映画『ソーシャル・ネットワーク』を見た

世界最大のSNS Facebookを作った学生たちの友情と確執を描いた作品。デヴィッド・フィンチャー監督、ジェシー・アイゼンバーグ主演、2010年作品。

主人公のマーク・ザッカーバーグは、他人の感情に注意が向かず、不適切な言葉を投げかけては人を不快にさせる。人付き合いのヘタクソなコンピュータ・オタクなのだが、彼のテクニックと独創性は一流だった(実際に Facebook を創り上げたことだし)。
ある日、数少ない友人の一人であり、唯一の恋人(まぁ、恋人は通常唯一であるべきだが)にまでヒドイことを言ってしまい、フラれてしまう。その腹いせもあり、マークはネット上でのコミュニティサイトの作成にのめり込んでいく。
少しずつプロジェクトに協力する仲間も増えてきた。しかし、プロジェクトが大きくなるに連れて、組織の内外に嫉妬や方向性の相違が生まれ、マークは孤立していく。

そんなお話。

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あるにゃん、カレンダーデビュー

FELISSIMOの日めくりカレンダー「まいにちにゃんこ 2012」に、当ブログのアイドル猫、あるにゃんの写真が掲載されることがきまった。

商品カタログにあるにゃんの写真が掲載されている。

FELISSIMO ひめくり2012のカタログ写真

なお、現在のところ、まだネットでの注文は受け付けられていない。

映画『探偵はBARにいる』を見た

大泉洋が、札幌ススキノの便利屋<俺>を演じる映画『探偵はBARにいる』を見てきた。

原作は東直己『バーにかかってきた電話』。2011年現在、11作ほど出ている<俺>シリーズの2作目だ。
僕はこのシリーズが大好きでほとんど読んでいる(文庫で追いかけているので、単行本で出ている最新作だけは読んでいない)。僕は札幌の街が大好きだから、そこが舞台になっているシリーズも自然に気に入る。著者も札幌在住で、文中に出てくる流暢で正確な北海道弁にも好感が持てる。ススキノを根城にする主人公は、ニヒルな伊達者なのだが、たまに抜けているところもある。なかなか味わい深いキャラクターだ。

大好きなシリーズの映画化とあっては、当然楽しみになる。主人公を演じるのが、今や北海道を象徴する俳優の大泉洋であるということでも期待は高まる。そして、今回の映画の原作になっている『バーにかかってきた電話』はシリーズの中でもお気に入りの一つだ。

原作が大好きなだけに、映像化に対しては少々警戒もしていた。
しかし、先週の公開以来、ネット上の評判をいくつか拾い読みしたところ、いずれも上々の評価だった。
だから、期待に胸ふくらませて見に行った。

僕が見たのTOHOシネマズ海老名で、水曜日の昼の回だった。スクリーン1というかなり大きなスクリーンだったのだが、観客は半分以上は入っていたようだ。なかなかの入りだと思う。ただ、毎月14日はTOHOシネマズのサービスデイで、料金が一律1000円である。そのせいで通常よりも混んでいた可能性もあるが、それを差し引いても人気なのではないかと思う。

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ゴミクズみたいな夜に思い出すこと

ただ、こうして生きてきてみるとわかるのだが、めったにはない、何十年に一回くらいしかないかもしれないが、「生きていてよかった」と思う夜がある。一度でもそういうことがあれば、その思いだけがあれば、あとはゴミクズみたいな日々であっても生きていける。

中島らも『僕に踏まれた町と僕が踏まれた町』 p.193

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岡崎京子『リバーズ・エッジ』

7月の「東海道五十三クリング」では、京都・三条大橋にゴールした後、冷房を求めて電車に乗った。三条京阪から京橋(大阪)までを往復した。

その日は、祇園祭の宵山であった。1年でもっとも京都が混雑する日と言われている(おかげで、僕は京都に宿を取れず、神奈川の自宅までとんぼ返りしたのだ)。

大阪から京都へ戻る電車は、宵山の見物客と思しき乗客で混雑した。それでも、僕は運良く座席に座ることができた。京阪特急の4人がけボックスの窓際だった。

僕と前後して乗り込んだのは、男女3人ずつの若いグループだった。合同デート(デート?デートなのか!?)のような感じで楽しそうだった。彼らはまとまった座席を確保することはできなかったが、男女組みになって分散することで全員座ることができたようだ。

僕の座る4人がけボックスにも、その中の1組がやって来た。年の頃は、高校生か大学生くらいに見えた。男の子は少々うつむき加減で、他のメンバーに比べてあまり楽んでいるようには見えなかった。グループの中のリーダー格っぽい快活な女の子が、別の女の子を呼び寄せて彼のそばに座らせた。

この女の子は、色白ベビーファイスでかわいらしい夏服を来ていた。はっきり言って、僕好みの女の子だった。目が釘付けになった。暗い雰囲気の彼に代わって、俺が彼女のお相手をしたい、強くそう思った。
そういう思いもあって、根暗の彼とベビフェの彼女を横目で観察しまくった。彼らと目が合うと、空々しく外を眺めたりしたが、耳だけは常にそばだてていた。
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せんべろ初心者が大井町を訪問し、ついでに平和島競艇場デビューもする予定

少し前、小堀純・中島らも『せんべろ探偵が行く』を読んだ。「せんべろ」とは、千円でべろべろになれる店の意。

読んでいた当時、会社のランチタイムの話題としてその本の話をした。そして、「なんとなくそういうのに憧れる。せんべろに行ってみたい」というような話をした。

人の記憶や印象とは、やはり不確かなものだ。
僕は「中島らもみたいな退廃的な雰囲気に、ちょっとだけ憧れますね」みたいな軽い話をしたつもりだった。

しかし、会社の人たちは
木公は、場末にある小汚くて怪しい雰囲気があり客層もあまり上品ではない店を探している
という風に思い込んでしまったようだ。
以来、とにかく小汚くて怪しいお店の目撃情報がいろいろと寄せられた。
#周囲には、ホルモンも苦手にするようなお上品な人々が多いので、実地検分をしてきたという人は皆無だ。

