、何かアイディアを閃いた。
すると、居ても立ってもおられなくなり、自分の作ったワンピースを掴み取ると、大慌てで心斎橋の百貨店に向かっていった。

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NHK『カーネーション』第23回

料理やインテリアなど家庭的ご婦人キャラで売っている山瀬まみであり、衣料品コラボもしているけれど、彼女が裁縫DIYネタをあまりしないのはどういうわけだろうかと考え始めた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第23回目の放送を見ましたよ。

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第4週「誇り」

根岸(財前直見)による個人レッスンがいよいよ始まった。

糸子(尾野真千子)に最初に与えられた課題は、自分で洋服を着てみる事だった。糸子は、洋服に一度も袖を通したことがないと言って嫌がるが、根岸はそれだからこそ着てみなくてはならないとピシャリと言った。

糸子は見よう見まねでワンピースを来た。そのワンピースは、根岸が着ているものと色が違うだけで、全く同じデザインだった。それにもかかわらず、糸子が着ると野暮ったく、全く似合っていなかった。糸子は落ち込み始めた。
次に根岸が与えた課題は、どうして似合わないのか自分で原因を見つけるというものだった。糸子は、自分が生まれつき足の短いせいだと思った。それに対して、根岸はもう一度ふたりを見比べるよう指示した。すると、ウェストの位置が違うことに気付いた。ベルトを高い位置で締め直すと見違えるように足が長くなった。さらに、ヒールの高い靴を履かせてもらったら、もっと足が長くなった。
糸子は少し嬉しくなってきた。

次のレッスンは、洋服で街を歩くことだった。糸子はとても恥ずかしく、背中を丸め、根岸の後ろにトボトボと付いていくのがやっとだった。
その時、根岸が少し話題を変えて、糸子に好きな花を尋ねた。糸子はカーネーションが好きだという。カーネーションはカビが生えるまで堂々と咲き、簡単にはしおれない。根性がある花だから一番好きなのだと答えた。
すると根岸は、自分がカーネーションになったつもりで歩け、自分に花を咲かせて歩けと命じた。洋服を着て、胸を張って歩くことが一番大切なことであり、それこそ自分の使命だと肝に銘じるよう指示した。

ふたりは、心斎橋まで足を伸ばした。そこで、糸子は発見があった。これまでとは違う種類の人々と目が合うこと、頻繁に人に声をかけられること、自分が鏡ばかり気にすること。

けれども、やはり洋服で出歩くことは、とてもくたびれた。カフェで休憩することになった途端、姿勢を崩して座り込んだ。しかし、そういう態度を根岸は許してくれなかった。常に立ち居振る舞いを美しくするよう注意した。

カフェでは、洋服を着る側ではなく、作る側の心構えを教えてもらった。
洋服を着て歩くことは、誰しも(根岸でさえ)疲れて緊張するものである。そういった感情を取り除き、着る人が自信を持つことのできる洋服を作ることが肝心なのだと教授した。洋服は人々に品格と誇りを与えてくれる。そして、品格と誇りを得て初めて、人は夢や希望を持てるようになる。それを手助けするのが作り手の役目だと説いた。

岸和田に戻ってくると、道の向こうから泰蔵(須賀貴匡)がやってくるのを見つけた。知り合いに見られるのが恥ずかしい糸子は、思わず根岸の後ろに隠れてしまった。その様子に気付いた根岸は、糸子の背中を押して泰蔵に引き会わせるようにした。
意を決した糸子は、ピンと背筋を伸ばし、颯爽と歩き始めた。泰蔵に対して優雅に会釈だけすると、軽快に歩き去った。泰蔵は言葉も発せず見とれた。その一瞬で、糸子は洋服の振る舞いを会得したようだった。

ただし、糸子がその日学んだ最大のことは、やはり和服が一番楽だということだった。

そして、根岸と一緒に小原家の夕食が始まった。
母・千代(麻生祐未)は、根岸をもてなすためにカツレツを作ってみたが、加減がわからずにひどく焦がしてしまった。根岸は表情を変えずにそれを口にしたが、すぐにむせてしまった。。

見兼ねた祖母・ハル(正司照枝)は、自分が作ったイワシの煮付けを差し出した。善作以外は誰も食べようとしない田舎料理であったが、半分根岸を試すつもりでもあったのだ。根岸は、そのイワシを心の底から美味しそうに食べた。おかげで、それまで根岸のことを毛嫌いしていた祖母も機嫌が直り、彼女のことを見なおした。

根岸に追いつくため、なんでも彼女の真似をしようと思う糸子はカツレツを食べた。しかし、とても不味かった。今まで食わず嫌いだったイワシの煮付けも、今度から食べてみようと思うのだった。

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NHK『カーネーション』第22回

俺がミシンを完璧に使いこなせたとしても、意中の女の子にいきなり手作りのワンピースなんかをプレゼントしたら、喜ばれるどころか変態扱いされるかもしれないよなと心配し始めた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第22回目の放送を見ましたよ。

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第4週「誇り」

善作(小林薫)は心斎橋へ根岸(財前直見)を訪ねた。
カフェで生まれて初めてのコーヒーを飲みながら、根岸が糸子(尾野真千子)に洋裁を教えるよう頼みこんだ。しかし、根岸は会社に雇われて初心者向けのミシン講習を担当しているのであり、それは簡単に応じられないと断った。

