「背信の科学者たち」と引き換えに (今夜の俺への命令)

会社の人から「背信の科学者たち: 論文捏造、データ改ざんははぜ繰り返されるのか」を借りた。
原著は80年代初頭に出版され、80年代後半に日本語訳が出、昨今の科学論文の捏造などの話題に乗って昨年再版された模様。

まだ手はつけていないので想像だが、捏造問題は科学の歴史上永遠について回る問題であり、おそらく抜本的な解決策もない問題だろうから、20年前も現在も基本的にはなんら変わっていないのだろう。
そんなわけで、原著がいくら古くても、十分に読む価値はあるだろうと想像している。

そんでもって、この本を借りるかわりに「ヤバイ経済学」と「世界でもっとも美しい10の科学実験」をリクエストされたので、今夜カバンに詰めて、明日会社に持っていかなくてはならない。
忘れるな、俺。

世界でもっとも美しい10の科学実験 / Robert P. Crease; 青木薫

紀元前3世紀のエラトステネスによる地球の外周測定に始まり、現代の量子物理学に至るまでの2,300年もの時の流れの中から、10編の科学実験を取り上げて紹介している本。
原著者の Robert CreasePhysics World 誌上で読者に推薦を募り、300件もの実験の中から選び出して報告している(元記事はこちら)。

それを書籍としてまとめたのが、本書である。

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英訳付き折り紙帖

本日、僕らの愛すべき女王様 wako さんの送別ランチ会が、ビストロ・ヨシムラ(当blogでの参考記事)で行われました。
どこか憎めない女王様 wako さんは、春からイギリスに行ってしまいます。

なんで、彼女おらんの?
だの
髪の毛なくなる前に結婚しやんと
だの
うちの猫の方がかわいい
だの、いろいろ尊いお言葉をいただきましたが、彼女はきっとツンデレなのだと思われ。
(Wikipedia で「ツンデレ」を調べる)

そんな中、同席したひろりさんが、「英訳付き折り紙帖」という本を餞別としてプレゼントしてた。

横から覗かせてもらったんだけれど、この本、面白すぎ。
タイトルにあるとおり、いろんな折り紙の作り方が、日本語と英語で紹介されてます。
鶴とかの和の定番物を始め、ネクタイとかクリスマスツリーとかの洋物も抑えられており、きっとガイジンさんにバカウケだと思われ。

しかも、最高にイカしてる点は、折り紙のサンプルと同じ綺麗な柄の千代紙が付属しているので、これ1冊さえあれば、すぐに綺麗なものが作れちゃう。
ただし、本から切り取らなくちゃならないことと、和紙じゃない点は仕方ないけれど。

海外に渡航するときには、ぜひ携えておきたい1冊ナリ。

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今日のセキュリティ (Windows Defender と 気まぐれコンセプト)

Microsoft から、Windows 用のスパイウェア発見ツール “Windows Defender” が無料で配布されていたのですね。
知らなかったので、早速入れてみた。

Windows Defender は、スパイウェアなどの迷惑ソフトウェアが原因で発生するポップアップ表示、パフォーマンス低下、セキュリティ上の脅威からコンピュータを保護することで生産性の低下を防止する無償プログラムです。

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手塚治虫アンソロジー 猫傑作選

手塚治虫の数多の作品の中から、猫が登場する話を集めた企画本。
「ブラックジャック」とか「ユニコ」とか「鉄腕アトム」とか、「ミッドナイト」(これ、知らなかった)などの他、読みきり作品なんかも多数収録されている。

まだ1巻しか読んでいないけれど、そこに表れている手塚治虫の”猫観”は、”人知を超えた能力を有し、身勝手で、自分たちが万物の長だと思って生きている。しかし、人への愛も兼ね備えている」という、まぁありがちな猫観。
しかし、いずれの話も、最後にちらっとホロリとさせてくれるので、夢中で読めました。

1巻の2作目「おけさのひょう六」というお話が好き。
踊りを生きがいにしていた小作人が、大名を揶揄した踊りをしたせいで目を潰されてしまい踊ることができなくなる。
それを不憫に思った飼い猫が、代わりに踊るという話。
・・・なんつーか、これやって書いてしまうとすんげぇ陳腐な話なわけだが、笠をかぶってにゃこにゃこ踊る白いネコちゃんの描写がかわいくて萌えたのだ。

alm-ore 読者の全員にオススメするわけではないけれど、alm-ore 読者には猫好きが多いので、その人たちとはこの作品集を共有したいと思った。

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『愛にこんがらがって』みうらじゅん

昨夜から今日の昼にかけて、「みうらじゅんはいろいろとキツイ」的なことを書き捨てた。
夕方に至った現在、今さらながらみうらじゅんを激しく気に入ってしまった。

メイド喫茶で、「お帰りなさいませ、ご主人様」という声が飛び交う中、M子の「ご主人様・・・」というセリフに重い目眩を感じながら読み始めた『愛にこんがらがって』であるが、読み進めたら、やめられない、とまらない。
午後は、某会議に出席していたわけだが、「早く終われよなぁ。こちとら、乾とM子の性愛の行方が気になってんだよ!」と心の中でブツブツほざいていたことは言うまでも無い。

『愛にこんがらがって』は、主人公のバンドマン乾が、街中で見ず知らずの女M子に「ご主人様になってください」と懇願されるところから始まる。
最初は勝手がわからず、見よう見まねでSMプレイをやってみる乾であるが、次第にM子の淫靡な肉体に魅了され、自らが行うサディスティックな行為に快感を覚えていく。
しかし、読者の予想通り、その関係に溺れることによって、主人公の生活は破滅しかかり、M子との別れを決意する。けれども、彼女との愛欲生活が忘れられずに・・・→ ループ って感じ。

もうね、文章の65%以上は、エロ描写。
「オマエ、ちょっと朗読してみろ」
と言われたら、赤面しつつ、土下座して勘弁してもらうつもりである。
露骨な性描写を好まない人にもお薦めしない。

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評伝シャア・アズナブル 《赤い彗星》の軌跡

本文、読む価値なし。
当方、2章の途中でギブアップ。
わざわざ上下巻セットで買ったのだが、パラパラとめくって終了。

救いは、豊富な注(イラスト付き)。
ガンダムの登場人物やモビルスーツを始め、細かい技術(例えば、ミノフスキー粒子とか)の説明が完結にまとめられていて、そこだけ読んだら面白い。

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キンチョウスタイル―素晴らしき金鳥CMの世界

キンチョウこと大日本除虫菊株式会社のCMを紹介する本。

本書の前半では、昭和41年に放映された桜井センリの「ルーチョンキ」でおなじみ(らしい、往年の人々には)のCMから、現在放送中の我らが山瀬まみ様のカッパのCMまで、名物CMが写真とイラスト、および文章で説明されている。
#山瀬まみ様はカッパCMに関するインタビュー記事も掲載

後半は、大滝秀治と岸部一徳でおなじみのCMの番外編小説が掲載されている。

正直、当方には山瀬まみ様の記事と小説くらいしか楽しむところは無かった。

山瀬まみ様の記事はいい、しかし問題は、小説「父子水おやこみず」だ。
キンチョウのサイト(KINCHO CM情報)に全部載ってるし。

がっくり。