* * *

ここには書いてなかったかもしれないが、今月末まで当方の勤務先は水曜日と木曜日が休みである。そのかわり土日に勤務する。企業の電力需要ピークを分散させるためだ。
#7月には2週間の一斉休業があった。京都まで自転車旅行をした時だ。

そんなわけで明日、明後日は休みである。

休みだからといって、特に何か用事があるわけでもない。あえて用事を作るでもなく、まぁ寝て過ごそうかと思っていた。それはそれで、無為な時間を過ごしているようでなんとなく気まずさも感じるが、何にも用事がないものは仕方ないので、あるがままを受け入れようと思っていた。
#いろいろ片付けなきゃいけない仕事はあるような気がするが、それには気づかないフリをする。

休みの日に用事がないなどということは、別に他人に話すべきことでもない。
たった一つ前のパラグラフで「明日は用事がない」と言った舌の根も乾かぬうちに、「他人に話す必要もない」などと書くのは、自分自身でいかがなものかと思うわけだが、話の展開上やむを得ない。

用事がないことを公表する必要はないので、用事がないことを僕は黙っていた。黙っていたし、隠していた。
しかし、そういうことはなんとなく雰囲気に出てしまうのだろうか。

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「カレログ」の真のビジネスモデルはきっと二重スパイだよ、よー知らんけど。

カレログのインストールされた端末には、密かに「裏プラチナ会員」への招待状が届くに違いない。
「裏プラチナ会員」になると、GPSの位置情報や通話履歴を偽装したりしてくれるんですよ、きっと。
その代わり、カレログ・プレミア会員の会費の数倍を取るものと思われ。

そんなわけで、彼女や奥さんにカレログをインストールされるよう強制された諸兄は、裏口があると思ってあんまりビビらないでいて大丈夫だと思うよ。

この予測に責任は持たないけど。

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東京から兵庫までミニストップにだけストップして自転車で帰省した人

この夏、東京から京都まで自転車で東海道を走破したことを自慢に思っていた当方であったが、僕などまだまだヒヨッコであることを思い知らされた。

東京から兵庫までミニストップにだけストップして自転車で帰省してみた Day1~Day2
東京から兵庫までミニストップにだけストップして自転車で帰省してみた Day3~Day4
東京から兵庫までミニストップにだけストップして自転車で帰省してみた Day5
東京から兵庫までミニストップにだけストップして自転車で帰省してみた FINAL

【ミニストップ帰省のルール】
▼27日朝5時に東京出発(交通手段は自転車のみ)
▼30日に兵庫の実家に到着(予定)
▼旅の様子はTwitterの花澤個人アカウントで実況する(ハッシュタグ #ministop_kisei)
▼道中、トイレや買い物の際はミニストップしか寄ってはいけない
▼スマートフォンでミニストップの場所を検索することは禁止(人に聞くのはOK)。
▼どうしてもミニストップ以外に立ち寄る必要がある時はセブンイレブンが使えるが、罰ゲームサイコロをふって必ず指令をこなさなければならない(指令はセブンイレブンの「ネットプリント」で手配)
▼指令の遂行の様子は写真に撮影し、Twitter上にアップする
▼コンビニに寄った際はその店舗の情報、現在位置をTwitterで報告
▼自転車に乗ったまま垂れ流す分にはミニストップやセブンイレブンに寄らなくとも排泄OK
▼夜はホテル宿泊を認める(ただし飲食できるものはミニストップか、罰ゲームをこなしてセブンイレブンで買ったものだけ)

僕の東海道五十三クリングより距離が長いし、過酷だし、抱腹絶倒です。

エッセイ・イントロクイズ

ふと
「あれはいつだっけ?」
と、当ブログの過去ログをあたったら、2009年7月末のことだった。

ちょうど2年前、小説イントロクイズというお遊びをやった。
小説のイントロ部分を抜書きして、みんなに当ててもらおうというお遊びだ。

2年ぶりに第2弾を行ってみよう。
今回は、僕の本棚から、適当にエッセイを15冊選んできた。その冒頭部分を抜き出したものを以下に列挙するので、著者名と書名を当ててもらいたい。答案はコメント欄に書いてください。適宜、当否をお返事します。締切は特に無し。

なお、引用の分量は任意です。
小説版に比べて難易度は高いかもしれません。

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おいしいカレーを求めて国会図書館へ

国立国会図書館とは、国会に属する機関であり、国内で発行された出版物を全て収集・保管し、国政および国民にサービスすることを目的に作られた唯一の国立図書館である。

東京の永田町の国会議事堂のすぐ横に東京本館があり、京都府相楽郡精華町には関西館がある。3月まで精華町に住んでいた当方は、自宅が関西館まで車で3分、徒歩で15分という至近距離だったので何度か足を運んだことがある(職場からも歩いて5分くらいだった)。関西館で女の子たちとデート(デート?デートなのか!?)したこともある。

一方、本家本元の東京本館には行ったことがなかったので、本日行ってきた。
関西館はアクセスの悪さのせいか、いつも閑散としていた。利用者よりも職員の方が多いと言っても過言ではなかった。
しかし、さすがの東京本館は、利用者の方が職員よりも圧倒的に多かった。ベンチで居眠りしている人も多かった。涼しいし、静かだし、昼寝にはちょうど良さそうだった。

さて、そんな国会図書館・東京本館に、当方が何をしに行ったかといえば、「おいしいカレーを求めて」行ったわけである。

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