「死にたい」とか言ってる人に言いたいこと

他の人に比べて、僕が特にそういう場面に出くわす機会が多いとは思っていない。きっと、誰しも何回かはそういうケースに出くわしたことがあるだろう。たまにいるのだ、「死にたい」と口にする人。ネット上では「タヒたい」などと表記される場合もある。

幸いなことに、僕がこれまで経験してきた中では、そう言って本当に死んだ人はいない。たいていは冗談だったり、ごく瞬間的に心が弱っているだけだったり、ため息代わりにそう発言するのが癖になっていたりするだけだったりする。

しかし、そう言われるたびにこっちはドキドキする。
もしかしたら冗談じゃないかもしれないし、もう何日も神経が参っているのかもしれないし、深刻な心境の吐露かもしれない。本当に目の前で飛び降りたり、毒を飲んだり、頸動脈を切ったりするかもしれない。そんな様子を目の当たりにしたら僕はいったいどうすりゃいいんだ、とドキドキする。目の前ではなかったとしても、後日その人の自死を聞いたりしたら、それはもう、こっちまで「タヒたい」と言うほど落ち込むだろう。

だからもう、軽々しく「死にたい」なんて言わないで欲しい。マジで。そっちは「今日は天気がいいですね」程度の軽い挨拶程度の冗談のつもりで言ってるのかもしれないけれど、こっちはそれが本気か冗談かわからないんだ。いちいち振り回されてシンドイんだ。マジで。
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ゴミクズみたいな夜に思い出すこと

ただ、こうして生きてきてみるとわかるのだが、めったにはない、何十年に一回くらいしかないかもしれないが、「生きていてよかった」と思う夜がある。一度でもそういうことがあれば、その思いだけがあれば、あとはゴミクズみたいな日々であっても生きていける。

中島らも『僕に踏まれた町と僕が踏まれた町』 p.193

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せんべろ初心者が大井町を訪問し、ついでに平和島競艇場デビューもする予定

少し前、小堀純・中島らも『せんべろ探偵が行く』を読んだ。「せんべろ」とは、千円でべろべろになれる店の意。

読んでいた当時、会社のランチタイムの話題としてその本の話をした。そして、「なんとなくそういうのに憧れる。せんべろに行ってみたい」というような話をした。

人の記憶や印象とは、やはり不確かなものだ。
僕は「中島らもみたいな退廃的な雰囲気に、ちょっとだけ憧れますね」みたいな軽い話をしたつもりだった。

しかし、会社の人たちは
木公は、場末にある小汚くて怪しい雰囲気があり客層もあまり上品ではない店を探している
という風に思い込んでしまったようだ。
以来、とにかく小汚くて怪しいお店の目撃情報がいろいろと寄せられた。
#周囲には、ホルモンも苦手にするようなお上品な人々が多いので、実地検分をしてきたという人は皆無だ。

* * *

ここには書いてなかったかもしれないが、今月末まで当方の勤務先は水曜日と木曜日が休みである。そのかわり土日に勤務する。企業の電力需要ピークを分散させるためだ。
#7月には2週間の一斉休業があった。京都まで自転車旅行をした時だ。

そんなわけで明日、明後日は休みである。

休みだからといって、特に何か用事があるわけでもない。あえて用事を作るでもなく、まぁ寝て過ごそうかと思っていた。それはそれで、無為な時間を過ごしているようでなんとなく気まずさも感じるが、何にも用事がないものは仕方ないので、あるがままを受け入れようと思っていた。
#いろいろ片付けなきゃいけない仕事はあるような気がするが、それには気づかないフリをする。

休みの日に用事がないなどということは、別に他人に話すべきことでもない。
たった一つ前のパラグラフで「明日は用事がない」と言った舌の根も乾かぬうちに、「他人に話す必要もない」などと書くのは、自分自身でいかがなものかと思うわけだが、話の展開上やむを得ない。

用事がないことを公表する必要はないので、用事がないことを僕は黙っていた。黙っていたし、隠していた。
しかし、そういうことはなんとなく雰囲気に出てしまうのだろうか。

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京阪奈そばツアー(2) 新大阪駅 天つる

まずは、YouTube で中島らもの落語を見てほしい。
中島らもの見た目や立ち居振る舞い、しゃべり方を生理的に受け付けないという人がいるかもしれないが、そこはなんとか我慢して、とりあえず3:00までは見てほしい。
そこまで見ないと、なぜ僕が新大阪の「天つる」というそば屋に出かけて行ったのかわからない。なぜ僕が嬉々として七味唐辛子周辺の写真を撮影してきたのかわからない。

