映画『真幸くあらば』を観た

尾野真千子の全裸オナニーシーンがあると聞いていきり立った当方が、映画『真幸くあらば』のDVDを見ましたよ。

* * *

南木野淳(久保田将至)は遊ぶ金欲しさに空き巣に入った。留守だと思った家には住人の若い男がいた。顔を見られて焦った南木野は、台所にあった包丁でとっさに男を刺し殺してしまった。殺された男は家に情婦を連れ込んでいた。南木野は彼女を絞殺した。

南木野はすぐに捕まり、一審で死刑判決がくだされた。担当弁護士(佐野史郎)はすぐに控訴の準備に取りかかった。彼は死刑制度に反対しており、その是非を問いたいという思惑もあった。
南木野の死刑判決に反対する運動は、すぐに拡大したわけではなかった。けれども、敬虔なキリスト者であった川原薫(尾野真千子)がボランティアとして支援活動に参加してくれた。彼女は、南木野に面会して気軽な話し相手になることや、差し入れなどを進んで行った。

しかし、ほどなくして南木野は、誰にも相談することなく一人で控訴を取り下げてしまった。これにより南木野の死刑が確定した。
南木野は自分の罪を潔く認め、深く反省し、死をもってしか償うことができないと考えたのだ。
さらに南木野は、殺人よりも重い罪を犯したと思い込んでいた。彼は被害者女性を絞殺した後、彼女の下着姿に欲情した。殺人現場で彼女の死体に寄り添いながらマスターベーションをしたのだった。そのことを深く反省し、重く思い悩んでいた。しかし、そのことは誰にも打ち明けることができず、胸にしまったまま死んでしまうことを望んでいた。

他者との関係をことごとく拒絶する南木野であったが、薫だけは諦めることなく南木野の支援を続けた。ついに薫は、南木野と養子縁組することで関係を強固なものにした。薫の夫が半年間のロンドン出張となり薫も同行するよう誘われたのだが、薫は日本に残ることを選んだほどだった。

ある日面会に表れた薫は、南木野に聖書を読んで勉強するよう薦めた。薫が愛用している聖書を差し入れするとともに、南木野が読むべき箇所を指定した。差し入れを受け取り、独房に戻った南木野がその箇所を開くと、薫からの秘密の通信文が書かれていた。こうすることで検閲を免れたのだ。

そこには、薫が南木野を支援する本当の理由が書いてあった。
南木野が殺した男は、薫の婚約者だったのだ。ゆえに、薫は南木野が憎かった。南木野が裁かれる一部始終をそばで見届けたいと思ったのだ。
一方で、婚約者が殺された時、彼は別の女と一緒にいた。事件によって薫の婚約者の不実が暴かれたのだ。このことについて、薫は南木野に感謝したく思っていた。
婚約者の死と裏切りによりショックを受けた薫は、特に愛してもいない男と結婚した。不満もないが喜びもない夫婦生活の中で、薫は南木野に複雑な感情を抱き始めていたのだ。

ふたりは面会室の仕切りを越えることができない

南木野は、秘密の通信文が書かれた聖書をすぐに薫に返した。ただし、面会でさり気なく聖書の特定の箇所に言及した。そこには南木野からのメッセージが書かれていた。
南木野は、女性の死体でマスターベーションしたことを告白した。自分は童貞で女を知らないことも告げた。さらに、いつしか薫のことを女性として愛してしまったことを正直に伝えた。
どうあっても薫の肌に触れられないことを落胆し、死刑を受け入れてしまったことを激しく後悔していた。

それを受け取った薫は、ますます南木野に惹かれた。同じ方法でふたりは密通を続けた。
南木野は絵が達者であることを知っている薫は、自分の下着写真を聖書に埋め込んで送った。南木野は薫の裸体を想像画を送った。薫はそのイラストに満足した。

ついにふたりの肉欲は限界に達した。しかし、絶対にふたりが交わることはできない。
そこで、次の満月の夜に互いのことを思って自慰をすることを約束した。
実行した夜、ふたりは生涯でもっとも満ち足りた時間を経験した。

