『檸檬』梶井基次郎

梶井基次郎の有名作『檸檬』を青空文庫で読んだ。
およそ5,000文字くらいなので、さらっと読める。

森見登美彦が「京都の裏路地は異界に繋がってるんじゃないかと思う」みたいなことを言っていたような気がするが、そうか原点は梶井基次郎か、と分かった。

京都の町をぶらぶら歩き、途中の八百屋で檸檬を購入し、丸善の本を勝手に積み上げて頂上に檸檬を置いてこっそり逃げてくるという話。
檸檬が爆弾だったらいいのに、その爆弾で嫌いな丸善が吹っ飛べばいいのに、なんて妄想するだけの話。

読んでると、黄色い檸檬の紡錘形がありありと思い浮かぶし、すがすがしい香りもしてくるんじゃないかと思えちゃうから不思議だ。

ちなみに、何で急に梶井なんて読み始めたかっていうと、『ホルモー六景』(万城目学)の3章が面白かったから。
手品の名手に面白いように騙された、すがすがしい感じ。
そして、梶井基次郎が読みたくなる。

『ホルモー六景』(万城目学)を買った

「鹿男あをによし」が来年1月に連続ドラマ化されることで、押せ押せムードの流れている作家・万城目学の最新作が出た。
まだきちんと読んでいないのだが、彼の処女作『鴨川ホルモー』の続編であるようだ。
表紙の「ローマの休日」風(本書の2章のタイトルは「ローマ風の休日」だけどね)のイラストは、前作に登場した主人公の安倍とヒロインの凡ちゃんこと楠木さんっぽいし。

ちらちらと眺めたところ、前作の登場人物も出てくるし、それ以外の登場人物も出るみたいです。
同志社大学の京田辺キャンパスが出てきたりとか、京都市内も飛び出してるっぽいです。

これからじっくり読みます。

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『機動戦士ガンダム The Origin 16』安彦良和

本屋に行ったら売られてた。

帯には
オデッサ作戦終結!TV版とは異なる壮絶な決着が描かれる!
と惹句が書かれてる。

オデッサ作戦といえば連邦軍レビルとジオン軍マ・クベの総力戦。
ご存知のとおり、マ・クベが破れ、「ジオンはあと10年は戦える」と言い残して宇宙に逃げていくシーンは、TV版ガンダムの名シーンの一つ。

そんなマ・クベが表紙の16巻。
そして、マ・クベの象徴である愛機ギャンも描かれている。

これが意味するところは・・・?
買って読め。

ところで、16巻では、妙にニュータイプへの覚醒をほのめかす描写が多い。
The Origin もついにターニングポイントか?
今回でオデッサ編は終了で、次はララァ編らしいし。
#ララァといえば、ニュータイプの象徴ね。一応言っておくけど。

『バーバーハーバーNG』小池田マヤ

NGは No Good ではなく、”Next Generation” の NG。

そもそも『バーバーハーバー』とは、大阪府吹田市の理髪店主と東京でOLをやっている女性との遠距離恋愛を題材にしたラブ・コメディ。
関西に引っ越してきた当初、当方は関西弁や関西文化のイロハをこのマンガで学んだ。

オリジナル・ストーリーは単行本7巻で、主人公の男女が結婚したところで終了。
本書 “NG” は、彼らの子どもの世代を中心に据えた物語になってる。

作者の小池田マヤは、4コマストーリー漫画の名手。
紙面は必ず4コマに分かれているのだが、4コマで区切れるわけではなく、リズミカルかつスムーズに話が流れていくので人気高し。
『すぎなレボリューション』とか『聖★高校生』とかが代表作だろうか。
彼女の作品は、たいていエロいけど。

そんなエロ・ラインナップの中にあって、『バーバーハーバー』シリーズだけは、エロさ控え目(ていうか、ほとんどない)で、小さなお子さんでも安心して読めます。
でも、小さなお子さんには難しいネタが多いけど。

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教えて偉い人: ケネス・アローの所得再配分定理の話

先ほど、近所のジョイフルでチーズハンバーグに納豆ご飯という、なんだかよく分からない組み合わせで夕食をとっていました。
溶けたチーズの糸と納豆の糸が渾然一体となって、なんとなく気持ち悪いなぁと思いながらも、『まっとうな経済学』の3章”完全競争市場と「真実の世界」”あたりをつらつらと読んでいました。