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『休みの国』中島らも

今朝、amazonのお勧め商品を見ていたら、中島らもの『休みの国』が出ていた。
日めくり暦を模した真っ赤な表紙が妙にまぶしかった。

夕方、ふらっと本屋に入って、『休みの国』を探して、買った。

この本は、年に500日以上もあるという「○○の日」からいくつかピックアップして、中島らもがおもしろおかしくツッコミを入れるエッセイだ。
今数えてみたところ、53日が取り上げられている。
要するに、週刊誌かなにかの連載で、1年間続いたってことか。

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寝ずの番 / 中島らも

最近映画化されたらしいですが、中島らもの「寝ずの番」の原作を読んでみました。

性的で下品なネタのオンパレードだけれど、笑える。
中学生が英和辞典で “sex” に蛍光ペンで印をつけて、友達どうして回し見してこっそりクスクス笑い合うようなしょーもない下ネタに終始しているけれど、ケタケタ笑える。
そして、最後の2ページで、ちゃんとホロリとさせてくれる。
文庫で95ページくらいでサラッと読める。
僕が買った講談社版には、表題作のほかに6編の短編が収録されている。
本屋で角川版と見比べたけれど、講談社版の方が作品数が多かったのでこっちにしてみた。
あと、角川版は、表紙がモロに映画の登場人物になっていて、なんか気に入らなかった。
#本屋でカバーをかけてもらわない主義なので、外で読むとき恥ずかしい。

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板谷バカ三代 / ゲッツ板谷 (でも,記事の前半は中島らもの「僕に踏まれた町と僕が踏まれた町」の話)

昨夜,ベッドにもぐって中島らもの「僕に踏まれた町と僕が踏まれた町」をツラツラと読んだ.
読んでいるうちに適当に眠くなったらそのまま寝ようと思って.

中島らもの本を読むのは初めてだったけれど,すごく面白くて止まらなくなった
そして,結局最後まで読んだ.
しかし,これが失敗.
中島らも本人があとがきに書いているように

通読していただくとわかるが,十代前半の明るさに比べると,後半はひたすらに暗い.

のである.

すごく後味が悪くて,読み終わったあと2時間くらい,色々と暗いことをグルグルと考えてしまって眠れなくなってしまった.

板谷バカ三代一日中なんとなく胸が悪かったので,口直しが必要だと思った.
そこで,思いっきりバカな本を読もうと思って,俺的「バカ笑い No.1 書物」であるところの「板谷バカ三代」を本屋で買ってきた.
本屋で買った足で Junk Cafe に出かけて行き,大好きなクラム・デルレイ(ボンゴレソースのスパゲティ)と食後のコーヒーを飲みながら読んでみた.

もちろん,先々週から店に入った店員さん(♀)を横目で観察することも忘れない.
このおねーさん,ずいぶんと仕事が板についてきた.
僕にコーヒーを出すときに「ミルクはいりませんよね?」と僕の趣味を覚え始めてくれたようだし,帰りのレジでも「いつもありがとうございます」と言ってくれたり.
本日70点!

それはさておき,「板谷バカ三代」だ.
著者のゲッツ板谷は,西原理恵子とは学生時代からの付き合いのあるフリーライター.そんなわけで,彼の本には西原理恵子のイラストがたくさん入ってたりする.
そんなわけで,一瞬「ゲッツ板谷って,要するに西原理恵子のコバンザメライターか?」なんて思ってしまうわけである.僕がこんなこというのはおこがましいけれど,文章もあんまりウマくないっぽいし.
そう思ってしまうわけではあるが,元暴走族でデブで喧嘩っ早い彼はネタの宝庫.ネタだけでずいぶん笑わせてもらえる.

でもって,この「板谷バカ三代」は,彼の最高峰.
自分の家族をネタにしたもので,実の祖母,父,弟のバカさ加減を切り売りしているわけであり,ずいぶんと「まじかいや!?捏造とちゃうの?」と思ったりもするわけだが,たとえフィクションだったとしても笑いが止まらないからOK!

いつもは Junk Cafe で「俺って,風貌は怪しいけれど,実は小難しい本読んでるのよ」という雰囲気をかもし出すために,難しい顔をしながら岩波新書とか学会論文誌(和文)とか,英語の論文のコピーとかをこれ見よがしに見せびらかしているわけであるが,今日ばかりは文庫カバーもついていない「「板谷バカ三代」をケタケタと声を出しながら一人で笑いながら読んでしまった.

そんなこんなで,今日は幸せな笑いに包まれつつ寝れそうな感じです.
とにかく,何も考えずに笑いたいときは,この本を.

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