ほどなくして南木野の死刑が執行された。
踏切で電車の通過を待っていた薫は、向こうに見えた南木野の姿を追った。

* * *

続きを読む

『太陽を盗んだ男』を見た

主演・沢田研二、監督・長谷川和彦、1979年製作の映画『太陽を盗んだ男』を見た。

当時、人気絶頂だった沢田研二が演じる主人公は、少々エキセントリックな中学理科教師。催眠スプレーで交番を襲い、拳銃を奪取。それで武装し、東海村の原子力発電所からプルトニウムを強奪する。それを原料に自宅で原子爆弾を作成する。
原子爆弾を用いて警察を脅迫するというお話。

『太陽を盗んだ男』主演の沢田研二。プルトニウムの精製に成功し、喜びに打ち震える。

続きを読む

映画『ジョゼと虎と魚たち』を見た

2003年公開の映画。原作は田辺聖子
脚本が渡辺あや。この人はNHK『カーネーション』の脚本も書いており、同ドラマはすごく面白い。それで渡辺あやの他の作品が気になって、彼女のデビュー作と言われている『ジョゼと虎と魚たち』を見てみた。

映画の舞台はおそらく寝屋川。もしくは東大阪辺りかもしれない。いずれにせよ大阪市近郊。
続きを読む

『コドモのコドモ』

オトナのための性教育ビデオですかね、これは。

小学5年生の女の子(甘利はるな)が、妊娠・出産するというお話。
父親は、幼なじみで同級生の男の子(川村悠椰)。性に関する知識を全く持っていなかったふたりが、わけもわからず遊びの延長上で性交して妊娠するという流れ。あまりにあまりな設定だが、小学5年生ならば初潮・精通も終わっていて不思議ではない年頃なので、生物学的にはアリなお話だろう。
妊娠の事実はクラスメイトたちには知られることとなったが、大人達には一切秘密にされた。それでも胎児は時間と共に成長していき、主人公は破水してしまう。大人達の助けなしに小学生たちだけで出産に挑む。それもどうかというストーリーだが、駅のトイレで一人で出産してそのまま乳児を遺棄するというニュースもたまに聞こえてきたりするので(あんまりいいたとええじゃないけど)、まぁアリっちゃアリなお話しなのかもしれない。

続きを読む

映画『ソーシャル・ネットワーク』を見た

世界最大のSNS Facebookを作った学生たちの友情と確執を描いた作品。デヴィッド・フィンチャー監督、ジェシー・アイゼンバーグ主演、2010年作品。

主人公のマーク・ザッカーバーグは、他人の感情に注意が向かず、不適切な言葉を投げかけては人を不快にさせる。人付き合いのヘタクソなコンピュータ・オタクなのだが、彼のテクニックと独創性は一流だった(実際に Facebook を創り上げたことだし)。
ある日、数少ない友人の一人であり、唯一の恋人(まぁ、恋人は通常唯一であるべきだが)にまでヒドイことを言ってしまい、フラれてしまう。その腹いせもあり、マークはネット上でのコミュニティサイトの作成にのめり込んでいく。
少しずつプロジェクトに協力する仲間も増えてきた。しかし、プロジェクトが大きくなるに連れて、組織の内外に嫉妬や方向性の相違が生まれ、マークは孤立していく。

そんなお話。

続きを読む

DVD『センセイの鞄』

川上弘美の『センセイの鞄』は、老人と年増女の回りくどい恋愛話なのであるが、僕は大好きな小説だ。読んだのはいつだっけ?と、当ブログの過去記事を探してみたら、2004年の10月末だった。
つい最近のことだと思っていたのに、記録を見ると随分昔の話だ。

とてもお気に入りの小説であり、「好きな本を20冊挙げろ」と言われれば、おそらく余裕でランクインである。
しかし、時の流れとは残酷である。実は、細かい内容をすっかり忘れ去っている。
漠然と、「しっとりとしていて、いいお話だった」と印象に残っているのみである。