けれども、そんなことで引き下がる善作ではなかった。自分は捨て身の覚悟で糸子に洋裁を学ばせたいと話し始めた。自分は呉服屋だが、これからは洋服の時代だと認めざるをえない。糸子は後先考えずに行動するタイプだが、洋服に関してだけは10年近くも全身全霊で打ち込んできた。自分はもう第一線から身を引き、糸子を引き立てる役に立ちたい。家財道具一式を売り払ってでも、根岸に謝礼を支払う覚悟があるとまくし立てた。そして、洒落たカフェの真ん中で、善作は土下座をはじめた。

東京で洗練された生活をしている根岸は、土下座されて自分の方が恥ずかしくなった。また、善作の熱意に圧され、ある条件と引き換えに糸子への指南役を引き受けることとした。

その夜遅く、善作はひどく酔って、岸和田に帰宅した。寝ている娘たちを全員叩き起こし、要領を得ないまま、コーヒーの話をひたすら続けるのだった。糸子たちはいったい何が起きているのか想像も付かなかった。

幼なじみの勘助(尾上寛之)が、不況のせいで務めていた紡績工場をクビになった。糸子はからかい半分、心配半分で彼を訪ねた。しかし、ちょうど和菓子屋の主人が身体を壊し、それを助けるために働き始めたという。その店は、勘助が小さい頃、何度もだんごを盗んでいた(第4回参照)和菓子屋だった。
働き始める時、勘助は主人に過去の罪を全て謝ったという。すると、主人は怒るどころかとても喜んだそうだ。それで勘助もたいそうやる気を出し、工場に務めていた時とは違って、活き活きと楽しそうに仕事をしていた。

糸子は悔しくなった。勘助が心配した以上に元気で肩透かしだったことや、彼はすぐに次の仕事が見つかったのに自分は何もせずに時間だけが過ぎていくことに腹立たしかった。
家に帰ると、善作が二階で謡を教えていた。その呑気さにも腹が立った。さらに、祖母(正司照枝)は訳もわからずイライラしており、雰囲気が悪かった。
母(麻生祐未)には、謡の弟子に挨拶をするよう促された。どうして自分がそんな者に挨拶せねばならないのかと、不承不承部屋を覗いた。

すると、そこでは根岸が一対一で稽古を受けていた。
根岸は今月いっぱいで東京に帰ってしまう。その前に1週間の休暇を取り、糸子の家に寝泊まりして洋裁を教えるのだという。その謝礼として、善作から謡を習うことになったのだという。
全て善作の根回しの結果なのだが、善作は根岸にその事は伏せておくように願い出てあった。そんなことを知らない糸子は、根岸に感謝してもしきれない程大喜びした。

いよいよ根岸が岸和田にやってきた。かっこ良く、颯爽と歩いてきた。

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NHK『カーネーション』第21回

女の子から男子へのプレゼントとして手編みのニット品はありがちなのに、ミシンを使った縫製品がポピュラーじゃないのはなんでだろうと不思議に思い始めた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第21回目の放送を見ましたよ。

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第4週「誇り」

女たらしで有名な歌舞伎役者・中村春太郎(小泉孝太郎)と一緒に居た女性は奈津(栗山千明)だった。糸子(尾野真千子)は急いで注意しに行こうとしたが、心斎橋で騒ぎを起こすのは得策ではないと祖母ら(十朱幸代、渡辺大知)に止められた。
糸子は軽率な奈津のことに腹を立てながら家に帰った。

家に入る前、善作(小林薫)を説得しなければと、糸子は自分を奮い立たせた。父に秘密で心斎橋に通っていたこと、神戸の祖母にミシンを買ってもらうこと、そのミシンでもって洋裁講習を受けたいことなどをきちんと話さなければならないのだ。

しかし、その日はただでさえ善作は虫の居所が悪かった。糸子が自分に内緒で心斎橋に行っていたことが気に入らない。その上、糸子が神戸の親戚の世話になるということは、自分の不甲斐なさを指摘されているようでますます気に入らなかった。善作は烈火のごとく怒り出し、当然、糸子の願いは聞き届けられなかった。

その夜、糸子は布団の中で泣き続けた。自分には夢も希望もなくなったと悲しくなって泣き続けた。その声は、階下の善作にも聞こえていた。

今年もだんじり祭が始まった。
自分の将来を悲観していた糸子であったが、だんじり祭を見物するとすっかり気分が晴れた。くよくよと悩んでいるのが馬鹿馬鹿しくなるほど、だんじり祭は糸子にとって素敵なものだった。

糸子は見物客の中に奈津を見つけた。駆け寄って、春太郎との付き合いをたしなめた。当然、奈津は反発し、小突き合いの喧嘩になった。そこへ泰蔵(須賀貴匡)が止めにやってきた。泰蔵への恋心の忘れられない奈津は、びっくりして逃げ出してしまった。

その頃、パッチ店の大将・桝谷(トミーズ雅)が善作に会っていた。
桝谷は糸子を解雇したことを謝罪しながら、糸子にはたいへん見所があると褒めた。桝谷がこれまで見てきた職人の中でも、糸子は腕が立つし、将来の見通しにも明るいという。もし彼女が娘だったら、自分なぞ早々に引退して、店を丸ごと任せてしまいたいほどだと告げた。さらに、控えめで失礼に当たらないように、これからは和服ではなく洋服の時代だと善作に助言するのだった。
善作は桝谷の話を否定することはできず、何かを思いながら黙って聞いていた。

翌日、善作は木之元(甲本雅裕)に案内させて心斎橋へ出かけた。木之元は店頭をミシンの実演販売に貸した縁で、根岸(財前直見)の居所を知っていたのだ。恐る恐るミシン教室の扉を開け、善作は根岸に面会した。

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