経済学者ケネス・アローの定理が紹介されている部分にさしあたった。
しかし、著者のティム・ハーフォードの原文が悪いのか、訳者である遠藤真美の訳文が悪いのか、単に僕の頭が悪いのかよく分からないが、よく分からないなりに、この3つの可能性は後ろに行くほど蓋然性が高いのだろうなぁと想像しているわけですが。
とにかく、アローの所得再配分の話が面白そうで重要そうなところまではわかったのだが、中身はさっぱり意味が分からなかったのです。

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『芸能グルメストーカー』泉昌之

先日、有名蕎麦屋である赤坂・砂場において、『誰も寝てはならぬ』の表紙や小泉今日子のエッセイに掲載されている写真の再現写真を撮影してきたわけだが。

当方にとってウレシハズカシなことであるが、会社で隣の席のあんちゃんがそれを見てバカウケしてくれて。
しまいには「もっと写真を撮るべきだ」という話になり、『誰も寝てはならぬ 4』の表紙を再現してはどうかという話になった。
2人必要なシーンなので、隣の席のあんちゃんも一緒に行ってくれるそうだし。

誰も寝てはならぬ 4 (4) (モーニングワイドコミックス)

で、この場所はどこか?ということになった。
結論から言えば、「誰寝」の4巻の表紙カバーに「牛に引かれて善光寺まいり」と書いてあったわけだが。
しかし、会社には本が置いてなかったので、昼休みを全て費やしてぐぐりまくった。

そして見つけたのが、このるるぶのページ
「誰寝」の表紙にそっくりだ。
そうか、善光寺か。
年に1度くらいしか行われていないようだが、来年はいざ長野・善光寺である。

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「柳の木」萩尾望都 (『山へ行く』収録作品)

先日、何気なくテレビをつけていたら、NHKのマンガノゲンバという番組にあたった。

ちょうど、萩尾望都の新刊「山へ行く」が紹介されており、そこに収録されている「柳の木」という実験的作品が全ページ紹介されていた。
川原に生えた柳の木とそこにたたずむ女性を静止画で切り取り、見開き2ページに4コマで配置しただけの作品。
ほとんどのコマが同じ構図なので、はじめはなんのこっちゃと、ぼんやりテレビの画面を眺めていた。

萩尾望都 「柳の木」のコマ割
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『オリヲン座からの招待状』は原作で十分だと思った。

映画『オリヲン座からの招待状』を先日見た。
映画を見る数日前には、浅田次郎の原作(『鉄道員』に収録)を読んでいた。

当然、映画と原作を比較してみてしまうわけで。

僕は、原作を読めば十分だと思う。
映画だと1,800円ほど払って2時間も拘束されるわけだが、原作は文庫で500円だし30分もあればサラリと読める。
コストパフォーマンスで比較すれば、明らかに原作だ。

ただし、コストパフォーマンス以外に映画版と原作で大きく異なる部分がある。

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『私は好奇心の強いゴッドファーザー』原田宗典

『私は好奇心の強いゴッドファーザー』は、原田宗典の映画にまつわるエッセイ集。
本書の中で紹介されている映画作品は、文末にあざとく amazon アフィリエイトのリンクを貼っておく。そちらを参照しつつ、興味があれば購入していただければと邪念を抱いている。

ていうか、リストにして分かったのだが、本書に紹介されている映画を僕は1本たりとも見ていない。
「私は好奇心の強い女」だの「自由の幻想」だの、(少なくとも僕は)ほとんどその名を見かけないような映画は仕方ないとしても、「エイリアン」だの「007/ロシアより愛をこめて」だの「ゴッドファーザー」だの、超有名映画まで見ていない自分をかなり恥じる。
見ていないどころか、あらすじも知らないことに気づき、自分の文化レベルの低さに辟易してしまう。

少しでも知識を吸収しようと、本書を熟読し、各映画について勉強しようと思った。
しかし、徒労に終わった。

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『休みの国』中島らも

今朝、amazonのお勧め商品を見ていたら、中島らもの『休みの国』が出ていた。
日めくり暦を模した真っ赤な表紙が妙にまぶしかった。

夕方、ふらっと本屋に入って、『休みの国』を探して、買った。

この本は、年に500日以上もあるという「○○の日」からいくつかピックアップして、中島らもがおもしろおかしくツッコミを入れるエッセイだ。
今数えてみたところ、53日が取り上げられている。
要するに、週刊誌かなにかの連載で、1年間続いたってことか。

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