ところで『センセイの鞄』は、谷口ジローが漫画化していたり(『孤独のグルメ』の人ですよ)、沢田研二&富田靖子の音楽劇になっていたりするらしい。どちらも未見だが。

それらの映像化も気になるのだが、僕が数年前からどうしても見たいと思っていたのは、小泉今日子柄本明出演で WOWOWがドラマ化したというものだ。
小泉今日子のどこか冷めていて陰のある感じと、柄本明の飄々とした感じは、本作のツキコとセンセイのイメージにぴったりではないかと思っていたからだ。

そんなわけで、やっと小泉&柄本版のDVDを入手して、見ることができた。

続きを読む

『おと・な・り』(監督・熊澤尚人/主演・岡田准一/助演・麻生久美子)

『おと・な・り』タイトル

ある男性カメラマン(岡田准一)と女性花屋店員(麻生久美子)は古いアパートの隣人。このアパートの壁は驚くべきほど薄く、隣室のちょっとした物音は全て筒抜けだ。
都会に暮らすふたりは、互いに相手の顔も素性も知らない。隣から聞こえてくる雑音に、時には腹を立てつつも、自分の生活の一部として心地良くも感じている。

それぞれがそれぞれに、自分の将来を大きく左右する重大な局面を迎えている。もちろん、相手がそうだとは知らないし、相手に伝えようとも思わない。薄い壁1枚で隔てられているのみだが、ふたりの人生は決して交わることはない。

・・・そんなお話。

ネタバレしない程度に作品紹介をしようと思うと、どうしても地味な内容になってしまう。
けれども、これは僕の大好きな映画ベスト5にランクイン。ぜひオススメしたい。

単に麻生久美子が見たくてレンタルした映画だが、麻生久美子が出演していなかったとしても、この脚本と演出は気に入ったことだろうと思う。

続きを読む

映画『夕凪の街 桜の国』で女優のおみ足を堪能する

僕は基本的に足裏フェチであり、かつ、麻生久美子が好物だ。

麻生久美子は、僕の中で5本の指に入る「キレイなお姉さん」系でかなりのお気に入りだ。
普段から、たとえチョイ出であっても、麻生久美子の出演作をコツコツとレンタルして来ては見ている。

そんな中、『夕凪の街 桜の国』という作品にも麻生久美子が出演していると知ったので見てみた。

麻生久美子が左足を拭く

この作品でも麻生久美子はキレイだった。
しかも、繰り返し執拗に麻生久美子の足の裏が捉えられ、惜しげもなく披露されていた。
眼福であった。

続きを読む

映画『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』がおもろかった

僕は基本的に、色白ポッチャリ系ベビーフェイスの女の子が大好物だ。

ただし、女優の麻生久美子に関しては例外だ。
彼女は僕の中で5本の指に入る「キレイなお姉さん」系でかなりのお気に入りだ。
普段から、たとえチョイ出であっても、麻生久美子の出演作をコツコツとレンタルして来ては見ている。

そんな中、『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』という作品にも麻生久美子が出演していると知ったので見てみた。

麻生久美子

この作品でも麻生久美子はキレイだった。
脚本中も、男子高校生たちが憧れる美人のお姉さんという役柄だった。
眼福であった。
続きを読む

映画『ペイ・フォワード』

この世界はクソだ。

世の中はクソだ

学校内でのいじめ、満足な教育を受けられなかったことによる貧困。アルコール依存症、家庭内暴力。ホームレス、強盗事件。

中学1年生の社会科を担当するシモネット先生(Kevin Spacey)は、風変わりで少々偏屈だ。
彼は、生徒たちに課題を与えた。実世界で起きている問題を見つけ、それを解決する方法を考案し、実践しろ、と。

Think of an idea to change our world -- and put it into ACTION!

トレバー少年(Haley Joel Osment)は、世界に善意の輪を広げたいと思った。それを実現するユニークな方法も考え出した。
初めに、トレバー自身が3人の相手に善い行いをする。善行を受けた3人は、さらに別の3人に善い行いをする。次の人も同じことをする。
そうすれば、指数関数的に善行を受ける人が増えるだろうという目論見だ。

Pay it forward

しかし、人々はトレバーが考えていたよりも臆病だ。善意を受けても、それを他の誰かに受け渡すことができない人もいる。

Kevin Spacey

そして、ついにトレバーは・・・。

Ending

続きを読む